清流(純米大吟醸)

主流(純米大吟醸)

中取り(純米)
 楯野川 純米大吟醸

 天保3年(1832年)、初代が酒母製造業を興して創業した酒蔵。その後、安政元年(1854年)に酒造業を開始し、翌年の安政2年(1855年)に、荘内藩主に酒を献上したところ、大いに喜ばれて「楯野川」を命名されたとのこと。
 現在は、全量純米大吟醸仕込みで知られる酒蔵です。平成22年(2010年)から、純米大吟醸のみにシフトしたのは、醸造アルコール添加の日本酒を否定するのではなく、本当に美味しい純米大吟醸を追求していきたいと考えた結果だそうです。
 会社HPによれば、全量純米大吟醸に特化した理由は大きく2つ。
 ①分かりやすさ:日本酒は、原材料・精米歩合・製造方法などにより、本醸造・純米、吟醸・大吟醸などの8つのカテゴリーに分類されるが、これが非常に分かりにくく、日本人は勿論、外国人でも理解できるように、純米大吟醸カテゴリーに特化することでシンプルさを訴求し、より多くの人々に日本酒を楽しんでもらいたい。
 ②品質重視:日本酒の最高カテゴリーである純米大吟醸に特化することで、品質重視・本物志向で進むという酒蔵の方針を明確に打ち出す。本醸造や純米酒も、可能性があるカテゴリーだと思うが、全量純米大吟醸製造に選択と集中をすることで、より品質の向上を目指せると考え決断をした。
 楯野川酒造(株)の銘柄は、すべて純米大吟醸なので、基本的には冷やして飲むのが美味しいと思います。
 画像上の「清流」は通年流通の定番で、米は山形県産出羽燦々を100%使用し、精米歩合50%、酵母は山形KA、協会1801号を使用し、アルコール度数はやや低めの14度なので、女性にも飲みやすい日本酒です。
 画像中の「主流」は、一部の限定流通特約店のみへ出荷しており、米は山田錦を100%使用し、精米歩合50%、酵母は山形KA、協会1801号を使用しています。「清流」に比べると吟醸香が豊かで、味も深みが増し濃い感じがします。アルコール度数も15度です。
 画像下の「中取り純米」は、全量純米大吟醸になる以前、私が最初に「楯野川」を飲んだ純米酒の銘柄で、今となっては貴重なラベルです。
 (2020年更新)


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