DEH-P007は1DINサイズのアンプ内蔵のCD、FM、AMレシーバーです。特徴としてはCD-R(W)に焼いたMP3、WMAファイルの再生が出来ることと、有機ELディスプレイを使ったエンターテイメント機能です。価格は工賃、備品込みで41k\(本体のみで35k\位)。コストパフォーマンスが優れていて、気に入りました。
昔はカーオーディオはMDが便利で良いと思っていましたが、2年位前から、CDをMP3に変換して、PCで聴くことが多くなり、それ以来、MP3対応のカーオーディオが欲しいと思っていました。最近購入したクルマがオーディオレス車だったので、いろいろ検討した結果、DEH-P007がニーズに一番近く、決定しました。
ポイントは曲名の日本語(全角)表示です。MP3対応機種はかなり多く出ていますが、日本語表示可能な機種はほんの数機種しかありません。洋楽よりも邦楽を聴く事が多い私は、やはり日本語で曲名が表示されてほしいので。
<音質>
IPSUMに標準で付属する6スピーカと組み合わせていますが、十分満足できる音質です。普段ミニコンポやPCのヘッドホンで聴いているよりも、イイ音です(^_^;)。イコライザーやエフェクト機能も付いているので、好みの音質に調整も可能です。ただし入力ソースの違いなく一定音量のヒスノイズが聞こえます。ボリュームを0に絞ると聞こえなくなるタイプですが、1以上にすると一定音量のヒスノイズが出ています。ある程度の音量が出ている時や、走行中なら気にならないレベルですが、エンジンを切って聴くときは気になるかもしれません。
<デザイン>
1DINサイズの比較的オーソドックスなデザインで、ほとんどのクルマにマッチすると思います。ただし、フロントパネルが開く構造のため、コンソール面からの突き出しが大きい。1DINサイズなので、余った空間に小物入れが付くのも私には嬉しいポイント。
<操作性>
通常操作の音量、選曲、選局に関しては問題ありませんが、左右対称にこだわっているのか、特殊ボタンの配置と小ささに少々使いにくさを感じます。
MP3の再生については、上下キーでフォルダの選択、左右キーで曲の選択ができます。この選択時にはフォルダ番号と曲番号が表示されます。再生が始まらないとフォルダ名、曲名が表示されないのが残念ですが、従来のテープのオペレーションに比べると、非常に便利です。また、MP3化する事で、1枚のCDに100曲以上の曲を詰め込むことができ、ディスクの交換もほとんどしなくて良い。MP3万歳!
<機能>
ASL機能がクルマの騒音にあわせ、音量を自動調整してくれるので、重宝しています。また、レジューム機能があり、MP3再生中エンジンを切っても、再始動時には曲の途中から再生を続けてくれます。パソコンより賢い。
<エンターティメント機能>
付加機能として表示部の背景を好みのものに切り替えることができます。ムービー3種、BGP(壁紙)5種、BGV(動画壁紙)4種、レベルインジケータ2種、スペクトラムアナライザー2種、アナログパワーメータ、時計と種類も多彩です。私は普段、雪の降るようなBGVを使っています。
すごいのは、PCと専用ソフトを使ってオリジナルの背景を作れる事です。作ったファイルをCD-RWに書き込み、P007で読み込みます。
PionnerのHPより、専用ソフトの「PC LINK2」や追加モジュールをダウンロードできます。(URL
http://www.pioneer.co.jp/car/pclink2/)
<総評>
機能、音質、操作性、価格を考えたら、文句のない製品です。正直言ってクルマ本体よりも気に入っています。普段からMP3やWMAで音楽を聴く習慣のある人には絶対お勧めです。
実は自動車メーカーの純正以外の製品購入はこれで2度目です。最初もcarrozzeriaの製品で、1DINサイズのカセットチューナー(型式不明)でした。それから15年。技術の進歩を実感しますが、フィッティングなどのインフラ面では進歩がないですね。相変わらず、自動車メーカーごとに取付・接続キットが必要です。せめて日本車だけでも共通規格にして、フロントからポンと差し替え出来るようにならないでしょうか。そうすれば、アフターマーケットも盛り上がると思います。ほとんどの人は、交換が面倒で純正品をそのまま使っているんでしょうねえ。
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