永らく、コンパクトカメラばかり使っていましたが、突然ニコンのレンズが使いたくなって購入したカメラです。
購入した頃は、35mmフィルムの時代でしたが、一眼レフは一部の低価格機を除いてAF機が主流でした。MF機にしたのは、なるべく軽いほうが良いと思ったからですが、選択肢は皆無で、ニコンだとFM2だけでした。FM2は私が高校の時に発売されたカメラで、まだ作っていたことに驚くと同時に郷愁も感じ、購入しました。
使用感は、シンプルすぎて間違いにくいカメラという感じです。撮影の理屈がわかっていれば、取説を見ることなく使い始めれます。このカメラの魅力は間違いを犯すことの無い安心感に尽きます。最近のカメラには、スナップモード、夜景モードなどの何とかモードがたくさん付いていて、一見便利なように見えますが、カメラごとに考え方・動作が違うので、説明書を良く読んで覚えておく必要があります。なので、とっさの時にどう使ってよいのかわからない事が多いです。
本機は社会人になってから購入したので、85mm/F2.0と28mm/F2.8レンズも同時に買えましたが、今度はゆっくり撮影する余裕が無くて、活躍の機会が少ないまま今に至ります。やはり、交換レンズも含めた重量を思うと持ち歩く気にならず、コンパクトカメラ(コニカBM201)のほうが出番が多かったです。さらにデジカメを使うようになってからはめっきり少なくなり、この3年間でフィルムを通したのは、たった1本だけという出番の少なさ。ここまでデジカメが便利になると、フィルムで撮ること自体が億劫になります。
2001年に後継したFM3Aは実質はFE2の復刻版ですね。悪いところも引き継いでて、うれしさ半分、悲しさ半分といった気持ちです。次のFM4は無いとは思いますが、デザインを変えても良いから、現代の技術を使って軽量化と操作性の向上を実現してもらいたいですね。いっその事、MF専用デジカメとして、高画質、軽量、省電力、取説を見なくてもすぐ使える程の省機能、内臓ストロボもやめて、電池込みで300g以下、購入しやすい価格を実現したらどうでしょう。近い将来、フィルムの入手性がわるくなりそうな気もしますし。本来のFMのコンセプトはクラシックカメラではなくて、写真を撮るためのシンプルな道具だったはずですから。
余談ですが、最近はフルオートの銀塩一眼の入門機が安く販売されていますが、持ってみると非常に軽くて驚きます。NIKON U2の本体重量は385g。純正ズーム2本とカメラバックが付いたプレジャーセットが実売5万円程度。FM2の中古ボディとほぼ同価格です。店頭で触ってきましたが、レンズを付けても驚くほど軽いうえ、操作感も良く、カメラの進歩に驚きました。デジカメに慣れた昨今では、U2でもじゅうぶんマニュアルチックです。FM2の形やスペックの後継はFM3でしょうが、手ごろな銀塩一眼という意味ではU2が後継たりうるかも。
U2プレジャーセット
2005/10/10
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