黒龍大吟醸 龍  黒龍 大吟醸 龍

 大吟醸「龍」は、黒龍酒造の定番ブランドでは最高峰です。プレミア限定ブランドでは、「石田屋」と「二左衛門」が有名ですが、特に「石田屋」は、皇太子殿下の御愛飲報道以降、超入手困難酒となっており、私は飲んだことがありません。純米大吟醸酒を低温で長期熟成させた「石田屋」は、年1回11月ごろ、四号瓶のみの販売で、価格は\10,500です。
 御紹介する「龍」は、吟醸蔵としての道を歩む大きな転機となった酒。昭和50年(1975年)に発売されましたが、当時は日本一高価な日本酒として、全国の愛飲家の注目を集めたそうです。発売当初は、一升瓶が\5,000でしたが、現在は\8,400です。
 兵庫県産山田錦を40%まで磨き、大吟醸の味わいに更なる深みを求めて、低温熟成させています。口に含むと深い吟醸香が膨らみます。
 ラベルに特徴があり、発売当初は、ラベル地に醪を搾る際に使用する酒袋を使用していたとのこと。当時の酒袋は、綿の生地に耐久性&殺菌目的で柿渋が施され、茶褐色の染め斑が味のある風合いを醸し出していたので、それをラベルサイズに切り取り、「龍」の文字を金箔押にして、ボトルに貼り付けていたそうです。現在では、柿渋を施した酒袋自体が骨董になり、もはや入手困難のため、越前織布で代用しているそうです。

 (2013年更新)


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