ツーリング13日目


photo 244


夜の間、車は全く通らず静かで、快適な一晩だった。
テントはテントで「自分の家」感があっていいもんだ。

・・・畳むのがめんどいけど。
   畳むときに雨降ってたりしたらもう最悪だけど。
   (濡れてグジュグジュのフライシートを畳む不快感は経験者にしかわからんだろー)
photo 245
昨晩は暗くて木々がかぶさって陰鬱な雰囲気だった道が、
今朝走ったらとても爽快で気持ちのいい道になっていた。
夜には夜の良さ、日中には日中の良さがある。

バイク旅は自由だからいい。どんな狭い道にも入りこめ、好きな場所に好きな時に行ける。
四輪のように鉄とガラスの箱の中に入って外界と遮断され、自分の周りの空間ごと移動するのではなく
体をその場に晒して、頭のてっぺんからつま先まで体全体でその場の空気を切って走る。

山道を走ってて、ふっと胸のあたりにひんやりとした風があたり
「あっ」と思って探したら滝があったとか、車だと無い楽しみだろう。
その場と一体になって走る気持ちよさを味わう幸せ。


このホンダCB1300SBのCMはバイクの魅力を存分に現してて大好き。
「そうそう!バイクでツーリングしてたら、これがあるよね!いいよねこれ!!」って。

photo 246
photo 247
  湯布院に向かう。
   これまで九州は何度も来てるのに、「湯布院」という有名地なので避けていた。
    初めて走ったら、爽快で気持ちのいい道。思いこみで食わず嫌いをするのはダメだね。
photo 248


県道11から国道210に出るのにまっすぐ行かず、あえて狭い農道を通る。

こういう田んぼに沿って狭い山あいに向かっていく道って、すごく好き。
列車旅をしててこういう道が車窓から見えると、
「あの道の先からはどんな光景が見えるんだろう。行ってみたいなぁ。」
っていつも思うんだ。

だからツーリングしてて見かけると引き寄せられてしまう。

photo 249


阿蘇の大観峰。
いつも季節はずれとか平日にしか来ないから、今日みたいに
夏休み期間の休日でバイクや車がいっぱいなのは初めてみた。
こんなに賑わうとこだったんだ。
photo 250
大観峰の食堂で昼食。
だんご汁っていう郷土料理みたい。豚汁に白玉が入ったようなものでなかなかうまかった。


左上にあるのが旅日記を書いてるポメラという小型ワープロ。
蓋を開けた瞬間に起動するので、休憩時にリヤボックスのふたをあけて
立ったままボックスの荷物の上でキーを打って日記を書いたり。
寝る前に銀マットの上でポチポチ打ったり。

家に帰ってから思い出して書こうとしても、その時考えてたことはほとんど思い出せず
「〇〇した」「〇〇を走った」と出来事しか書けないが、その場で書けば走りながら考えてた事まで記録できる。
(長距離をたんたんと走ってる時って、頭の中でぐじゃぐじゃ色々考えてるよね。俺だけ?)
旅日記にはこの上なく便利。今回のツーリングのために買って正解だった。

だけど携帯電話との連携方法がないので、リアルタイムで旅日記の投稿ができないのが大きな欠点。
photo 251


阿蘇駅の近くにある 菓心なかむらで、職場と家のおみやげに朝鮮飴を買った。
列車旅で阿蘇駅で降りてぶらぶら歩いてたとき偶然見つけて、
お菓子が手作りでおいしかったので阿蘇に来たら必ず寄ってる店。

阿蘇の山道で軽バンで移動販売してた瓶入りハチミツ1kgと一緒に近くの郵便局から家に送った。

photo 252


国道57号線は車と信号が多くて面白くないので、すぐ南にある農道に入ったら
まーすごくのんびりした風景で車も少なくて信号もなくて、気持ちいいわ。

なんでみんなこっちを走らないのか不思議。
photo 253
photo 254
  農道沿いで2頭の馬が放し飼いにされていた。走ってて動物(特に犬、馬)を見ると遊びたくなる。
   バイクを降りて馬とたわむれていたら、車が止まって小さい子供をつれた家族連れが降りてきたので譲ったった。

  バイクに戻る途中、すぐ近くで大量のトマトが捨てられてるのをみてショック。もったいない。
photo 255


この道、眺めも良くてほんといい。
すぐ数百メートル横の国道ではたくさんの車が信号にひっかかり
渋滞してノロノロ走ってるのが嘘みたい。

地元の人なら平行する農道があるの知ってるよなぁ?
なんで農家の軽トラくらいしか走ってないんだろ。
なんか国道じゃないといけない理由でもあるのか。
地元民でも意外と知らないもんなのかな。
photo 256


阿蘇を南北に抜けるときはどの道を走るかいつも迷う。

パノラマラインと日ノ尾峠経由の林道は走ったことがあり
R57・R325経由は交通量が多そうなので、今回はじめてR265をチョイス。
箱石峠からの眺めはなかなか。
photo 257


田舎のバス停で少し昼寝。

photo 258
photo 259
  高千穂鉄道の廃線跡がどうなってるか見に来たら、
   高千穂駅から天岩戸駅までトロッコに乗れるみたい。せっかくなので金払って乗った。

  高千穂鉄道は現役の頃に3回乗ったことがある。
   昔、大きな汽車に乗って走った線路を生身むきだしで風をきって走り、眺めのいい所で止まって線路に降りると、
    もうこの線路に汽車が走ることはないんだなと寂しくなった。

この時に天岩戸駅から高千穂駅まで通しで撮影した前面展望動画。(youtube)
  

photo 260
photo 261
  高千穂鉄道で大好きだった駅の一つ、亀ヶ崎駅に向かう。
   普通は西側の遊歩道から歩いて行くけど、地図を見ると南側にも道があるみたいなのでそっちに向かう。
    ほとんど廃道になってて荒れていた。でもこういうのが楽しいんだよね。
photo 262
photo 263
  待合のベンチに座り、駅跡ノート(3年前に訪れたときに俺が置いていったものがまだ無事に残ってた)に記帳。
   このずっと下に見える川が今いる高さまで上昇して線路をはぎとって行ったなんて、想像できん。
photo 264
photo 265
  小さな集落の中にある曽木駅。表から見るとまだ現役のようだ。

photo 266


photo 267



海沿いの国道10号線は何度も走ってるので、内陸の道をつないで南下。

小丸川に沿って走る県道22号線に入ったら、
狭くて曲がりくねって見通し悪くてもの凄く時間がかかって、
おまけに眺めが無いので楽しみも無く、すごく疲れた・・・

夜までに大隅半島に行けるかなと思ってたが、半分も進めなかった。
photo 268


何も考えずに走ってたもんで、夜になっても寝るところが見つからない。
0時すぎたころ眠くてたまらなくなった。

国道沿いにカビくさい自販機が置かれたあずま屋があったが、
交通量が多いから車の音がうるさくてダメだ。
国道からはずれて細い県道に入ったが、集落のバス停は標識のみで屋根どころかベンチすらない。
photo 269


駄目だ、眠くてたまらん。これ以上走ってたら事故る。

行き止まりの農道に入って、周りは畑ばかりの中に待避帯ふうの広くなった場所があったので
そこに銀マット敷いて倒れこんだ。
露天だと夜中に雨が降ると悲惨なことになるので屋根があったほうがいいけど、
今夜は星が見えてるので大丈夫だろう。


夜中にふと目を覚ますと天の川が見え、「あ、そうだ道に寝てたんだ」と思ったら流れ星が流れた。
すてきなプレゼントやね。

↑TOP  1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 9日目 10日目 11日目 12日目 13日目 14日目 15日目

13日目の旅程

写真
 一覧



←12日目に戻る ↑TOPへ 14日目へ進む→