二月目 
〜法律☆その2〜

<注意!>ここで書かれている法律は、平成18年に廃止されています。
現在は「農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律」が継承
大豆単体の交付金もなくなり、「農業者戸別所得補償制度」
「水田・畑作経営所得安定対策」
に引き継がれています
(owner)
 さて、先月は、大豆には「大豆交付金暫定措置法」っていう法律があることをお話ししました。今年法律改正したばっかりなので、今月は改正前と改正後でどのように変わったのかを見てみたいと思います。

(ぽんだい)
 もう法律の文章をグダグダ並べて字数を稼ぐんじゃねえぞ。眠くってさっぱりわからねえ!

(owner)
 確かに。あの法文を、目を開けて10秒以上読んでいられるだけでも大したもんだ。
 すっごく単純に云うと、今回の法律改正では交付金の出し方が変わりました。

(ぽんだい)
 なぁなぁ、それより前に交付金って何だよ〜。大豆を作るとお金が貰えるのか?

(owner)
 ちょっと違う。大豆を農協などに出荷して、それがちゃんとした販売計画の元に販売されると、一俵あたりいくらか交付金が貰える。

(ぽんだい)
 ????

(owner)
 まあ、ややこしいから解説は省略するね。大豆をある一定のルールで販売すると、農家はお金が貰えると思っててちょうだい。

(ぽんだい)
 なんで?

(owner)
 そうしないと農家がやってけないからじゃない?大豆は、日本で作ると1俵(60kg)あたり2万円前後のお金がかかるんだそうだ。ところが一方で完全に自由化されて、外国から激安の大豆がバカバカ入ってくるから、市場の価格はほとんど1万円を切っている。

(ぽんだい)
 つまり作れば作るほど赤字ってこと?

(owner)
 哀しいけれどそういうことだ。だから輸入大豆の影響を緩和するために法律ができて交付金をだすことになったんだそうで、今もその状況はかわってない。

(ぽんだい)
 ふーん、赤字補填法なんだな。で、どういう風に法律が変わったって?貰える金額が不景気だから減ったのか?

(owner)
 いや、お金の出し方が根本的に変わったみたい。
 改正前は「基準価格」っていうのが決められて、実際に大豆が売れた金額がそれよりも低ければ、足りない金額を出す「不足払い」方式。
 改正後は、交付金額が事前に決められていて、全員同じ額の交付金が貰える「定額助成」方式。
 すっごい単純化して絵で描くと、こんな感じかなあ。

 ○法律改正前(不足払い方式 所得=基準価格)

 
○法律改正後(定額助成方式 所得=販売価格+交付金額)


(ぽんだい)
 よくわかんないけれど、改正前は大豆がいくらで売れても、みんな同じ所得になってたってこと?

(owner)
 厳密に云うと、あんまり安すぎる場合にはペナルティがあったけれどね。基本的には所得は平等になる仕組みだった。これに対して、新しい法律では、高く売れた銘柄はそれだけ所得が高くなるし、安い銘柄は安い所得しか貰えないことになる。

(ぽんだい)
 うーん、よくわからねえ。大豆ってそんなに高い、安いとかいうほど値段違うのか?

(owner)
 11年産の主要銘柄のデータを見ると、下は60kgで約5000円だし、上は約9000円だそうだ。

(ぽんだい)
 げっ そんなに違うのか。

(owner)
 細かい銘柄を含めると上下の格差はもっと大きいと思うよ。有名な鶴の子大豆とかだと、すっごい値段だろうしねえ


(ぽんだい)
 高い銘柄を作った人がお得なんだな。でもでもでも、そうすると、価格の安い大豆を作っている人の立場はっ?
 そんなんでやっていけるのか?

(owner)
 ・・・・うーん、どんな制度でも長所と短所があるからねえ。確かに低価格の銘柄しか作れない地域は大変だね。
 でも、今までは、安い大豆を作っていても一定のお金が貰えるから、あんまり高く売る努力をしていなかったっていうのもあると思うんだ。同じ国産大豆なのに5千円と9千円っていう価格差があること自体が、もしかして不自然なのかもしれない。

(ぽんだい)
 どういうことだよ?ホントは高く売れるはずなのに売ってないってのか?

(owner)
 モノが高く売れるっていうのは複雑でさ。もちろん、中には拝みたくなるほど大粒でぴかぴかの豆もあるよ。
 だけど見た目ではあんまり区別の付かない豆の値段が大きく違うこともある。北陸のエンレイなんかは、「美味しんぼ」にも出てきて、それなりに有名だし、共同出荷・選別のおかげで品質も揃っているから人気があるよね。でも、たいていの品種は、そもそも、名前も知られてないっていう場合が多い。

(ぽんだい)
 うーん、大豆の品種ねえ。確かに知らんな。あんたはいくつわかるんだよ。

(owner)
 このあいだソラで云ってみたら43しか出てこなかった。奨励品種60は全部云えると思ったのに・・・ちょっと悔しい。

(ぽんだい)
 そんなんで悔しがらなくていいわいっ!どうしてそういうムダな知識しかないんだ!

(owner)
 まあ、それは置いといて(^^ゞ
 マメが安いって云うのは、単に大豆の成分がどうの、豆腐が固まりやすいのっていうだけじゃないんじゃないと思うんだよね。ちなみに、さっき云ってた約5000円の大豆は、葛飾局地では「魅惑の大豆」とか呼ばれてるぐらい味は美味しいんだよ。

(ぽんだい)
 要するに、そういういいことが知られてないってのか?

(owner)
 知らせてこなかった・・・というべきかねえ。これからは大豆の値段が収入の高低にダイレクトに関係するから、農家の皆さんもビジネスマインドをもってくれるといいな、とは思うんだけれど。

(ぽんだい)
 ふーん、でもスグにそう上手くはいかないだろうしなあ。
 大体さあ、これまでは、いくらで売れても所得は保証されてたんだろ?そしたら、お天気のせいで価格が暴落しても、農家は安心だったってことじゃん。工業製品じゃないんだから、そういうとこもちゃんと国は面倒みてくんないと。

(owner)
 一応、保険的な措置はあるみたいだよ。お米でも、価格が過去の水準に比べて下落すると、下落額の8割までは補填してくれる「稲作経営安定対策(イナ経)」っていう仕組みがあるんだけど、それのマネをして「大豆作経営安定対策(マメ経)」ね。この資金は、国と農家がそれぞれ積み立てをするんだって。

(ぽんだい)
 ようするに、コメの制度のマネっこかい!

(owner)
 マネっこっていう意味では、そもそも定額助成措置の方はムギの制度のマネっこみたいだよ。一応、二つの制度のいいとこ取りをねらってるんだろうけれど、それが本当に「いいとこ」だったかどうかは、あと何年かたってみないとわかんないけどね。

(ぽんだい)
 そんな悲観的な・・・。

(owner)
 だって40年近く続けてきたやり方を変えるんだからさ。全然痛くないとは思わないよ。
 おかげでみんなしゃかりきになってるから、大豆に関する情報は、ものすごく増えたけどね。

(ぽんだい)
 ・・・ふーん。農水省にも新しいHPができたらしいしな。

(owner)
 メールマガジンまであるらしいよ。
 今日はこの辺にして、ネットサーフィンしてこようっと。じゃあ、みんな、来月・・・来年・・・来世紀ね!

(ぽんだい)
 ああっ まちやがれっ!俺もいくぞっ!

See you next century!

○今月のHP
 農林水産省「大豆のホームページ」