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ソフトボール入門
ソフトボールの本を読もう


アイコン 努力は裏切らない
宇津木妙子著、幻冬社、1400円
お勧め度:★★   本書は町田市立中央図書館にて貸し出し可能です。

アイコン  ご存じ、全日本女子ソフトボールチームの監督で、シドニーで銀メダルなど、すばらしい成績をおさめている宇津木妙子さんの著書です。日立高崎の試合に行くと、宇津木さんの名物ノックを見ることができます(1分間40本の速射砲!)。
 ソフトボールにかけるすさまじい執念を感じます。努力は裏切らない、練習は裏切らないというけれど、それは並の努力、並の練習ではありません。ここまでやらないといけないか、とため息がでるほど、選手を追いつめ、自分を追いつめ、極みを目指すその姿は、大松監督以来の日本の鬼監督ではないでしょうか。
 「シドニーの決勝、小関が落としたあの打球。あれはヒットだけど、実際はエラーだった、しかし選手の責任ではなく、監督の責任だ」、この言葉の意味は本書を読めばわかります。そして、最後に「私は、まだ甘かった」と書くその厳しさ。
 女性監督して批判されたこと、ご主人との職場結婚、ソフトボールを何とかメジャーにしたいという格闘(ユニチカでは、バレー部の年間予算1億に対し、ソフト部100万円!)、最弱チーム日立高崎(3部)での監督キャリアスタートなど、興味深い話もたくさんあります。
 ひとつ、おもしろかったのは、アメリカのフェルナンデス投手が時速108キロに対して、高山93キロ、石川にいたってはわずか90キロで、対等に戦ってきたということが紹介されています。110キロ超の上野は、これまでにいなかった日本の剛球タイプ投手ということになります。

 


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