〜 北海道(乗り物) 〜



私が学生の頃は列車で北海道を回っていました。当時は廃線になる前の路線がたくさんあり、列車でも結構回れました。

その後、よりディープな旅をするための車、時間を節約するための飛行機等、旅の目的によって使い分けています。



列車で巡る北海道

当時の貧乏学生の味方、周遊券を利用して、札幌発の稚内、網走、釧路、函館行きの夜行列車をベースとして動き回っていました。
もちろん、観光地に行こうなんて全然思わず、列車に乗って景色を見ているだけで十分満足していました。


マイナーな場所へ

北海道には、"仮乗降場"と呼ばれる、"駅"として正式に認められていないけど、列車が止まる所がいくつもありました。当然そのような仮乗降場はローカル線の、人の少ない所にある訳で、景色のいい場所へ行ける最も簡単な方法では?と当時は思いました(その頃は車で北海道を回るほど金はなかった)。
で、行ってみると、これがいいんですよ。ホームといっても廃材を並べただけだし、周りにはなにもない。次の列車まで数時間もあったりするので、付近を歩くだけで十分北海道を満喫できる訳ですよ。

特に気に入ったのは、道北のオホーツク海側を走っていた天北線の「飛行場前」と「安別」。「飛行場前」といっても飛行場があるわけではなく、原野と空だけが広がっていてとても気持ちいい所でした。

安別仮乗降場
安別仮乗降場

今は亡き天北線の安別仮乗降場。まわりには何もない。


客車列車を乗り回す

当時は長距離の鈍行客車列車が結構走っていました。稚内−旭川、網走−旭川、釧路−滝川、小樽−函館等、これらの列車に乗ると、まる1日かかってしまいますが、のんびり旅にはもってこいです。
途中の大きな駅では、通過待ちや列車すれ違いで10分,20分の停車は当たり前だし、何故か車両がたくさん連結されているので、車内はガラガラ、一車両を独占できます。
こんな現代から取り残されたような、異次元の走りをする長距離鈍行客車列車が大好きでした。

根室本線
根室本線

長い待ち時間が終わる。


車で行く初めての北海道

大学4年の夏、姉の軽を借りて北海道へ行きました。もちろん本州側は八戸まで走っていきました。
とりあえず最初ということで、時計周りに海沿いを走り、サロベツ原野、猿払原野、オホーツク海側の湖沼、太平洋側の湖沼をくまなく巡って、自然の素晴らしさを実感しました。車だと気の向いた所へ気の向いた時間に行けるのがいいですね。


車で冬の北海道へ

大学4年の冬、同じ研究室のIが、「スパイクタイヤ買ったから北海道行かない?」と誘ってきました。Iの車はちょっと古めの1BOXで、後ろがダブルタイヤのFR車でした。スパイクタイヤはそのうちの後ろのタイヤの内側2本のみ。あとは夏タイヤでした。実は、1年前にも誘いを受けていたけど、その時はスパイクタイヤはなく、とても不安に思ったので断りました。が、今度はスパイクタイヤ2本に命を預ける決心をつけて行くことにしました。

そんな車で八戸から苫小牧へフェリーで渡り、アイスバーンの日勝峠を4輪ドリフトしながら越え、暖房全開でも車内の温度が-5度という厳寒の帯広を経て、釧路のさらに東、浜中町という所へ行きました。


車のメリット

何といっても時間を気にせず自由に行動できるし、自分の遊び道具を満載できるのがいいですね。

車
昆布刈石海岸

海岸沿いの崖っぷちを行く。


飛行機

時間が限られている時はやっぱり飛行機ですね。飛行機で北海道へ行く時はほとんど釧路空港か中標津空港へ降ります。中標津空港なんて聞いたことがない人が多いと思います。知床半島の付け根の南側です。羽田から直行便(ANK:エアーニッポンって知ってます?)が出ています。最近は1日2便飛んでいるようです。

中標津空港は牧草地の中にあり、着陸の時には「牧場に不時着か?」と思わせるほどです。ターミナルはログハウス調のウッディな作りで、こじんまりしていて、とても気に入ってます。

飛行機の場合は、空港からの足の確保をしなければならないのが難点ですね。


フェリー

車で行く時に必ずお世話になるのはフェリー。いつも利用しているのは東日本フェリーの八戸−苫小牧、八戸−室蘭。このルートは船に乗っている時間が8時間程度で、船の中で寝るにはちょうどいいです。

近海郵船の東京−釧路も帰りに何回か利用したことがあります。ゆっくりくつろげるのはいいけど、飽きてしまいます。確か27時間位かかります。銚子沖から房総半島を回って東京までだけでも8時間もかかります。「銚子で降ろしてくれればなあ」といつも思っています。このフェリーは1999年秋に廃止になりました。



戻る