朝日の夜


/今日が終わる。
雪が雨に変わってく。
やはり君は来なかった。
もう帰ろうか…/

イルミネーションのまばゆい光にも慣れた頃
街を走る人々の営みに背を向ける。
握り締めたままの渡せなかった君へのプレゼント
冷えきった指先を撫でるたび胸が痛む。

わかってたことだよ。
それでも涙呼ぶ。
サヨナラさえも無くて…

/今日が終わる。
雪が雨に変わってく。
やはり君は来なかった。
もう帰ろうか…/

白いアスファルトも消えて…最後に見たのはいつ
街の色が混ざりあわないと思わないかい。
二人の帰り道思い描いていた筈だったのに
冷めきった風景をなぞると涙もない。

わからなくなったよ。
家路を急ぐほど。
雪の匂いしなくて…

/今日が終わる。
雪が雨に変わってく。
やはり君は来なかった。
もう帰ろうか…/

明日が来る。
街も揺れて夜が明ける。
今日が昨日に変わった。
もう帰ろうか…

もう帰ろうか…

君の知らない朝…

僕の知らない朝…


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