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県道にモノレール乗り場がある。モノレールは地元の方専用なので、歩いて登る。 |
photo t03![]() モノレール乗り場の右手から導水管が伸びてる。 これに沿って登ればいけるかな? |
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登っていくと民家がいくつかあったが、どれも人が住んでる気配はない。 こちら側はモノレールすらなく、急斜面の獣道を歩くしかない。距離が短いとはいえ、お年寄りには厳しかっただろうな。 |
photo t08![]() 民家の集まった場所から上に行く道はなかった。 導水管からは登れないみたいだ。 でもモノレール乗り場から登る道も見当たらない。 もっと南側に小さなモノレールがあり、そこから登れそうだったので歩いていく。 |
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小さなモノレールの線路に沿って、汗だくになりながら急斜面の獣道を登っていく。 |
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斜面に民家が現れ、レールはそこで終点。この家の方のためのモノレールみたい。家の中からはラジオの音が聞こえる。 ここで道がつづら折れになってさらに上に伸びてるので、軒下をかすめてさらに登っていく。 (こんな個人のお宅の軒下を通るのは明らかにおかしいので、正解のルートは別にあるのかもしれない) |
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メインモノレールの線路と合流した。どうやら完全に間違ったルートではなかったみたい。 レールの下を歩く。木々の木陰の下に入って少し暑さがマシになった。 |
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しばらくするとレールから離れたが、道はそのまま登っていく。 下の県道から登り始めて30分、最初の民家(廃屋)が現れた。 |
photo t17![]() そこから5分ほど登って見上げると、複数の屋根が見えた。 集落に到着だ。 |
photo t18![]() この家は人の気配があった。 |
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このあたりが集落の中心のようだ・・・が、さっきの一軒以外に人が住んでいる様子がなく、廃屋ばかり。 下からのメインモノレールだけでなく、各民家に向かう支線が無数にあった。 しかしどれもさび付き、さらに道と交差する所では切断されてて、ほとんど機能してないみたい。。 |
photo t22![]() 十家集落を象徴する一枚。 頭上をまたぐメインモノレール、その下をくぐる小さなモノレール、並ぶ廃屋、白い屋根のお堂、コーン畑。 小さなモノレールの車両はさび付き、レールすぐそばに畑のネットが張られて走れそうにない。 |
photo t25![]() 集落の中心部にお堂があった。 屋根付きの乗降場がもうけてある。 |
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集落中心部からさらに上にむかってメインのレールが延びてるので、終点目指して登っていく。 暑くて滝のように汗が流れる。 500mlのペットボトルのお茶を持ってきたけど、底をついてきた・・まずい |
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100mほど登ると、2軒の民家が両側にあった。メインのレールの下をくぐって支線がそれぞれの家に伸びる。 うち1軒からはテレビの音がした。2軒目の人のいる家。 お茶がほぼ無くなりかけてたので、思い切って声をかけてみた。「すいませーん!ごめんください。」 中にはお年寄り夫婦がいた。 「歩いて登ってきたんですが飲み物が底をついてしまいまして、水をいただけないでしょうか。水道の蛇口からいただくだけで結構ですんで。」 おばあちゃんは「水はぬるいやろ」といって、手をつきながら土間まで歩いて、冷蔵庫からスイカ(でかいの1/4!)を出して切ってくれた。 「塩をつけて食べ」と塩もいっしょに。さらに冷えたペットボトルのおーいお茶とオロナミンCも渡してくれた。 「いいんですか!すいません!」縁台にこしかけてスイカをかぶりつきながら、お話して集落についていろいろ聞いた。 |
photo t32![]() 集落について・・ 昔からある集落で、農業が主。昔はタバコを作っていた。 野菜やじゃがいもができるが、作ってもカラスや動物に食べられてしまう。コーンも作るが、自分ではよう食べん。 20年くらい前にモノレールができて、それ以前は歩いて登り下りしてた。 '95年に女性レポーター(サインが飾ってあったので名前聞いたが忘れた)が来た。 そのころにはもっと大勢住んでたが、年寄りばかりなのでどんどん亡くなって、今は数世帯だけ。 ・・・等々。 スイカを2きれいただいて、礼を言って立ち上がったが、礼だけでは足りない気がする。 「お二人は、パイナップルやマンゴーはお好きですか?沖縄に帰ったらお送りしたいんですが」と聞いたが、「いや、よう食べん」と。 「モノレールはもっと上まであるけど、もう誰もいないで。」といわれたが、 行けるところまで行ってみます、と重ねて礼を言って、登りはじめた。 (ご本人に断って写真を撮らせてもらいましたが、念のため写真はプライバシー処理しておきます。) |
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更に登ること十数分、メインモノレールの終点まできた。ここが山の頂上で、終点の先は急斜面の下り坂になってた。 |
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頂上から降りつつ、点在する廃屋を探索。 蜘蛛の巣のように張り巡らされた支線のモノレールをたどっていくと・・・ |
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森の中に茅葺きの廃屋があった。す、すごい・・・感動してしまった |
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モノレールは茅葺き民家で終点だったが、そこから更に獣道が続いていたので踏み込むと うっそうとした森に埋もれかけた廃屋があった。 この山中で農業ができるとは思えないので、この家に住んでた人たちはたぶん林業をやってたんだろうな。 下界から隔絶された集落。その集落からさらに隔絶された民家。 こんな離れた場所に住むって、大変だっただろうなぁ。食料品とかどうしてたんだろう。自給自足だろうか。 |
photo t47![]() さらに森の奥に進むと、斜面に石垣が組んであった。林業のためかな? 苔むし崩れかけていてだいぶ古そうだ。 この先は道が不明瞭で、もう何もなさそうなので引き返した。 (だが、帰宅後にgoogle mapで航空写真を見ると ここからさらに奥の森の中にポツンと一軒家があった。 こんな森の中を奥に進んだところに暮らしてた人がいたのか?信じられん・・・) |
photo t48![]() レールというのはどこまでもつながってるはずのものなのに 途中で切断されてたり、こうやって一部が埋められてるのを見ると、 妙な違和感を感じる。 |
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ここは家から煙が出ていて人が住んでるようだった。 まわりの畑もきれいに手入れされている。 |
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また別のルートから森の奥に進んでいく。崩れかけた廃屋。 |
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森の中に、2階建ての大きな廃屋があった。十家集落で見た中で一番大きな建物だったかもしれん。林業で成功した人だったんだろうか。 作業場には切り出しかけの木材、家の中には干したままの布団や洋服、食器や家具。 家の主は亡くなったのかな。主の子供たちは、こんな立派な家が森の中で朽ちていくのを見たら、どんな気持だろう。 それとも、家の中がそのままなのは、身寄りのない方だったからだろうか。 家の中にテレビがあったから電気は来てたんだろうけど、水道は無理だよなぁ。水はどうしてたんだろう・・・ |
photo t62![]() 林業の許可証だろうか。 その横にはボロボロになった電気料金の明細書?がたくさん挟まれていた。 |
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森を出て、右下に集落の中心部を見下ろしつつ、レールを追って反対側に進んでいく。 |
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下からもう1本レールが現れて、折り返してるように見えた。「おっ!スイッチバック?」 と思ったが、2つのレールは分離していて、別の場所から同じ場所に伸びてきたレールだった。 こんな森の中に2カ所からレールが延びてくるほど、ここに何があるかというと・・ |
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墓地だった。 ・・・急斜面に20くらいの墓があったが、ほとんどの墓石が倒れてコケむして荒れていた。 ショッキングな光景だった。見てはいけないものを見てしまった気がした。 村が無人化しても墓は手入れされてるもんだと思いこんでいたが、通いで手入れする人ももういないということか。 集落が消え家が朽ちても、墓さえ残っていればそこに人が住んでいた証が残る。そして墓は半永久的に残るもの・・・と思っていたが 墓すら緑に埋もれ消えてしまったら、もうそこには何も残らない。酷で寂しいことだ。 |
photo t67![]() 墓地の横にはワイヤーと滑車があった。 おそらく対岸の山、もしくは山の下から物資を運ぶためのロープウェーだったんじゃなかろうか。 |
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下側のレールを追っていく。道には雑草が伸びていてだいぶ荒れている。 |
photo t73![]() 歩いてたらエンジン音が聞こえてきた。 工事をやってるのかなと思ってたら、メインモノレールの上を車両が走ってきた! なんか観光客っぽい人たちが乗ってる。 近くの民家から出てきたおばさんに挨拶して話しかけたところ、おばさんはここの家の人で 海外から来た客を案内してるところとのこと。 俺が「モノレールは地元の方用ときいてたので、歩いてきましたよ」といったら 「せっかくだから、席に余裕があるから、帰りはここから乗っていったら?」 え!?いいですか!?そりゃもちろん乗ります! ほんとはもっと集落の中を歩いて探索する予定だったけど、このチャンスのほうがずっと貴重。 |
photo t74![]() わーい まさか乗れるなんて思ってなかったので、すっごく嬉しい ヽ(^▽^)ノ カメラを持ってたせいか、男の子の横、前席を開けてくれた。 さらに嬉しい特等席。 おじさんが運転して、おばさんは乗らずに歩いて下りてった。 |
photo t76![]() 午前中に乗った奥祖谷観光周遊モノレールも面白かったけど・・ こちらはそれとは比べモノにならないでかいエンジン音、ガタガタ振動。 客を乗せるのを前提に整備したモノレールではなく、しかも20年ものの年期の入った気動車だからだろうね。 隣にいる子も大はしゃぎ。 後ろの奥さんはキャーキャー言ってた。 山の中、周りになにもないところに乗降場があった。 秘境駅好きの血が騒ぐ。 反対側から別のレールが下りてるから、乗り継ぎ場だったんだろう。 反対側のレールは、もう使われてないようだったが。 |
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森の中、滑り落ちるんじゃないかと恐怖を感じるほどの急斜面を下っていく。 歩いて下りてったはずのおばさんが先回りして途中で待っててびっくりした。さすが地元民・・・ |
photo t80![]() おじさんありがとー!面白かったです。 いい経験ができました。 蜘蛛の巣のように支線のレールが張り巡らされた 斜面の集落はストラクチャーのようで、初めてみる光景だった。 地元の方ともふれあえてよかった。 支線レールは残念ながら各所で寸断されていたが、これが現役のころは 小さな集落の中、じいちゃんばあちゃんが乗った小さなモノラックがあちこち行ったりきたり、 とても面白い光景が見られたんだろうなぁ・・・ 整備したら村おこしにならないかな。外からの勝手な意見だけど。 |