8月になった。
7月は本当にあっという間だった。

<オレは絶対病気にならない>が口癖の父が、病気になった。
しかも<10万人にひとり>の病気。
自覚症状はまったくなかったから、一時的な異常値かもとたかをくくっていた私は、
頭を殴られたようだった。
とにかく冷静に現状把握して、これからの治療やもろもろについて情報収集と勉強。
とまどう父母の疑問質問に、できるだけわかりやすく説明できるよう、
いくらかでも不安をやわらげることができるよう、その都度努めた。
さっそく投薬治療がはじまると案の定、ひどい副作用に四苦八苦だった。
そんななかでも、病院や薬局の待合室で父とふたり笑いあって過ごしていると、
微力でも自分が役に立てているのかなとちいさな喜びがあった。
(昔ちょろっと臨床検査技師をしていたことも無駄ではなかったかなぁと思えた)

この間、母の体調も悪くなり、母の方の病院通いも多々あった。
父の病気への不安もあったから、やっぱり精神的にも疲れたのだろう。
私は気を強く持って、今やれることを淡々とやるだけだ。
自分も疲れたら休むし、あんまり暗いことは考えないようにしている。
気力は大事。
どんなときでも、どこにいても、ささやかな楽しみや光を見つけてがんばる。
単純明快でいこう。
だって、今、生きているんだから。
心をすませてあかるくやっていけたらと毎日思っている。




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