オートバイのウィンドシールド(風防)を自作する

2011.10.22



新しいバイクを買って半年、スクリーンに虫や汚れが付くので水でぬらしたウェスで拭き取っていたら、細かな擦り傷だらけになった。あまりにも弱すぎる。
交換してもまたすぐに傷だらけになってバカらしいので、硬質素材で自作することにした。

関連記事・ヘルメットのシールドを自作する



以前に作ったシールド(このページの下部参照)が短くて顔に風が当たるので、もう少し長いのを作ることにした。

 
材料は前回と同じ、アクリサンデーMR板、550×650mmの3mm厚。(2mmだとちょっと弱いんだよね) 近所のホームセンターで4,780円。
ハードコート表面硬化処理されていて、表面硬度は鉛筆硬度で6Hもある。(ガラスが9H、普通のアクリルが2H、硬質塩ビがF、ポリカーボネートがHB、PETが4B)真鍮ワイヤーブラシでこすっても傷がつかないとの表記。

スクリーン自作では、加工のし易さから硬質塩ビを使う例が多いが、紫外線で劣化するので屋外使用には向いてない。ポリカはやわらかく傷が付きやすい。
アクリルは割れる欠点があるが、対候性に優れ、透明度が高く、硬くて傷が付きづらい。
純正のシールドは非常に柔らかくポリカーボネートよりも弱い感じがするので、PETかABS製じゃないかと思う。ちょっと拭いただけでスリ傷だらけ。


バインダー表紙のプラ板で型紙を作って、Pカッターでスジ彫り。


裏表両面スジ彫りすれば、パキッと簡単に切り出せる。
その後、ディスクグラインダーと紙ヤスリでフチを馴らしてなめらかに処理。

お湯で熱して曲げるんだが、前回は大きくてナベに入りきらないため、湯気とお湯に浸したタオルで熱して少しずつ曲げて40分もかかり、すごく苦労した・・・

今回は曲げ加工の新兵器、アルミバット!
厨房用品店を探して、65×45cmの特大サイズの安い中古(2000円、新品だと4000円)を見つけて即ゲット!
バイクでもって帰った。汚れてるけど工作に使うから全然かまわんもんね。いい買い物をした。


バットに水を入れて、3口ガスコンロの3つ全てを全開にして火にかけて沸騰させ、漬ける。全部は漬からないので半分ずつ。
ネオプレーンの断熱グローブで掴むと、くにゃっと曲がる。うおー! ま っ た く 簡 単 だ 。


前回苦労したのが嘘みたいに、10分で曲げ加工終了。


現物合わせで、ドリルと半田ごてで取り付けネジの穴開け。

完成!
  
さすがアクリル、純正とは比べ物にならない透明度!反射がなければシールドが存在しないよう。
傷がつかないクリヤな視界を得られるようになった。
 
純正の1.5倍くらいの高さと幅。ハンドルをめいっぱいきってギリギリ接触しない幅にした。


製作後1年で約1万キロ走って、その間にロングツーリング先で手荒にウェスで拭いたりしたが、擦り傷は全くついてない。皆無。製作直後のクリアな視界そのまま。



旧版(2011.10.6)


素材はアクリルサンデーMR。


ロングにすると視界かかってうっとおしいので、純正と同じ高さにする。
横幅を少し広げてフロントカウルと同じ幅に。
型紙を作ってPカッターで裏表にスジ彫り、パキッと折って切り出し。


大きくて鍋に入りきらないので、鍋の上において湯気で熱して、さらに鍋の熱湯に漬けたタオルを載せて曲げた。
厚いせいか熱し方が足りないせいかあまり曲がらず、1時間かけて少しずつ曲げてった。
純正は上端が前に反り返ってるが、それを手曲げでやるのは無理なのであきらめた。


角をディスクグラインダーで削り落とし、ヤスリで縁のバリを処理し、取り付け部にあわせてドリルで穴をあけて、完成。
傷がつかないクリヤな視界を得られるようになった。