Nikon New FM2

1984年発売

(1993年購入)

ニコンのMF一眼。露出もマニュアル

1977年にオリジナルのFMデビュー
1982年にFM2にモデルチェンジ
1984年にNew FM2にマイナーチェンジ
     以後、17年に渡り製造される
2001年にFM3Aに引継ぎ製造中止

1970年代後半の典型的な一眼レフのデザインです

売りは高速シャッター
最高速は1/4000、シンクロも1/250が可能

発売時はシャッター幕の材質はチタンで表面に模様のあるのハニカム構造だった。私が購入した頃には、スペックは同じだが、アルミを使った普通の平滑な形式になっていた。

 

ISO感度はシャッターダイアルを持ち上げながら回転させ設定します。露出計を使うには電池が必要です。

シャッターボタンにはオプションのカバーを付けています。
個人的にお気に入りアイテムです。視度調整レンズ(写真下)もオプション装着。

今となっては貴重なマニュアル専用機ですが、AE機が一般的だった発売当時は、電子式シャッターでAE機のFE2の廉価版という位置付けでした。結果としてFM2は電池使えないような悪環境でも使えるタフなカメラというで長寿を保てたわけです。
後継機のFM3Aもほぼ同じ形で、現在も発売されていますから、1977年のFMから30年近く、ほぼ同じ形のままという驚くべき状態です。一眼レフカメラとしてのひとつの完成形ですね。
 
 
永らく、コンパクトカメラばかり使っていましたが、突然ニコンのレンズが使いたくなって購入したカメラです。

購入した頃は、35mmフィルムの時代でしたが、一眼レフは一部の低価格機を除いてAF機が主流でした。MF機にしたのは、なるべく軽いほうが良いと思ったからですが、選択肢は皆無で、ニコンだとFM2だけでした。FM2は私が高校の時に発売されたカメラで、まだ作っていたことに驚くと同時に郷愁も感じ、購入しました。

使用感は、シンプルすぎて間違いにくいカメラという感じです。撮影の理屈がわかっていれば、取説を見ることなく使い始めれます。このカメラの魅力は間違いを犯すことの無い安心感に尽きます。最近のカメラには、スナップモード、夜景モードなどの何とかモードがたくさん付いていて、一見便利なように見えますが、カメラごとに考え方・動作が違うので、説明書を良く読んで覚えておく必要があります。なので、とっさの時にどう使ってよいのかわからない事が多いです。

本機は社会人になってから購入したので、85mm/F2.0と28mm/F2.8レンズも同時に買えましたが、今度はゆっくり撮影する余裕が無くて、活躍の機会が少ないまま今に至ります。やはり、交換レンズも含めた重量を思うと持ち歩く気にならず、コンパクトカメラ(コニカBM201)のほうが出番が多かったです。さらにデジカメを使うようになってからはめっきり少なくなり、この3年間でフィルムを通したのは、たった1本だけという出番の少なさ。ここまでデジカメが便利になると、フィルムで撮ること自体が億劫になります。

2001年に後継したFM3Aは実質はFE2の復刻版ですね。悪いところも引き継いでて、うれしさ半分、悲しさ半分といった気持ちです。次のFM4は無いとは思いますが、デザインを変えても良いから、現代の技術を使って軽量化と操作性の向上を実現してもらいたいですね。いっその事、MF専用デジカメとして、高画質、軽量、省電力、取説を見なくてもすぐ使える程の省機能、内臓ストロボもやめて、電池込みで300g以下、購入しやすい価格を実現したらどうでしょう。近い将来、フィルムの入手性がわるくなりそうな気もしますし。本来のFMのコンセプトはクラシックカメラではなくて、写真を撮るためのシンプルな道具だったはずですから。

余談ですが、最近はフルオートの銀塩一眼の入門機が安く販売されていますが、持ってみると非常に軽くて驚きます。NIKON U2の本体重量は385g。純正ズーム2本とカメラバックが付いたプレジャーセットが実売5万円程度。FM2の中古ボディとほぼ同価格です。店頭で触ってきましたが、レンズを付けても驚くほど軽いうえ、操作感も良く、カメラの進歩に驚きました。デジカメに慣れた昨今では、U2でもじゅうぶんマニュアルチックです。FM2の形やスペックの後継はFM3でしょうが、手ごろな銀塩一眼という意味ではU2が後継たりうるかも。
U2プレジャーセット

2005/10/10

 

撮影した写真はこちら → フォトアルバム

<製品仕様> 発売:1984年(2001年生産停止)

型式 機械制御式35mm一眼レフカメラ 
レンズ 交換レンズ
CPU内蔵ニッコール・Ai-S・Ai・シリーズE・改造Aiニッコール等:使用可
非Aiレンズ:使用不可
マウント ニコンFマウント バヨネット式
ピント方式 マニュアルフォーカス
露出制御 測光方式:中央部重点測光
マニュアル露出 
ファインダー ペンタプリズム式
視野率:約92%
シャッター フォーカルプレーン 1〜1/4000秒(13段階)
ストロボ 内蔵ストロボなし
フィルム送り フィルム巻上げ:手動
フィルム巻戻し:手動 
電源・電池 1.55V銀電池(SR44タイプ)2個、3Vリチウム電池(CR-1/3Nタイプ)1個あるいは1.5Vアルカリ乾電池(LR44タイプ)2個  
大きさ・重量 約142.5×90×60mm  約540g(ボディのみ、電池除く)