ダイオードの順方向電圧Vf、逆方向漏れ電流Irの計測

手持ちのショットキーバリアダイオードのVfとIrを計測した。特定条件下での実測値ということで、参考になる人がいるかもしれないので結果をアップしておく。

こういう回路で使う。

内蔵バッテリーが無いドライブレコーダーをヘルメットカメラとして使う際、撮影者がバイクから離れてもドラレコに5Vを供給し続けるためにヘルメットにつけておく携帯安定化電源で、リチウムイオン電池が5Vで充電されるのを防ぐためにダイオードを使う。 バッテリーのエネルギーを無駄にしないため順方向の電圧低下が小さいほうが良く、かつ過充電にならないよう逆方向のリーク電流が少ないものが良い。

順方向電圧・ドライブレコーダーを駆動する設定なので、5V電源に10Ωの抵抗を付けて計測(500mA流す設定)。
リーク電流・リチウムイオン電池に5Vがかかるのを止めるためなので、先とは逆方向に5V電源の先に10Ωの抵抗を付けて計測。ほとんどのSBDは逆電圧をかけた瞬間から10秒ほどかけて徐々に漏れ電流が増えていき最終的に1.5倊くらいになったので、安定した時点での値を採用した。(カタログやデータシートではパルステストなので今回の値より小さいはず。)単位がマイクロアンペア(1μA=0.001mA)なのに注意。


気温18度、電源電圧5.16V。

製品吊Vf
(5.16V 10Ω)
Ir
(5.16V)
RSX101VA-30TR (30V1A)0.33V19.5uA
D1FS4A (40V1.5A)0.34V 3.6uA
SK54 (40V5A)0.32V 7.6uA
ERC81-004 (40V2.6A)0.33V12.4uA
1N5822 (40V3A)0.35V 4.0uA
SBM1045VSS (45V10A)0.26V47.2uA
※ 参考 ・ 整流用、信号用ダイオード
10A10 (1000V10A)0.79V 4.7uA
1N4007 (1000V1A)0.86V 1.3uA


順方向電圧が最も低いSBM1045VSSはかわりにリーク電流が際だって大きい。(といっても0.05mAなので月単位で5Vをかけ続けなければ問題ないと思うけど。
安全優先でSBDの中で最も漏れ電流が少ないD1FS4Aを使うことにした。

2017/1/19