SANYO ザクティ DMX-HD1010のCマウント化改造

2009/3/12

ラジオライフ2009年8月号(6/25発売)に改造記事が掲載されました。ここのページよりもうちょっとわかりやすく、詳しく書いてあります。



以前に中国製の安物フルHDビデオカメラ(DDV-1080HD)をCマウントに改造し たが、画質は不満ないものの音がモノラルで不満だったので、安くなってきたフ ルHDザクティをCマウントにして、レンズ交換式のフルハイビジョンビデオカメラを作った。
超広角から超望遠まで明るくて(35ミリ換算16.6mmで開放F1とか、換算800mmでF2とか)歪曲もな いCCTVレンズを使ってしまうと、 もうワイコンなんて使えない。
Cマウント化HD1Aでは光量過多時にスミアに悩まされたが、HD1000系(DMX- HD1000、DMX-HD1010、DMX-HD2000)は CMOSなのでレンズの絞り操作もルーズで よさそう。

1.改造
2.完成写真
3.各種Cマウントレンズ
4.ノーマルHD1010、HF100との暗所撮影比較
5.ノーマルHD1010、HF100との画角比較
6.ヘルメットにつけてのバイクツーリング動画サンプル

参考
Cマウントレンズ24本レビュー&実写サンプル
安物フルHDビデオカメラをCマウントに改造
DMX-HD1AをCマウントに改造
安物ビデオカメラをCマウントに改造
安物デジカメをCマウントに改造




HD1010はyahooオークションで新品を購入。本当はレンズが傷ついたりレンズエ ラーが出た中古ジャンク品があればよかったんだが、無かったので仕方なく新品 を購入。48000円。高い。
いきなり新品を分解して途中で壊すといけないので(以前にDMX-HD1Aを3つ駄目 にしたから・・)、HD1000の水没ジャンク品を6000円で買って分解の練習と構造 の把握をした。(内部は緑サビがあちこちに浮いていて完全に修復不可能。壊し たときの予備として部品の流用ができたらと思ったがそれも不可。残念。)

分解

家に届いたその日のうちに分解。ぴかぴかの新品なのにもったいない・・
隠しネジもなく、見えるネジを外していけば簡単にバラせる。注意点としてはストロボ をポップアップさせとかないと右側のボディが外れないことかな。
フラッシュ発光のための高圧コンデンサを基板にリークさせると一発で壊れるの で、真っ先に慎重に取り外す。静止画はデジ1で撮るからフラッシュなんていらない。

ベットにねころがって音楽を聴きながら約10分でここまで分解。非常に簡単。

CMOSからは放熱のための銅箔が伸びている。
エンコードチップには熱伝導シートが乗せられ、ボディの内側全面に貼られた銅 箔で放熱するようになっている。

構造はHD1Aに比べてかなりシンプル。体積の半分がレンズユニットで占められて おり、残り3割も電池とモニターで占められていて、基板は非常に薄く小さい。 かかってるコストの7〜8割はレンズ部だろうなぁ。レンズ以外の部分だけなら1 万円で売ってもペイしそう。
分解しながら「こんな画角の狭いレンズなんていらんから、レンズ無しの改造用 ザクティを安くで売るか、最初からレンズ交換式で造ってくれればいいの に・・」と考えてた。(無茶言ってる)

構造を見て「DMX-HD1000系の設計者って、もしかしたら改造されるのを念頭に設 計したのかなぁ」と思ってしまった。それくらい各部が改造しやすくなってる。 HD1との違いを列挙すると・・


ほぼ完全にばらしてこれで準備完了。



改造

各ユニットを実際にいじりながら、現物合わせで配置を決める。
結果、以前のHD1Aと同じように、映像素子を上に向け、元前側を底にして横型に することにした。
操作パネル部は2分割して折り曲げることにした。というかここしか置き場 所がなかった。(操作パネル無しにしてリモコン専用にする手も考えたが・・手 持ちで使うときはあったほうがいいので)
リモコン赤外線受光部は元の底部の三脚穴があった穴に付ける。



レンズが収まる部分はいらないのでPカッターと薄刃のこぎりで切り取る。とて もコンパクトになった。
また底部分になる旧前側の下側にでっぱりがあるので切り取って平らにした。



メインチップにアルミのヒートシンクをシリコンボンドで付けた。 (長時間連続撮影するので高熱エラー回避のため必須。)
ボディのぶつかる部分はPカッターでくり抜く。元々ついてた放熱のための銅板 と熱伝導シートは不要なので撤去。



太めのCマウントレンズを付けるときに干渉するので、モニターの付け根部分の ボディを切り取り、それに伴いモニターを後にずらす。
モニターのヒンジ基部は力がかかるところなのでなるべくそのまま使いたかった が、仕方ない。
モニターを後ろに移すついでに、ヒートシンクが飛び出した分モニター付け根に 3mm厚のアルミ板をはさんで上に浮かせる。
ドリルで4箇所穴をあけてボディとモニター基部にネジ止め。エポキシボンドで 補強。
HD1Aでは半開きの状態で止まるようにしたが、これでボディと水平に閉じられる ようになった。



リモコン受光部を後部(元底部)に移設。元三脚穴の部分を再利用した。
受光部前にあった赤外線透過プラを穴に合うように整形してパテで付けた。

HD1Aでは外部電源専用としたが、今回は元の電池ボックスもそのまま残す。
外部から大容量のリチウムイオン電池も使用できるように、電池ボックスのコネ クタに基板裏からケーブルをハンダ付けして、後部の赤外線受光部の下に標準ジャックを付けた。(もともとの外部電源 端子も付いてるけど、ぴったり5Vが必要。電池で動かそうと思ったら安定化させ ないといけない。電池の端子からケーブルをのばせば4.2〜3.7Vの電圧で使え る。)



三脚穴。コンデンサを撤去した元前側の隙間に、ジャンクデジカメから取り出した三脚穴パーツをエポキシパテで付けた。



CMOSにはゴムクッションを介して赤外線カットフィルタ(兼 ローパスフィルタ)が着いていたが、後ろ玉 の大きな明るいレンズをつけたときに蹴られそうなので、ゴムは外して CMOS上 に直接乗せてシリコンボンドで接着した。



CMOSユニットの裏側には放熱のための銅箔がついていたが、小さなチップヒートシンクから5mm×8mmくらいのサイズを切り出してシリコンボンドでくっつけた。


   
重いレンズをつけたときの補強のため、Cマウントリングを3mm厚のアルミ板に固定した。
アルミ板はパソコン用のオーディオアンプ(釜ベイアンプ)のフロントパネルの再利用。ボリューム調整部分の丸いくぼみが、ちょうどぴったりCマウントリングの外径と一致するのでひっじょうに都合がよかった。
銀と黒の2枚が付属してるので使わないほうを、薄刃のノコギリとディスクグラインダーとヤスリでしこしこ切り詰めて加工。
丸をPカッターでくりぬいた所にCマウントリングをはめ、エポキシパテで固定した。



Cマウントリングを保持しているアルミ板は、4本の木ネジでボディに固定。
ボディ側にエポキシパテを盛って、アルミ板に離型剤かわりにサランラップを貼り、パテにぎゅっとおしつけて形を合わせる。
その後、ハンドドリルでネジ穴を開けた。


Cマウント部にはC-CS変換リング(ネジ部まで含めて長さ10mm)の根本を削って 長さ8mmに調整したものをパテで固定し、その上にもう一つ変換リングをねじ込 んである。
上のリングは固定せず、間に板バネ(ジャンクCマウントレンズのマウント部か ら取り出した)をはさんでネジ部にヘリコイドグリス(双眼鏡用に買ってあっ た)を塗り、回転させてフランジバックの調整ができるようにしてある。
パナソニックのレンズはピント調整機構を持たないのでカメラ側でピント調整の 必要があったほうが使い勝手が良い。

CMOSユニットにCマウントリングを付ける方法・・・
イメージサークルの小さい1/3インチ用のレンズを付けると、ザクティは1/2.5イ ンチCMOSなので静止画撮影ではケラレが出る。(動画撮影時は中央部分のみ使わ れるので出ない。)ケラレが四隅に均等に出る位置で瞬間接着剤で仮止め後にエポキシパテで本固定。

途中でCMOSから伸びるフィルムケーブルに無理な力をかけて断線させてしまい、 まともに映像が写らなくなった。もう一台HD1010を買って基板と CMOSのみ入れ 替えた。(今回は1台で済むと思ったのになぁ・・がっくし)



操作パネルはCMOSに干渉するので、横に切断して折り曲げ、上部分を起こして設置する。
フィルムケーブルはギリギリ届く。
操作パネル上にある赤/黄の動作LEDはこの向きにすると後ろから見えなくなってしまうので、回りのプラを削って90度まげて上に起こした。パテで整形してある。


バイクや鉄道の走行映像など長時間定点撮影時にモニターのバックライトが点 きっぱなしだと電力の無駄なので、スイッチを追加した。

モニターパネル内部にバックライト電源専用の細いフィルムケーブルがあるの で、ナイフでフィルムの片側を削りとって、切断して、細いケーブルをハンダ付 けしてバックライトON/OFFスイッチを割り込ませた。
スイッチがモニター 裏側を覆うカバーにぶつかるのでその部分はニッパーでくり抜いてパテで整形した。
超小型スライドスイッチも持ってて、それならカバーにぶつからないので加工は 楽なんだが、バイクでグローブしたまま操作しやすいように大きめのトグルス イッチにした。

液晶の消費電力のほとんどがバックライト。液晶自体の消費電力は微々たるもの なので、これで長時間撮影時の消費電力をだいぶ抑えられる。
他のデジカメ(DDV-1080HD)はバックライトOFFにしても外光の反射で少し画面 が見えたが、HD1010はほとんど見えなくなる。
初代ザクティDMX-C1は設定でバックライトOFFにできたのに、なんでできなく なったんだろう?まあ簡単な改造で対応できるからいいけどね・・・

レンズの向きを変えたので、画面の反転スイッチを無効にした。
モニター基部にあるリングについてる出っ張りがスイッチを押して反転するよう になっている。リングを回転させて別の位置で反転するようにしようとしたが、 モニターの回転方向が逆になるのでスイッチがひかっかって無理だった。

いつもの改造では音質アップのためマイクのセルをWM-61Aに交換してるんだが、HD1010は音にそん なに不満がないこと、分解してみたら普通の丸形のセルではなくチップ型のマイ クが基板上に直接ハンダ付けされてたので交換しなかった。(上の写真の黒いプラスチックの左右両側にマイクが入ってる)


これまでの改造では全てエポキシパテで固定して分解不可能になっていたが、今 回はCマウントリングをアルミ板に固定し、アルミ板をネジでボディに固定する ことで完全に再分解することが可能になった。
パテの使用もなるべく抑えてアル ミ板とネジを多用することで軽量化にもなった。

モニター基部は元のカバーを加工し、1mm厚のアルミ板をパテで固定して前面カ バーにした。


CMOSユニット、電池ボックス側のボディ、操作パネルの接続部分をパテで整形し、ヤスリで表面と整えて黒で塗装。
CMOS裏側は完全に密閉せず隙間を空けて、吸排気して廃熱できるようにした。
これまでは「使えればいい」で外見は荒かったけど、今回はパテをヤスリがけし て塗装したのでちょっとマシになったかな。


完成!

  
  

もうCマウント化改造は各種デジカメ5台目(失敗作も含めれば9台目)なので、初代のHD1Aのいかにも手作りといった外見に比べればだいぶ洗練されたと自画自賛。 かかった時間もHD1Aに比べればだいぶ短縮された。実質10時間もかかってないん じゃないかな。

静止画は撮れないことはないが、シャッター幕を撤去したせいで露出過多にな る。実用は無理。

後ろには水平器をつけてある。ダイソーの100円水準器をばらして取り出したもの。
この位置だと腰位置でも頭上に掲げても見える。あと夜間でもモニターの明かり に照らされてぼんやり見えるので便利。


バイクの走行映像撮影時。F2.8くらいに絞った状態だと絞り固定でも昼間も夜もそこそこ対応できる。



HD1010改で各種Cマウントレンズを使ってみて

・暗所に強くなった
監視カメラ用なので開放F1やF1.4といった明るいレンズが多い。HD1010の広角端 F1.8、望遠端F2.5の2倍〜6倍明るい。増感すれば月明かりでも撮影できる。
ついでに望遠で明るいレンズ(48mmF1.2など)を使えばかなりのボケも得られる。

・小型になった
バイクや鉄道の車載映像を録るときにはとにかく広角が欲しい。
ワイコンは重く てかさばるし画質も落ちる。実焦点距離2.1mm(換算17mm相当)でF1 のレンズ (panasonic WV-LA210C3)は明るいし画質もいいし軽いし小さい。

・画質の向上
もとのレンズもそんなに悪くはないが、やっぱり高倍率ズームなので色収差が目 立った。単焦点レンズにして色収差が減り解像度も上がった。
絞りが最低でも3枚、いいレンズだと8枚など円形に近いものもあるので、ボケの 形もキレイになった。(ビデオカメラは2枚菱形絞りなのでボケが汚い)

・映像造りの自由度が上がった
とくにピント合わせ。手動で回転させてピント調整するので、じんわりとピント を移動させることが可能になった。(HD1010でもMFモードはあるが、ステップ式 なのでスムーズにピント移動はできない。)
まっすぐこちらに向かってくる動物など、AFが苦手とする被写体でも慣れればス ムーズにピントを合わせ続けることができる。

・手ぶれ補正機能がそのまま使える
ザクティは電子式なので、レンズを変えてもCMOSを固定しても手ぶれ補正機能が 有効。といっても他社の光学式に比べて無いに等しいくらいの補正しか得られな いけど・・
実焦点距離50mmの望遠レンズを使うときなど、手でしっかり持てばある程度は微 弱なブレを抑えてくれる。

所有するCマウント/CSマウントレンズ


いつのまにかこんなに溜まってた・・・コンパクトでかわいらしいレンズが多いのでついつい集めてしまう。

赤数字が単焦点。
@2.1mm F1、A2.8mm F1.3、B2.8mm F1.3、C3.5mm F1.6、D4.5mm F1、E4.5mm F0.75、F4.8mm F1.8、G8mm F1.3、H9mm F0.75、J16mm F1.4、K16mm F1.4、L35mm F1.4、M50mm F1.8

黄数字がズーム(正確にはバリフォーカル)。
0 2.8-8mm F0.95、@4-8mm F1.4、A8-48mm F1-1.2、B17-102mm F2

1/2.5インチでは換算で約6倍、1/3インチで換算約8倍になる。

レンズ私評・・
一番良く使うのは一番広い赤@。でかいけどプラボディの中身はがらんどうなの で軽いし、絞れば解像度が高くて歪曲も少ない。(絞り開放だとコントラストが 落ちる)
車載撮影で換算16.6mmの超広角の威力は凄い。ただしレンズでピント調整でき ず、オートアイリスなので手動で絞り操作できないので車載専用になっている。

手持ち撮影時に良く使うのは、広角では赤A。換算22mmのそこそこ広角でF1.3と そこそこ明るくて非常に軽量コンパクト。樽型歪曲がちょっとあるが、絞り開放 から解像度もそこそこいい。
もともとオートアイリスのレンズだったが、内蔵コ イルを撤去してアルミ板で絞り操作レバーを造ってマニュアルアイリスにしたの で昼も室内も対応できる。ピントもレンズで操作できる。
中望遠では赤K。換算126mm。とてもコンパクト。歪曲も皆無、絞り開放から解像 度が高く、F1.4とそこそこ明るい。CSマウントなのでCマウント変換リングが不 要なのも便利。
望遠では赤M。換算394mm。F1.8とちょっと暗いが、この焦点距離としてはコンパ クト。これの開放でテレマクロ撮影をするとデジ1みたいに背景がやわらかくボ ケて好き。

ズーム(バリフォーカル)レンズは一見便利そうなんだが、単焦点と比べて描写 が落ちたり(黄色0は解像度が低い、黄色@は樽型歪曲が強い)、でかくて重 かったり(黄色Aと黄色B)で、ほとんど使わない。
黄色Aは換算63mm〜378mmと便利な焦点距離で、開放F1〜F1.2ともの凄く明るく て、開放から解像度が高く歪曲も少なくいい描写をするんだが、なにしろ重く て・・・
黄色Bは重くてでかいしF2と暗いし描写も色収差が目立ってあまりよくないんだ が、持ってるレンズで唯一換算804mmの超望遠が得られるので、望遠端を時々使う。

CマウントレンズはH20年まではヤフオクで新品のデッドストックが1000円、高く ても3000円くらいで出品されていたのが、フランジバックが短い(Cマウントと ほとんど同じ)レフ無し一眼のDMC-G1が出てから高騰してるみたい。
例えば黄色 Aのレンズは去年にカメラ付きで1000円で落札したのに、今はレンズのみ8000円 で出品されている。(でも回転寿司状態なので出品者が強気なだけみたいだけど)
買ってるときは「いくら安くて小さいから場所も取らないとはいえ、同じような レンズをいくつも買ってどうするんだろう」と自問していたが、値段が上がって くると「先に買っといてよかった」となるから現金なものだ。


暗所性能比較

ノーマルのHD1010(比較用に買った)と、改造したHD1010に各種Cマウントレンズを付けたものと、キヤノンのivis HF100(これも比較用に買った)で同じ位置から同時に夜景を撮影した。
HD1010は1280x760の30fps、Pモードで動画撮影し、動画編集ソフトAVIutlで一コマを抜き出した。抜き出してJPEG圧縮しただけで明度や色は一切さわっていない。
HF100は1980x1080の30fpsで撮影し、AVIutlで一コマ抜き出したものを1280x760に縮小してある。明度や色はそのまんま。
サムネイルをクリックすると抜き出したフルサイズの画像に飛びます。

HD1010改+上の赤@ 2.1mm

HD1010改+上の黄@ 4mm

HD1010改+上の赤K 16mm

HD1010改+上の赤M 50mm

HD1010改+上の黄B 102mm
該当なし
ノーマルHD1010広角端

ノーマルHD1010ズーム2.5倍

ノーマルHD1010望遠端
該当なし
該当なし
HF100広角端

HF100ズーム中間域

HF100望遠端
該当なし

私評・・・比較しやすいように画角(焦点距離)が同じくらいのレンズで撮り比べてみた。
やはり明るいレンズの威力は大きく、ノーマルでは黒潰れしている部分がCマウントレンズでははっきり写っている。(広角端で画面左にある建物や右にある柱)
広角端では、HF100とノーマルHD1010を比べると、HD1010で黒つぶれしてる部分でもHF100では描写してる。HD1010改とHF100で互角ぐらい。ただし、HF100は光源を見るとX字型に輝線が伸びていて見苦しい。
ズーム中間域ではHF100も暗くなって、Cマウント化したHF1010が一番明るく撮れている。
望遠端になるとHF100もかなり暗くなり、HD1010と大して変わらなくなる。ズームすると暗くなるレンズのようだ。F1.2レンズをつけたHD1010は圧倒的に明るく、唯一奥にある建物を描写している。

どの焦点距離域でも、HD1010はオレンジに、HF100は黄色っぽく写っているが、肉眼ではHD1010の色合いが近い。HF100のAWBはかなり強引に白に近づけようとする性質のようだ。このへんは好みだろう。


画角比較

ノーマルHD1010、HD1010改にCマウントレンズ、キヤノンHF100の3つで同じ位置からほぼ同じ時間で比較撮影した。
ノーマルHD1010とHF100はワイコン(ケンコーLD-055W、0.55倍)をつけたものも参考にアップ。
撮影モードは上の暗所比較と同じ。

HD1010改+赤@ 2.1mm

HD1010改+赤K 16mm

HD1010改+赤M 50mm

HD1010改+黄B 102mm

ノーマルHD1010広角端+ワイコン

ノーマルHD1010広角端

ノーマルHD1010望遠端
該当なし

ivis HF100広角端+ワイコン

ivis HF100広角端

ivis HF100望遠端
該当なし

私評・・・panasonic2.1mmF1のレンズ、35mm換算16.7mmの画角は圧倒的に広い。ワイコンをつけたノーマルHD1010・HF100ですら比べものにならない。しかも歪曲がほとんどないし、ワイコンに比べて軽くて小さい。 このレンズが想定している1/3インチのイメージサークルよりも広い範囲を使っているせいか周辺部で少し流れているが、ワイコンをつけたときの画質劣化や逆光性能悪化にくらべれば、まあ許容範囲だろう。
ノーマルHD1010はこのワイコンと相性が悪いのか、左側でだいぶ流れてしまっている。別のワイコンならマシになるかもしれない。

広角端ではノーマルHD1010の色収差が目立つ。特に画面右下にある車の輪郭を見るとわかりやすい。HF100は色収差なく解像度も高く優秀な描写。HD1010の広角端はHF100に比べて狭い。

望遠端ではHF100はコントラストが落ち全体的に霞みがかったようになっている。建物の輪郭に緑の色滲みが出ており、色収差も目立つ。
ノーマルHD1010は解像度が少し落ちているが色収差は見えずなかなかよい。
HD1010改に50mmF1.8レンズをつけたものは一番コントラストと解像度が高い。102mmレンズは色収差が見えるが、解像度は高い。なによりここまでの望遠は普通のビデオカメラでは得られない。
50mmレンズと102mmレンズをつけたHD1010改が赤っぽくなっているのはレンズのコーティングのせいか。

実写動画

先週日曜日(3/22)に、2.1mmレンズをつけてヘルメットマウントでバイクツーリングして宮古島内の動画を撮ってきた。
1080Pで撮影したものを720Pに縮小、カット編集してWMVで再圧縮した。色やシャープネスはそのまま。
下の画像は動画から1コマ切り出し。クリックすると動画アップローダーのページに飛びます。(業物氏のアップローダーを拝借しました。)

WMV、1280x760、81.1MB、3分2秒

バイクで斜面を下りて、穴場ビーチに出る。バイク込みの写真を撮るために走り回った後だったので鼻息が入って聞き苦しい・・

WMV、1280x760、34.3MB、2分13秒

右上に見えてるのはヘルメットのひさし。いいかんじの景色だったので写真を撮ってるとこ。

WMV、1280x760、107MB、14分31秒

奄美大島で林道を走ってたらコケてヒザを8針ぬう怪我を負ったんだけど、そのときにヘルメットマウントで撮影してて奇跡的にカメラが無事だったので、
走りはじめから転けた瞬間、バイクを直して病院に向けて走り始めるまで全部撮影できてた。その模様。
通りかかった地元の人に助けてもらったけど、プライバシー処理をしてあります。