沖縄ツーリングガイド

沖縄に行く予定があるのでバイクで走りたい、でもどこがお勧め?
そんな人のために地元ライダーが沖縄本島のツーリングスポットを案内するページ

北海道や信州などに比べて、バイクツーリングの情報が極度に少ない沖縄。
地元ライダーは定番のルート(主に北部の東海岸)を走ることが多く「ツーリングレポート」といったものは書かない。
県外から来たライダーは「沖縄本島一周」か「何週間もかけて放浪」系で、「数泊〜1週間で沖縄ツーリングを楽しみたい」という人への情報がほとんどない。
となると「とりあえず海沿いに沖縄一周するか」(実はこれ最悪のプラン)と考える人が多いだろう。

2chバイク板の沖縄スレでたまにオススメルートを聞かれて答えてたが、2chに書き込まない人も検索で見つけられるように、簡易だが情報ページを作ることにした。

筆者は大学生のとき本土に住んでて日本一周ツーリングしたり、沖縄に戻ってからも年2回(GWと夏休み)はフェリーで本土に行って定期的にロングツーリングしてるので、本土ツーリングと比べた沖縄ツーリングの違いは把握してるつもり。
好みとしては「人が多い場所は嫌い、誰もいない場所が好き」「有名な場所よりも無名な場所を自分で見つけるのが好き」「施設よりも自然」です。



もくじ

 ・やってはいけない! ・沖縄ツーのポイント ・ここは行っとけ!

 ・海(ビーチ) ・海(シーサイドロード) ・南国独特の植生 ・滝  ・集落 ・山 ・城跡(グスク) ・戦跡 ・水場(ひーじゃー)

 ・オススメルート(半日、一日、数日、一週間) ・離島 ・沖縄ツーでの装備 ・沖縄ツー要注意点

 ・沖縄で走るために(レンタルバイク、フェリー、貨物船の案内)
 

!やってはいけない!

「とりあえず沖縄本島1周する。1日あれば1周できるんでしょ?」

はい、できます。でもつまらんです。最悪のツーリングプランと言ってもいいです。
「でもせっかく沖縄に来たんだから、一周したい。」
いちおう島を一周したという達成感は得られるでしょう、どうしてもというなら止めませんが、走ったあとの感想は「やっぱ沖縄をバイクで走ってもつまらん。」になるでしょう。なぜか。

理由1・変化がない。
沖縄本島一周するなら、国道58で西側を最北端まで北上→県道70、国道331、329で東側を南下→余裕があれば南部も国道331で一周・・・のルートになる。(もしくはこの逆) この道は沖縄南北をつなぐ動脈になってて、沿線に沖縄らしい景観(自然、集落、店)が少なくつまらない。

理由2・車が多い。
沖縄南北をつなぐ動脈になっているので、車が多い。前後を車に挟まれ、すり抜けしながら走っても楽しくないよね。東京〜埼玉のR17を延々と走るようなもんです。ふつう地元ライダーは島の中南部は高速道路でワープしちゃいます。

理由3・走るだけ。
1日で一周するためには、ほぼ走りっぱなしになる。せいぜい途中に数箇所、食事の店や有名スポットに寄るくらいでしょう。変化に乏しく車が多い道をただ走り続けるだけ・・・俺ならウンザリ。

沖縄ツーのポイント

「道」「走り」を楽しむのではなく、「沖縄独特の○○」を楽しみ、その道具としてバイクに乗る。
ここが本土ツーリングから切替えないといけない部分。

・小さな面積の島に人口が密集しているので、どんな道も少し走ればすぐ人家が現れる。
・自然の多い島北部(やんばる)では、海岸沿いか横断路くらいしか道が無い。
・沖縄で唯一、長距離ワインディングが楽しめる道(北部の県道70号線・・・俗にいう"東海岸")は森の中を走っていて、景観が乏しい。

本土ツーリングのように「ひたすら走ってて楽しい」というツーリングはできません。
「ひたすら快走して走りを楽しみたい」なら沖縄ではなく本土でやりましょう。(そういう要求をもってる沖縄ライダーは県道70号線を走りますが、景観が良いわけではなく、本土の人からすれば「ちょっと山のほうに行けばよくある道」レベルです。学生時代に秩父に行くのによく往復してた国道299号線の飯能〜秩父間を少し狭くした感じの道。)

沖縄ツーリングでは「道を走る」ことを楽しむのではなく、こまめに立ち寄りたいスポットを事前に調べて、その道中はなるべく面白い道(車の少ない道、林道、農道)を走る、というツーリングにすると楽しいです。立ち寄り型です。
そしてここでは、5段階評価で「ツーリングライダーが楽しめそうな沖縄独自スポット」と「それをつなぐお勧めツーリングプラン」を紹介します。

オススメ度5→沖縄来たなら行っとけ 4→おすすめ 3→行って後悔はしない 2→通りがてらにでも 1→興味あるなら



 沖縄ツーリングするならここは行っとけ!定番スポット

オススメ度5・古宇利大橋
・美しいエメラルドグリーンの海の上にかかる長い橋。沖縄本島でいちばんきれいな海を見ながら走れる道路。ここを走らなきゃもったいない。
オススメ度4・ワルミ大橋

・高所から海を見下ろす。まっすぐ先にある屋我地島内の農道、近くの古宇利大橋とあわせてオススメ。
googleマップは地図が古く、実際にはワルミ大橋から屋我地大橋までまっすぐ幅広快適2車線農道が開通してる。
オススメ度3・海中道路

・有名どころだが片側2車線(合計4車線)+歩道と広いので意外と「海の中」感はなく、また周辺は干潟なので沖縄らしいエメラルドグリーンの海でもなく、景観としてはそんなに優れていない。信号がないので快走はできる。
オススメ度3・ニラカナイ橋

・海の上にかかってるのではなく崖の上から海岸沿いまで降りるための半ループ橋。橋からの見晴らしは良いが、周辺の道が狭いので時間を食う。
橋の上側、崖ギリギリに橋を見下ろす展望スペースがあり、朝日が橋と久高島の向こうから登ってくるのが見られる。

 沖縄観光の定番だけどツーリングで行く必要無し

オススメ度0・首里城国際通り

・普通の旅行で行こう。特に首里城周辺は道が狭く信号と車が多いので時間ばかりかかる。ツーリングで行くのはもったいない。
オススメ度1・平和通りアーケード

・ここも国際通りと並んで沖縄散策の定番だが、国際通りほど観光地化されておらず、昔ながらの雰囲気を残すところもある。でも歩いて散策する場所なのでツーリングではもったいない。
オススメ度2・栄町市場農連市場

・栄町市場は九龍城を彷彿とさせ、夜はさながらブレードランナーふうの雑然とした市場で、おいしい店(飲み屋)が多く、歩いて散策するのは楽しい。
・農連市場は早朝のみ、東南アジアの市場ふうでおばあと相対で取引する(まもなく再開発なので、増築に増築を重ねたカオス状態な今の建物はもうすぐ消える)。
ツーリングであえて行く場所ではないが、行っても後悔はしないと思う。
オススメ度2・辺戸岬

・沖縄本島最北端の岬。特に何があるわけでもない。ここに来るまでが長いので、ここに来るための道中で時間を使うより、他に使ったほうがいい。
休日の日中は米軍人ライダーが集まってることがあり、彼ら独特のセンスでカスタム&ペイントされたバイクを見られることがある。
オススメ度1・名護A&W
・沖縄観光の定番というより、沖縄地元ライダーの定番朝食場所。24時間営業で駐車場が広いせいか、なぜかみんなここで一旦止まる。ツーリングびよりな日曜の朝には数十台のバイクが停まってることがある。
が、たいていマスツーリング集団で、見知らぬ県外ライダーがいても話しかけられたり仲良くなったりするわけでもないので、A&Wのバーガーを食べたい、ルートビアを飲みたいという目的でなければ無理して行く必要もない。

少しマニアックなライダーは恩納村仲泊のシーサイドドライブイン(こちらも24時間営業・夜中はテイクアウトのみ)に行く。(俺も)
 
 

 海(ビーチ)

オススメ度5・本部半島の隠れビーチ (リンク先はてきとう)
・上の写真は離島のうみのようだが、全て沖縄本島。
本部半島北部に、限られた人にしか知られていないきれいな穴場ビーチがいくつもあり、オンシーズンでも誰もいないこともある。車一台ギリギリ幅の細いジャリ道の先にあったりするのでバイクで行った甲斐があったと満足できる。
ここで紹介すると「穴場」でなくなるので、googleマップの航空写真を見て探してみよう。(ページの意味なし?)
ゴーグル・シュノーケル・サンダル・短パン・Tシャツ・タオルを用意して、ビーチめぐりして泳ぎながらのツーリングも良いよ。シャワーがないから身体拭くだけになるけどへーきへーき。どうせ汗かくから。

 海(シーサイドロード)

オススメ度3・北部東海岸道路の一部

・ほとんど森の中を走る東海岸道路だけど、一部(このあたり)に海沿いを走るところもあり。交通量は非常に少ない。
オススメ度2・国道58号線の名護以北

このあたりから北側、最北端付近までずっと海沿いギリギリを走り、たまに砂浜もあったりして景観は良いが日中は遅い車が多い。特に休日は観光客のレンタカーが多い。
夜中は車がいないが何も見えない。

南国独特の植生

オススメ度3・大国林道
・全線舗装なのでオンロードスポーツでも大丈夫。巨大シダ、ヒカゲヘゴ、ヤシなどが自生していて本土の林道では決して見られないジャングル(熱帯雨林)の中を走る。たまーに展望が開けるところもある。地元民がポリタンクもって水を汲みにくる湧き水もある。
細いくねくね道が続くので全線走破には時間がかかるが、途中でいくつも分岐があるので離脱ができる。交通量はきわめて少ない。
リンク先は南側の起点で、マングースの北上を阻止するための手動ゲートがある。入ったらちゃんと閉めてね。
オススメ度3・サトウキビ畑

・写真のような「道の両側がサトウキビ」なシチュエーションって県道や国道沿いではほとんどない。
北部の集落はずれの畑や本部半島の農道に入り込もう。
オススメ度4・パイナップル畑

・実はサトウキビ畑よりオススメ。水はけのいい丘陵地帯にあり、背が低いので、パイン畑の中の道は見晴らしがよく景観がいい。
本部半島の嵐山周辺屋我地島が良い。

 

 滝

オススメ度4・ター滝タナガーグムイ
・ジャングルの中の滝つぼで滝に打たれたり水遊びできる。地元民や観光客よりも米軍人が多かったりして(彼らってこういう自然系のアクティビティ好きね)、これも沖縄独特。途中までの道は細いのでバイク有利。

 集落、街

オススメ度4・備瀬

・観光地化されているが、フクギ並木に囲まれた集落は雰囲気がある。夏やGWのハイシーズンは散策・自転車の観光客でいっぱいだが、オフシーズンなら静か。
集落の中の砂の道は車両通行禁止にはなっておらず地元の人も車で走ったりしてるが、観光客は歩くかレンタサイクルなのでバイクで入り込むのはちょっと勇気がいる。(原付スクーターやノーマルマフラー小中排気量MT車ならなんとか・・・)
距離は短いのでバイクを止めて歩いたらいい。
オススメ度2・今泊

・備瀬に比べると小規模なフクギ並木だが、観光地化されてないのでオンシーズンでも人が少なく静か。集落の家々も赤がわらに石垣で赴きがある。
オススメ度2・辺野古
・かつての米兵相手の歓楽街(クラブやスナック)跡の廃屋・民家が点在する。古い民家の外壁の派手なアメリカンペイントが色あせているのは、ここにしかない独特な景観。グラビアアイドルの写真集なんかで使われたりしてる。いつまで残ってるか不明なので早めに行っといたほうがいい。
ついでに辺野古ビーチに行くと、きれいなビーチのど真ん中に米軍のフェンスが走ってる沖縄独特の景色も見られる。
オススメ度2・金武ゲート前

・米兵むけタコスの店が点在するので昼食がてら散策するのが良い。昔ながらの米兵向け歓楽街の雰囲気も少し残ってる。
真ん前のキャンプハンセンの米兵が歩いてることが多いので雰囲気がある。
オススメ度1・北谷の美浜
・アメリカンビレッジはショッピングモールだがアメリカを意識した店が多く、本土のモールとは雰囲気が異なる。休日は私服の女子中高生が大勢いて、ビーチ近くでは米兵がナンパしたりしてる。
オススメ度3・沖縄市(コザ)のミュージックタウン近辺
・特にゲート前の道は米兵向けのタトゥー(入れ墨)屋、怪しい日本土産屋、クラブ、洋服屋などの英語看板が立ち並び、夜になると腕にタトゥーいれた米兵がたくさん歩いてて、でも中には沖縄県民むけのてんぷら屋(上間てんぷらゴヤ市場店、おいしい)があったりして、ここでしかない雰囲気となる。すぐ隣のパークアベニューにあるチャーリータコスもおいしい(ツナがおすすめ)。
周辺は市街地だが、海中道路の帰りにでも。
オススメ度2・田舎の集落

・北部の大きな道から外れた集落に入り込むと、赤瓦木造の家(再現ではなく、本当の昔から残ってる家)に琉球石灰岩の石垣が並び、主不在でも玄関や窓が開け放されてたりして、昔ながらの沖縄の景観がある。
うるさいバイクなら大通りに停めて歩いて行こう。観光地じゃないので遠慮がちにね。

 

 山

オススメ度1・安須森御嶽(やすもりうたき)、本部富士(もとぶふじ)
・歩いて登っても本土の山や峠に比べて景観が優れてるわけではないので、強いてお勧めはしない。本部富士周辺の本部カルストの道は走りやすく景観が良いのでツーリングルートとしてはオススメ度3。

 城跡

オススメ度2・勝連城

・入場無料。立派な城壁が残る。比較的メジャーで休日はそこそこ観光客がいる。海中道路を走った帰りにでも。
オススメ度3・具志川城

・入場無料。沖縄本島最南端の喜屋武岬のすぐ近く。周辺は畑しかなく最果て感がある。いつ行ってもほとんど人がいない。
城壁は荒れ気味だが、海沿いの断崖の上にあり眺めがいい。水平線に沈む夕日が見られる。
オススメ度3・糸数城
・入場無料。具志川城以上に人が来ない超ドマイナースポットだが、立派な城壁が残っており、高台で眺めもいい。沖縄の城趾でいちばん好き。周辺は民家が点在するが、城周辺は森に囲まれておりひとけがなく静か。

 戦跡

オススメ度2・南部の壕など

・避難壕などの戦跡が南部の森の中に点在する。ぜんぜん人がいない。
オススメ度1・読谷滑走路跡

・米軍の補助飛行場跡の滑走路がそのまま道路になっててバイクで走れる!
のでお勧めだったが、最近再開発されて滑走路らしさが減り、途中で分断されてしまった。残念。再開発前ならオススメ度4(未練がましい?)。
写真は再開発前。

 

 水場(ひーじゃー)

 オススメ度3・垣花桶川

・集落近くの湧き水は、かつての生活必需品としてきれいに整備され、御嶽(拝み場)があったりして本土のとは雰囲気が違う。南部ツーでの一休みに最適。
天気のいい休日は地元の子供が遊びに来たりしてる。

 

 米軍基地

 オススメ度1・オープンフェス

大きな基地では年1回オープンフェスをやってて中に入れる(バイクも可)。
中に入るとどの基地も毎年同じで、決まった出店(地元系とアメリカ系で半々)に決まったステージ(アメリカ人バンド)に決まった遊具(子供向けのバルーン遊具)があるだけなので1回行けば飽きる。(出店なら「沖縄産業まつり」や「沖縄花と食のフェスティバル」のほうが沖縄地場産業の店が多く充実してて良い・・・)まあ基地に入ったという話のタネに。
基地でなく「○○キャンプ」では毎週フリーマーケットやってて、米軍人家族が不用品を売ってたりする。「沖縄 基地 オープンフェス」「沖縄 キャンプ フリーマーケット」で検索して日程チェックしてね。

オープンフェスのときはゲートでボディチェックがあり、50ミリ以上のカメラレンズを持ってると入れてくれない。かといって預かってくれずコインロッカーもないのでバイクだと保管に困る。望遠に強いカメラやレンズは宿に置いておくか、街でロッカーに預けていこう。ナイフなんかはもちろん不可よ。


おススメルート

那覇スタートで、海がきれいに見える季節として、俺ならこう走るなというツーリングプラン。

1日あるなら・・・前半ルート地図 後半のルート地図
〔前半〕:那覇を早朝出発→泊大橋(高い橋、眺めいい)→58号線を北上→シーサイドドライブインで朝食→58号線を北上→名護東道路で名護市街(車多い)をスルー→嵐山のパイン畑の中を走り、嵐山展望台で休憩→県道84号線を西進→県道115号線で本部カルストの中を北上→大堂集落で右折して農道を西進→夢の舎の沖縄そばで昼食(このへんで11〜12時ごろ)→海沿いの道を避けて備瀬へ(海洋博公園周辺は車が多いため)
〔後半〕:備瀬→北岸のビーチ(長浜ビーチ)→ワルミ大橋→古宇利大橋→古宇利島(カフェが点在するので休憩するのも良い)→屋我地島→58号線を少し北上→本島横断(余裕があれば近くの石山展望台にも行きたいところ)→慶佐次のマングローブ公園で休憩→東海岸を南下→辺野古集落、辺野古ビーチ→金武ゲート前でタコス食う(夕方5〜6時ごろかな)→金武ICから高速入り→那覇

2日あるなら・・・南部部分のルート地図
上の1日版を基本に、1日目はター滝に行って沢歩き・滝遊びして名護の宿(野宿ならば石山展望台あたり)で一泊、翌日に海中道路→勝連城→沖縄北ICから高速IN、(西原JCTから南は無料区間)南風原南ICでOUT→県道86・88号線を東進→ニライカナイ橋→331号線を南下、奥武島でてんぷら(有名所だともう売り切れてるかも)→331号線→喜屋武岬→具志川城趾→糸満道路、豊見城道路を北上(どっちも海の上にかかる橋)→那覇空港前からうみそらトンネル(海中トンネル)→那覇市内

3日あるならどこか1日で久高島、津堅島あたりの、船で片道30分程度でいける近場の離島に行ってレンタサイクルでぶらぶらするのがいいかも。本島よりもだいぶ静かで落ち着いた雰囲気でいいよ。

4日以上あるなら2日かけて慶良間諸島(渡嘉敷島)に行くのがお勧め。那覇から近くフェリーで数時間だけど雰囲気は離島らしく落ち着いてて、海は比較にならないくらい綺麗。島の中は山がちなのでバイクで走り応えもある。
さらに時間があるなら久米島が大きく走り応えがありオススメ。はての浜もあり海もキレイだよ。

一週間あるなら本島だけだと絶対もったいないので、先島(宮古島、石垣島)まで飛行機で行ってレンタルバイクで走るといい。

・離島

宮古島

宮古島に3年間住んでて毎週末のようにTT250Rレイドで走り回ってたが、全然飽きなかった。とにかく海がきれい。石垣島の川平湾なんて目じゃない美しいビーチが島中のあちこちにある。バイクで走る池間大橋と来間大橋からの海の美しさ、爽快さは日本で他には味わえないレベル。もうすぐ伊良部大橋も開通する。観光客は石垣に比べると少なく、観光地化されていない。
石垣島
石垣島は起伏があり、海よりも内陸の景観が良い。(海なら宮古島のほうが格段にきれい)日数があるなら、高速船で黒島・波照間島あたりに行ってスクーターをレンタルして走ろう。



・沖縄ツーリング季節ごとの装備

・沖縄ツーリングでの注意点



沖縄をバイクで走るには(レンタルバイク、貨物船、輸送サービス、フェリー)

この項目は沖縄から本土ツーリングしたいって人も逆に読めば参考になるかと。

1.レンタルバイク

 飛行機で来て沖縄でバイクをレンタルする。おそらく一般的。車種を選ばなければ本土に比べて相場は安い。
  • モトフリークウィリー 那覇市との境目ギリギリ豊見城市内(ちなみに俺の家から近い)。那覇空港近くにレンタル専用の営業所有り。250cc(VTR250)が24hで7500円と少し高め。沖縄では珍しいバイク趣味人向けの大きなバイクショップであり最新のスポーツバイクや外車を多数そろえているので、車種にこだわりがあるならここ。ちなみに俺の愛車DL650(新型のほう)もあり24h9300円。
  • サキハマ 那覇市内。250ccが24hで6180円。有名だけど評判はよくわからない。バイクのことをよく知らない人がとりあえず利用する感じ?スクーター中心でMT車も少しあるみたい。
  • HV RENTALS 那覇市内。モノレール駅から近いので空港からのアクセスが良い。ほぼスクーターなので足として。
  • 他にいろんなバイクショップが〜125ccまでの小排気量スクーター中心に安く(1日3〜5000円程度)でレンタルしている。とりあえずの足なら良いが、俺的にツーリングするならMT車がオススメなので詳しくは調べていない。

2.バイク船+人飛行機

 バイクは船で数日前に発送しておき(無人航送という)、人間は船の到着日に飛行機で沖縄入りしてバイクを港で受け取って走り出す。
 自分のバイクで走りたい、でも船で移動する時間はないという人にオススメの方法。俺が沖縄から本土にツーリングに行くときはいつもこの方法でやってる。貨物扱いでバイクを送るって敷居が高いと思うかもしれないけど、一度やっちゃえば簡単。
 船はフェリーだけでなく貨物専用船もある。貨物は出発地の現地港運会社が代理店となってることが多く、同じ航路でも方向によって値段や条件が異なるので注意。

 手続きの流れ
  • 1 フェリー会社、貨物船運行会社のホームページで運行日を確認する。運良くツーリング開始予定日に到着する便があれば良し、なければ開始日に一番近い到着便を確認。
  • 2 電話をして「○○ccのオートバイを貨物として無人で××港から沖縄那覇港まで送りたい」と申し込む。するとたいてい「△△港運が代理店になっているのでそちらに問い合わせてほしい」と言われるので、連絡先を聞いてそちらに電話し、同じく申し込む。
  • 3 運行日に空きがあるか聞き(バイクが積めないってことはまず無い)、予約する。出航○時間前までに預ければいいのか確認する。夜出航でも昼締切の場合もあるので遅れないように。
     支払いは手続き時で良いという会社と、予約から○日後までに事前に振込みで済ませないといけない会社があるので確認。
  • 4 忘れがちだが重要な点! 沖縄に到着してから港に行ける時間を相手に伝え、その時間にバイクを受け取れるか確認する。(早朝到着便の場合、昼には営業所が閉まることが多い)
     もしツーリング開始日の到着便がなく、数日前に到着する便しかない場合、到着日から開始日まで港で預かっててもらえるか確認する。その場合に露天なのか倉庫内になるのかも確認する。(露天なら盗難・イタズラの心配があるのでやめたほうがいい)
     預かりがダメな場合は便を後ろにずらして開始日も同日にずらすしかない。沖縄に知り合いがいれば引き取り頼んで家で預かっててもらう手もあるが・・
  • 5 出発日にバイクに乗って出発港に行き手続きして預ける。(休日到着便だと平日出発になるので、職場に荷物山積みのツーリング仕様バイクで出勤して時間休とって港に行くことになるw)手続き時間は30分くらい見とけばいい。
     パレットに載せてフォークリフトで積む場合と、港の係員が乗って自走で積む場合があり。後者の場合、バイク乗車の注意点があれば伝えておく。(カギを挿す位置が特殊だったり、カギを回しきるとパーキングランプが点いてバッテリーが上がるので注意とか・・・)
     帰りの足がないのであらかじめタクシーを呼んでもらう。(港付近の道はたいていタクシーなど通らない)
  • 6 船の到着日にライダージャケットを着てヘルメットを持って飛行機で沖縄入りし、港までタクシーで行き、引き取り手続きをして、バイクに乗って出発!

 どこから船が出てるの?
  • 東京航路 沖縄からの最長航路。片道68〜74時間。これよりも北と沖縄と結ぶ便は存在しない。
     東京有明港からマルエーフェリーが月6往復でており、バイクのみ貨物扱いで載せられる。琉球海運が貨物専用船も運航しており、こちらも個人でバイクを載せられる。料金は異なるが、運行日が違うので時間に制限があるなら選択の余地はあまりない。
     東京航路フェリーは人間と一緒にバイクを載せるときは「特殊手荷物」扱いになり1万7千円程度だが、バイクのみ貨物扱いで無人航送させると3万数千円と一気に高くなるため、俺は2回しか利用したことがない。(東北や北海道ツーリングに行くときは大阪航路を使って大阪から自走してる)(なぜか貨物船の沖縄発東京行きだけは安い)
    琉球海運098-868-8162 (沖縄港運098-862-1750)東京支店03-3281-1831(現場窓口03-3529-1307,1308)
    沖縄那覇港→東京有明港 650cc運賃19532+燃料調整費3060=22592+消費税=23,721円
    東京有明港→沖縄那覇港 650cc 34,000円 ※2週間以内の同一復路は1割引の往復割引有り(往復とも2011年時点のデータ)


  • 大阪航路 片道56時間、マルエーフェリーが大阪南港から月6往復。琉球海運の貨物専用船もある。貨物扱いでもそれほど値段が高くならず手頃なので、俺が本土ツーリングするときは行きにこの航路の貨物船→紀伊・中国・四国・九州をツーリング→帰り鹿児島航路フェリーを使うことが多い。
    フェリー・マルエーフェリー 沖縄貨物窓口098-861-1881
    沖縄那覇港→大阪南港 650cc 16,456円(2012年時点のデータ)
    貨物船・琉球海運098-868-8162 (沖縄港運098-862-1750)琉球海運大阪支店06-4702-0151(日本通運大阪内航海運支店06-6612-0261)
    沖縄那覇港→大阪南港 650cc運賃12998+燃料調整費2340=15338+消費税=16,104円(2011年時点のデータ)


  • 鹿児島航路 フェリーが毎日運行(2社が隔日運行)。貨物船もある。片道24時間なので、俺は無人航送ではなく一緒に乗っていってる。鹿児島空港〜沖縄那覇空港の飛行機便が少ないので、鹿児島から福岡までJRで行き福岡空港から沖縄に行く手もある。
    マリックスライン那覇098-862-8774、鹿児島099-225-1551(鹿児島代理店・中川運輸099-226-8940)
    マルエーフェリー代表099-224-2111
    琉球海運098-868-8162


3.バイク輸送サービス

 運送会社のバイク輸送サービスを利用してバイクをあらかじめ沖縄あて発送しておき、飛行機で沖縄入りして受け取る。
 上の船+飛行機だと港まで持って行き引き取る必要があるが、輸送サービスなら自宅までトラックで引き取りに来てくれて、引き渡し&受け取り時間も融通がきくのがメリット。
 ただし料金は自分で貨物船に乗せるのに比べて倍以上かかるので利用したことはない。自分のバイクで走りたい、でも港まで持って行く時間がない、金はある、って人むけ。
BASマリンカーゴ沖縄

4.フェリー

 バイクと人が一緒に船に乗っていく。当日港に行って乗り込むだけなので、ある意味いちばん簡単な方法。
 自分のバイクで走りたくて時間があって金がない人、船旅も楽しみたい人ならこれ。格安航空券と船の2等客室料金は変わらなかったりするが、バイクの運賃がバイクのみ載せる場合(貨物扱い)よりも一緒に乗る場合(特殊手荷物扱い)のほうが安いので差がでる。
 航路は上の無人航送と同じ。運行スケジュール、料金は運行各社のホームページ参照。(バイク料金は手荷物の表にある)
 どんな時期であっても満員になることは無いので、飛行機の予約がいっぱいな時期でもフェリーならまず大丈夫。ただし正月・GWの鹿児島航路は意外と混み、途中の島の学生遠征団と重なると満員になることもあるので早めに予約したほうがいい。
 安い2等は大広間の雑魚寝であり、閑散期ならいいが繁盛期は両隣に人がいたりして安眠できず日中も落ち着けない。船に2等洋室(2等料金+1000〜2000円)の設定があれば、カーテンで締め切れる2段ベッドになり他人の視線を遮断してゆったりできるのでオススメ。
  • 鹿児島航路(24時間) マルエーフェリーマリックスラインの2社が交互に隔日運航し、毎日出港。鹿児島新港〜那覇港。ツーリング終わっての帰りに乗るとひたすらゴロゴロして旅の疲れを癒し、手帳や電子メモに旅日記をまとめるのに専念できてちょうどいい。(鹿児島からはどうするかって?それは知らん)
     GWなどの繁盛時期に学校運動部の試合遠征団と重なったりすると、レストランスペースにマットを敷いた臨時2等客室が割り当てられて悲惨・・・鹿児島〜奄美か奄美〜沖縄の客が多く、鹿児島〜沖縄を通して乗る客は少ない。
     実は事前に申し込めば追加料金無しで途中下船できるので、時間に余裕があるなら奄美大島(大きくて林道も充実、走り応えがある)・徳之島・沖永良部島・与論島(海きれいなのでオススメ!)のツーリングも楽しむといい。
    2等14800円+2等洋室料金(2段ベッドにグレードアップ)クイーンコーラルプラス1000円orフェリーなみのうえ2000円+バイク125cc以上6930円(2012年時点データ)

  • 大阪航路(56時間) マルエーフェリーの琉球エクスプレス、月6往復。大阪南港〜那覇新港。無人航走ばかりなので乗船したことはない。

  • 東京航路(68〜74時間) マルエーフェリー飛龍21、月6往復。有明港〜那覇新港。一番安い2等でも2段ベッドで雑魚寝の大部屋はない。埼玉から沖縄に引っ越すときに1度乗ったことがあり、ひたすら船内でゴロゴロブラブラして、同じ船室の人と仲良くなって酒盛り(人生初のオトーリ)したりして、そんなに退屈はしなかったな。今だと耐えられないだろうけど・・・

2014/6/10


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