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第6話

2018年をみつめて (過去の教訓から未来を見る)

リーマン・ショックから来年2018年で10年を迎えることになるが、あの時の世界的金融危機で多くの人達が悪影響を蒙ったはずで、日本とて例外ではなかった。それでも勝ち続けていった者もいるし、何ら支障もなかった人々もたくさんいた。職種にもよるだろうが、世界を巻き込んだ金融市場の凋落は日に日に露わになっていった。自己資本力の強い者だけが確実に生き残り、自己資本比率のきわめて低い銀行はみるみる脆弱化していった。アメリカの地銀はサブプライム住宅ローンで貸しはがしに躍起となり、突然の取り立てにわが家を出て行かなくてはならなかった者がたくさんいた。このザブプライム住宅ローンことバブル崩壊の元凶で、全米での資産価格の暴落は歯止めが利かず、アメリカ政府の緊急対策躊躇と逡巡が後手後手となり、金融市場は雪崩のように崩落し世界をも巻き込んだ。リーマン・ブラザーズの破綻は結果的に世界中の消費を冷え込ませ、急激なドル安円高をもたらし、日本の株式市場も日経平均株価が一時6,000円台にまで下落し安値を付けてしまった。

こんな小さな当店でさえ、リーマンショックの影響は大きく、売り上げは前年比4割ダウンにまで至ってしまった。世界規模の警戒感を匂わす消費低迷は、小さなネットショップなどひとたまりもなく呑み込んでしまい、木っ端微塵とまでは言わないにしても、大海の荒波に打たれ、打たれ続けながらも、なぜか海の藻屑とまでは至らなかった。資本のパイが小さいと利益も小さいが損失も小さく、自己資本比率100%の当店は別段借金もないので日常を暮らしてゆく上で何の支障もなかったことは事実だ。しかし、注文額が激減することは店の最大のピンチであって、いくら仕事を頑張ってみたところで客足が少ないとやはり不安からは免れない。そんな日々をいったいその後何年続けていたのだろう。驚くべきは、あらゆる困難にもめげず、前向きな商品開発だけは着実に行われていた企業が世界にはたくさんあったことかもしれない。一方では不正行為と知りつつ粉飾決算でごまかしたり、品質の低下を上手に隠したりと、あの手この手で延命処置をしてゆく企業も続出しているが、まあどの道ごまかしで生きている企業はいつか露顕してユーザーも敬遠してゆくものではあるだろう。株価だけで景気の動向を判断する経営者もいるだろうが、安定して独自性がひときわ目立つ企業には、どこか人間らしさを残しているようにみえるのは、けっして気のせいではないとおもわれる。

誇大広告や非科学的なフレーズには要注意だが、まじめにやって来ましたと言わんばかりの偽装広告も今の時代では何だか怪しいし、誰を信じて、何を信じて、どう騙されずに生きてゆくかは、意外と簡単なことかもしれない。人を見抜く力は、意外と商品の品質を見抜く力と案外比例しているかもしれない。逆に商品の品質を高めることは、人の能力を見抜くことにもつながり、だからと言って、品質の良いものが生産性を高めることにはけっしてつながらないことも人間は学んで来ている。2018年の未来を予測するならば、例えばEV車にしろFCV車にしろ電気自動車が脱石油の方向を目指して大量生産へと基軸転換しようとするなか、まだまだプリウスのようなハイブリットのPHV車がやっと大衆にまで手が届くような価格体系となってきたところなので、完全なる電気自動車がごく普通に大衆に普及するには、いろんな課題が山積みのなか何年越しのメドとなるかは未知数といえる。でも、夢を持つことはいいことだ。大金が神様のように手元に降臨でもしてくれたなら、さぞやいい気持ちでEV車に乗ってドライブでもしてみたいところではある。

しかし、クルマにまったく興味がない若者たちが増えているとよくメディアで取り上げられているが、クルマに興味がないからといって、夢を持っていないわけではない。いろんな若い人たちがさまざまな夢を抱いて、生かされている自分の個性を大事に活かしながら頑張っているように私にはみえる。結婚して自分の家を建て、家族をつくりあげてゆくのも立派な夢だし、職業が何であれ、仕事に励む姿はうつくしいと思う。もし私がもっと若ければ、デザイナー養成学校にいってプロのデザイナーを目指すか、演劇科の大学を卒業して映画界の仕事に携われるような職業に就きたいと思う。作家への道も諦めてはいないが、こちらにはタイムリミットがありそうだ。未来が持てる若い時の時間は、本当に貴重な時期ではある。つくづく挫折だらけの私の人生は親不孝者だったに違いない。天国のかあちゃん、とうちゃん、すまねえ。

文章がやはりひょんな具合に曲折してしまったが、こんな私の2018年未来予想図は所詮こんなもんだったようだ。パーツ屋のおじちゃんが身の丈に合わないような経済情勢の動向を発信したところで、世界がどうなるものでもないのに。それにしても、2017年は本当に忙しかったなあ。次から次へとお客さんが来てくださるし、商品出荷に追われる毎日には感謝感謝、本当にありがとうございました。ここのページにだけ、こっそりとお知らせしておきますね。実は現在、拡張版フルカワエレクトロン2のWebを構築中です。ささやかな増築ですが、さして取り柄もない弊社です。IT能力の薄い当店ではありますが、少しでも楽しんでいただけるようなショップづくりを目指しています。商品の種類が少なくて、ごめんなさい。余計な「くつろぐインフォーメーション」がやたら多い当店は、それでもリーマン・ショック以降、当時よりも回復してまして、こんなアナログショップですが、少しは世間のお役に立っているようなので、どうぞ来年も引き続きご愛顧のほど宜しくお願い致します。ちょっと早いですが、メリークリスマス! 皆様に良い年末年始が来ますように! いい年をお迎えくださいませ。

文・古川卓也
(2017/12/21)
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