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お気に入り音楽コレクション 2014

Memory of Love Play by Yhki Kuramoto & Sumi Jo (スミ・ジョーと倉本裕基による愛の歌コラボ)

文・ 古川卓也


Memory of Love Play by Yhki Kuramoto & Sumi Jo

大惨事となってしまった韓国旅客船セウォル号の沈没事故は、今も行方不明者の捜査が続いている。修学旅行生徒数325名、引率教員14名、一般客108名、乗務員29名の合わせて476名が乗船。そして車両は150台余りを積載。あまりに無責任な船長と乗務員、何よりこの船の持主である船会社の無謀な船舶改造と過積載という船舶の基本構造を管理無視した暴利謀略の貪欲な非情さには目に余るものがある。これを賄賂で許していたとみられる海洋警察の無法さにも呆れるが、これがまかり通っている国家のずさんな構造にも驚いてしまう。あまりにも乗客の犠牲は計り知れないものだ。特にまだ若い16、17歳の高校2年生の修学旅行生の莫大な数の犠牲には胸が痛む。大人たちの何と言う軽薄さがこのような大惨事を招いてしまったことか、痛切に反省すべきだろう。国家の仕組みの長ともなる大統領の責任は重い。法治国家であるはずの自国の腐敗と怠慢をあえて見過ごして来た現政治家たちの堕落は罪が重い。他国に「歴史認識をしない」と言って責めていたが、そこには今生きているわれわれ日本国民の心情への誤謬がある。歴史という理念を語るのであれば、歴史の過ちを、生誕もせず生きてもいなかったわれわれの世代に罪を求めるのはいかがなものか。

ベルジャーエフは歴史は現在にある、と言ったが、現在にこそ歴史は作られるものであって、その現在に生きてこそ歴史の教訓も活かされるのである。朴槿恵(パク・クネ)大統領はそろそろ70年前の戦時下の怨恨で生きるよりも、現在目の前に起きている人災ともいうべき大惨事の旅客船沈没事故の対応にもっと本気で、死に物狂いで行動を示すべきであって、そこにこそ歴史は刻まれるのだということを悟るべきだ。そのお手本を世界に示さなければならないし、「心が重い」なんて言ってる場合ではない。子を持つ親の側に立てば、親側にはすでに身も心も海の底に奪われてしまって、すでに魂の抜殻なのだ。朴槿恵大統領、あなたは今こそ自我を捨てよ。自我を捨てて、目の前の国民を救うことに専念すべし。大統領の椅子など忘れて、たった一人の生徒でもいいから、救い出すべし。助かった生徒の一人でもいいから、「本当に怖かったでしょうねぇ。本当にごめんなさいね」と、一言でもいいから、土下座してその生徒に謝罪すべきだ。生きている人間の一人さえ救えない者が、海底の船底で、もがき苦しんでいった死者の魂など救えるはずもない。隣国の日本人が東日本大震災で今も何十万人と苦しんでいるが、その日本人たちがどれだけ今回の韓国旅客船沈没事故を心配しているか、新しい時代の日本人の心を少しでも素直に汲んでほしいものだ。

さて、ここに私が好きな韓国出身のソプラノ・オペラ歌手スミ・ジョーの愛の歌を紹介したい。『愁湖』でお馴染みの倉本裕基とのコラボとなっている。


スミ・ジョーがどんな歌詞で歌っているのかは判らないが、もともと彼女の格調の高い美しい歌声と、これまでに「アヴェ・マリア」(カッチーニ)などいろんな曲を聴いて来たが、今回、この歌「Beautiful Challenge」から私が勝手に連想したものを、詩歌のように書いてみた。翻訳ではないので、どうか勘違いされぬようお願いしたい。あくまで私が連想したもので、この度の沈没事故のレクイエムとして、還らぬ人だとわかっていても、愛のかたみに悔いはなし、というものを表現してみた。



鎮魂歌 2014 〜 愛は忘れない



どうぞ、わたしを責めないでくださいね
どうか、わたしのわがままを許してくださいね
あんなにも幸せだったのですから

どうぞ、わたしの願いを聞いてくださいね
もしかしたら、今もきっと夢のなかなんですわ
おそらく、こうして耳を傾けて、あなたの声を、あなたの言葉を、今も聞いています

あんなふうに、あなたの耳元で、わたしもささやいていたわ
どうぞ、何も気になさらないでね
小鳥のさえずりのように、あなたはとてもやさしかったわね

おぼえていてくださるかしら、わたしの想いは深かったのよ
どうか、気にしないでね
あなたがささやいた言葉は、まるで指の隙間からこぼれてゆく砂のよう

わたしはそれを両手のひらですくっていたわ
朝遅くから月の明かりが夜の庭を照らすまでね
いつも、そうして、やさしく包んでくださったのよね

どうぞ、わたしを責めないでくださいね
どうか、わたしのわがままを許してくださいね
あんなにも幸せだったのですから

いつか再び泣くときもあるでしょう
けれども、悔いなんかじゃないわ
あなたがすべて、今もあなたがすべてなの

どうにもならない愛なんてないわ
愛することが大事なの
たとえ短い時間だとしても、愛したことはずうっとずうっと永遠なの




Lyrics : TAKUYA FURUKAWA

(2014/05/02)

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