三月目 
    ぱらぐあい


(ぽんだい)
 てめえっ!いい加減にしやがれ!
月間連載とか云いながら、全然更新されてねえじゃねえか!

(owner)
 え〜、だって、前回(去年の12月)ちゃんと云ったじゃん「また来世紀ね」って・・・

(ぽんだい)
・・・殺ス・・・

(owner)
 うわーん ごめんなさいよぉ(T^T)
怖いのでさっさと本題に入ろうと思います。今月は「パラグアイの大豆」のお話です

(ぽんだい)
 おいっ これは「にっぽんの大豆」月間じゃねえのかっ!

(owner)
 まあまあ、細かいことを云うんぢゃないよ。owner この間パラグアイに行って、そこで「発見」をしたから書いちゃうのだ。
 なんとパラグアイでは日本人が大豆を作っている!

(ぽんだい)
 ・・・・・・・・で?

(owner)
 ・・・・クールな反応ありがとう(T^T) そもそもパラグアイってどこだか知ってる?

(ぽんだい)
 ・・・・・・・・(←もちろん知らない)

(owner)
 ふふん(ちょっと得意)。それでは教えてしんぜよう。パラグアイは日本から見ると、地球の反対側にあるのだ。

(ぽんだい)
 ふーん、ちっちゃい国だなあ。

(owner)
 そんな無礼なっ!これでも日本よりでっかいんだぞ(←日本の国土の1.1倍)。人口は500万人ぐらいみたいだけどね。赤土の大地が広々〜と広がっていて、なんだか北海道と沖縄を足して2で割ったみたいな風景なのだ。
 
(ぽんだい)
 そんな無茶なものと無茶なものを足すなよ。でもこんな遠くに、日本人がいるの?

(owner)
 1936年から移住がはじまったんだって。ブラジルに移民した人が移住したり、日本からも移り住んだりね。パラグアイ全部で7千人か8千人の日系人がいるんだって。今回は、日系の農家さんが沢山いる「イグアス移住地」を訪問しました。

(ぽんだい)
 イグアスイグアス・・・なんか聞いたような・・・歌手にいねぇか?

(owner)
 それは フリオ・イグレシアス(--メ)
この移住地は、あの有名な「イグアスの滝」の近所なんだよ。今回はお仕事で行ったので見られなかったけど・・・(T^T)。ナイアガラの滝と並んで世界三大瀑布の一つと云われてるのだ。
←これはアルゼンチン側から見たところらしい

(ぽんだい)
 三大って・・・あと一つは?

(owner)
 ・・・・・・・。ええぃっ質問禁止だ!
とにかく、イグアス移住地には日系の移住者さんとその2世や3世の人が沢山住んでいる。何人かにお会いしたんだけれど、1世の人はもちろん、跡取りの息子さん達も完璧な日本語。はっきり言って、渋谷にふらふらしてる若者より、よほども丁寧で綺麗な言葉なんだよ。
 ここでは大規模な大豆・小麦栽培や牧畜をやってる人が多くて、「イグアス農協」には80人のメンバーがいるんだ。

(ぽんだい)
「農協」だなんて、まったく日本みてぇだな。力を合わせて頑張ってるのか。


(owner)
 頑張ってるなんてもんじゃないよ。ここの農協の大豆の平均作付面積を聞いたんだけど、1件当たり290ヘクタールだってさ。

(ぽんだい)
ヘクタールとか云われてもわかんねぇよ。要するにどれくらいよ。

(owner)
 100メートル×100メートルが1ヘクタールだから、290ヘクタールだと1.7キロ四方だねえ。(ちなみに日本の大豆作付面積は、北海道の販売農家でも一戸当たり1ヘクタールぐらい)

(ぽんだい)
・・・・・・なんかヤなこと聞いちゃったな。それじゃあ、まるでアメリカの農家じゃねぇか。

(owner)
それが、もっと凄いんだよ。単収が1ヘクタール当たり3トン。これは世界でも最高水準だよね。日本だと平均で2トン弱、アメリカでも2.5トン前後だし。

(ぽんだい)
なななななんで?

(owner)
肥沃だからっていうのもあるけど、努力もしてるよね。
 緑肥を入れて土づくりしたり、新しい品種も積極的に取り入れてる。そうそう、品種って云えば、パラグアイには、国際協力事業団(JICA)が、大豆の品種改良の専門家を派遣してるんだよ。ブラジル産の品種だけじゃなくて、今ではパラグアイ生まれの品種も、どんどん普及してるんだって。
 今回はパラグアイに移住して40年っていう日系農家のお父さんにも会ったんだけれど、人夫さんを4人も雇っている大農場(250ヘクタール)で、土壌が雨で流れてしまうのを防ぐために、土地をなるべく攪乱しない「不耕起栽培」を導入したり、新しくマカダミアナッツに挑戦したり、とにかくものすごくエネルギッシュなのだ。

(ぽんだい)
 ふーん。日本のコクサイキョウリョクってのが、日系の人にも役に立ってるのか。

(owner)
 なかなかいい感じでしょ。この他にも、農業金融のための資金を、日本が円借款で貸したりしてる。今回、訪問した農家さんも、その金融を使ってコンバインのプラットフォーム(機械の前にくっつけて、収穫した作物を機械内に取り込む部分)を購入したんだって。

(ぽんだい)
 ふーん、パラグアイでもコンバインなんか使ってんだ。

(owner)
 当たり前でしょ。どうやって1.7キロ四方を手で刈るよ・・・。
ブラジル産の農業機械が主に使われていて、コンバインはなんと刈り取り幅が4.8メートルだ。

(ぽんだい)
 それって凄いわけ?

(owner)
 1日35ヘクタール収穫できるとか云うから、凄すぎるよ。ちなみに日本で一番たくさん使われている大豆専用コンバインは1.4メートル幅。麦と兼用の汎用コンバインも2.1メートル幅が主流なのだ。

(ぽんだい)
 ・・・オレ、どんどんイヤになって来たぞ。パラグアイ人、なんでそんな機械が買えるんだよ。

(owner)
$85,000(900万円ぐらい?)のコンバインを、3〜5年ローンでポイッと買えちゃうんだから、ものすごい財力だよね。パラグアイの国民一人あたりGDPが$1,506(16万5千円/年)だっていうことを考えると、すごい貧富の格差とも云える・・・。
 でも、こんなブイブイの大豆農家も、決して順風満帆な人生を送っているわけではなくて、何しろ殆どの人が大豆と小麦ばっかり作っているから、穀物の値段が下がっちゃうと大変なのだ。ちょっとこれを見てね。



(ぽんだい)
 シカゴ相場ぁ?なんだか激しく左に下がったグラフだな・・・。

(owner)
 そうそう。一時期は1ブッシェル(27キロ)当たり7ドル、8ドルで取り引きされていた大豆が、今は4ドル代の値段になっちゃってる。アメリカで作付けを増やして、しかも豊作だったりするから、手に負えないぐらい安いんだよね。
 アメリカの農家に対しては、ローンレートで支援が行われているから、打撃は若干緩和されているんだろうけれど、そういうのがないパラグアイの農家にとっては、いきなり給料が半額になったようなものだから大打撃だよ。

<アメリカの価格支持融資制度>
   農産物を担保にした短期融資制度。市況低迷時には担保を商品金融公社(CCC)に引き渡すことにより返済義務が免除される。このため、融資単価(ローンレート)が農産物の最低価格を保証する効果を持っている。

    ○ 価格支持融資制度の仕組み

 

(ぽんだい)
 給料半額ってかなりイヤかも・・・。それにしても、アメリカ人と日系パラグアイ人だと、なんだかパラグアイを応援したい気持ちになるから不思議だなあ。

(owner)
なんか外国でがんばっている日本人を見ると、妙に国粋主義者になっちゃうんだよね。ノモとかイチローとかシンジョーとか・・・。
 パラグアイの大豆は、主に油糧用なんだけれど、日本も結構たくさん輸入してる。米国、ブラジル、カナダ、中国に次いで、今や第5位の輸入相手国だ(年間7〜8万トンを輸入)。イグアス農協は、遺伝子組換え大豆を作っていないので、それをセールスポイントにしての取引も始まっているんだって。

(ぽんだい)
 ふーん 全然聞いたことない国だと思ってたけど、意外と関係深いんだ。

(owner)
 と、綺麗にまとまったところで 今月の「日系の大豆」でした♪ See you next month!

(ぽんだい)
 ・・・・・・・・(←なんか納得いってない・・・・)

○今月のHP
 イグアス農協のホームページ
パラグアイの日系農家の農協 イグアス農協のサイト。まるごと日本語なのだ。大豆だけではなく、新たな名産品マカダミアナッツの紹介やパラグアイのリンク集も充実。