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電気の史料館

〜電気の歴史、実物大。〜





 東京電力技術開発センターの一角に、平成13年、電気技術に関する史料を展示した「電気の史料館」がオープンしました。この史料館では、電力技術とそれらの建設・運用・維持への苦労や努力を、実際に使われていた機械等の展示やパネル、映像を通して理解してもらうことを目的としています。

 かなりの広い敷地内に、発電所のタービンや鉄塔などが展示されており、高校や大学で、電力技術を勉強している人にとってはかなり勉強になるのではないでしょうか?

タービン(火力発電)
発電機(水力発電)
柱上変圧器

 電力技術(発電や送電)に興味がない人には、ガラクタが置いてあるだけに思いますが、電気に興味がある人にとっては普段見ることのできない「発電機」や「タービン」(水蒸気を発電機を回す回転力に変える部分)を、間近で見ることができます。ちなみに写真のタービンは全長23mもあります。さすがに全体を写真に納めることはできないので一部だけを写しました、

 柱上変圧器は、普段よく見るのではないでしょうか?電柱の上にのっかている丸い筒状のもので、発電所から送られてきた電圧(6,600V※1)を、各家庭で使える電圧(100V又は200V)まで下げる[これを降圧という]ために使われます。
※1 発電所で作られる電気の電圧は、場所によって違うのですが、500kVや275kVあります。この電圧
をそのまま各家庭に持ってくる訳にはいきません(かなり危険!)そのため、途中に「変電所」を設け
て、徐々に電圧を下げていきます。3〜5カ所の変電所を通り、写真の変圧器には6,600V(都心で
は2,200V)が来ます。

鬼怒川線鉄塔
碍子(がいし)
発電の仕組(実験装置)

 写真の鉄塔は、1911年に造られた通称「バンザイ鉄塔」と呼ばれています。鉄塔がバンザイをしている形になっているのでこう呼ばれていました。ここには本物をがそのまま展示されています。写真だと大きさがよくわからないかもしれませんが12mもあります。
 碍子は、普段あまり見かけないと思いますが、電車の架線(電線のこと)には付いていますので、駅に行ったときに見てみてはどうでしょうか。ちなみに、碍子についているヒダは、電気の流れる表面積を大きくするために作られています。
 この史料館では、貴重な実物ばかりが展示されているのではなく、発電の原理や電磁誘導の原理、電気に関する歴史についての展示があり、写真のように実験装置を実際に動かし、原理を理解することもできます。

 このほかにも、貴重な資料がたくさんあり、特別展示なども切れ目なく行われています。興味がある人は行ってみてはどうでしょうか?

 ホームページアドレス→http://www.tepco.co.jp/rd/shiryokan/home-j.html


<電気の史料館>
 開館時間/10:00〜18:00(入館は17:30まで)
 休館日/毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
       年末年始
 入館料/大人 500円、高校・中学生 300円、小学生 200円
      (団体割引有)
 駐車場/有(無料)

 所在地/神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4−1
TEL/045−613−2400