お願い
                       鍋島 和夫  
はじめに 
千葉県四十雀サッカークラブができて35年になるそうです。初期の千葉県四十雀サッカークラブ(以後四十雀クラブ)は、サッカー指導者が中心になって運営していたクラブで、サッカー協会の役員が多数でした。指導者が会員のクラブでしたから当然その理念はサッカーの発展に寄与するということでした。すなわち、サッカーの普及とサッカーを健康増進やよりよい人間関係の形成に役立てようというのが主な目的でした。

 初期の四十雀クラブは、年に1回関東四十雀サッカー大会の試合にでるのが主な活動でした。せいぜい年に2〜3回くらい試合をするだけの団体でした。20年くらい前には千葉県シニアサッカー連盟を作り少しずつ試合が増えてきました。それでも年間5試合から10試合の活動だったでしょう。  

 兼松グラウンドでサッカーができるようになって四十雀クラブは大きく変わりました。会員が増え、月2回から4回くらいサッカーができるようになり、会員の考えかたも大きく変わりました。三井リーグも開催され千葉県のシニアサッカーは大きく変わりました。その他多くの行事が開催されるようになり、夢のようなシニアサッカーライフが楽しめるようになりました。

 30年前は40歳以上メンバーで1チームつくるのがやっとでした。10年くらい前から40歳代、50歳代、60歳代のチームができるようになりました。これからは5歳刻みで強いチームと弱いチームができてたような活動をするようになることを願っています。

 1993年にJリーグが発足し、2002年にはワールドカップが開催され、日本のサッカーは大発展しました。2010年には市原が国体会場になります。グラウンド、プレーヤー、市民のサッカーへの関わりなどサッカー環境は大発展をしています。

 こんなに充実したサッカーが楽しめるようになった今こそ、四十雀サッカークラブが創立された時の理念をみんなで共有し、さらに発展させるべきだと思います。それが自分たちの年代のサッカーを豊かにし、後輩のサッカー環境を向上させます。ただ自分がサッカーエンジョイするだけでなく、サッカーの発展に貢献する指導的立場にあるという自覚を持って欲しいです。良いグラウンドでサッカーができることに感謝し、子供・若者・シニア・女性のサッカーに貢献する気持ちを持ち、より多くの方々がよい環境でよいサッカーができるように努力するようにしてください。シニアみんなで何時までも元気でサッカーの発展に協力しましょう。

四十雀クラブの活動の最重要事項はみんなが楽しい思いをすることです。楽しい思いができるようにいろいろなことをしましょう。健康、家庭安泰、会員間のよい人間関係、よいサッカー、前向きの気持ち、たくさんの行事などなど楽しくするためにいろいろ努力しましょう。

もちろん一緒にサッカーができることが最大の喜びです。何時までも元気でサッカーできるように配慮しましょう。そして仲間を増やしましょう。 

会員の皆様が楽しんでいただけると思う項目について書いてみます。結論は、みんなの心の持ちようが大切だということです。協力する心、相手を尊重する心、役割を分担する気持ち、向上しようとする努力などが必要です。なにとぞよろしくお願いします。

家族も含めて会員同志交流する事をお薦めします。試合に奥さんや子供さんを連れて応援してくださることがあります。有難いしとてもうれしい光景です。家族の支援があってのシニアの活動です。家族ぐるみで楽しみましょう。

お願い 1  協力・努力・献身・信頼・規律・敬愛

会員の協力で四十雀クラブは発展します。楽しいことが一番と書きましたが、浅薄な意味で楽しいことが一番と書いたわけではありません。私なりに深い意味での楽しさと書いたつもりです。

努力、信頼、協力、敬愛などをベースにした楽しさが真の楽しさだと考えています。つらい事でも努力し、自己犠牲もいとわず、献身てきに協力することは真の楽しさを生み、そこから生まれる友情は何者にも代えられません。

1人ではサッカーはできません。11人の仲間がいてチームができます。相手のチームがあってはじめて試合が出来ます。2チームだけでは大会は盛り上がりません。いくつかのチームが集まり、良いグラウンドがあって、応援する人もいて初めてすばらしい大会になります。
大会を運営する指導者のご苦労に感謝の心を持つべきです。チームの采配に心を配る監督に感謝しなければなりません。クラブの運営に腐心する役員にありがとうと言わなければなりません。
 会員が正しい規律を持っていないと良いクラブになりません。お世話がかりに感謝し、役割分担できることはみんなでやりましょう。

 ドタキャンなどは最低です。お世話がかりのご苦労を考えれば、参加不能がわかった時点で可及的速やかに連絡するはずです。

 できるだけいろいろな事業を行い、会員の満足を高めたいです。そのためには会員みんなの協力は必須です。お金もつくらなければなりません。

 みんなの応分の協力と負担で楽しい時間を共有しましょう。みんなの積極的協力があれば、世話人もやりがいがあるし、活動はスムーズに行えるし、楽しさは倍化します。   

お願い 2  病気なし

 一緒にサッカーを楽しんでいる方々がグラウンドに来られなくなるのはとても寂しく悲しいことです。重い病気にはならないようにしましょう。命には定めもありますが、病気にならないような努力することも必要です。暴飲暴食はやめましょう。体重が増えないようにすれば、腰や膝に余計な負担がかかりません。一般的にはスリムな方のほうが長くプレーできます。1週間3回以上は運動しましょう。一人で走る、ボールを蹴るなどサッカーに関係する練習だけでなく、ゴルフの練習でも、テニスでも何でもよいです。エスカレーターやエレベーターはなるだけ使わず歩きましょう。
 
 タバコはやめて、スポーツをする人々の模範になって頂きたいです。魅力的なあなたが喫煙していると子供たちが格好いいと言って真似しますよ。会員にはドクターがたくさんいます。これからさらに増えるでしょう。私以外はそれぞれ優れたドクターで、思いやりに溢れています。いろいろなことを早めに相談してください。今後ドクターの会員を積極的に勧誘してゆきます。ドクター会員増強のために医大リーグを計画しています。市原のスポレクパークでサッカーを楽しんだ医学生と医師が10数年後にはシニアの仲間になり、みんなの健康に貢献します。
 

お願い 3  補欠なし
 四十雀クラブには補欠は要りません。全員が試合に出られるようにしなければなりません。
 勝利を重視する大会もあります。そのような場合には、参加メンバーを限定し勝つチーム作りをすることをメンバー全員で確認しあいましょう。勝てるメンバーを集めることは重要です。勝てるチームのメンバーに選ばれなかった方々のための大会を別に作る必要があります。それは、勝つチームを作るよりも大切だし、困難を伴います。

 ゴルフには補欠はありません。みんなでプレーします。サッカーも同じように補欠無しでみんなでプレーしましょう。みんなが試合に出られるようにするためには準備をしなければなりませんから、相互の連絡は密にしましょう。いずれにしてもみんなが充分サッカーが楽しめるようにしましょう。45歳以上のチーム。55歳以上のチーム。65歳以上のチーム、70歳以上のチームとみんなの体力にあったチームをつくってゆかなければなりません。各年代ごとに強いチームと弱いチームをつくりましょう。強い選手はより若い年代のチームでプレーできます。
 よいグラウンドも増え、そこでプレーできるチャンスも増え、状況は良くなっています。全員が試合に出て、いつも充分に満足できるようしましょう。
 お願い 4  常に向上
 常に向上心を持ちましょう。私はひたむきなサッカーが好きです。何歳になっても向上しようとする心が好きです。走れる、正確にプレーできる、チームに貢献する、頭を使う、協力する、そんなプレーが好きです。そのためにはできる努力をする必要があります。練習会に参加する、一人でもボールを蹴る、走る、などの常日頃からの努力が必要です。ミニサッカーも取り入れませんか。土曜日にもサッカーができるようになるとよいですが。各個人がチームに貢献するためには何をすべきかを常日頃考え努力しましょう。よいサッカーをした方が楽しいし、勝ったほうがうれしいです。
 向上するために厳しい言葉も必要です。良いプレーヤーに仲間に加わって頂くことも必要です。
強いチームと試合をしてチャレンジ精神を養いましょう。若い方々とプレーさせて頂いてスピードの低下に気がつけば努力するきっかけになるでしょう。年とともに体力が低下します。スピードやパワーが年々低下するのがわかります。それでも低下のスピードにブレーキをかけることはできます。同じ年齢の方とプレーし、競えば努力の成果がわかります。
お願い 5  会員多数
 四十雀クラブが発展するためには会員が多いことがなによりも大切です。いろいろなチームができて欲しいです。強いチーム、弱いチーム、若いチーム、年寄りチーム、女性も加えたいですね。
 お世話係の努力で、皆様方のご協力で、100人以上の会員になりました。でも、もっともっと増えて欲しいです。兼松だけではグラウンドが足りなくて、市原のスポレクパークを借用することも考えましょう。2007年には蘇我スポーツセンターも充実して人工芝広場もできるはずです。
 多くのチームが多種多様な活動をするようになって欲しいです。会員も200人、300人と増えて欲しいです。そうなれば、四十雀クラブのNPO法人化も視野に入ってくるでしょう。
 
 数は力です。四十雀クラブの会員がたくさんいて、四十雀クラブの活動が活発で、パワー溢れる四十雀クラブであって欲しいです。多数の会員、豊富な資金、活発な活動でシニアサッカーのモデルを作ってほしいです。世話人のメンバー、兼松グラウンド、千葉県といった状況はそれを可能にする状態にあります。
 
    お願い 6  強いチームと弱いチーム
 強いチームを作りましょう。仲間内だけで強いチームは作れません。メンバーの決定、勝つための戦術、厳しいプレーの要求などチームリーダー・監督の非情な要求や判断が必要です。
 よい選手を新しく加えるとメンバーから外れるプレーヤーも出ます。新しいエースプレーヤーが誕生します。それでもよいプレーヤーを加えなければ強いチームにはなりません。リーダーは非情でもよいメンバーを加え続けなければなりません。そうでなければ強いチームであり続けることは不可能です。
 40歳に満たないメンバーをスカウトしましょう。50歳チームは40歳後半のメンバーを、60歳チームは50歳後半のメンバーを加えましょう。複数の年代で、いろいろなレベルでプレーできるようにして、サッカーが十分に堪能できるようにしてください。
 強いチームをつくるためにいろいろな努力をする事はとても大切です。勝利を目指してできるかぎりのトライ、努力をする事が重要です。強いチームが集まる大会で優勝を目指しましょう。県外を含めて、強いチームが集まる大会をつくりましょう。強いチームから外れたメンバーのためのチームづくりが必要です。そのチームのための新しい事業がさらに重要になります。なにしろ補欠なし、全員出場がモットーですから。5歳刻みでチームをつくりましょう。自分の体力を考え、プレーしやすいチームでプレーしてください。上手な方、強い方はどこでも楽しくプレーできます。四十雀クラブは、下手な方、弱い方が真に楽しめるクラブであって欲しいです。私のように下手な方、弱い方が喜んでたくさん会員になるクラブであって欲しいです。
 下手な方、弱い方が勝てるような、相手がもっと下手で、もっと弱いチームがたくさん集まる大会を開催しましょう。四十雀クラブが弱いチームをたくさんつくればクラブは発展します。日本全体で、どのクラブでも、下手な人、弱い人が楽しめるようにできればサッカー人口は飛躍的に増加します。サッカー人口が増えればサッカーの発展は保障されます。是非弱いチームをたくさんつくって、私のように下手な人、スピードのない人、力の弱い人、持久力のない人、センスのない人が充分試合に出られるようにしましょう。
 
お願い 7  サッカーの多様な事業
 強いチーム、弱いチーム、若いチーム、年寄りチームなどいっぱいあるという事は、多様な事業をたくさんやる必要があります。クラブ内大会もやりませんか。サッカーが難しければ7人制のミニサッカーでも結構です。ハンディーをつければ、強いチームと弱いチームが一緒にプレーできます。
 三井リーグがあるし、シニアリーグも行われています。60歳代はサッカー人口が少なく県外に出て試合をします(Gリーグ)。他県のように70歳代のプレーヤーは少ないですが65歳以上ではチームがつくれるようになりました。県外の優れたプレーヤー(55歳以上)でシニアGOGOも始めました。いろいろな年代でその能力にあったプレーが出来るようにしたいです。
 神奈川のような先進県では、40歳代、50歳代、60歳代各年代ごとに県リーグがあるそうです。4歳代はもちろん、50歳代でも3部リーグがあるそうです。千葉県でもやがてそうなるでしょう。県内の活動を重視し、県外のチームとの交流も積極的に行いたいです。そのためにも会員が増え、会員が役割分担し責任ある活動をする必要があります。
 一緒に懇談し、食事をし、飲む事はとても大切な事です。全体の懇親会も年2回くらいは持ち、各グループでの懇親会、反省会、遠征など友好を深める会をできるだけたくさん持ちましょう。
 お願い 8  サッカー以外の楽しい事業
 ACちばや原っ葉クラブは、講演会、コーラス、ゴルフコンペ、会食など多様な活動をしています。これらの会の活動も活用してください。フットボールアカデミーで文化的な活動をしています。音楽活動もあります。コーラスのグループがあります。歌の好きな方は参加して下さい。JEFを応援する歌を持とうとしていますが、四十雀クラブの仲間が増えれば四十雀クラブの応援もこの歌でできます。
 
 県内にはJEFもレイソルもあり、それに関係している会員もたくさんいます。高校サッカー、少年サッカーなどに関係している方々もたくさんいます。会員の中には親子でサッカーを楽しんでいる方もいます。関係するチームを応援する事は楽しいしさらに仲間が広がります。
 ACちばと原っ葉クラブという二つのNPO法人をつくりましたが、その事により今までサッカーに全く関係なかった方々が大勢仲間に加わりました。音楽、演劇、絵画、国際交流などの文化的活動がサッカーの活動に関連するようになりました。
お願い 9  豊かな資金
 役員組織をつくり、役員が役割分担すればいろいろなことができます。多くの役員が仕事を分担し、会員にも役割分担させましょう。最終的には、会員善全員が四十雀クラブの理念を共有し、役割分担し、自らを律する活動をしなければこの会は発展しません。
 献身的な世話人の働きで、行事計画と予算案が提案されるようになるでしょう。事業報告と収支決算報告も行われるようになるでしょう。組織的な整備は、会員の役員への感謝と協力の気持ちを協力にします。組織は発展し、会員の結びつきは強固になります。サッカーだけの付き合いが、冠婚葬祭の配慮をするようになり、最良の友人に、人生を語る友人になります。
 多様な活動を積極的に行い、会員の絆を強め、豊かな資金を確保しましょう。たくさんの会員が適正な資金の負担をすれば四十雀クラブの運営はずっと容易になります。
 積極的な事業活動で資金も作りましょう。国内遠征、時には海外遠征まで計画されているようです。一層の発展を願うばかりです。
    お願い 10  組織の整備とスタッフの充実>
 多様な事業を行い、多数のシニアが会員になり、会員の協力と役割分担が確立され、資金も豊かになれば、当然組織の整備が可能になります。スタッフもクラブのマネージメント、サッカーの技術指導、審判、チームの掌握、医学的サポートと役割分担が必要になります。できれば女子サッカーの支援、少年サッカーの指導などもクラブで関わろういう事になるとよいですが。クラブに女子サッカーや少年サッカーに関わっている指導者がいるのですから、その活動に協力するメンバーを増やせばよいだけです。
 
 JEFやレイソルと連携して支援しプロのサッカーを楽しんでいるメンバーもいま。さらにそのような活動をする仲間を増やすお世話係がいるとありがたいです。
 クラブを運営するスタッフをまず確立し、年代ごとのお世話係を決め、チームスタッフも決めましょう。かつての代表選手や日本リーグでプレーした仲間がいるのですから、サッカーの技術指導をお願いしましょう。
上級審判資格者もいますから、審判講習会も行いましょう。医師と運動生理学者で中高年のスポーツと健康に関する研究を行い、サッカーが健康増進に役立つことを発表できるようにしましょう。
    お願い 11  NPO法人化
 ACちばと原っ葉クラブという二つのNPO法人を作りました。NPO法人を作ったおかげで、鶴岡千葉市長さんや佐久間市原長さんと連携して多用な活動ができるようになりました。
 四十雀クラブのNPO法人化を願っています。NPO法人でなくても四十雀クラブは立派な活動ができます。でもNPO法人になればその活動は大きく変わります。社会で認められた法人格のある団体であるか、任意団体であるかは大変な差があります。
 任意団体でも支障はありませんが、法人格を持ったときに世間の見る目が変わります。私は見栄っ張りですから、千葉四十雀サッカークラブはすごい、なかなか真似ができない、いい活動していると思われるのが好きです。
 日本のスポーツはこれまで学校体育と企業スポーツが中心でした。しかし風は少し変わってきました。学校体育と企業スポーツがさらに盛んになって欲しいですが、地域密着のスポーツが発展する時代にもなりました。Jリーグは地域、企業、行政などと連携して発展しています。
 NPO法人化するときに事務所や事務員が問題になります。事務所は蘇我サッカースタジアムが考えられます、事務の仕事を木之本さんの会社に協力して頂くことも考えられます。木之本さんの会社とタイアップする事になれば新たな四十雀クラブの展開も考えられます。
 木之本社長さんと一緒に市原のスポレクパークのグラウンドをさらに拡充し、6面〜8面のグラウンドにし、ミニJビレッジにしてくださいと佐久間市長さんにお願いしています。蘇我のスポーツセンターにも人工芝広場ができます。多様な活動をする事でグラウンドの使用もさらに向上します。
 四十雀クラブも新しいスポーツの発展の一翼を担ってNPO法人へと発展して欲しいです。千葉四十雀クラブが法人化すれば、シニアでは始めてのクラブになるでしょう。全国のシニア仲間の手本になれます。
終わりに
11(イレブン)のお願い事項を書きました。さらに多くの会員が仲間になり、みんなで規律を守り、協力し、役割分担をし、シニアサッカークラブのモデルなることを願っています。
適正な方法で豊かな資金を作り、役員組織を確立し、NPO法人のような法人格を持った千葉四十雀クラブに発展していって欲しいと願っています。
35年前に創立された四十雀クラブが、新しい世代の豊かな発想と、優れた実行力で、大きく飛躍して頂けることを願っています。
兼松のグラウンドで何時までもサッカーを楽しめることを願っています。しかし兼松での貴重な蓄積は、たとえそれが無くなっても、しっかりした夢、構想、実行、みんなの協力さえあれば発展し続けると思います。不幸にして兼松グラウンドが使えなくなっても、それに変わるサッカー環境ができます。シニアサッカーの理念を大切にし、希望と夢を持ち、努力と協力することが大切です。 
   

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