イタリアあれこれマガジン”あんぬんつぃ”  (マガジンID:0000123715) 登録・解除ページ


2004年1月10日より、イタリアあれこれメールマガジン”あんぬんつぃ”を創刊します。以下の登録処理をされ、是非ご購読ください。
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イタリアあれこれマガジン”あんぬんつぃ”

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< 目次 >

◇ ご挨拶 
◇ サルデニア旅行記 
◇ ひとことイタリア語
◇ インテリアのイタリア語

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◇ ご挨拶 ◇

始めまして。名古屋でイタリア語の教室をしている神野といいます。教室を
運営しながら生徒さん向けに会報を発行していますが、興味を持って読んで
くださる方も多く、このたび一般の皆様にもメルマガの形でお届けしようと
思っています。語学の話、イタリアの話、個人的な旅行の日記、その他の
四方山話です。僕は名古屋出身です。名古屋の中学、高校を出て、東京の大学で
イタ リア語を勉強しました。卒業後はいったん語学の研究からは離れました。1998年の暮れま
で約八年、商社勤務でイタリアから家具や雑貨の輸入の
仕事をしました。仕事の関係上、インテリアや雑貨はわりと得意です。それとミラノやフィレン
ツェは歩き回ったから名古屋の街より詳しいかもしれない。でも何で辞めたかって?それは、
世の中のお役に立っているという実感が
持てなかったからです。今の仕事はわかりやすくて良いですよ、喜んでもらえるのか、役に立
っているのかがすぐわかるから。喜んでもらえなかったら
生徒さんたちは辞めていってしまうし、役に立たなければ誰も入会してくれないし、、。独立
当初は、いずれはイタリアを切り口にした総合ビジネス、情報
センターにしたいという思いもありました。ですから“イタリアンオフィス ジャルディーノ”という
名前だったのですが、今では語学を教えることが天命のように感じて「イタリア語スクール
  ジャルディーノ」に落ち着いています。
語学の習得にはイメージや夢もすごく大事だと思っています。
いくらイタリア語が好きでも、なんとなく勉強しているとやはり苦痛ですから、勉強してイタリア
に行こうとか、仕事で使おうとか、イタリア人の恋人と
デートしようとか、、夢や希望は力、パワーになりますよ。あと、不思議な
もので外国語を話すって、言葉だけの問題でなくてメンタル(精神面、感情面)がすごく作
用するようです。じつは僕は外国の女の人と何年か付き合ったことがあるのですが、不思議
なのです、他の人が話すとわからないのに、全く同じことを彼女が言うとみんなわかってしま
うのですね。だから、外人と話すときのポイントは語学力も当然ですけど、いかに相手とハー
トを合わせて
“心を読み取るか”ということもあるようです。ちょっと危険な言い方をすれば、口はパクパクさ
せていさえすれば十分かも?(言いすぎですね)人間、
心と心はつながっているのですよね。“わー!私は英語が苦手、、、、”とか“話し掛けられて
しまってどうしよう、、”って心を閉ざしてしまうから余計わからなくなるのかもしれません。

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◇ サルデニア旅行記 ◇

2003年の6月に10日間ほどイタリアに旅したときの旅行記です。

第1日(出発) 前日夜までパソコンに張りついていた結果、初日のホテル
のみは予約が取れました。逆の言い方をすれば、そこまでは何としてもたどり着かなければ
ならないのです。キャセイパシフィックの夕方5時20分の
香港行きのフライトで無事に出発。この便は台北に一度降りるのですが、台北までの間に
夕食が出て、再び、台北から香港までに夜食(?)が出たのです。食べなきゃいいのですが、
味だけでも見てみたいというのが人情。
夜中の香港発、ローマ行きの便でもやはり夕食がでましたから、いったい
この日は何食したのでしょうね?
10年程前に初めてイタリアに行ったときの飛行機がこのキャセイパシフィックで散々の思い
をしたのですが、今回は乗客の人は皆、大人の振る舞いで、
気分よく旅行できました。中国の人は急速に都会人化しているのだとこのとき思いました。
ひょっとしたら日本人の旅行客の方がずっとモラルが低いかも。。。

第2日(Roma→Alghero→Bosa)
定刻よりも早くローマに着きました。タラップに出て、ああ!イタリアの空気だ!風だ!と思い
がいっぱいになりました。入国手続きでは「眠くて仕方ないよ!」と云わんかばかりの係員が
赤い目を擦りながらパスポートに入国の
スタンプを押していました。ベルルスコーニ政権のもとで不法滞在が問題に
なっている実情で、きちんと仕事をさせられているのでしょうか。僕の番に
なると、近くにはってある紙を見て、片言の日本語で「トウジョウケン!」と言ってきました。こ
れで日本人かどうか区別するつもりだろうか?「帰りの便のか?」と聞き返すとSiというから、
カバンにしまったものを出すのが面倒だから、もう一度「今乗ってきた飛行機ので良い
か?」と聞くと、こんどもSiだ。きっと何でも良かったのだろう。空港を出ると、雲助のおじさ
んたちの
獲物を狙うような鋭い視線、まっしぐらに国内線乗り場に急ぎ、サルデニアまでのフライト、
AirOneのカウンターへ。久しぶりに見るイタリア人の
ぶしつけの接客態度に驚いたが、こんなものにはすぐに慣れてしまった。
サルデニアのAlghero行きAirOneのフライトは1時間ぐらい遅れましたが、後で思えばこ
れは幸いしたことでした。ローマの海を下に見ながらサルデニアに向けて3度目のフライト、
飛行にも中で出されたビスコットは人参と米を
使った珍しいもので、機内でもらったサルデニアの新聞に目を通しながら
味わっていて、ふと、はっ!と思い出したように外を見ると、時遅し、すでにサルデニアの上
空を飛んでいました。。ああ。。遠くに見えてくるサルデニアに胸をときめかせながら「ただい
ま!」って言おうと思っていたのに、
ビスコットと新聞に気を取られるなんて、なんてことだ!そのミスを取り戻す勢いで窓に顔を
張り付けてサルデニアの大地を見つめると、山と、野原と、
砂肌しか見えてこない、人がどこにすんでいるのだろうというほどの光景です。1時間後には
Algheroの空港に到着、外にでると南国の雰囲気!風が爽やか!空港のインフォーメー
ションに直行してBosaまで行きたいというと、まずは町まで出てください、切符はバールに
売っています、町の公園のところからBosaまでのバスが出ています、といって時刻表のコピ
ーをくれた。見るとバスの出る時間は1時50分、今の時間はまだ11時なのに!
バスの時間は事前にHPで探し当てていたのですが、まさか1日に2本しかないはずが、、、
と思っていたけど、そのままでした。空港までのバスは
57centesimi、(70円ぐらい)。バスに同乗した他のイタリア人の人たちは
バールでバスの切符が売り切れていたと運転手に文句を言っていて、結局、Algheroの
切符売り場に着いてから切符を買うということで同意してバスは
町に向かった。イタリアでは公共のの乗り物に乗るときには必ず事前に
切符を買うというルールがあるのです。運転手は運転が仕事で、金銭の授受はしないこと
になっているのでしょう。 
僕も今回の旅行でこの「切符売り切れ」に何度か泣かされました。それでも人情で工夫次
第で乗り越えられるのがイタリアなのです。サルデニアの町は
旧市街地を除いては比較的新しい建物が多く、パステル調のリゾート地を
想像させる雰囲気をかもし出していました。それでも屋根の色は統一していて、街並みから
浮いた建物はなく、外観の美に意識を注いでいる町作りがされて
いるようです。町に着いてからは、お昼休みで切符が買えないという悲劇を
避けるためにすぐにBosaまでに切符を買い、乗り場も時間も確認しておいた。Bosaまで
のバス代はわずかに2.89ユーロ(350円ほど)だ。ちょっと
重たい荷物を抱えて町を歩いてみた、かなり観光地化された印象を受けたが、旧市街地
に入るとなかなか味のある街並み。前もってインターネットで調べておいたホテルリストを手
にサルデニア最終日の滞在のためにホテルの予約に
向かった。海沿いの道をどんどん歩いていった、なかなか遠い。あとで気が
ついたのですが、海沿いの道はかなり遠回りでした。10分ほど歩くと小ぶりの可愛らしいペ
ンション風のホテルが見えてきた。予約を頼むと部屋が運良く空いていた。名前を「じんの」
と告げると、とんでもない発音を聞いたような顔をするので、アルファベットの綴りで告げると、
「あ〜インノさんね!」。
イタリアにいる間中、この会話を繰り返して、最後のほうには自分でも
「インノです」というようになってしまったよ。なぜかといいますと、
アルファベットのJはイタリア語では普通使われず、呼び名はi lunga(長いI)
という意味ですので、当然、発音はアルファベットのiと同じになってしまうのですね。ちょうど
iinnoという名前になるのです。ホテルの予約を終えて
少し町の中を歩いた。石畳の細い道は、なかなか心に染み入る風情を醸し出していて、ふ
と上を見上げると、おばさんのズロースや、洗濯物が干してある。ちゃんと濯ぎしてますか?
と思いたくなるほど、洗濯石鹸の匂いがぷんぷん
している状態の洗濯物にも遭遇した。飛行機の中の食事攻撃でお腹はすいて
なかったが、トイレに行っておきたかったのでバールで軽く食事をしてトイレを借りることにし
た。サルデニアではお店の入り口に大体すだれのようなぶる下がっていて中が直接見えな
いようになっている。すだれを掻き分けて、
バス停近くのバールに入ると、うまいことにパニーニなどが売っていた。
ガラスケースを覗き込むと見慣れないものがあった。Focaccia!もともとは
ビザの生地だけを焼いたものだけど、ここではその生地でサンドイッチを
作ってあった。どうもこの地方の食べ方のようです。このフォカッチャと
ミネラルウオーターのボトルをたのんだ。フォカッチャはパリパリに暖めて
くれて、一口かじると「!」うまい!なかにはハム、野菜、チーズなどが
はさんであって豊かな味がする。あと2枚でも食べられそうな勢いだったけど夕食にそなえて
軽く済ましておいた。バールの中ではサッカーの放送に見入る(多分)近所のおじさんたち、
会話をしているおじさんたちの言葉を聞いて
いても、「変だな?」なぜかというと発音があまりにもきれいなのです。多分、サルデニアの言
葉はイタリア語とは遠くはなれた言葉だから、イタリア語を
外国語のような感覚で、それゆえ、模範的な言葉と発音で話しているからなのでしょう。とこ
ろが、おじさんたちの一人がちょっとなまっていたのです。
これこそサルデニアなまりだ!と思いましたが、話の続きを聞いてゆくと
「あんたはシチリア生まれなのに、立派なトスカーナなまりで話すじゃないか、、、」なーんだ、
どおりのフィレンツェの人たちのなまりと一緒な筈です。
そうこうするうちに食べ終わったので公園で日記を書きながら、さらに1時間を公園で時間
つぶししました。いろいよ、バスの時間が近づいてきました。
いろんなバスがいろんなところに止まっています。この時点ではどのバスが
どこら辺に止まるかというルールが分からないでいました。ヘマして乗り損ねたらさらに2時間
待たなければなりません。あっちうろうろバスの行き先を
見て、またこっちうろうろ、不気味なのは運転手の乗っていないバス、行き先の出ていない
バス。。。まだこの時点ではサルデニアではコミュニケーションが
絶対的に必要だということが分かってなくて、人や運転手に聞くことなく、
ひたすら探して、なんとか乗り損ねる寸前でBosa行きのバスに乗り込むことに成功しました。
バスはAlgheroの町を出ると海岸線にでて海沿いの
自然豊かな土地を縫って走っていきます。左側には絶壁とエメラルドグリーンの海、右側に
は草原、丘、山がもう景色を見てワクワク気分です。バスが走り出してしばらくしたら、乗っ
ていた中学か高校ぐらいの男の子がバスの中を
うろうろしだして、僕と目が会うと恥ずかしそうに「ciao!」と声をかけてきて「日本は(ベルギー
と)引き分けたんだよね!」「日本は強いよ、でもイタリアが勝つからね!」といってきました。
後ろのおばさんの時計のガラスが外れて時針が落ちてしまったのですが、下を懸命に探し
ていたので「何か落としましたか?」と聞くつもりが、とんでもない間違いを口走ってしまいま
した。旅行に行くと一度や二度は、変なイタリア語を口走ってしまうのですが、今回は
これが一番だったと思います。《Ha catudo qualcosa?》今思い出しても
変なこと言ったなと思います。ちょうど日本語にすれば「何かを落ちましたか?」おばさんの
応答の反応が遅かったのも納得です。ここで質問。正確にはなんと言うべきだったのでしょ
うか?正解者にはプレゼントはありませんが褒めてあげます。答えはと?聞いてきても教えて
あげません!時には厳しくしないとね。。。やがてBosaの町の入り口の表示が見えて来ま
したが、ここで別の心配事が。いつ降りたらいいのだろう?町の主要の通りを走りながら、何
度か停車していきますが、どこにホテルがあるかなんて分かるはずもありません。仕方ないの
で運転手に降りろといわれるまで乗っていようと腹をくくっていると、ある場所に来たとき案の
定、「あんたはどこに行くのかい?」と聞かれたので、自分でも恥ずかしかったけど当たり前
すぎる「Bosaです!」と答えるとここがチェントロ(中心地)だよと教えてくれたのでバスを降
りました。さっきの学生の子とciao!の挨拶とガッツポーズを交わして。バスを降りて
ガイドブックの簡単な地図を見てもどこにいるかが分かりません。まだまだ
人に道を聞くことに抵抗があった自分は何とかしようとウロウロ、
ちょろちょろ、(旅が中旬になった頃にはもう地図を見るよりも人に聞く
ほうが楽なので、聞きまくっていましたが、、)でもどうしてもホテルの場所がわからないので決
心して一人の子連れの婦人に尋ねました。通りの名前を言うと「ホテルの行くの?Sa
Pischeddaかしら?こっちいらっしゃい」とすぐ脇の川沿いの道まで連れて行ってくれて「橋
を渡った、あそこにすごく高い建物見えるでしょ?あそこよ!」と教えてくれたのですが、サル
デニア慣れしていない自分には4階建ての建物がどうしても「すごく高い建物」には見えな
い。
それでもお礼を言って歩き出すとすぐにホテルが見つかった。入り口が分からなくて裏口の
通用口から入っていってしまった。予約の件を言うと聞いていてない様子。まあこんなもの
かな?と思いながら確認のメールのコピーを見せると部屋のカギをくれた。小ぶりの僕が好
きな雰囲気のホテルだ。回り階段で
5階まで、つたが絡まった手すり、廊下に置かれた素朴な家具。なかなかいい雰囲気です。
窓からは丘の上の城跡と旧市街地、そして川沿いの街並みが
ばっちり見えます!部屋にはベッドと小さなクロゼットと電話が置かれただけでテレビも無
い。。でも、こじんまりしていて可愛い部屋。おそるおそる
バスルームをのぞくと、よかったシャワーがあった!旅の汚れを落として
さっぱりした後、町を見に行くことに。とりあえず城跡をまず見たかったので地図を片手に、
でもすぐに道を一本間違えて、田舎道に入ってしまったけど
そのまま少し進んでいった。時間がたっぷりあるから道に迷うことは楽しみなぐらいだ。飛行
機の中で読んだ新聞にCagliari(サルデニアの州都)あたりでハエが大量発生したという
記事が乗っていたが、このあたりにもハエが多い、しかも僕が苦手なアブのような虫が絡ん
でくるし、道の脇の草むらはざわざわしていて、きっと蛇とかいるんだような。。。嫌だな。。怖
いな。。。周りには
人一人としていないし、車すら走っていない。
怖いから後戻りしたいけど、丘の向こうに見えるものに興味がある、激しい
葛藤しながら前に進んで、写真をとって逃げるように後戻りして、旧市街地の丘の上に向
かった。今思えば、夕方のお昼寝の時間だったのだろう、道で犬やネコが死んだような様
相で昼寝をしていて、歩いている人はほとんどいない。狭い道の中に入っていくと再び。。
怖いよ。。。でも見たいよ。。。でも怖いよ。。などと葛藤しながらも、より細い道、より入り組ん
だところ、より人気の無いところに足を運んでしまう。丘の頂上にある城を中心に坂の上に
古くからの家々が連なっている、疲れているから息があがってしまいそうな激しい坂に、どうし
てこんなところに住むんだろうと思わざるを得なかった。なんとか頂上に上ると残念ながらお
城の中は一般には開放されていなかったが、町が一望
でき、中央を流れる川が海に注いでいくところまで見ることができた。
いち早く散歩に来ていたサルデニアのお爺さんがいた。丘の反対の方には車で登れる広
い道があったので、小さい町の中での迷子の心配も無いことから、
その広い道を下って町の中心地の方に向かった。本当に小さな町だ、個人が
やっているような商店があるだけで大型の店などどこにも無い。歩きつかれていったんホテル
に戻ったが、この町にもう一日滞在は無理そうだ。
退屈しそうだから、翌日の移動のためにバス停の確認と切符の入手をしておく必要を感じ
て、フロントの女の子にバスの乗り場を聞くと丁寧に教えてくれて、場所も散歩の成果があ
ってすぐにわかった。そこまで行ってみると確かにバスが止まっていたし、バスが止まるという
標識もあったが切符売り場が分から
ない。近くにタバコ屋を探して聞いてみると、道を回ったところにあるedicola(雑誌、新聞
屋)で売っているというので、そこへ行くと「!」そんな店が
無い!うろうろして無理やり少し歩いたところにあるedicolaのことだろうと決め付けて聞い
てみると、そこでは切符を売っていなくて、やはりホテルの
フロントの人と同じことを言う。実は後で気づいたところでは僕は反対方向に行ってしまった
ので、タバコ屋さんの言っていたedicolaには行き着けなかったのです。その後の散歩で、
その正解のedicolaの前は2回ほど通っていたのです。間違った方のedicolaのおじさん
に切符売り場を聞くと、角にある
食料品のお店で売っているという話で、もう一度、一回りする形でバス乗り場の広場に戻
ってそのお店で聞いてみると、「以前は扱っていたけど、今は売ってないわよ!」どこで売っ
ているか知っているかと聞くと「バスの運転手が
売っているのよ」との返事で振り出しに戻ってしまいました。実際はそのお店の斜め向いに
切符を売っているバールと、切符を扱う正規の事務所があったのですが、この日はこの迷
走で「手が尽きた」ことになってしまいました。最後の手段!と、ガイドブックに載っていたイ
ンフォメーション事務所に行ってみると張り紙があって「5月のみ開きます」!!そんな!きっ
と5月には何かお祭りがあって観光客が多く来るけど、それ以外の季節は用無しなのでしょ
うね。こんな散々な体験も、翌日以降の旅行の参考になりました。何よりも、
たくましく、人間らしく振舞えるようになるようにという、サルデニアの無言の教育だったような
気すらしています。もうバスのことは、あきらめて、翌日にOristanoの町の近くにある
Cabrasの町に行きたかったのでインターネットで何とか見つけ出した唯一のホテルに電話
して、予約を入れて、ついでに
ホテルまでの道のり、交通手段の情報を求めようと思い、テレフォンカードを買って、電話を
してみました。やはりここもイタリア、2台に1台はカードを読み取ってくれません。公衆電話
があるだけでも感謝だと思い直して、ホテルに電話をしてみても常に話中で繋がりません。
5〜6回ほどかけたところで嫌になってやめてしまいました。広場には夕方のpassegiata
(散歩)で人が多く集まってきます。ベビーカーで散歩する幸せそうな夫婦、仲間同士で冗
談を
言いながら戯れている子供たち、世間話に花を咲かせているおじさん、
おばさんたち、僕だけが一人っきりで、ぼ〜と、しかもバスの切符もホテルの予約も取れず、
何もかも否定されたような心境で、きれいな街並みが余計に
孤独感を誘ってきました。「まあ、こんなこともあるさ」と自分を慰めて
ホテルに戻ることに。ホテルではフロントのお姉さんがバスのことでうまく
いったかと聞いてくれたので事情を説明すると、もう一度念押しで、
間違いなくあの広場にはバスの時刻表も張り出した切符売り場があるのよ!
外から見ると分かりにくいけど、間違いないからといってくれたけど、
もうそのことは考えたくなかったので、次の日早めにバス停に行って何とか
するよ!と答えて部屋に上がっていきました。飛行機の中でもらった
サルデニアの新聞にはBosa→Oristanoのバスの時刻がはっきりと示されて
いる。「どういうことだろう??」新聞が間違っているのか(イタリアにいるとこんなことまで考え
てしまう)、僕が探し出せないだけなのか、、、(続く)

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◇ ひとことイタリア語 ◇

HPで公開しているものの過去のものからご紹介します。

Pronto? (プロント)
電話で使う“もしもし”にあたります。もともとの意味は“準備ができている”
ということです。日本語のもしもしにつられて、pronto,prontoと2回繰り返す必用はありま
せん。スポーツでの“用意、ドン!”での“用意”もprontoです。形容詞として“すばやい、敏
速な”という意味も
あります。

Scusi(スクーズィ)
“すいません、ごめんなさい”という意味で使いますが、友達同士のような
親しい間柄ではscusa(スクーザ)と言います。さらに相手が複数の場合、
例えば込んでいる電車とかで複数の人に道をあけてもらうようなときには
scusate(スクザーテ)という形になります。会話の途中で聞き取れ
なかった時、もう一度言ってもらい時などに上げ調子でscusi?とすれば、“すいませんが何
でしたか?”ということが伝わります。便利な言葉です。

Su(スー)
上にと言う意味の言葉です。エレベーターで上ですか?下ですか?と言う時に
suといえば昇り、giu(ジュー)と言えば下りということになります。
suには他に相手を励ましたり、せかしたりする時の“さあ、さあ!ほら!”
という意味もあります。気分が落ちている人に対して、気分を上げるという
意図があるのでしょう。日本でもはやったティラミスの最後の“ス”は
このsuです。“気を落している私を慰めて!”という意味です。

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◇ インテリアのイタリア語 ◇

Vetrina(ヴェトリーナ) / Show case 《キャビネット》
ガラスを意味するvetro(ヴェトロ)から派生した言葉です。日本の家具が収納を
目的としているのに対し見せたいもの、飾りたいものを引き立つように演出
する目的の家具です。もちろんこの家具自体も部屋の重要なインテリアの主役となります。
目的に応じて、居間、客間、台所、玄関、廊下に置く事が
出来ます。見栄えのする家具ほど、回りの空間を必要とします。贅沢できる
のならばゆったりとしたスペースにどうぞ。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
皆さんからもし語学の勉強に関して、イタリアの情報についてご質問を頂きましたら、可能
な限りお答えしていきたいと思っています。
ジャルディーノのホームページで一言イタリア語のコーナーを公開しています。
www.giardino.jp
問い合わせ、ご意見は ciao@giardino.jp までお願いいたします。
次回は2月10日発行予定です。

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