東一 純米
 東一 純米

 日本酒は、冷やしても常温でも温めても美味しく飲める世界でも珍しいアルコールですが、私は20代・30代の頃、吟醸酒や大吟醸酒を冷やして飲むことが主でした。
 が、40代になってから、日本酒を燗で飲むことが、味だけではなく体にも良いことがわかり、寒い時期は、燗をして飲む習慣になりました。温めることによって、味わい・香り・コクが引き出され、一層美味しくなる酒を「燗上がりする酒」、その逆を「燗下がりする酒」と言うそうです。
 というわけで、前置きが長くなりましたが、燗上がりする酒、しかも初めて、九州の酒を紹介します。佐賀県にある五町田酒造の「東一純米酒」。大概の人はそうだと思いますが、最初は九州の日本酒と聞いて・・・。
 飲んだ感想は“百聞は一飲にしかず”でした。
 米は自前で有機栽培した64%精米の山田錦、水は清流塩田川の伏流水を使用。さらっとした口当たりの辛口タイプで、米の旨みも感じられる膨らみのある酒です。私を含め晩酌する一般ピープルにとって、銘柄を選ぶポイントは、味はもちろん、飲み飽きないもの&お手頃価格なものであることが大事。
 「東一純米酒」はコストパフォーマンスもグッド。冷やでも常温でも燗でも、美味しいお酒です。日本酒造りにとって、気候のハンディがある九州で、侮れない蔵元を発見した感じです。

 (2007年更新)


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