◆御朱印とは◆
朱印帳の表紙
寺院・神社を訪れる時、朱印帳を持参すれば「御朱印」を頂くこと
ができる。
この御朱印(ご朱印)は「ご納経」ともいわれ、お寺(神社)の名称・
本尊・その他関連の文字等を墨で書いた上に、独自の文字・模様の
朱印を押したものである。但し、一部には墨文字は無くて、朱印のみ
の簡単なものもある。
左図は金閣寺で入手した朱印帳の表紙である。
参拝の記念として気軽に頂いているが、本来の御朱印の意義に
関し、以下に一つの参考文(浅草寺発行資料)を紹介する。
浅草寺御朱印
この頃、神社仏閣に参拝され「ご朱印」を受ける方が大変多くなって
おります。これを「ご納経」とも言いますが、これは本来、お経を自分
で書写して「お納め」することに始まっているものです。
ですから、昔は納経帳の右肩の所に「奉納大乗経典」と書かれており
ました。現在は「奉拝」という文字となっています。
いつの頃か、この風習が簡略化されて、お経を納めなくとも参詣の
証しとして「ご判」を頂くことになって今日に及んでおります。そして
各霊場を巡拝する「巡礼」信仰と結びついて盛んになりました。それ
は観音三十三札所あるいは四国八十八ヶ所を巡礼し、その全部の
霊場から「ご判」を頂くと、その功徳によって地獄には堕ちないばか
りか、所願も成就するという古来の信仰に基づいておるものです。
このような視点から申しますと、お経を書写せず、なかにはお堂に
入ってお参りもせず、只ご朱印だけを集めて歩くということでは、本
来の尊い意義を無視してしまうことになるのです。全く残念なことで
あります。ですから少なくとも「般若心経」一巻ぐらいは写経なさるか
ご宝前で読誦なさるかして、それから「ご朱印」をお受けになるよう
に願いたいものです。
金龍山 浅草寺