ユーザー車検   ランクルプラド(VZJ95W) 2018.11

 私のランクル歴ですが、PZJ70Vに1990〜1997の7年間、HZJ77Vに1997〜2006年の9年間の計16年間、ランクル70に乗り続けました。いずれも4ナンバー1年車検だったため、毎年毎年、自分で整備して神奈川運輸支局へ持ち込みました。2006〜2009年の3年間だけハイラックスサーフVZN185に乗り、2010年にプラドVZJ95Wを購入しました。
 サーフとプラドは、プラットフォームが共通で3ナンバーのため、2年車検で比較的ラクになりました。また、ランクル70はパートタイム4WDですが、プラドはフルタイム4WDのため、以前は検査時に、タイヤに空転装置を装着しなければなりませんでした。今回、神奈川運輸支局の検査コースには、空転装置を取り付ける手間が要らないフルタイム4WD対応の最新機器が、全てのコースに導入されていました。
 画像は4年前のものですが、必要書類、手数料、税金などのデータは、最新に更新しましたので、ユーザー車検にチャレンジする際の参考にしてください。

VZJ95W 神奈川運輸支局 検査コース-1

予約
 車検証の有効期間満了日の1か月前から手続きが可能なので、早めに行う方が良いと思います。継続検査は、どこの運輸支局・事務所でも受けられます。
 ユーザー車検の予約は、独立行政法人「自動車技術総合機構」のHPで、まずアカウント登録してから、インターネット予約システムで行います。
 https://www.yoyaku.naltec.go.jp/pc/reservationTop.do

 4つのラウンドから1つを選び、一度に3台まで予約でき、予約・確認・取消ともに24時間対応です。私は、比較的空いている水曜日か木曜日に行きます。予約番号が発行され、車検当日の申請時に必要となるので、必ずメモしておいてください。
検査希望日 午前 午後
1ラウンド 2ラウンド 3ラウンド 4ラウンド
受付時間 8:45-10:00 10:00-11:45 12:45-14:00 14:00-15:45
検査時間 9:00-10:15 10:30-12:00 13:00-14:15 14:30-16:00

事前準備
 下記の書類や経費を準備します。
@ 自動車検査証
  いわゆる車検証です。
A 自動車税納税証明書(継続検査用)
  自動車税の領収書から切り離します。
B 定期点検整備記録簿
  実施した点検整備の内容を記入しておきます。
C 自動車損害賠償責任保険証明書
  車検前に、保険会社等で継続手続きが必要です。
D 継続検査申請書
  運輸支局で配布しています。
E 自動車検査票
  運輸支局で配布しています。
F 自動車重量税納付書
  運輸支局で配布しています。
G 認印
  自動車の使用者の認印です。(継続検査申請書に押印欄があります。)
H 手数料
  \1,800(検査印紙\400、審査証紙\1,400を購入します。)
I 自動車重量税
  \45,600(重量税印紙45,600円分を購入します。)

当日の手続き
(1)申請書類の作成
 継続検査申請書(専用3号様式)、自動車検査票1(様式1)及び自動車重量税納付書(ピンク色)を作成します。カウンターの記載例を参考にしながら記入します。
(2)手数料と自動車重量税の納付
 運輸支局内の自動車会議所で、金額分の印紙と証紙を購入します。 審査手数料は証紙\1,400、検査手数料は印紙\400を購入し、自動車検査票1に貼ります。自動車重量税は印紙\45,600を購入し、自動車重量税納付書に貼ります。
※この後、以前は運輸支局内の県税事務所で、自動車検査証に完納確認の印をもらう必要がありましたが、現在は不要となりました。
(3)車検の受付
 ユーザー車検の受付窓口に、継続検査申請書、自動車検査票、自動車重量税納付書、自動車検査証、自動車損害賠償責任保険証明書、定期点検整備記録簿の書類一式を提示し、予約番号を職員に伝えます。書類に不備がなければ、車検の受付手続きは完了です。書類一式を忘れずに受け取り、ランクルに乗車して、検査コース車列の最後尾に並びます。

VZJ95W 神奈川運輸支局 検査コース-2

検査の流れ・手順
(1)外観検査
 検査コースに入る手前の検査です。検査官に「よろしくお願いします。」と挨拶して書類一式を手渡します。
 最初に前面に来るので、スモールランプ(車幅灯)を点灯し、ヘッドライトを下向き、上向きと点灯させ、消灯後にパッシングをします。フォグランプの装着車は、フォグランプも点灯させます。次に、ウインカーを右、左と順に点灯させ、ハザードを点灯します。クラクションを鳴らし、ワイパーを作動させ、ウォッシャー液を出します。
 検査官が、左側のタイヤを点検しながら後面に回るので、スモールランプ(車幅灯)を点灯したまま、ウインカーを左、右と順に点灯させ、ハザードを点灯します。次に、ブレーキを踏んでブレーキランプ(制動灯)を点灯させ、シフトレバーをRに入れバックランプ(後退灯)を点灯します。
 さらに、右側のタイヤを点検しながら運転席に来るので、運転席から降りてボンネットを開けます。検査官が、メーターの総走行距離を確認、エンジンルーム内を点検した後、フレームに打刻された車体番号を確認し、外観検査は終了です。
(2)サイドスリップ検査
 検査コースに入る直前に、電光表示板があります。前の自動車が検査中の場合は、入場せずに待機し、進入の表示に変わったら車を前進させます。検査コースに入って最初の検査は、サイドスリップです。タイヤの横滑り量を測定し、ホイール・アライメントの調整をチェックします。
 コースのラインにタイヤを合わせ、ゆっくりと前進させます。この時にハンドルを切ると正確に測定できないので、鉄板の上を真っ直ぐに通過させます。電光表示板に○が表示されれば合格です。×で不合格になった場合は、素人メカでは調整できないので、予備検査場等へ行く必要があります。
(3)スピードメータ検査
 次はスピードメータ検査になります。前方の電光表示板に「40キロでパッシング」と表示されたら、ハンドルを真直ぐに保って、しっかりと握り、ゆっくりとスピードを上げます。
 アクセルを踏んで加速し、スピードメータが40kmになった瞬間、パッシングすればよいと思いがちですが、私はそれで×になったことがあり、40kmで安定させてから、1秒以上パッシングするのが正解です。電光表示板に○が表示されれば合格です。
(4)ヘッドライト光軸検査
 スピードメータ検査に続けて、その場でヘッドライト光軸検査になります。前方の電光表示板の指示に従って、ヘッドライトを点灯させ、そのまま何もせず、検査終了を待ちます。以前は、ライト上向きで検査していましたが、現在は下向きで検査するので、間違わないように注意してください。電光表示板に○が表示されれば合格です。
 ライトの光軸は、通常走行している範囲では大きくズレないので、私は×になったことがありませんが、万が一×で不合格になった場合は、素人メカでは調整できないので、予備検査場等へ行く必要があります。
(5)ブレーキ検査
 ヘッドライト光軸検査が終わると、そのままブレーキ検査です。エンジンは切らずに、シフトレバーをNに入れます。最初はフットブレーキなので、サイドブレーキを解除します。
 テスターローラーが回転し、タイヤを回転させるので、電光表示板の指示に従い、ブレーキペダルを強く踏みます。○が表示されれば合格で、次はサイドブレーキです。
 電光表示板の指示に従い、サイドブレーキを強く引きます。○が表示されれば合格です。車をテスターから出して、次の停止線まで前進させ、運転席から降りて、脇に設置された記録器に自動車検査票を挿入し、結果を記録します。
(6)排気ガス検査
 記録器の横に置いてあるプローブ(細長い棒状の検査器具)を、排気管(マフラー)に差し込みます。自動的に、排気ガスに含まれるCO(一酸化炭素)とHC(炭化水素)の濃度が測定されます。
 前方の電光表示板に○が表示されれば合格なので、プローブを抜き出し、元の位置へ戻します。ディーゼルエンジンの車は、排気ガス検査の前に、選択ボタンを押さなければならないので、注意してください。記録器に自動車検査票を挿入し、結果を記録したら、車を前進させます。
(7)下回り検査
 コースのラインに沿って、ゆっくりと車を前進させ、中央が空洞になっている検査機器に入ります。指定位置に前輪を合わせて停止し、シフトレバーをPに入れ、エンジンを切ります。サイドブレーキを解除しておきます。
 下回り検査が始まると、ボルト・ナット類の締め付け具合をハンマーで叩くカン、カン、カンという音が聞こえてきます。さらに、車体が左右に揺れ出し、前方の電光表示板に指示が出るので、その指示に従って、フットブレーキを踏んだり、サイドブレーキを引いたりします。
 電光表示板に○が表示されれば合格なので、エンジンをかけて車を前進させ、記録器に自動車検査票を挿入し、結果を記録します。以上で、検査は終了です。
(8)検査の総合判定
 運転席から降りて、検査コース出口の総合判定ボックス内にいる検査官に書類一式を提示します。全ての検査に合格し、問題がなければ、自動車検査票の「結果通知欄」に押印され、最終的な総合判定で合格となります。

VZJ95W 神奈川運輸支局 検査コース-3

新しい自動車検査証の交付
 書類一式を車検証の交付窓口(受付窓口の隣)へ提出します。新しい自動車検査証と検査標章(窓ガラスに貼るステッカー)の交付を受け、ユーザー車検は完了です。
 お疲れさま&おめでとうございます。


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