JR根室本線 初田牛駅

最初に訪れたのは、2001年の夏。北海道には珍しい台風で暴風雨が吹き荒れる中、危険を感じて避難したのがここでした。
そして台風一過・・・風雨が収まってから駅周辺を散策してみると、果てしなく広がる荒野の中、霧にポツンと浮かぶこの駅が見えた・・
そう、ここが私が生まれて初めて訪れた”秘境駅”だったのです。
周囲に家が無く、普通列車でさえ通過する駅なんて初めてで、もうその物寂しい雰囲気に一発で一目ぼれしてしまいました。

初田牛駅は、2019年3月16日に利用者極小により廃止されてしまいました。2度も人との出会いの機会をくれた思い出深い駅なので悲しく寂しい。もう北海道のこの場所に行っても駅は無いのだと思うと、胸がキューッとせつなくなる。

A 2007年6月25日
北海道鉄道旅にて下車、4度目の訪問。一晩の宿とさせてもらいました。
静かな夜をぐっすり寝たあと、翌朝の始発前になると、学生が親の車で送られて6人もやってきてこの駅から汽車に乗り込んで、この駅にこんなに利用客がいたのかとびっくり。
当分、初田牛駅は安泰だなと嬉しくなりました。
その後、この駅ノートを見た方から連絡をいただき、誌面に寄稿させてもらったりお宅訪問させてもらったりと、前回に続いて出会いのきっかけとなってくれました。




@ 2002年10月14日
念願叶って、日本一周の途中で再びこの駅を訪れ、はじめて一晩を過ごすことができました。
この時も周囲は霧。幻想的な雰囲気でした。
朝出発して落石まで行ったあと、また昼に再訪したら、自転車で旅をしてる方が駅で休んでいて、
その方からのご縁で、近くの漁師の方の家に泊めてもらい、一緒に泊めてもらったチャリダー2人と共に漁船で無人島に連れて行ってもらって探検し、
夜は水揚げしたてのサンマの刺身(人生で食った刺身の中で一番旨かった!)やチャンチャン焼きやジンギスカンを食わせてもらい・・・
と一生分もの親切を受けました。
とても思い出深い駅です。






2時間ほど周囲を探索して作った、初田牛駅周辺図。


駅舎内部図と、駅構内図。貼り付けてあるスマートメディアは、別の人により張ってあったもの。
ちょうど持ってたデジカメもスマメ使用だったので、何枚か写真撮らせてもらって戻しておきました。



初田牛駅のホームに立ってのQTVR(真上や真下も見られる全周パノラマ)です。これで初田牛駅をバーチャル体験してみて下さい。サイズ2MB。
要クイックタイムプレイヤー。ブラウザのActive Xを有効にしておかないと再生されません。マウスでドラッグしてぐりぐり動かして見てください。


夜の待合室内のQTVR。3.9MB。

夜の初田牛 特設ギャラリー


夜の秘境駅は独特な雰囲気がある・・・


初田牛駅周辺地図。左上の赤点が駅舎。




地図@の位置から駅を振り返る。


地図@の位置からAの方向を望む。区画だけが碁盤目に切られ、まわりに人家のまったくない道路を街頭が照らす・・


地図Aの位置から地図下方向を望む。潰れかけの荒れ果てた廃屋の向こうに、電波塔が見える。


霧の初田牛駅。周囲は一面の荒野。だれもいない霧の荒野に、駅舎がポツン・・


夜の初田牛駅。駅の明かりだけが灯る・・




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