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ネットビジネスの日々
2003年5月16日 〜 2003年12月25日
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■2003年

12月25日(木)  今年もいよいよ仕事納めとなって来たが、この一年を振り返ると、あれやこれやで悩み多き日々があり、またこの上もなく嬉しいこともいろいろとあった。報われることが幸せで報われないことが不幸せかというと、そんな一喜一憂のことで考え込まねばならないほど、人生は軽くはないだろうとは思われる。命あればこそ、健康であればこそ、ただそれだけでもありがたき幸せというものだ。無欲に徹すると貧乏となり、野心を起こせば煩悩に苦しめられ、人間は何より素朴な仕事を淡々と奢ることなくしていることが何より大事かもしれない。イヤイヤでするでもなく、好きなだけで齷齪するのも程度というものがあり、ほどよいバランスの取れた時間の過ごし方が最も心地よいかもしれない。その意味合いにおいて、ハードスケジュールの人生には、あらゆる分野での世界観が正しく認識できないだろうし、優雅な時間をあえて作らないかぎりは、物事を楽しむことは難しいに違いない。何だか哲学めいたことを言っているようだけれども、今年一年で最も実感できたことは、そういった時間の配分を自分でコントロールし、時間に左右されないで頭を切り変えることが出来た時、健康を保つこともでき、長続きも可能だという、時間を自分自身がコントロールする過ごし方が、何より健康的だったように思えたことだ。

健康的な仕事を長くし続けることでストレスはなくなるし、健全か不健全か判らぬような内容の仕事はせず、営業ノルマを達しなければならないような仕事は、やはり長い目で見ると、不健全きわまりないストレスにもなるし、将来は癌にならないとも限らない。その一方で、矛盾ではあるけれども、健全な体に健全な心が宿るとは露にも思わぬが、いやむしろ不健全な悩みを抱え込んだ方が、時によほど人間らしくさえみえることだってある。当店のような小さい、へんてこりんのネットショップは立派な規模にもなれないし、一流にもなれないが、では、どうしたら、より繁盛店に近付けるかといろいろ思案してみたところ、電子部品販売のネットショップには限界があるかもしれない、ということ。長年、実店舗をベースに築き上げているところが、やはり通販にしても一流だし、遜色がなく、研ぎ澄まされた電子工作技術にも長けている、ということで、また魅力もあるだろう。ただ、価格安値の魅力だけなのか、在庫豊富なパーツの蘊蓄の魅力なのか、技術力の魅力なのか、それは分からない。そんな試練続きの平成15年の状況下のなかで今後の当店の方針としては、来年は少し様変わりしたネットショップにはなるだろうとは思っている。ネットショップとしての内部機材も大幅にリニューアルしたことだし、時代の流れに見合ったエレクトロニクスの先端技術も体感してゆくことになる。古いものと新しいものとが共有し合った、本当の意味での文化と人間技術との新たな融合になるだろう。

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9月16日(火)  昨夜世界柔道2003の団体戦をTVで観ていたら、阪神タイガースのリーグ優勝がやっと決まり、途中で緊急生中継となって星野監督の胴上げシーンへと番組が切り変わってしまった。18年ぶりとのことだが、そんなに年月が経っていたのかと、長い歳月を感じなくもない。私が電子部品販売の仕事をし始めてちょうど同じく18年目になるが、そのくらい歳月が経つというのは、やはり感無量なのだろう。昔はよくプロ野球中継を観ていたものだが、自営業をするようになってからは、夜のテレビ番組もあまり観られなくなってしまった。観たいものだけを観るようになってしまったので、見たい娯楽番組もすっかり減ってしまった。

今回の大阪城ホールでの世界柔道を見終わって、日本の柔道はシドニーオリンピック以来ずいぶん変貌したなあ、というのが実感。100キロ、100キロ超級、無差別(鈴木桂治は本当によく頑張った)という3階級を全部制覇した男子柔道は、本当に感慨深いものを味わった。実に強くなったなあ、の一言に尽きる。女子柔道も3階級を制覇し、団体戦でも見事に金メダルを獲得して、本当に日本の柔道は強くて世界一美しいと思った。みんな輝いてみえた。また予選ハイライトで解説していた篠原信一が実にうまく面白くてよかった。今後も柔道解説には大いに期待したいところだ。番組メインキャスターを務めた藤原紀香に、金メダルを獲得した100キロ級の井上康生が試合会場から投げキッスをカッコよく送ったシーンを見て、日本の柔道はこうでなくっちゃ、と思った。この余裕と垢抜けたのびのび柔道こそ、世界制覇をしてくれる選手たちの度量の広さというものである。古めかしい慣習にとらわれた訓示なんかよりも、自己主張できるようなしがらみのないのびのび柔道のほうが、かえって無心の境地で本領発揮できるというものだ。頭を赤く染めた矢嵜雄大のような選手がいたほうが、気楽に柔道も楽しめるというものだろう。

ところで、世界柔道の好成績といい、阪神タイガースのリーグ優勝といい、それと電子部品販売ネットビジネスとが何らつながって来ないのは、やはり淋しいような、ちっとも便乗商売にならないので、こんなとき何か工夫してもよさそうなものだが、とんとアイデアが思い浮かばないのは、商売がよほど下手な証拠なんだろうと自ら思う。エレクトロニクスや電子部品は、どうしたら阪神タイガースと結びつくのだろう。いったいどんな部品に虎の模様を描けばいいんだろう。タイガース・グッズになりそうな電子部品は何かないのだろうか。これって、やっぱり変?

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9月 4日(木)  最近あらためて実感することがある。パーツ屋を過去に実店舗で11年間ほど勤めていたわけだけれども、店内でのパーツの量が多過ぎたせいか、いくら収納棚が充実していても、引出しを出したり開けたりするので、けっこう埃っぽくなったり、手で触る分だけ酸化もしやすかった。まして、店頭のずらりと並んだ何列もの陳列棚には、びっしりとパーツがむき出しとなっているわけで、お客にしてみれば手にとることができるので非常に便利で確認しやすいわけだが、また元に戻したりするので、いろんなお客がパーツを素手で触っているわけでもある。その分けっこう乱雑状態ともなりやすいので、いっそきれいに並べ替えたり補充も大変だった。まったくパーツの整理にはきりがなかった。それから、お客に言われて在庫切れに気がつくのも毎度のことでもあった。販売価格にして1億円分もの細かい電子パーツを管理するのは尋常な作業ではなかった。さすがに11年間もパーツを店内で管理していたら、いくら膨大な量のパーツでも店内のどこに何があるかくらいはイヤでも覚えてしまう。

それにひきかえ通販でのネットショップでは、メーカーや問屋の出庫に携わる者以外には、まったく誰からもパーツ本体を素手などで触られることがない。小売りをする私でさえ仕入れ商品には決して素手で触ることもしないし、パーツの管理体制には実に神経を尖らせている。湿気や埃や酸化を防ぐために、念入りに保管している。またパーツはすべてビニール袋に入れてあり、それぞれのパーツケースや収納箱に種類別に保管されている。その意味では、当社の通販パーツは遥かに実店舗のものよりも隔離されていると言ってよい。保存状態がすこぶる新鮮と言っていいだろう。四季を通じてエアコン管理のもとに比較的しのぎやすい常温も保っているといってよい。また、回転が悪くならないように不要在庫は極力避けてもいる。必需品としてのパーツも緊急用途程度の補修在庫だ。結局は常に新鮮で必要な品を必要な数量だけお客にお届けしていることになる。鮮度のいいパーツと、当店自慢の美しいクリスタルパックで電子部品を包みエアーキャップで保護して発送もしている。

LEDやコンデンサなどの小さなパーツを包んで商品発送しているこのクリスタルパックを紹介すると、まず帯電防止処理が施されているという一点。この透明度抜群のテープ付高級OPPフィルム使用のクリスタルパックは、食品衛生法の規格規準にも適合しているという一点もある。ご注文パーツの数量と大きさに合わせて、現在、6種類のサイズを置いて出荷に使用している。ついでながら、その他にポリ袋にも7種類を置き、いろんな梱包材料も備えている。どうして商品出荷にこうもこだわっているのかというと、すべて過去の実店舗での反逆心から来ているものだ。忙殺されて一人一人ていねいに対応が出来なかった苦い経験から基づくものだ。こんどは自分が経営する販売スタイルとして、どんな状況下であろうと、丁寧な梱包こそ最大限のまごころだとわきまえているからにほかならない。この頃、買われるリピーターのお客が増えているのも、そのことの正しさを言い表しているのかもしれない。

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5月16日(金)  出る杭は打たれる、そんな日々が何年も続いている。きっと目障りなのだろう。1997年に電子部品販売の事業を細々と起こして、ずいぶん辛辣なことも受けて来たが、結局は当社のようなIT新規事業を理解してくれる者は、この生まれ故郷の町の行政を司る役人のなかに誰一人としていなかった。行政側のITとは名ばかりの、実に腑甲斐無い、見てくれだけのものであった。今ではこんなにも全国にたくさんのエレクトロニクス技術者の顧客を持ちながら、それでも世間の実店舗や企業の売上げ数値と比較されて、行政からは、けんもほろろに蔑視されがちである。多額の資本金を借りてまで事業をするには、実に危険な時代だと私は思っているがゆえに、己れの分をわきまえて質素に起業して来たのに、課税だけは容赦なく重く通知して来る。世間とはお話にならない売上げなのに、あえて弱者をいびっているような有様だ。こんな生まれ故郷の町の保守的な地方行政をとても悲しく思っている。国のIT政策はどこ吹く風になってしまったのだろうか。

会社を経営したこともなく、販売事業に苦労したこともなく、実社会の現場で何十年と汗や涙を流したこともない者に、他人の気持ちなど分かろうはずがない。だが、そんな無理解者に分かってもらいたいとは露も思っていないが、せめて人間のこころぐらいは掴んで人生を過ごして欲しいものである。志村喬の映画『生きる』をつい思い出してしまう。あれは本当にいい映画だと思う。

ところで、現在、それでも、こんなささやかな弊社を応援してくれている大手企業がいろいろあって、いつもありがたく感謝しているが、ヤマト運輸や電子部品メーカーはもちろんのこと、最近ではカード会社までもが当社を信頼してくれたようだ。これはヤマト運輸から持ちかけられた話で、手続きして審査に1ヶ月余りかかったようだが、今度じきにカード決済も当店で出来ることになったから、カード会社の各社のロゴマークが当店のWebのトップページに並ぶ予定ではある。どんなに貧乏してても、人から信頼を得られることほど嬉しいものはない。また、私も信頼を一番大事にしたいと思っているから、そのためには自分がどうしたらいいか、常に考え悩み続けているのも事実であろう。お客と共に悩むことで、やはり電子部品がうまく働いてくれることを願わずにはいられないのだ。

さて、今日はこのくらいにしておこう。「ネットビジネスの日々」の記述も1999年に始まって、2002年度までのものは終了だ。本日からまた新たな茨の道を歩くしかないが、今日から2003年の「ネットビジネスの日々」の始まりである。気を取り直して、めげずに頑張ろうッと。

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文・古川卓也





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