3月11日。
東日本大震災から一年の、
この日をむかえるのが、どこか恐かった。
ここ数日、思い出したように余震もあるし、
ちっとも一年たった気がしないのに、
ほどよく、いろいろなことを忘れている自分を、
確認するのが恐かった。
恐怖、不安、猜疑心、現実逃避、偽善・・・、
たくさんの想いを体験した一年だったような気がする。
見るもの聴くものうがった考え方をしてみる癖がついた。
どこまでいっても人は人でしかなく、
この世界で一番恐いのは人なんだと、
あらためて感じずにはいられなかった。
だけど、自分も人である。
人なんだよね、逃げられない。
忘れていくけれど、忘れてはいけない。
考えることをやめてはいけない。

多少の不具合があっても、
自分で自分の身体を管理しながら、
そこそこしたいことができている。
無意識なまま、いつもどおりの時が過ごせて、
無理をしなくても、こうして息をしている。
そうだ、ぜいたく、しあわせ、言葉がない。
早朝、ひと仕事終えて
よし、といただく珈琲が、とてもおいしい。
忘れたらつまらない、つまらないよ。
だから何度でも心にかいておく。

≪先のことを考えましょうよ≫
TV
の向こう側、
震災直後の寒い避難所の体育館で、
学生服の男の子がまっすぐにこちらを見て、
強い目をして言っていた。
今もずっと残っている。
思い出しながら、なさけない自分を奮起させている。
大きなことはできない。
自分にできることをすればいい。
自分の頭で考えて考えて、考えすぎないでいこう!!



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