越乃寒梅 純米吟醸 灑

越乃寒梅 白ラベル

 越乃寒梅 純米吟醸 灑

 越乃寒梅の蔵元は、1907年(明治40年)、石本龍蔵氏が新潟県亀田郷で創業した石本酒造。
 亀田郷は、阿賀野川、信濃川と2つを結ぶ小阿賀野川に囲まれた砂丘地で、阿賀野川水系の豊富な良水、冬は低温環境を作り出す雪に恵まれた酒造り好適地です。
 また、江戸時代から梅の名産地でもあり、初夏に大きな実をつける「藤五郎梅」の畑は、初春の残雪の中、可憐な花に彩られます。寒さに堪え、凛とした美しさを放つ梅の花が、越乃寒梅の名の由来とのこと。
 越乃寒梅と言えば、キレの良い淡麗な日本酒の代名詞ですが、1971年(昭和46年)以来45年ぶりに、新たな銘柄が発売されました。
 灑は「さい」と読み、「さっぱりしている」「さらさらしている」という意味を表す漢字のようです。
 精米歩合55%の純米吟醸酒ですが、越乃寒梅らしい控えめな吟醸香で、さりげない膨らみを感じます。キレの良い純米吟醸、女性や外国人の日本酒ファンを意識している気がします。
 瓶ラベルには、「灑」の飲み方として「燗も捨て難いが、冷や・冷酒がなおよし。晩酌もよいが、食彩と嗜むのがなおよし。」と書かれており、正にそのとおりだと思いました。

 (2016年)


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