いつものスーパーでレジをすませ、そそくさと品物を袋にいれていると、
感謝デーのプレゼントですと、小さなケーキをもらった。
好物のチーズケーキだった。
あらあら♪ありがとうございます、思わず笑った。
最近は本当に、こんなささやかなやりとりがおもしろい。
仕組んでなにかしたことより、調べ上げて購入したものより、
偶然手にはいったものや出来事が、より魅力的だ。
便利になりすぎて、情報でもものでも過剰気味な日々にいるから、
どこか窮屈さを感じているんだろうか。
いえいえ、どんな状況にいたってジブンしだい。
見方考え方は誰のせいでもないんだよね。
なにげなくいただいた言葉が、いつまでもはっきりと残っていて、
ふいに浮かんできては、心をてらしてくれることがある。
思い出すたびにあたたかい気持ちになって、がんばらなくちゃねと、
なんでもできそうな気がしてくる。
あの人もこの人も、名前も知らないあなたも、
どうもありがとう。
はっきりさせなくてもいいこともあるのだ。
白黒つけた方が気分がいいというのは、あくまでも私の考えで、
みんながそうであるわけではない。
知らんぷりするのも愛情。
見守るだけなのも愛情。