今年から研修制度が変わり、今まであった「グループ研修」の代わりに「授業力向上研修」(のような名称だったと思います)が始まりました。今まで以上に研修が取りにくくなったように思えたのは私だけではなかったのではないでしょうか。都立教職員研修センターの研修内容も少なくなり、技術系の教員のやりたい内容も激減してしまいました。今年は電気系の研修は3つしかなかったと思います。これで「よい授業をしなさい」というのですからおかしな話です。
夏休みに入り、以前より参加をしてみたかった研究会へ参加してきました。昨年は山梨でやったのですが日程が合わず行くことができなかったのですが、今年は日程を合わせて行くことができました。この「技術教育研究会」はかなり古くからある会で、中学校技術科の教員を中心に構成されています。と言っても、工業高校の教員や教育学部の教員、大学の学部生・院生もおり、今回は115名もの参加がありました。結構多いですよね。2泊3日の日程は正直長いかなと思ったのですが、いざ始まってみるとスケジュールがかなり詰まっており、充実した3日間となりました。
授業の教材や授業実践などのレポートが多く、これからの授業で使えそうな内容もかなりありました。高校・高専・大学の実践レポートでは、八王子工業の先生が模型を製作することで立体をイメージさせて図面を書かせる実践や、工業数理という科目の授業実践では私の勤める学校の定時制の先生が発表されていました。その他にも、ブロックを使って製図の授業をしたり、大気圧の実験をすることで圧力を視覚的に理解させる実践など、直接電気の教科に関係なくても興味深い内容が多かったです。私自身は初めての参加なので発表等はなく、教材を実際に作ったりしていました(発表していた内容を見ると、自分はまだまだだなぁ〜を感じることが多かったです。それに、教材も発表するようなものもないし・・・)。
発表していた教材は以下のようなものがありました。私がびっくりしたのは「ポン菓子器」です。全部手作りとは・・・さすが機械科の先生。これには他の先生方も驚いていました。
ポン菓子器はこんな感じ。
バーナーで暖めて、ハンマーでカギを
たたくとると・・・(マウスを近づけて)
懐かしい味がしました。
旋盤を使って中学生が製作したペーパ
ーウエイト
製図の授業で使っているブロック
スチロールボードで作った椅子
全国大会が終わったあと、せっかくここまで来たのですからすぐに帰らず、さらに2泊3日をすることにしました(なかなか来ることができないですからね。初めて飛行機に一人で乗ったこともありますし)。定山渓温泉で車を借りて「定山渓ダム」と「豊平峡ダム」へ行ってみました。車を借りる時に連絡が行っていなかったようで、予定時間を過ぎてやっと出発することができました(ホテルの一角に営業所があり、なんと担当者が不在!午後3時にならないと来ないとのこと。何のために予約したのか・・・)。定山渓ダムは近くに行く方法が見つからず、展望台から遠目に見学。豊平峡ダムへは、途中電気バスに乗り換えてダムサイトへ。水量は思ったより少なかったのですが、アーチ式ダムの構造が下の方までよく見えました。黒部ダムのような迫力はありませんでしたが、丁度放水をしていました。ちょっと運が良かったかな?
ダムの見学を終え、宿のある小樽へ向かうことに。2泊とも小樽に泊まり「運河」と「おいしいもの」をしっかりと堪能してきました。今回お世話になった宿はなんと「運河の宿 おたるふる川」といいます。シングルで安価な値段、運河の目の前であったことで決めただけなので、ねらってはいませんのであしからず。行った日が土曜日と言うこともあって、運河はかなりの賑わいを見せていました。部屋から運河を見下ろすことはできませんでしたが、夕食を食べに外出しライトアップされた運河を歩くと、何とも綺麗でした。
<小樽運河の様子>
昼間の小樽運河
夜の小樽運河
旧日本銀行小樽支店
手宮線跡地
常夜灯
小樽オルゴール堂
今回は研修なので観光をするわけにも行かず、次の日は夕張にある「石炭の歴史村」で石炭の歴史と採掘方法を調べ、本物の石炭を資料として購入してきました。歴史館を見学する際には、石炭とエネルギーの話をする講習会が開かれており、現在電源開発で研究している石炭から水素を発生させて、この水素と燃料電池を用いた発電設備(詳細はあまり詳しく教えてくれませんでした)を実演してくれました。歴史館の見学が終わると、エレベータに乗って地下へ潜り炭坑跡を見学することができます。ここではヘルメットと懐中電灯を身につけて見学をします。静かで暗い坑内は一人ではちょっと怖い感じはしますが、採掘していた様子はよくわかります。
高速が繋がっているとはいえ、3時間ほどかかっていたのは遠かったです。この日はこれで見学終了。
石炭の歴史村 入口
炭坑跡にある史料館
石炭の露出部分が見えます
最終日は石狩に風力発電機があるとの情報を聞いていたので、行ってみることにしました。と言っても場所はわからず、走りながら風車を探すしかなく、何とも不安な状況だったのですが、小樽から石狩方面を走っていると風車が見えてきたのです。方向だけを頼りに行ってみると、結構大きいのです。羽の大きさを含めると119mもあるのですから。この風車は石狩市民の融資で作られ運営されているもので、2台設置されています。私が行った時には1台しか動いていなかったのですが、風切り音は小さかったです。来年私の勤務先にも風力発電機が入る予定ですが、大きさ等はまだわからないです。予算がちゃんと付くかどうかもわからない状況なので・・・。
発電に関する施設は他にもあるようなので、次回はそちらの方にも行ってみたいと思います。
帰路は前から乗りたかった「北斗星」に乗ることができました(旅行会社になんとしても取って!と強くお願いしていました)。次回は行きも北斗星がいいな。飛行機は速いけど何とも怖い・・・。