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日本の大豆☆アメリカの大豆 第6週

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ふぁあてぃらいざぁ その2

FERTILIZER(肥料)VOL.2

(owner)
 先週は、大豆にだって肥料はあげなくちゃいけないと云うことを、肥料やさんのネズミ(お姫さま)に教えてもらいました。
 でも、あまりに肥料のことをわかっていなくて、ポン太郎が姫を怒らせてしまったので、今週は反省して肥料のイロハを学びたいと思います。

(ポン太郎)
 せ、先生。よろしくお願いします。

☆☆★☆☆
 仕方ないわねえ。あんた達みたいなおバカさんを放っておくのも世の中のためにならないから、ちょっとぐらいなら教えてあげてもよくってよ。 姫

(owner)
(むっかー)・・・よろしくお願いします・・・
えーと、先週、ポン太郎が化学肥料の話をしたら叱られちゃったんだけど、あれはどうしてだったのかなあ。

☆☆★☆☆
 だって、肥料のこと何も知らないくせに、偉そうに「化学肥料は悪い」みたいな言い方するんですモノ。肥料ネズミ連合会(そんなものあるのか)としちゃあ捨て置けないわよ。

(ポン太郎)
 わ、悪いとは云ってないでやんす・・・。でも、化学肥料って何が入ってるかわからなくて何だか怖いもんのような気がするし・・・

☆☆★☆☆
 それが悪いって云ってるのよ。大体、あんたってば化学肥料は何からできてると思ってんの?

(ポン太郎)
 え、と・・・せ、石油?

☆☆★☆☆
 あんたバカー?!石油なんかかけたら、いくら大豆だって枯れちゃうでしょ!

(ポン太郎)
 ・・・お、おいらが悪うございました。親分ー、助けておくれよ。

(owner)
 うーん、化学のことは遠い昔で忘れたなあ。石油は燃料とかには使うだろうけど、成分じゃない気はするね。窒素とか、そんなに入ってなさそうじゃん。

☆☆★☆☆
 やれやれ、あんたも頼りないのね。
 時間がないから正解を云うと、肥料の中の窒素は空気中の窒素からきてるのよ。

(ポン太郎)
 えええっ。このおいらが毎日吸っている空気でやんすか?

☆☆★☆☆
 そおよ。空気中の窒素を水素と混ぜて、圧力と温度をかけてアンモニアにする。アンモニアと二酸化炭素を混ぜると尿素になる。これ、ハーバーボーシュ法よ。学校で習わなかった?

(owner)
 確か、世界初の有機物の合成とかなんとか・・・、学校で習ったことは、何の役にも立たないと思ってたけど・・・。

☆☆★☆☆
 はあ、あんた達を教育するのって、税金の無駄よね。ともかく、そういうことだから、別に毒でも何でもないし、尿素なんて、爽快な味がするわよ。ネズミの栄養になるわけじゃないから食べたりしないけど。

(owner)
 他の窒素肥料は?例えば硫安とか。

☆☆★☆☆
 硫安=硫酸アンモニウムなんだから、硫酸とアンモニアを混ぜて作るに決まってるでしょ。これも毒じゃないけど、ぴりっとするのよねえ。

(ポン太郎)
 で、でも硫酸ってあ、危ないんじゃ・・・。

☆☆★☆☆
 化学反応を理解しない子ねえ。硫酸の桶に顔を突っ込むことはできないけど、他の物質と反応し終わったら手で触っても大丈夫なの。例えば、塩酸とか水酸化ナトリウムとか、怖そうな薬品の名前を聞いたことあると思うけど、この二つを混ぜちゃて反応させちゃえば、いつもあんた達が食べてる食塩になるでしょ(塩化ナトリウム)。

(owner)
(そ、そうだったのか・・・)
 でも、作物には影響ないの?

☆☆★☆☆
 あったり前じゃない。
まず、土の中で硫安がアンモニア由来のイオンと硫酸由来のイオンに分かれるでしょ。作物が吸収するのはアンモニア由来の部分だけだから、全然関係ないわよ。
 硫酸由来のイオンは使わないから残るんだけど、どだい、日本なんて火山国なんだから死ぬほど硫酸イオンがその辺にあるし、別に肥料からちょっとオンされたからってびくともしないわよ。

(ポン太郎)
 じゃ、じゃあ何で化学肥料は悪いとか云うんでやんすか?有機農業で化学肥料は一切使っていませんとか云う人がいるでやんす。

☆☆★☆☆
 それが、一番あったまくるのよねえ。
 まず、さっきも云ったみたいに、作物の養分吸収は土の中で分解された成分の中から必要なモノだけを吸うから、有機質肥料であろうと化学肥料であろうと同じことなのよ。
 環境に悪いとか云うのも、肥料を沢山使いすぎて「肥料成分」が流れ出して川や湖や海を汚すからってことなんだけど、ここでも悪いのは「肥料成分」の部分であって、別に「化学」の部分じゃないのよね。つまり、化学肥料でも有機質肥料でも、沢山使いすぎたらどっちも同じぐらい悪いの。

(owner)
 でも、有機肥料の方が、土壌から流れにくいとかいうことはない?

☆☆★☆☆
 有機肥料の方が、土の中での分解が遅いから、もたもたしている間に作物に使われて、流れにくいってことはあるかもしれないわね。でも、有機肥料って、それだけ「効くのが遅い」ってことでもあるから、結構ドバドバやったりもするし、一概にどっちがマシとか云えないわよね。

(ポン太郎)
 でも、有機肥料をやると土が豊かになるとか云うでやんす。

☆☆★☆☆
 それは、ちょっとあたってるわよ。有機質肥料は土の中で全部分解せずに、一部は腐植(ふしょく)として土の中に残るから、それが肥料成分をくっつけて保ったり、土をポクポクにして、保水力や通気性をよくしたりするのよね。

(owner)
 なんか難しいけど、土がポクポクっていうのがいい気がする。じゃあ、有機肥料の弱点は?

☆☆★☆☆
 肥料成分が少ないから、沢山あげなくちゃいけなくって手間もお金もかかること。
 それから、有機質肥料の種類によって分解のスピードが違って、肥料がいつ「効く」のかわかりにくいから、作物の欲しいときに肥料を「効かせる」のが難しいことかしら。化学肥料だったら、例えば、稲だったら2回とか3回にわけて、必要なときに必要な量だけ撒くことができるのよ。

(ポン太郎)
 じゃ、じゃあ、どうすればいいんでやんすか?

(owner)
 化学肥料と有機肥料をうまく組み合わせて使えばいいってこと?

☆☆★☆☆
 正解☆
 やれやれ、やっと優等生の回答がでたとこで、あたし、そろそろ疲れてきちゃったんだけど。

(ポン太郎)
 あー、ちょっと待って。おいらもう一個質問が!

☆☆★☆☆
 なんなのよ。スリーサイズなら教えないわよ。  

(ポン太郎)
 そ、それも聞きたかったけど・・・(ネズミのスリーサイズ?)。
 窒素肥料を作ってる会社が、むかし、水俣病を引き起こしたって聞いてたんだけど、それって・・・。

(owner)
 わー!ちょっと待ったー!!お姫さん、今のなし、なしね!!

☆☆★☆☆
 もう、聞いちゃったわよ。このバカハムスターは破門だわ!!あたくし、家に帰らせていただきます!!!

(owner)
 ありゃりゃ・・・、せっかく、綺麗にまとまるはずだったのに。
 仕方ないから、ここでSEE YOU NEXT WEEK!ね。はあ・・・。

(ポン太郎)
・・・・(オロオロ)

(おまけ)
チッソという会社が@水俣病を起こしたのも、A窒素肥料を作っている会社なのも事実ですが「化学肥料を作っていて水俣病を起こしたわけではありません」
たまたま創業時が肥料メーカー(大日本窒素肥料(株))だっただけで、問題が起きた頃にはいろんな化学薬品を作る会社になっており、水酸化ナトリウムを電解法で作っていて、その電極由来の水銀が排水とともに海に流れだしたのが悲劇の原因です。ちなみに、現在では、この電解法は使われていません。
○今週のホームページ

化学肥料についての頁
 日本化成肥料協会ホームページ


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