活動報告
新政会会派視察

平成17年10月5日   香川県善通寺市視察
平成17年10月6、7日 第67回全国都市問題会議

日 程  平成17年10月5・6・7日
視察先  香川県・善通寺市・高松市
参加者  高橋照雄、宮川住雄、村上 茂、関野道弘、福森


香川県善通寺市視察(10月5日)
  今回の会派視察は高橋徹夫会長他公務のため欠席、三竹議長は全国都市問題会議に直行で5名が羽田発8時10分(JAL1403便)高松空港に向かい10時10分着、高松駅からJR土讃線で、視察先の善通寺に向かう,13時善通寺市役所訪問、議員会議室にて、市長公室企画課上岡 等課長より「地域担当職員制度」について説明を受ける。
 この制度は議会提案によるもので平成5年に市職員480人を10年計画で100人削減、平成14年には270人体制で行政の運営を行う目標をたてて、今年の3月議会で条例を制定され10月1日から8つの地域に2人の職員が地域に出て行ってボランティアをする、職員は2年交代で、地域の情報を吸い上げて地域をよく知ってもらう、住民も役所に、あるいは市長への手紙等々職員からの説明で理解できることも多くあり市民と役所の間がより身近なものになって来ている。
  次に、未来クルパーク21について、現地調査をさせていただき、川向所長の熱心な説明に感動した、21世紀に向けたリサイクル運動の拠点として、平成124月完成、人と環境との関わりを、考え・知る、市民参加のリサイクル総合施設の完成。
 弘法大師(空海)が生まれた緑あふれる歴史ある街をいつまでも守り続けるには、ゴミの減量を目的に再生資源の利用、もえる・もえない・資源・プラスチック・有害・家電の分別を行って、地域を8地区に区分し各50人の環境委員を選出、16年度には1900万円の還元金として地区別に還元、引き取り業者については年4回の入札にしている。なお等施設には衣類の販売コーナーや自転車の再生をして安価にて施設内で販売もしている。
善通寺市視察
善通寺市庁舎の前にて
善通寺市議会事務局主幹と上岡課長 地域担当職員制度について話を聞く
未来クルパーク21について川向所長

第67回全国都市問題会議(10月6日)

  全国から関係者2000人の参加の中「個性かがやく都市の再生」930分から、全国市長会会長 山出 代理挨拶、次高松市 増田昌三 市長、香川県 真鍋武紀知事の歓迎挨拶を頂き、「基調講演」2005ヨーロッパにおける都市のルネッサンスと題して、東京大学名誉教授 宇沢弘文先生から、第二次世界大戦後から1960年代の終わりにかけてのアメリカ的な経済発展のプロセスは、自然,社会,文化の徹底的な破壊をもたらした、1960年終わり頃から1970年代の初めにかけて、ヨーロッパの各大学は深刻な紛争に巻き込まれたが、それは経済成長によってもたらされた、この破壊を敏感に受け止めた学生たちの鋭い感受性と厳しい社会主義の感覚とを象徴するものであったという話を聞かされ学者の意見と感じた。

11時より 都市の再生の戦略的な展開に向けてと題して、増田昌三香川県高松市長よりの報告。  

 本市の都心部では、居住人口の減少や商業活動の低迷、ビルの空室率の上昇などが見られ,都心部の再生、再構築に取り組むことにより、商業・業務機能、文化機能を形成することが課題と成っている。

 連絡船が発着していた、ウオーターフロントをリニューアルし、昨年、グランドオープンした「サポート高松」は、瀬戸内海に隣接するという特性や資源を生かした本市のシンボルゾーンとして、官民が一体となって整備を進めたもので、交流と連携を軸にコンベーション機能や情報発信交流機能、多様な機能を備えた拠点、本市の発展の起爆剤になると考えている、都市の再生は、今後職・住・遊・学等の機能を、それぞれの地域がその特性に応じて分担し連携することにより市全体の魅力をより一層発揮できるまちづくりを経済成長によって得た豊かさを活用し個性ある都市づくりを進め後世に引き継いで行く事が今の時代に生きる責務であると。そして古来、この地方には四国遍路を温かくもてなす,「お接待」の風習がある。外からのお客さんを温かく迎えるところ、そして昔から住む人にとってはいつまでも住み続けたいと思うところ、

  そうしたまちづくりの原点を常に考えながら都市の再生の戦略的な展開を図って行く話で午前の部を終了。

午後1時 一般報告

 讃岐うどんブームのプロモーションに見る情報発信の視点と題して。四国学院大学社会部教授 田尾和俊先生の報告で、香川県下の若者をターゲットにしたグルメ情報を「香川の若者を動かす」という目的に掲げタウン情報誌を発行連載のスタイルは「読者に編集者と同じ感動を与える、そのためにできるだけ読者と編集者と同じ目線に遭わせる」という目的から、事前情報をなるべく与えないようにして「写真を載せない詳しい地図を載せない、発見の経緯からすべてを文字で探訪記にして想像力をかきたてる」

 その結果幸運にもその手法が若者に受け、まず最初にタウン情報誌の読者である「香川の若者」がおもしろがって動き始めた、これが「讃岐うどん巡りブーム」から通販を含む「お土産讃岐うどんブーム」東京・秦野を始めとする「讃岐うどん店ブーム」になったというのが経緯で。若者から生まれた町おこし讃岐うどんブームである一例であると思い感心した。

ふる里篠山の歴史と文化,そして農業特産品を生かし、住む人・訪れる人に優しいまちづくりと題して。兵庫県篠山市、瀬戸亀男市長より報告。

篠山市は19994月1日に旧多岐郡、篠山町、西紀町、丹南町、今田町が合併、現在47000人で恵まれた自然と環境と平安時代末には日本六古窯の一つに数えられる「丹波焼」の生産開始し現在も多くの窯元が登り窯を構えて軒を連ね、陶芸の郷として匠の技が引き継がれている、また「黒豆」「山の芋」「丹波松茸」に代表される網産物あり篠山市の目指すまちづくり、「篠山らしさ」を大切にと公共施設の建設に際しても城下町の景観に配慮している。20035月に地元自治会から地域住民の総意として伝達制度導入の要望書が提出されて、地域自らの総意のもとに、景観保全に取り組み体制が整い、20041210日に国から重要伝統的建物郡保存地域として選定された。将来にわたって残すべき篠山の都市景観として、そこに住んでいる住民と一体となって、伝統的な建築と町並と一体的に保存,整備して行くことが篠山のまちづくりの基本として地方の時代にふさわしい自治体として築いていると瀬戸市長が印象的で官民一体になり町づくりをしている様子がうかがえた。

 本日最後の報告、行ってみたい都市の条件づくりについて、大阪大学大学院工学部研究科教授の鳴海邦碩先生より行ってみたい年の持つべき基本的な要件はは人間性、文化性であると考える、かってフランクフルト市の文化局長であったヒルマー・ホフマン氏は「文化は人間のふるさと」である都市は歩いて楽しまなければならない、歩くことによって環境が持っている歴史的・文化的な蓄積と人々の多様な生き方が見えてくる。日本の都市の魅力づくり2つの方向は(1)魅力ある都市景観づくり、(2)自由空間を復権させるについての報告。

第67回全国都市問題会議
会議会場
東京大学宇沢弘文名誉教授
高松市増田昌三市長 秦野市市政会、新政会のメンバー
二宮市長も熱心に 報告する四国学院田尾和俊教授

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