ツーリング7日目


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船は2時間で徳島港に到着。
到着寸前の甲板から見た朝焼けがきれいだった。
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バイクで四国を走るのは、9年前の日本一周以来。
人生で2度目の四国ツーリング。
さあいくぞ!
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四国!四国を走ってるんだ!
日本地図を頭の中に思い浮かべて、その四国にいま俺がいると思うと興奮してくる。

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四国に上陸したはいいが、フェリーの中でへんな虫でも貰ったのか
背中や首がチクチク痛痒い!

フェリーの中で1時間ちょっとしか寝てなくて眠いし、
風呂に入って服も洗いたいが、まだ朝6時なので温泉は開いてない。

眠い!痒い!つらい!
と唸りながら寝る所を探して、徳島市街を脱出して山道に入った。
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山道ぞいに水処理施設と小さな屋根とベンチを見つけた。
俺、寝床を見つける勘が発達してきてるな。

シャツを着替えて、水で濡らしたタオルで体を拭いて、寝ることにした。
古いシャツとメッシュジャケットはアスファルトに広げて日光で虫干し。
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温泉営業開始の10時前には起きようと思ってたのに、起きたら12時過ぎだったorz
まともに寝てなかったから仕方ないか。
屋根と隣の大木の梢のおかげで、かんかん照りを浴びずに気持ちよく寝られた。
虫干しのおかげか痒いのは収まったので、温泉はいいや。


紀伊半島では3日ほど雨続きだったので、日差しがうれしい。

先日のヘルメット落下事件以来、少しは慎重になったかと思ったが
走ってて眺めのいい崖があると、ついバイクを降りてしまう。
沖縄にはない風景だからさ。
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四国にも棚田があるので見に来た。
子供が作ったカカシが大量においてあってちょっと不気味。

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沖縄から四国まで来た一番の目的・・剣山スーパー林道!
オフ乗りのあこがれ、日本最長のジャリ道!

9年前の日本一周では積雪のため途中で引き返したので、全線制覇するのが夢だったんだ。
入口に通行止めとあるけど、まあバイクなら大丈夫だろ。
さーいくべー
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らんらん♪
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ぐおぉ・・・

旭丸峠の直前で舗装工事をしてて、
何とか通してもらえないかなーと様子をうかがったら、
現場のおっちゃんが手でバッテン印を作ってダメダメ、と。
あきらめてUターン。

くっそー
ダメだったかー
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戻る途中、少し広くなった場所があったのでバイクをとめて、
朝に地元商店街の直売所で買った姿寿司を食う。
(ほんとうは旭丸峠で展望を見ながら食べるつもりだったんだが)

視界いっぱいの緑、川のせせらぎ・・
自然の中で食べるご飯は最高においしい。

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どうやってスーパー林道に復帰するか。

@ 県道16号に戻ったあと西に進んで、国道193号から復帰する
  (林道の東側6kmはあきらめる)
A 県道16号に戻ったあと東に戻って、適当な林道経由で北の神山町の国道438に抜け、
  そこから適当な林道経由で先ほど追い返された旭丸峠に出て復帰する
  (未走破区間は工事してる数百メートル程度になる)

せっかく沖縄から来たんだぜ?走れる限り走っとかないと、あとで絶対に後悔する。
Aだ!

ということで、林道入口に戻ったあと、上勝小学校横から元山槻地林道を北上。
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途中の大川原高原では一面ガスってて何も見えなかった。
晴れてたら絶景っぽいロケーションだったんだが残念だ。
あじさいが満開だった。
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元山槻地林道をぬけて国道438号に出た。

神の山に、鬼が籠もる・・
府能トンネル出口は名前通りそんな雰囲気のうっそうとした場所だった。

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しばらくR438を西進して西光寺で左折し、最短距離でスーパー林道に復帰できる(ように地図で見えた)
南山林道を南下して旭丸峠を目指す。

走るうちにだんだん路面が荒れてきて・・・

荒れすぎじゃー!
木の葉や土が積もってほとんど舗装が見えねー
晴れてたからまだいいけど、雨の後だったらすべってたな。
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そのうち舗装(といってもコケが生えてたり、ボロボロにひび割れてたり、土や木の葉が積もってたり)
も途切れてダートになった。

傾斜が急すぎて、自分の平衡感覚が狂ったのかと錯覚するくらい。
1速でもエンストするんで、半クラ必須。
眺めはいいんだけど、横を撮ってる余裕はなかった。
(この時は「うおー!道選び失敗したぁあああ!!」って焦ってた)
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山の向こうに真っ赤な雲が見えた。
今日はすごく夕焼けがきれいっぽい・・

「早く展望のいい旭丸峠に出なくては!峠から夕日を見たい!」
「それにこんな鬱蒼とした森の林道で寝られないぞ!テントを張れる開けた場所を見つけなくては!」
と焦って走る。
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急いで峠を目指してたけど、地図を見たらこんな深い森の中に寺のマークがある。
すっごく荒れた廃寺なんだろうなぁ
見てみたいなぁ
でももう日が暮れるから急がないとなぁ

・・・
いや、見ずに去ったら、こんな山の中、もう二度と来る機会はないぞ。
行かずに後悔より、行って後悔だ。

で、悲願寺に来てみたら、細い荒れた林道しか通じてない山の中にすっごく立派な寺が現れてびっくりした。
当然、誰もいない無住職の寺だったけど。
きれいな水が湧いてたので、タオル濯いでペットボトルに水を補給させてもらった。

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南山林道を登ってたら、ちらっと建物の屋根が見えた。
こんな山の中に!?きっと廃屋に違いない!

で来てみたら、やっぱり廃屋だった。
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なぜか廃屋の玄関には革靴が一足置いてあって、気味が悪い。
廃屋の前には車もバイクも止まってないし、だいたい
こんな荒れた中を靴を脱いで歩くわけがないし・・
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  気味悪さよりも好奇心のほうが勝って、中を探索。
   2階に登るとベットやカプセルベットが!ここは宿泊研修施設だったんだろうか?
    カプセルのマットは虫か何かの死骸で汚れてるけどそれ以外は綺麗だし、これ快適に眠れそうね!
     悲願寺の軒下で寝ようかと思ってたけど、ここにしよう。
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2階の窓から夕焼けが見えた。
もう終わりかけだ。

旭丸峠から見たかったけど、これで良しとしよう。
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  腹が減ったので晩ご飯。室内は埃っぽい気がしてメシを食う気になれないので、玄関前で食べた。
   朝買った牛乳500mlパックに直接フルーチェを入れて食後のデザート。
    乳製品系の甘いもの好きなんだよ・・・

  もう夕焼けも消えて、あたりは真っ暗になった。
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  たくさんあるカプセルから一番マットが汚れてないものを選んで、シュラフを敷いて落ち着いた。

   はぁああ〜
    すっぽり入ってしっくりきたよ

  山なので涼しいし、屋根が一部ふっとんでるけど部屋の奥なので蚊は入ってこないし、
   山奥なのでだれも来る心配がないし・・・こりゃ最高の山ホテルだ。
    俺の野宿場所を見つける勘、神がかってきたな?
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「ひとけのない山奥の森の中の廃屋で寝る」(紀伊半島の民宿「廃屋」よりも山深い)という
シチュエーションに興奮して、なかなか寝付けない。
2階なので見晴らしいいかな、と大窓を見たら一面の星・・・天の川まで・・・

ツーリング7日目、四国上陸最初の夜はこれまでで最高の夜になった。

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