Athlon XP2500+ Bartonコア

更新年月日:2005-08-20

AMD「Athlon XP 2500+」とLeadtek「WinFast K7NCR18GM」の組合せたPCのレポートです。

<関連リンク>
Leadtek 18GM BIOS/Driver【最新BIOS・ドライバ等】
http://www.leadtek.com.tw/support/download.asp?pronameid=288 

 

<NEW 2003-07-03>
AMDから発売されているAthlon XP 2500+ の話題です。CPUコアはBartonコアでセカンドキャッシュを512KB搭載し、FSBをDDR333MHzとした新しいコアです。このBartonコアの2500+は実クロックは1833MHzでCPU動作倍率は11倍です。このCPUは2003/2頃から発売されていましたが、当初2万円台半ばと高価なCPUでした。しかし、Pentium4のFSB800MHz版のリリースや、後継CPUのOpteronのリリース後、大幅に値下がりして1万円以下で購入できるようになりました。

最近はローエンドCPUのCeleronでも2GHzを超える時代ですから、なにか新しいフューチャーを持ったマシンが欲しいなと思っており、ちょうど安価になったAthlon2500+を使ってみることにしました。AMDのCPUの購入は2年ぶりです。前回はDuron800を購入し、SOLTEKのSL-75MIVと組み合わせて使ってきました。800MHzもあると、日常の使用で困ることはあまり無かったのですが、OC耐性がほとんどない上、発熱も激しく、また75MIVのVGA出力の画質がボケ気味で、結局外部AGPカードを使う必要があり、趣味としてのPCとしては中途半端で面白味の無いPCになっていました。 

AMD
Athlon XP 2500+

2003年24週 裏面 別途購入したヒートシンク

今回入手したのはバルクのCPUでしたので、別途入手しておいたシンクを使用しました。元はAMDのパッケージ版Athlonに付属していたもののようですが、単体で安く販売していました。CPU面に厚い銅が使われており、3000+以上のCPU用みたいです。

 

Bartonと組み合わせるMBはLeadtekのWinFast K7NCR18GMです。なんとも長い名前ですので、以後18GMと略。
写真のとおり、Micro-ATXです。その他の特徴は、
・nVideaのnForce2チップセットを搭載。内蔵GPUはGeForceMX4相当
・DDRメモリ(DDR266、333、400)をサポート
・100BaseLAN、5.1chサウンド
・CPU周辺に空間&ホールがあり、シンク選択の自由度が高い
・CPU電圧可変(DIPスイッチにて+0.15Vプラス)
・MEM電圧可変(DIPスイッチにて2.6V→2.7Vへ)
・FSB可変(BIOS設定は100MHz〜266MHzまで)
・CPU倍率可変(BIOS設定は3倍から24倍まで。なお5倍未満に設定した場合は、Athlonが5倍未満に未対応で起動しない)

Leadtek WinFast
K7NCR18GM

Leadtek
K7NCR18GM
CPUソケット周辺
シンク用4穴付き
ノース周辺
ADDAのファン付き
サウス周辺
MCP (Rev A3)

18GMは\12,800という価格で購入できました。当サイトの単品パーツ1万円以内の原則を超過してしまいましたが、単体VGAボード相当の機能付ということでご容赦を。


さて、購入前から一番気になっていた内蔵VGAの質ですが、かなり満足の行くものでした。内蔵コアがGeForce4MX相当と言っても、メインメモリと共用では足が引っ張られて実スペックは低くなるのではないかと思っていましたが、ほぼ単体VGAカード並の性能が出ている印象を受けました。また、アナログ面での画質も優れていてCRTモニタで1280x1024ドットの表示でも常用できそうです。ただし、17インチCRTで良く利用する1152x846ドットの解像度は設定できません。今回はPC2700の256MBのモジュールを1枚だけ使用しましたが、nForce2ではメモリ2枚刺しによるディアルチャネルアクセスが可能になっており、さらに性能アップを図れます。ただ、サウンド出力には若干ホワイトノイズが多めに乗っており、ヘッドフォンでは気になることがあります。

この18GMですが、驚いたことに、ハードウェアモニタ機能をほとんど持っていません。購入時のBIOS(2003/2/14版)ではFANスピードはもちろん、CPU温度さえわかりませんでした。BIOSを最新版(2003/4/22版)にあげると、BIOS画面上でCPU温度が確認できる機能が追加されますが、その他の各電圧、ファンスピードはBIOS、付属ユーティティ上でも確認するすべがありません。倍率変更まで出来るのに、ちょっと矛盾します。多分、ハードウェア的には機能を持っているんですが、何らかの事情でBIOSに機能を実装していないんでしょう。何らかの事情が手抜きでないことを祈ります。

付属ユーティリティ Speed Gear

現在の値を表示

1MHz単位で変更可能

あと、マニュアルの補足です。

F-Audio ピンアサインの記述の補足です。添付マニュアルには詳細がなく、ダウンロードしたファイルには詳細に書かれています。
  A C E   I @:MIC、A:GND、B:VrefOut、C:+5VA、
DとE:R、HとI:L
@ B D F H
F-PANEL ピンアサインの図が誤っています。正しくは
  H F D B @ @とB:IDE-LED、AとC:ACPI-LED、DとF:RESET、
EとG:POWER-SW
  G E C A
  H F D B @ @とB:KEY-LOCK、AとCとEとG:SPEAKER、
DとF:POWER-LED
  G E C A
BIOS UPDATE これはマニュアルではありませんが、2003/2/14以前のBIOSから、それ以後のBIOSに更新するとき、BIOSイメージの適用機種を確認しなさいという旨の、警告メッセージが表示されます。BIOS添付のドキュメントが英語でわかりずらいですが、18GMの場合は、実行してかまいません。

今回、はじめてLeadtek製のMBを使いましたが、ハードウェアモニタと上記ドキュメント類の件でちょっと?が付きました。VGAカードでは商品も多く、HPでは日本語のページもあって好感が持てましたが、MBは店頭でも見かけることも少なく、いまいちかも知れません。機能的には、多彩なOC機能や、内蔵VGAの画質(アナログ面)の優秀さがあるだけに残念です。

 

<失敗談・教訓>
Duron800はもちろん、メインで使っているCeleron1.0GA@1.33と比べても倍くらい早いCPUなので、早いです。というより、早いはずです。残念ながら、倍の速さを実感できるアプリを使っていないのです。最近の2Gクラスの高価なCPUを手に入れても、私の使い方では宝の持ち腐れかも知れません。試しに2500+の倍率を標準のAutoの11倍からManualで5倍に下げて、166.6x5=833MHzとして使って見ましたが、体感上の差はほとんどありませんでした。結構PCにうるさい私でさえそう思うのですから、Webやメールが使用目的の人は1Gクラスの安価で低消費電力なCPUで十分ではないでしょうか?浮いたお金で、周辺機器を揃えたほうが幸せになれそうです。

<関連リンク>

各種CPUのTDP一覧
http://www.h2.dion.ne.jp/~tdp/

Fab51 [ Overclocking Athlon ]メインサイト
http://fab51.fc2web.com/pc/index.html

Leadtek 18GM BIOS/Driver
http://www.leadtek.com.tw/support/download.asp?pronameid=288 

 

<ADD 2003-07-18>
Leadtekから18GM用の新しいBIOS(07/04)がリリースされていましたので、早速更新してみましたが、PCが起動しなくなってしまいました。ケースを開け、CMOSクリアをすると起動します。どうも新BIOSにはバグがあるようで、FSBをBIOS初期値の100MHzからXP2500+用の166MHzに変更すると、CPU倍率設定が勝手に23倍または24倍にセットされてしまい、4GhzなどというPentium4でも真っ青のとんでもないクロックでCPUを動作させようとするようです。しかも本来Auto、3倍〜24倍を設定できるはずの画面で23倍か24倍しか選択できなくなってしまいます。こうなってしまうと、FSBを100MHzに戻しても、23倍か24倍しか選択できず、最低でも100MHzx23倍=2300MHzで起動してしまいます。最初は原因がわからず、何度もCMOSクリアを行いました。結局、旧BIOS(04/22)に戻すことで復旧しました。
同様な現象が出る場合は、CPUを壊さないようにご注意ください。 ちゃんとテストしたんか?>Leadtek

<関連リンク>
Leadtek 18GM BIOS/Driver
http://www.leadtek.com.tw/support/download.asp?pronameid=288 

 

<ADD 2003-07-26>
ちょこっとOCを試して見ました。シンクはAthlon3000+リテール用を使用。FSB166MHz固定で倍率のみBIOSから変更して、試行しています。
結果はAthlonXP3000+相当(2171MHz)でOSの起動ができました。
 

WCPUIDにて計測

FSB166x11=1837MHz 定格動作 FSB166x13=2171MHz Athlon XP3000+相当

また、Superπ104にて、55秒を記録。ただし、13倍(XP3000+相当)では計測不能でした。

クロック 所要時間  
833(166x5) 1:48 最低倍率動作
1833(166x11) 1:00 CPU定格動作
2000(166x12) 0:57  
2088(166x12.5) 0:55 AthlonXP2800+相当 
2171(166x13) 計測不能 Superπ異常終了、AthlonXP3000+相当

13倍は楽に行けると思っていましたが、残念ながら、今一歩のところで手が届きませんでした。
今回は内蔵VGAの制限のため、FSBを166MHz固定で試していますが、次回は外部AGPボードを使用しFSBを166MHz以上に設定して試してみます。 

 

<ADD 2003-08-10>
久しぶりにLeadtekのHPを見に行ったら、BIOSが更新されていました。以前書きましたが、やはり2003/07/04版はバグがあったようで、2003/07/22版で修正したとのコメントがありました。さらに最新の2003/07/26版も公開されています。残念ながら、コメントを読む限り、ハードウエアモニタ機能の強化はないようです。早くWindoes上からモニタリングできるようにして欲しいところです。
私は現在使っている旧BIOS(2003/04/22版)で特に問題が無いので、しばらくは更新する予定はありません。やはり出たばかりのものを入れるのは、人柱の覚悟が必要な訳ですね。

<関連リンク>
Leadtek 18GM BIOS/Driver
http://www.leadtek.com.tw/support/download.asp?pronameid=288 

 

<ADD 2003-11-9>
最近はDCしたまま、166.6x5=833MHzでの運用です。私の使い方では、166x11=1837MHzとあまり差がないので、電気代を考えDC状態です。(笑)
それでもCeleron1.0AG@1333MHzよりも速くて、CD2WAVと午後のコーダを使ったCDからのリッピング+MP3エンコードでも体感上、2倍以上のスピードが出ています。Athlon XP 2500+の優秀さを実感します。
いつのまにかBIOSが更新されています。2003/9/30版です。120MHzのAGPクロックのサポート、133MHzのDuronのサポート、FSB200MHzのサポートが追加されたようです。

<関連リンク>
Leadtek 18GM BIOS/Driver
http://www.leadtek.com.tw/support/download.asp?pronameid=288 

 

<ADD 2004-01-17>
BIOSが更新されていました。2003/12/22版です。AGPカードの認識とS3レジュームからのUSBデバイスに関して改善されたようです。
まだ入れていませんが、記述を見る限りハードウェアモニタに関しての機能向上は無いようです。他サイトの情報を見る限り、このMBにはハードウェアモニタの機能が実装されておらず、BIOSによる機能追加は期待できないようです。
内蔵ドライブを昨年末にDVD-RAMにしました。日立LGの「GSA-4040B」です。今までのドライブより奥行きが5mm短く、8cmのCPUファンともぎりぎり干渉せず、取り付けることが出来ました。現在使用中のケースは、奥行きが短いので、CPUファンと光学ドライブの組合せが難しいです。

<関連リンク>
Leadtek 18GM BIOS/Driver
http://www.leadtek.com.tw/support/download.asp?pronameid=288 

 

<ADD 2004-02-04>
またBIOSが更新されています。2004/01/29版です。CPU倍率関係の修正のようです。

<関連リンク>
Leadtek 18GM BIOS/Driver
http://www.leadtek.com.tw/support/download.asp?pronameid=288 

 

<ADD 2005-03-31>

メモリを増設しました。組み立て後PC2700規格の256MBを1枚だけ使用してきましたが、PC3200規格の256MBを2枚購入し差し替えました。
とりあえず無事認識し動作しました。

特にメモリ不足を感じていたわけではないですが、デュアルチャネル動作を試してみたくて。
購入したNBメモリは1枚2000円余り。2年前より若干安くなった程度。
 

このマシンを組んでからは、パフォーマンス的にじゅうぶん満足しており、増設は久しぶりです。
最近はデジカメに投資が集中してます。
  

 

<ADD 2005-08-20>

ついに壊れました。正確に言うとコンデンサの頭部が膨らんできたため、使用を中止します。
購入当初から不具合が多くて嫌気がさしたものの、その後は安定していて、そのまま2年余り使って来ましたが、最後にコレかよって感じです。
ひとつくらいなら、半田ごてを使って交換にチャレンジする気にもなりますが、10個近くもあると、救いようがありません。
今までドライブ以外のPCパーツで故障は初めてです。

Athlon XP 2500+のパフォーマンスに不満は無いので、基盤だけ交換したいと思います。
 


自作、クロックアップ等の改造はあくまでも自己責任でおねがいします。

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