電子版「粋青」No.44 後山光行
時間に乗って
寒いはずの早い春が暖かくて 数度の春の嵐が過ぎ去ると 金木犀の新しい枝が二十センチ余りも伸びた 今年の秋の刈り込みが忙しくなりそうだ 若い人達が 社会に組み込まれる季節が来た 花だって方々で咲き始めた いつもやって来る春だけれど 気付くと 時間に乗っている爽やかさがある 新しい息吹きに心が震える 時間に乗って また新しい夢を見る
44号になった。それを祝ってくれるかのように桜も満開だ。やっと詩紙になった。最近通勤道で鶯の声を聞いた。姿を探したが見つけられなかった。公園にたてられている小型の風力発電機の飛行機のプロペラで遊んでいるカラスを見た。仏の座の花が空き地で賑やかだ。まだまだ気をつけて見ていると、大阪でも豊かな自然がある。片方で人間は何故かおおきく道を間違えて来ていないか?。自然を楽しんでいても生きてはいけない。けれどもせめて夢でも見て頑張りたい。偶然にも四月馬鹿の日だけれども、ファンタジーの世界の始まりではないのだろうか。 2007年4月1日
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