******************** 2013年06月15日17:48:28 ・長編小説プロット3 SF設定先行型 『奇{く}しきラッパの響き』 (正式は「放浪艦隊へ捧げる鎮魂歌 奇{く}しきラッパの響き」、長いのでサブタイだけ) -REQUIEM FOR WANDERING FLEET 0 Paradigm Shift- ※表題は鎮魂歌の典礼文より、意味は下記抜粋を参照  奇しきラッパの響きが  各地の墓から  すべての者を玉座の前に集めるでしょう。  つくられた者が  裁く者に弁明するためによみがえる時  死も自然も驚くでしょう。 「粗筋」  現在より5年ほど先の地球、日本。位相空間から未知の存在が出現するAAA{エー・トリプル}事変が発生。エネルギー生命体らしきそれらが各地で破壊行動を起こし、同時にハイブと呼称される生物変異現象も発生する。  軍を筆頭に対応するも効果がない状態が続くが、バイロケイターと呼ばれる特異能力を持つ人間が登場。対AAAに有効だと判明し、戦力に投入、一旦事態は収束する。以後、散発的に出現するAAA、ハイブをバイロケイターと軍が退治する。  同時期、民間人の女子高生、神和は、能力者ではないにも関わらず、意志を持った二挺のリボルバーを使ってAAAをハンティングしていた。この騒動に同じ高校生、速河も巻き込まれる。  再びAAAの活動が活発化した際、速河はバイロケイター能力に目覚める。  軍とそれに協力するバイロケイターが有効な武器や戦術を生み出し、反撃・掃討作戦が始まり、神和、速河らも参加して、ハイブとなった学者・バイロケイターの鳳を倒すことで事態は収拾する。  以後、この一連をAAA事変と呼ぶ。 「補助」  アストラル、エーテル体の目的は実体を得ること。そのために位相次元をさ迷って現代地球に辿り着いたのがAAA事変の始まり。手段として人間を始めの生物にとりつくのがハイブ化。AAAの総量は不明だが莫大なので対処しなければ有機生命体全てが侵略される。  スケールが大きくなりすぎたので、まずは敵の量を少なくして規模を小さくする。語るAAAのラスボス配置で終わらせるか、ライトダブルに収集させるか、どうするか。  あくまで神和と速河の二人のお話。神和の持つリボルバーの項目に結末の一つがある。鳳と露草が語って幕を引くらしい。鳳がラスボス。  似たテーマでの既存長篇、放浪艦隊シリーズの序章として配置してみた。本編1は数千年後からスタートとなるので、その粗筋を最後に転載。他、関連資料へのリンクも。  正式表題を訳すと「AAA達に安息を」となる。 「人物、メインのみ」キャスティングはノワールから ・神和彌子〜18歳女子高生で帰国子女のガンマン、愛称はミコで渾名はアーモリー(武器庫)、イメージカラーの赤は消防・消火器などから、  AAAリボルバーのダリルとベッセルの所有者だが経緯は不明(後で考える)、  セミロングで容姿はお嬢様だが中身・性格はドライなチンピラ、好戦的で短絡のトリガーハッピーだが偏差値は高く博識、コミュニケーションスキルが著しく欠落しており礼儀も皆無、明るさ500W、一人暮らしの自由人だがダリル&ベッセルから両親のように小言を連発される、血縁関係は不明、趣味は映画鑑賞とアメリカンジョークの収集、クセは口笛(荒野の七人のテーマ、Aチームのテーマなどなど)、  民間人なのに率先してハイブ、AAAをハンティングしているが明確な目的意識はなさそう(もしくは天秤棒に基づくか、ダリル・ベッセルの要請)、速河を巻き込んで以後、行動を共にする、自動車免許あり、能力はないがAAA装備によりアストラル、エーテル両サイドに有効かつ、ダリル&ベッセルが能力を発動させることでマルチサイドのバイロケイターと同等の効果を得られる一騎当千のワンマンアーミー、  ダリルとベッセルのほかにテンオート・ミリタリーモデル2挺、3インチ・チーフマグナム1挺、予備マグ4本(軍用高速徹甲弾)と357ローダー2つ(JHPマグナム弾)と予備の50リボルバー弾(JHP=ホローポイント〜人体破壊力大で民間人は使えない)を装備し、  PDW1挺、バサラ・テン2挺、それぞれの弾薬(軍用高速徹甲弾、ロードブロック)を箱でピックアップトラック・トヨタハイラックス(マーティ・マクフライ仕様(なんだそれ?))に車載している火気厳禁の超危険人物、  弾薬をリロードせずに銃を持ち替えるニューヨークリロードスタイル、  夏休み中の服装はスリット付きロングスカートもしくはワンピース(チャイナドレスでもOK)下にレッグホルスター(チーフマグナム)、カーディガン下にダブルショルダーホルスター(テンオートとマグ)とヒップホルスター(ダリル、ベッセル)とガンベルト(弾丸とローダー)の上に長袖を巻き、ハーフグローブ、シューティンググラス兼EMRゴーグル機能のサングラスとベースボールキャップ(薬莢対策、ヤンキース)でバスケットシューズ(エアフォースワン)、右腕内向きに腕時計リーコンポイントマン(ルミノックスのアナログ、アメリカ陸軍シューター仕様、銃を構えて視認する位置)とファッションセンスは皆無、全て装備を隠す手段、  コスチュームチェンジで学園ブレザーに前述の装備むき出し(クリア後の特典1(はあ?))、追加装備はNW10A・エースストライカー、ゼブラOT、インドラ・ファイブ(クリア特典2(!))、主役1 「あんたみたいに、妄想の中で生きてる人ばかりじゃあないんだからさ」 ・速河久作〜16歳男子高校生、アストラルサイド・クラスSのバイロケイターだが自覚ナシの民間人、のんびりマイペースで協調性もある好青年、見栄えはいいが大人しく控え目、趣味はバイクとギター、腕時計コレクション、夏休みでもブレザー、ハイブと遭遇して能力が発動、以後、神和によってAAA関連に巻き込まれる、神和に警察から拝借したラプター・テンオートPC(ポリスカスタム)を渡されるが、単独ではエーテルサイドに無力、今回の語り部で主役2、能力は別作品で既に登場している 「攻撃は最大の防御っていうのは、案外正論かもしれない、そう思っただけだよ」 ・ブリュンヒルデ〜速河のアストラルダブルで女性型、ライトメイル、ロングソード、ラウンドシールド、翼を持つ、後の機動兵器OSの人格 ・鳳蘭子〜28歳女性、監察医かつAAA研究者、エーテルサイド・クラスSのバイロケイターで軍研究室に協力している、排他的で感情の起伏が少ない学者肌、露草の知人で乾とも面識がある、速河に興味を抱くが神和には無関心、白衣がデフォルト、趣味は愛車フィアット・パンダでのドライブ、所属は軍ではないのでラプターではなくNW10A・ストライカーを装備、アストラルサイドには無力、エーテルダブルのカーリーによりハイブ化し、その間際にAAAの目的を語り、消息不明となる、数千年後、宇宙戦艦バランタインの中枢人格として目覚める 「IF、もしも、の話は余り好きじゃあないの。死体は何をやっても死体で、ペイントして踊って祈っても復活はしないの。命は平等に一つで、命にIFは通用しない。失えばそれっきりで、そこにもしも、なんて話は無意味なのよ。それが友達や家族でもね」 ・カーリー〜鳳のエーテルダブル、姿はインド神話のカーリーと同一、血と酒と殺戮を好む戦いの女神、鳳と融合して眠り、後に目覚める ・露草葵〜26歳女性、教師・医師(スクールカウンセラー)で鳳の後輩、マルチサイド・クラスAのバイロケイターで能力自覚はあるが争いには消極的、確認されている唯一のマルチサイド(現世界を含めるのでマルチと呼称)、  京都訛りの関西弁なメガネさん、白衣とツナギ、カフェイン中毒でヘビースモーカーのナナハンライダー(ラベルダ)、適当で大雑把で男っぽい性格とエロっぽい見た目が同居しているインテリ、  合気道黒帯で素手の武術でハイブ、AAAと戦える、クラスAながら全属性に対応可能で、バイロケーションによる攻守は完璧、乾のピンチを救う、  剣術・天真正伝香取神道流抜刀術一派の皆伝で愛刀は「膝丸{ひざまる}」、  ライトダブルはいないがマルチサイド特有のバイロケート能力により「地獄門」を呼び出す、地獄門はあらゆるエネルギーを別次元へと強制転送させ対象を破壊するワームホールの一種、ダリル&ベッセルについて解説して幕を引く、伝説の一族・シノビの発祥で本気になれば最強、クリア後使用可能(何を?) 「ウチは貝殻のような、かったい口してるで? 何の話するんか知らんけど、スクールカウンセラーとか保健教師には守秘義務ゆうんがあるんや。ていうかな、そもそもウチの話なんて、センセのだーれもまともに聞かへんしな」 ・乾源一〜35歳男性で海兵隊パラミリの大尉、前線での実質的指揮官、軍人にしては丸いがオヤジ臭い、ラプター・PDW30とテンオート・ミリタリーを装備しつつ、インドラ・ファイブを担当する屈強な狙撃手、ガンフリークの神和に気に入られるがうっとおしい、特異能力はないが装備により両サイドに有効、プライベートは不明だが喫煙家 「だから今時のガキは嫌いなんだよな。銃なんてのはトリガー引いて弾が出れば何でもいいんだよ」 ・ワルサー・L・シューメイト〜28歳男性、アメリカ陸軍特殊部隊デルタフォースの少佐、通称は不死身のワルサー(何度も撃たれているから)、細マッチョでフランクなタフガイ、CQCの達人で諜報活動も行う、装備はNW10A・エースストライカー、ゼブラOT・S1 ・(登場未定)リカちゃん軍団〜速河クラスメイト、萌え要員 ・(登場未定)リシャール・ピナス〜28歳男性、フーリガンなイギリス人、英国の諜報員、装備はNW10A・ストライカー ・(登場未定)サミー山田〜30歳男性、警視庁公安一課特殊班の巡査、チーフマグナム ・(登場未定)相模京子〜30歳女性、量子力学の権威でAAA学者、軍系列の研究組織に在籍 「世界観設定、秘教哲学(オカルト)から創作」 ・宇宙観〜多次元のマルチバースで、位相次元が並行して存在しているパラレルワールド、位相間移動は遠い未来にワープ航法として確立されるが、AAAはこれを行える、また、ある次元にはライトと呼ばれるエネルギーが満ちているので宇宙は真空ではない ・アストラル・ライト〜Astral、サイキック能力(魔術、心霊現象、霊媒など)を発揮させる、宇宙に遍満するエネルギーだったが今はアストラル界にのみ ・アストラル体〜人間および動物にのみ備わり、精神活動における感情を司る身体、感情体、感覚体、から、アストラルライトのみで構成された生命体、質量はゼロ、可視光線波長に近いアストラル光を放射して対象物の粒子特性を変化させる攻撃 ・エーテル・ライト〜aether、ether、物質を構成する、宇宙に遍満するエネルギーだったが今はエーテル界にのみ、現代物理学ではエーテルは存在しない架空の物質 ・エーテル体〜霊的身体、最も粗大で塑性の物質であり物質の骨格、希薄な物質、アストラル体と物質的肉体と組み合わせて人間、生物が構成されている、から、エーテルライトのみで構成された生命体、質量はマイナス、エーテル光をビーム照射して対象物の粒子電荷を乱す攻撃 ・エーテル界、アストラル界〜それぞれの生命体とライトが存在する領域、知覚・干渉不能の位相次元・並行世界 ・天使姿=アストラル、悪魔姿=エーテルの生命体として、両方が侵略的に出現するが真意は不明(粗筋に明記)、位相の存在なので質量兵器での駆逐は不可能だが初期の規模は事件事故レベル ・AAA〜アストラル・アンド・エーテル、両者をまとめた呼称、発音はエー・トリプル、語尾にサイドと付けて発生源・場所を指す、起源は位相次元で視認とEMRレーダー捕捉のみ可能、物理的接触はできない(見えるがいないのと同じなので)、破壊行為は一方的な次元干渉による結果、両者とも目的を持って行動していて、規模は宇宙総量と同等、一部のみ意思疎通が可能だが手段は限定される、現代世界とは違う次元に存在するので不安定かつ時間制限で元に戻る、AAAの研究成果「AAA科学」が後にラプラスサーキットとNデバイスを誕生させる ・AAAの起源〜実体と意志と能力を持った生命体がそれぞれ分かれた姿、かつて存在した次元の終焉(熱的死)を回避する手段、それらが別の次元にて元に戻ろうとしているのがAAA事変、神話にある天使と悪魔は実在して、AAA事変の前触れだった、鳳の解釈と発言から、後にAAA事変は次元災害と分類される ・ノイロン効果〜旧波動力学中の現象の一つ、あらゆるエネルギーを波として捉え、そのベクトルを操る行為、波動回折効果が正式名称でノイロンは学者の名前、エネルギーの場(次元)そのものに作用することで波の方向を操作するという仮説、実現すれば透明化、半重力などが可能となる、別作品中から抜粋してみたが採用未定 「設定、スピリチュアルなオカルト用語をSFに転用」 ・ハイブ〜人類に対する脅威で、アストラル、エーテルサイドの生命体が人間などに重なって安定した姿だが、現在はほぼ安定することはなく時間が経つと遊離し消滅する、ハイブリット(合成)が語源で人類より高次元の存在、ハイブには物理攻撃が可能だが本体は脱出する、本体が抜けたハイブは全エネルギーを失い灰になって消滅する、  姿は天使もしくは悪魔のようになり、その見た目からどちらサイドかが解り呼称もその姿に由来する、生物にAAAが重なると元の人格や感情、本能や特性は消える、救済手段は現在のところなし、  発生して破壊活動などを行って石灰化し自然消滅するので一種の災害に近く次元災害と呼称される、ハイブ化は死と同意、遠い未来に同名の存在が出現するが起源は同じ ・バイロケイター〜バイロケーションは自身のアストラル(エーテル)の遊離行為の意、アストラル、エーテルライト=位相エネルギーを高レベルで宿し、かつ自在に操れる人の総称、バイロ能力者とも、  通常兵器を対AAA「ALW=アンチライトウェポン」として使うのが通常だが、能力によっては白兵やサイキック的行使も可能、軍隊に所属し能力値で分類され、クラスSが最強だが逆サイドには通用しない、クラスを問わずでどこにも属さない人もいる、サイキッカー「円卓の騎士」の発祥 ・ライトダブル〜アストラルダブル、エーテルダブルの総称で遊離した人間側のAAA、各サイド(位相次元)から呼び出したAAAの呼称で、自然発生したAAAとは区別される、意思疎通が可能で操れるが時間制限がある、  クラスSのバイロケーション能力で出現し、見た目は天使・悪魔の召喚、対AAAでもっとも有効だが失敗すると行為者はハイブ化する、単にダブルといえばこれのこと ・軍〜自衛隊に新設された海兵隊を指す、即応性に優れた部隊、日本で軍、軍隊というとこの海兵隊となり自衛隊と区別される、警察公安系列にも似た組織が設置されるが呼び方は警察 ・エアボーン〜海兵隊空挺師団、精鋭特殊部隊でバイロ能力者を有する 「プロップ、ミリタリ周りメイン」 ・天秤棒〜善悪、勝敗などあらゆる価値観を判別するもの、神が持つとされるが実在するかなどの詳細は不明、登場未定、テーマを支える小道具 ・ダリル&ベッセル〜2挺の6連発リボルバー、口径は50(12.25mm)、形状はことなるがダブルアクションは共通、それぞれアストラル、エーテル体として意志・自我を持つが、無機物に宿っているのでAAA、ライトダブルともハイブとも異なるイレギュラー、  同じ属性の対象物に作用する弾頭(アストラル及びエーテルの塊)を撃ち出すことで質量兵器での攻撃に似た効果を得る、ダリルは男性、ベッセルは女性タイプの人格、本体、薬莢、火薬などは現存する物質・技術で構成されているが、両者の同意がなければ破壊効果は得られないので使用者は限定される、  名前はベースになった銃器から、ダリル&ベッセルの存在がAAAとの共存の可能性だと悟るのは露草という教師、後のNデバイス人工知能イザナギ&イザナミで性格も両者と同じ ・EMRスキャナー〜キルリアン(人名)写真とコンピュータ断層撮影(CTスキャナー)を組み合わせたもので、アストラル体の(エーテルも?)コロナ放電を撮影可能、キルリアン撮影対象物は水分を帯びた物体であれば生体・非生体を問わない、から、ガンカメラ、レーダー、スコープなどに発展、EMRの正式名称は不明、AAA科学(仮)の産物でCドライブ機関とワープの基礎理論 ・EMRドップラー〜アストラル、エーテルの波の周波数が異なって観測される現象、から、レーダー反応的意味 ・EMRアクセル〜通称アクセルデバイス、脳への電気刺激で反射速度を増強させる、頭部に装着、未来で登場している ・ブラスターキャノン〜EMRを応用した光学兵器、指向性のコロナ放電砲でAAAに効果があるが、膨大な電力が必要かつ大型なので汎用性はない試作品、EMRブラスターとも、後のヴァリアブルランチャー、採用未定 ・インドラ・ファイブ〜IZA社試作開発のセミオート・バレットライフル、口径は55(13.97mm)で10連発マガジン、重量20キロ全長2mで有効射程4キロのゲテモノ対戦車ライフルで、弾頭に反物質(のフルメタルジャケット)を使用可能(通常弾丸も使える)、これにより属性を無視して対象物を対消滅破壊するゴリ押し兵器、通常のFMJ弾頭でも超強力、EMRスコープを搭載した現存する技術での兵器、  訓練すれば誰でも使えるが、弾頭が希少なので場面は限られる、一般にはアストラル、エーテルサイドへの唯一の兵器で軍の特殊部隊が使用、  初の反物質兵器だが対象サイズが車からトラック程度なのでバレットライフルとして開発され、重機関銃やミサイルなどの開発には至っていない、反物質の出所は不明だがAAAの変質パターンの一つという説が有力、エーテルダブル「スレイプニール」が宿るが判明しない、シノビファイター・ダイゾウへと受け継がれる ・ダリル6E〜ダリル社の50口径(12.25mm)リボルバー、アンダーバレルで中折れ式のダブルアクション、HEAT弾(成型炸薬弾)をハンドガンで使えるようにと特殊なスタイルを採用、ハンティングなどで使われる趣味的な高級品(その際の弾丸は一般のもの)、アストラル体が宿る ・ベッセル〜IZA社の50口径リボルバー、カウンターウェイト付きのヘビーバレルでスイングアウトシリンダーのダブルアクション、API弾(徹甲焼夷弾)に対応させるための口径とロングバレル、エーテル体が宿る ・バサラ・テン〜IZA社のセミオートショットガン(片手で撃てる)バサラシリーズの10番ゲージ(大口径)、7発装填、10スラッグ(散弾ではなく実包)のロードブロック弾とダブルオーバックショット弾(大粒散弾)を想定、大口径で殺傷力が高すぎるので非人道的とされ民間人は使用不可、折り畳みストックのピストルグリップ ・NW357・チーフマグナム〜NW社の6連発357(約9mm)リボルバー、3〜5インチバレルで357マグナム弾(火薬が多くて強力)と38SP弾(約9mm、火薬がスカスカ)を使用可能、日本警察とCIAなどの海外法執行機関が使用して長い、日本警察では弱装の38ニューナンブに変わって採用された、弾頭はFMJ(対人で痛みが少ない人道的な弾頭、軍隊でも標準)が基本だがJHP(ホローポイント、着弾時に人体内部で破裂して殺人的な破壊を得る非人道的なもの、民間人は使用不可)もある ・銃火器(オートハンドガン)の分類〜コマーシャルモデル(民間用)、ミリタリーモデル(軍用)、ロウエンフォースメントモデル(法執行機関用)、フラッグシップモデル(主力商品)、コマーシャルモデルはフルオート機構がなく、使用弾丸(弾頭)にも制限がある ・NW10A・ストライカー(C、M、Lモデル)〜NW社の10mm自動拳銃、スペックはラプター・テンオートとほぼ同じだが価格が上のブランド品イメージ、ウリは精度、チーフマグナムの次世代として海外法機関に普及、  名称はサッカーのエースストライカー背番号10から、MとLモデルはフルオート、ミリタリートライアルでラプターに破れるが正式採用している国もある、  15発マガジンのハイストライカーやスコープを搭載したエースストライカーなどモデルバリエーションが豊富 ・ラプター・テンオート(C、M、Lモデル)〜ラプター社の口径10mm装弾数10発の自動拳銃、ポリマーフレームでハンマーレス、グリップセフティ、ショートリコイル、フルオート機構など現用オートの機能を持つ、ウリは安定性とコスト、  名称のラプターは銃器メーカー名で同社のフラッグシップモデル(主力)、トライアルを経て軍の標準装備、  Mモデルは一部がスチールで高速徹甲弾(火薬増強で貫通力が高いが銃に負担がかかる)にも対応するが警察などはLモデルでFMJ弾を使用、カスタムパーツが豊富でテンオート・ポリスカスタムなどもあるが、テンオートもしくはラプターと呼称するのが一般 ・ラプター・PDW30(50、70)〜ラプター社の軍用PDW(パーソナル・ディフェンス・ウェポン)、PDWは護身用小型ブルパッブ式アサルトライフルの総称だがラプター社の商標、一般呼称となった、口径10mm30(50、70)発マガジンで伸縮ストックと折り畳みグリップを採用、SMGに近い軍の標準装備で箱型、EMRスコープをマウント可能、  ポリマーフレームで弾丸はテンオートと共通だが高速徹甲弾の連射のために一部が金属パーツ、FMJ使用の場合はフルポリマーモデルで民間使用はPDW30S(シビリアン) ・ゼブラOT〜IZA社の軍用重アサルトライフル、口径12mm(50口径規格)50発マグでPDWより強力、FALの後継の軍用ヘビーアサルト、アサルトライフルと重機関銃の中間のようなものでシールズやデルタ等の特殊部隊も使用する、OTは口径のワン・ツーの意、12mm専用弾丸(FMJ)を使用し、連射速度は遅い、  前方下部にバサラ・テンのソードオフショートを装着したS1(ゼブラOT・S1と呼称)、グレネードランチャーを装着したA1、ロングバレル・セミオートのゼブラOT・スナイパーカスタムもある、一般呼称はゼブラ、民間用はゼブラ50S、使用者は未定 ・FN-FAL・G2〜FN社の旧式アサルトライフル(実在アレンジ)、7.62mmNATO弾50発マガジン、呼称はファル ・SVD-HS6〜セミオートの旧式スナイパーライフル(実在アレンジ)、7.62mmNATO弾6発、ドラグノフのセミオートバージョン ・AH1S・スーパーコブラ〜軍に配備された高機動ステルスガンシップ(攻撃ヘリコプター)、稼動式30mmチェーンガンが固定武装、翼部分にミサイルをマウント可能、AH1コブラの発展の実在(ステルスではない) ・FA44・ブラックバード〜軍に配備された主力戦闘機、前進翼とカナード(先尾翼)を持った単発スクラムジェット三翼機、見た目はF35に近いがステルス性能はなくドッグファイトに特化している、ミサイルはハードポイントではなくウェポンベイ収納、固定武装は20mm機関砲 ・B9・UAVステルボンバー〜大型無人ステルス爆撃機、戦略兵器として常に周回飛行しているがステルス機なので捕捉不能 ※その他の詳細設定は「MFノワール資料集」にて http://www.bea.hi-ho.ne.jp/machina/MIRAGEFIGHT_NOIR01.html 「消滅は秩序ではあっても、しかし誕生の目的ではありません。いずれは訪れる単なる状態、消滅という状態。真理ではない、そうでしょう?」 「ある存在の価値は為し得た結果ではなく、如何{いか}に存在したか、過程にこそあるのだと、いずれは消え行く私は信じています。だから……」 (パラレルワールド、速河の物語から抜粋) 「本編序章の試作、放浪艦隊3より転載」  ――バン! と派手な音がした。  真っ白な拳が、歩兵の頭をヘルメットごと粉砕した音だった。  目や鼻を、強化装甲ヘルメットの破片と砕かれた脳とを一緒にばら撒いて、アサルトライフルのトリガーを引いたまま歩兵は膝を付いた。十八発のライフル弾を胸に受けた白い体からの十八の赤い噴水が、頭部を失って膝を付いた歩兵の都市迷彩服を赤く染め上げて、更に背中に十二発、弾を食らった。  体の前と後ろから血を吹き出している白い体のハイブは、青ざめた顔の歩兵に右の拳を叩き付けた。顔面は白い拳の大きさでへこみ、そのまま四方に散らばった。歩兵の指はトリガーを引いたままで、アサルトライフルはフルオートを続けながら上を向いて、爆裂音を撒き散らして五十発のマガジンが空になった。 「クソっ! ライフルで頭に三発も入れてるのに! 何でこいつら動くんだよ! クソったれどもが! 分隊長は? 大尉はどこだ! ハイブが六十匹もいやがる! こんなモン相手に出来るか! おい! 撤退だ! ラバトかルマンに増援を要請しろ! ガンシップのチェーガンで粉々にしてやれ! みんな下がれ! 撃て撃て! 撃ちまくれ!」  アサルトライフルで白い群れに弾幕を張りつつ、都市迷彩服にグレーの強化装甲ヘルメットの歩兵が、尻まである巨大な通信機を背負ったラジオマン(通信兵)に怒鳴った。応えたのは、ラジオマンの隣でアサルトライフルのトリガーを引いている別の歩兵だった。 「大尉? テメーの後ろに胸があるよ! 足は向こうで、顔は俺の体に張り付いてるよ! クソッ! フルオートでトリガー引きっぱなしで、マグ一本撃ち込んでるのに――」  叫んでいた歩兵の胸にブレードが突き刺さり、その刃はそのまま真上に突き上げられて、歩兵の胸と顔は、都市迷彩服と強化装甲ヘルメットと一緒に左右に分かれた。霧のように辺りに血が舞って、迷彩服を裂いた赤いブレードはそこから五メートル左にいたラジオマンの胸を、両腕と背中の通信機ごと切り裂き、ラジオマンの耳にあった小型通信機のスピーカにノイズが走った。 「こちら! 第十二機動歩兵分隊! ハイブどもに囲まれた! 誰か! 聞いていたら援軍を頼む! 銃が効かない! 助けてくれ! クソヤロウ! さっさとくたばれ! この化物どもがぁ!」  アサルトライフルの弾丸を跳ね返しながら、巨大な白い鎧が二歩進み、真っ白で大きな腕が振り上げられて歩兵の頭をヘルメットごと潰し、そのまま上半身も潰した。その後方にいた二人の歩兵が後ろに下がりながらアサルトライフルをフルオートで連射していたが、白い鎧はその弾丸を全て跳ね返した。  トリガーを引きながら五歩ほど後退した歩兵がコンクリートの壁に背中をぶつけると、背後のコンクリートから二本のブレードが飛び出して二人の歩兵の頭を、壁とヘルメットと一緒に貫いた。赤いブレードが壁に戻ると、遅れて二つの顔から血が吹き出し、壁が真っ赤になった。  別の歩兵が二人、右の建物の入り口に向かって全速力で走ったが、二人の頭は後ろからの拳で立て続けに砕かれ、建物入り口の壁にヘルメットの破片と脳みそと肉片を二人分張り付かせた。  背中を合わせたツーマンセルの歩兵がアサルトライフルをフルオート射撃して弾幕を張ろうとトリガーに指をかけたが、二人がトリガーを引いて一秒後に、ブレードが一方の顔に突き刺さり、そのまま強化装甲ヘルメットを抜けて、もう一人の後頭部を抜いて抜けて、そのままコンクリートの壁に串刺しになった。弾幕の半分は壁に着弾し、もう半分は五十メートル先の仲間の一人に三発当たった。  ライフル弾を三発、左腕に受けた歩兵は右腕でアサルトライフルを構えてトリガーを引き、百メートル先のハイブを狙ったが着弾せず、一秒後に首を拳で貫かれて、フルオートを続けながら頭を落とした。  別の歩兵が、強化装甲ヘルメットにあるスイッチを押してアクセルデバイスを起動させて、知覚を三倍に強制加速させて、迫ったブレードの一撃をかわそうと頭を下げたが、ブレードの軌道が頭上で直角に変わり、ヘルメットと頭を上から割られた。  それを見た歩兵が悲鳴を挙げて走ってビルの中に入ると、通路の角から出てきた白いハイブが右手のブレードを突き出してきて、顔面を貫かれた。ビルに入った歩兵に続くように入り口をくぐった別の歩兵が、仰向けに倒れた仲間の向こうにいたハイブにアサルトライフルをフルオートで撃ったが、十五メートルほど前方にいたハイブは左右の壁でバウンドするように突進しつつ銃弾を全て交わして、バウンドの勢いのまま歩兵の頭の目の部分を水平に、右手のブレードで切り裂いた。  戦闘開始から二分で、一等兵ながら分隊長に選ばれた歩兵が、奇声を上げながら弾幕を張った。  三発のライフル弾を胸に受けた白いハイブが分隊長に迫り、左の拳をライフル弾と同じ速度で振ると、分隊長の頭とヘルメットは右目辺りを中心に後ろに吹き飛び、その十メートル後方にいた二等兵が分隊長に昇格した。  二分と十秒でいきなり分隊長に選ばれた若い歩兵は、自分より三つも階級が上の兵士に「逃げて下さい!」と命令したが、その命令が届いた耳は一メートル半のブレードで上下に分かれて、そのまま新しい分隊長の目の前まで飛んできた。  訓練中、いつも嫌味だらけで評判の悪いその兵士の耳から上は半分のヘルメットを被ったまま、若い分隊長を見詰めていた。不細工で、ビッグマウスだとか呼ばれていた、ずっと嫌味を口から吐き出すその兵士は、得意の嫌味を吐く口を十メートルほど遠くに置いていて、無言だった。  たった一人の軍隊、ワンマンアーミーとなった若き分隊長は、五十発マガジンが空になったアサルトライフルをマグチェンジしようと予備のマガジンを胸ポケットから抜いたのだが、腹の半分を猛速度の白い拳によって失い、それで手元が狂ってマグチェンジは失敗した。  内臓を背後にぶちまけた若き分隊長は後ろに下がろうとしたが躓{つまづ}いて仰向けに倒れて、アサルトライフルと予備の五十発マガジンは手元から離れた。彼のブーツの踵{かかと}にぶつかったのは、宿舎で自分のガールフレンドの美しさを自慢していた年上の仲間の足で、自慢のガールフレンドを待たせているハンサムな顔は、地面に散らばっていた。  ヘルメット後頭部を地面にぶつけた若き分隊長は、強化装甲ヘルメットのスイッチを押してアクセルデバイスを起動させた。アクセルで知覚を三倍に強制加速させてから、左脇のホルスターからフルオートのハンドガンを素早く抜いて構える。セフティをOFFにしてスライドを引き、セレクターをフルオートに切り替えてトリガーを引いたが、それを顔面に浴びた白い頭は一瞬止まっただけで、残った右目で若き分隊長を見詰めた。その顔の半分は、ことあるごとにガールフレンドの写真を見せる年上の同僚にも負けないほどにハンサムだったが、もう半分には目以外に十五個の黒い目があり、不細工に見えた。  内臓の半分を迷彩服の一部と一緒に失った若き分隊長は、ハンドガンをその不細工な顔に投げつけた。力一杯に投げたハンドガンは十七個の目を持つ白い顔にヒットしたが、相手は、それがどうした? といった冷たい表情をハンサムなほうの顔でして、分隊長の頭を掴んだ。  若き分隊長はブーツからコンバットナイフを抜いて相手の腹を突き刺したが、万力のような力で頭蓋骨が砕けて、戦闘開始から一気に、殆ど瞬間的に下っ端から分隊長にまで昇格した若き分隊長の顔がヘルメットの内側で潰れて、地飛沫{ちしぶき}がヘルメットの下から吹き出し、迷彩服を真っ赤に染めた。  バン! と目の前で大きな破裂音がして、若き分隊長の顔を握ったハイブの右のこめかみが吹き飛んだ。  分隊の唯一の女性でスナイパーでもある彼女が、六百メートル先の建物の影から狙撃したのだが、その女性スナイパーの眉間には真っ赤なブレードが飛び出ていた。ヘルメットごと脳を貫かれている女性スナイパーはアクセルデバイスを使って狙撃したようだったが、意識は既になく、デバイスのメモリ機能に残った二秒ほどの電子の意識によるスナイパーのプライドでトリガーを一度引いただけで、二発目の援護射撃はなかった。  腹の半分を後ろに撒いて、頭を握りつぶされた若き分隊長は、アクセルデバイスのお陰で、殆ど痛みを感じることはなかった。  スナイパーとしての電子のプライドで一発だけ精密な援護射撃をしてくれた女性狙撃主を含めて三十人ほどいた仲間が、倍の六十の白い軍勢の突撃で砕かれ、潰され、斬られて、撃たれて、赤黒い塊が目の前に広がったのだが、最初に誰かが叫んでからその光景が出来上がるまでが二分ほどだったので、若き分隊長には恐怖もほぼなかった。  只、何が起きているのかが解らない、それだけで、トリガーを訓練通りに引いていただけだった、元は二等兵だった若き分隊長のスナイピングは、二秒残った電子の意地の一発を放った、美麗で明るく腕の確かな若い女性スナイパーにも負けないほどで、アサルトライフルもハンドガンもかなりの腕前できちんと狙ったところに当たっていたのだが、それを受けた白い連中は、訓練キャンプにあった的のプラスチック人形と違って、砕けたりせずにそのまま走ってきた。  アサルトライフルによるフルオートの最初の一発は二百メートルほどで着弾させたのだが、三発目は六メートルの位置で着弾していた。歩兵の持っているアサルトライフルのフルオート射撃はかなりの速度で弾丸を発射している筈だったのに、動く白い的は一気に距離を縮めて、五十発マガジンの半分も使わない間に目の前まで来た。  移動目標への射撃訓練もきちんとしていたし、元二等兵、戦闘開始二分少しで分隊長に一気に昇格した若き歩兵のスナイピングセンスは、前方で頭を散らしている元の分隊長や美麗な女性スナイパーも褒めてくれるほどだった。訓練キャンプでは仲間から「お前はガンスリンガーだよ」なんてことも言われていて、恥ずかしいながら自信もあった。  初めての実戦だったがパニックにならずに冷静に、きちんと狙ってトリガーを引いていたし、狙ったところにきちんと当たっていた。緊急時に、一時的に知覚反応を三倍に強制加速させる脳補助デバイス、アクセルも訓練通りに使った。  訓練と違ったのは、その正確な射撃の相手が、キャンプにある射撃訓練所の地面から自動的に飛び出す緑色のプラスチック人形ではなく、荒れ果てた街に並ぶヒビだらけのビルの陰から出てきた、皆がハイブと呼ぶ白い連中であることと、それらが猛速度で走ってくることと、きっちり胸や頭を狙ってもその動きを止めないことと、元分隊長やラジオマン、仲の良いハンサムな、美人のガールフレンドをいつも自分に自慢する年上の同僚や、美麗な女性スナイパーらの顔や体を砕いたり突き刺したり潰したり撃ったりして、地面や壁に血をぶちまけたことだった。  しかし、相手には自分と同じところも幾つかあった。  まず、見た目が自分と同じ人間のように見えること。次に、同じ赤い色の血が流れていること。それと、自分と同じくらいに、なかなかに顔付きが丹精なこと。  髪の色は違った。若き分隊長は艶のある綺麗な茶髪なのに対して、走ってきた連中は全員、白髪であった。肌も自分よりもずっと白いし、背丈も幾らか向こうのほうが高かった。  他にも違うところがあった。  三十人で偵察任務を遂行中だった分隊を襲った、無人のビルの群れの隙間のあちこちから現れた白い六十人の足はとても速かった。フルスロットルのバイクよりも速く見えた。そして、最初の銃声と続く叫びの間から見えた相手の一部は、右手に一メートル半ほどのブレードを持っていた。  そのブレードが、持っているものではなく、腕から直接生えているということは戦闘マニュアルに書いてあったし、訓練中に何度も聞いていた。写真も見ていたし、死体だが実物も見たこともあった。  その、戦闘マニュアルに「ハイブ・ナイフエッジ」と表記されているタイプの合成人間が、ハイブの中でも特に俊敏である、ということもきちんと教わっていたし、速度などの具体的な数値も覚えていた。右手のブレード部分をライフル弾で破壊出来ることも覚えていたし、訓練キャンプにある標的のプラスチック人形の幾つかに、ハイブ・ナイフエッジと同じシルエットのものもあった。  若き分隊長のスナイピングは、美麗で若い女性スナイパーも一緒に仲間から、冗談交じりで「ガンスリンガー・銃の達人」と呼ばれるくらいに正確で、訓練キャンプでは、自分が使う五十発マガジンのフルオート・アサルトライフル、FN-FAL・G2の有効射程である五百メートルで、的のブレード部分の根元をきっちり捕らえて破壊出来た。二百メートルならばまず外さない、それくらいの自信はあったし、実際、何発かは当たった。実物のハイブ・ナイフエッジのブレードの根元を、有効射程七百メートル以上の、美麗な女性スナイパーの獲物であるSVD-HS6スナイパーライフルではなく、有効射程五百メートルのアサルトライフルであるFN-FAL・G2で狙撃して、きっちり破壊した。そして、胸にも二発入れたし、額にも二発入れた。遠かったが、真っ赤な血が吹き出すのも見えた。  しかし、戦闘マニュアルには、それでハイブ・ナイフエッジの戦闘力は半分以下になると記述されていたのだが、残り半分をどうするのかは書かれていなかった。  美人のガールフレンドを自慢する年上の仲間に、どうするんだろう? と聞くと、俺は知らないから美麗な女性スナイパーか訓練士官に聞けばいいだろうと言われたので聞くと、二人から、とにかく頭を狙え、そう言われた。  だから、ハイブ・ナイフエッジのブレードの根元を精密射撃で破壊した後、顔を狙った。二発も入れた。眉間を狙ったので、白い眉毛の上が吹き飛んだ。だが、そのハイブ・ナイフエッジは走る速度を緩めずそのまま向かってきた。だから更に胸に二発入れた。フルオートのハンドガンで十五発、頭も撃った。美麗な女性スナイパーに無駄弾を撃つなと何度も言われていたし、射撃の腕にも自信があったので、セレクターはフルオートのままでトリガープルの調整だけで、スリーバーストのように撃つことも出来た。今回は、ツーバーストで二回。  初めてのハイブたちとの実戦だったが、自分はミスはしていないし、戦闘マニュアルと、訓練士官が見守る訓練通りに、冷静に状況に対応した筈だと思ったのだが、どうして自分の腹が半分ないのか、どうして頭が握りつぶされるのかを、アクセルデバイスによって知覚を三倍にまで強制加速させた脳みそで考えてみた。  だが、結論が出るより先にその脳をアクセルデバイスと一緒に潰されたので、暇さえあれば美人のガールフレンドを写真で自慢する、年上でハンサムな仲間や美麗で腕の確かな女性スナイパーから「お前、アナタは立派なガンスリンガーだよ」とまで呼ばれる、分隊では一番階級が下で、美麗な女性スナイパーと同じ最年少の、スナイピングの上手な若き分隊長は、ハイブだかナイフエッジだか合成人間だが何者だか知らないが、次に会ったら真っ白けの貴様らは、僕が残らず自慢の精密射撃で全員残らず頭を吹き飛ばして絶対に殺してやる、そう、年老いた母親と、三つ年下の可愛い妹と、十年前に旅に出た優しい兄と、尊敬する厳しい分隊長と、同じ歳で美麗な女性スナイパーと、陸軍機動歩兵のプライドに誓って、戦闘開始から三分で、悔し涙を流しつつ……絶命した。  ――駐屯地の一つ、ルマン・ランドキャンプを拠点とする、陸軍第十二機動歩兵分隊の三十名は、遥か南方のゴーストタウン、カサブランカ・シティに偵察任務のために向かい、到着して三分で、壊滅した。 「追記」  気付けばゼノサーガに酷似したが、着想は全く別で中身も別の錯覚。敵がグノーシスっぽいというだけ。オカルトVSサイエンスからスタートして、オカルトベース・ミリタリ風味の異能力という妙なものになった。いちおうSFだと思うので放浪艦隊1に繋げてみた。  大河になってしまいそうだがこの部分だけで完結させる。更に絞り込んでもいい。あくまでキャラ先行の異能力バトルのプロットなので、設定部分は表に出さない。終盤以外でシリアスにもしない。世界観をきっちり支えるためのもの。  キャスティングは学園モノからでストックは膨大。ベース設定は放浪艦隊と共有なので新作ではない。元々は「竜の娘」を再開しようとしたが、主役像が確定していないので変更した結果。  続くシリーズと共通のテーマとして「存在の証明と価値(レゾンデートルの拡大解釈)」がある。別長篇の青春SFともキャスト・設定・テーマが重なるが、こちらも公募中。  テーマに対する回答の一つとして既出しているのは以下。 「名前、固有の名称を与えられた瞬間、誕生して存在する。それまでは存在しても無と同義。匿名希望は自己存在・価値・人格の否定・放棄となる。大衆は実在しないものの集まりでそこに明確な意識や人格、価値はなく、動物と同列。そこでの意図は全て情報化され感情は抹殺される。無機物や人工知能が人格と認められる条件は名前のみ」  今回でのAAAが実在するのに必要なのは肉体・器ではなく、実は名前。それが判明するのは後日とパラレル世界で。出すと重たそうなので。  多次元宇宙によるパラレルワールドを採用して集合的無意識を否定しているので、ゼノサーガ(やエヴァの補完)とは解決案が異なる。ある宇宙は消滅するが、宇宙は複数存在する。生命体として消滅しても別次元にて復活するので(輪廻)、消滅を回避しようとしなくてもいい。歴史は繰り返す、みたいな。  ただしこれはかなりの達観なので、それが可能となるアイテムを考案した。登場するかは未定だが設定に追加しておく。  ちなみに大風呂敷でゼノサーガやエヴァ同様、収集がつかなくなりそうに見えるが、放浪艦隊のプロットは最後まで既にあって結末も確定している。 「蛇足」  資料を参考にして、以下、分析。  有名作品の失敗例はゼノサーガシリーズとFF7AC。ゼノは懲りすぎてうっとおしい典型。やりたいことは解るがいらない要素が多過ぎると資料で判明。結果としてキャラ先行にしか感じられない。宇宙の戦士、を映像化する際にあれこれ省いたバーホーベン監督が正解例。  FF7は設定がジャンル不明のトンチンカンで行動原理がチープ、粗筋が雑なので集中できない。悪役が悪役である理由がゲーム的で謎。ACはアクションシーンが見せ場でそれ以外がうっとおしい。こちらもキャラ人気に見える。  それを最初から想定しているらしき近年の作品はSAO、アクセルワールド。MMO内でのみ特殊能力を宿してそれがキャラ魅力、のつもりらしい。実際はドットハックやマトリックスのパクリにしか見えないし、スレイヤーズ的古典ライトファンタジー風の剣と魔法なので今更。レールガン同様、能力のネーミングに命を注いでいる感が痛々しい。  同じくでインデックスとレールガン。レールガンは能力(の名前)とフルネームがキャラの個性でそれがステレオタイプかつお話と無関係なので過ぎるのですぐ飽きる。インデックスは魔法の扱いが古いRPGのパクリベースで雑でリアリティが一切なく、科学側が科学ではなくSFなので同じく。お話や行動原理に必然がないのでどこが見せ場か不明な断片の集まり。  しかも小説版では「人物を特定するために語尾を変えた」という恐ろしい処理。その結果として個性が死んでキャラクターにしか見えない。  異能力を前面にしたい場合、それに説得力がないと見栄えが良くてもしらける。説得力があっても世界観などに不具合があると、それはそれでしらける。要するに、どうやってもスタンドか悪魔の実と比較される覚悟が必須。  それを踏まえてプロットを組んでみたが、どうだろうか。  以上。 ***** 『放浪艦隊へ捧げる鎮魂歌 1 Captain―Lipper』 -REQUIEM FOR WANDERING FLEET 1 Captain-Lipper- 「粗筋」(八五十二文字)  近未来、文明が半壊し砂漠化を続ける地上には、三十億の人工労働力、合成人間「ハイブ」が十億足らずの人類を脅かしつつ闊歩していた。  地球統合軍海兵隊月方面軍第七艦隊旗艦・巡洋艦バランタインの若き女性艦長リッパー大佐は、艦船の轟沈により荒廃した地上に降り、大手軍需企業IZA社が開発した戦闘システム・Nデバイスと呼ばれる銀色の両腕と二挺の大型リボルバーを入手し、同じく地上に降りた戦友オズを探し、ハイブと戦いつつ旅を続けていた。  道中、移民コンボイのリーダー、ジプシーのマリーと彼女が雇う傭兵のコルトと出会うが、三人は目的地直前にハイブ・ドミナスの襲撃を受ける。圧倒的なドミナスにNデバイスである両腕を奪われたリッパーを救ったのは、シノビファイターを名乗る男、雷のダイゾウだった。シノビファイトと称する体術によりドミナスを退けたダイゾウによってオズの所在を知ったリッパーは汎用マシンアームを装備し、マリーとコルト、そしてダイゾウと共にオズ救出作戦を開始する。  リッパーは、ベッセルに代わる武器としてダイゾウから渡されたカスタムバレットライフル、インドラ・ファイブとシノビソード・アメノハバキリを振るい、コルトらと共に待ち構えるハイブ軍勢を蹴散らし、遂にオズの待つ大聖堂に到着した。  ドミナス、ハイブ・イアラと「円卓の騎士」を名乗るランスロウは、火星と地球の覇権を握るために全ハイブを解放し、その計画のためにドミナスらを使ってリッパーからNデバイスを奪った、そう語った。  ドミナスとイアラの不可思議で圧倒的な力の前に三人は窮地に立たされ、ランスロウと対峙したダイゾウもまた劣勢だったが、クイックドロウの達人、傭兵コルトの機転により戦況は一変。衛星軌道に待機していた、轟沈を免れた巡洋艦バランタインから、リッパーの銀色の両腕が復活したのだった。  Nデバイスの最大能力を発揮したリッパーは、ドミナス、イアラ、ESPを操るランスロウを倒し、無事、オズを救出。四人は、マリーのV8ブラックバードの雄叫びと共に帰還する。 ***** ※本編は公募中 http://www.bea.hi-ho.ne.jp/machina/WANDERINGFLEET01.html https://www.fantasiataisho.com/mypage/judge/?e_c_id=2&e_id=1084 2013年06月15日22:37:03 ******************** ******************** 2013年06月14日9:36:11 ・長編小説プロット1 ステレオタイプをSFでアレンジ編 『パラダイムシフト』  Paradigm Shift 「概要」  パラダイムシフト=思想・価値観の革命的変化、科学革命。転じて技術文明の劇的進歩とそれに伴う新たな価値観の誕生。進歩の着地点として迎える閉塞と停滞、そこからの逃避願望の発生という裏意味を含む。  別世界からやってきたと自称する少女ニケ(ヒロイン)をESP能力者の高校生・加納が悪漢組織から守る、という構図から出発し、ニケの持つ万能物質エーテルなるものをどう使うか、使わないか、どう始末するのか、また、その所有者ニケがどうなるか、どうするのか、という話。  ESPと呼称される能力の由来・源であるエーテル、それを肯定するか否定するかでまず分岐。  万能物質エーテルを崇拝し、ニケの持つそれによりパラダイムシフト、進化と同義の科学革命を起こそうとする組織オムニスと、その追っ手からニケを守りつつ、過去にどこかであったとされるパラダイムシフトの悲惨な末路を知った加納とでエーテル、パラダイムシフトに対する解釈や価値観が異なる。  悪役オムニスがエーテルを狙うのは一種のエネルギー争奪戦で、しかし悪事に使うわけではないと聞き、悪漢を倒せばオーライ、でもなく、エーテルなるモノの正体を知っている風の連中に、それと所有者ニケを引き渡すのが賢明かも、というジレンマ(パラドックス)も出る。  いわゆる超能力者が複数登場するが、それによるバトルは直接解決の手段とはならない。だがエンタメとしてそういう場面アリ。  異能力バトル風で、ある技術文明の顛末とそれの繰り返し(ネガなパラダイムシフト)、非人間との交流と決別をSF量子論風味でバックボーンに置き、そこから迫られる決断を、子供の価値観で行わせてみる。という構成なので、期待したバトルシーンが淡白で少ない、ありがち、などと言われそうだが、既存作品がこの程度なのでオーライ。  モブ処理の都合から、夏休み序盤という時間軸。  このテーマのSFだとダークエンドが正解だが、強引にハッピーエンドにして、テーマ崩壊の上でエンタメ性を取る。もしくは曲芸で整合性を取るか。 「成分表」 ・無個性無印高校生男子、ボーイミーツガール、相手は同世代の不思議少女、途中はバカップルライクなラブコメの導入部、異能力バトル日記、敵は大人世代、聞き覚えのあるSFっぽい専門用語でシリアスらしき急展開、みんなそろって生存ハッピーエンド&続編書けますよアピール 「補強(代替)案候補」  異能力バトルをメインにして、各種能力者を設定・登場させる。固有名詞は造語に変換。能力で事件解決はせず、バトルオンリーのキャラ先行型。  近未来や遠い未来、それに伴うテクノロジー、ではなく、一部技術が発展した世界をSFと呼称しているらしい。日常の街風景などが現代のそれとほぼ同じなので。半重力推進が登場するとやりすぎ感。宇宙進出、非人間生命体も同じく。  この加減の範囲でSF的世界観(SFではない)として収める。 「プロップ、人物、技術など、メインのみ」名称は仮 ・エーテル  少女ニケが持つ、40カラット程の大粒の宝石。ネックレス形状のそれをニケ本人がエーテルと呼称。  有機化学上のそれとは別物で、ある種のエネルギー塊。熱や電磁波、光波などあらゆる力学的作用へと変換可能かつ、変換効率が質量と反比例する反物質のような存在。現代世界でのESP能力(後述)の源で、通常は物理的固形物(反応しない状態)として存在する。  その総量は無限に近く、固形化したブラックホールのようなものだが、静止質量の大半を別次元に預けているので持ち運びが可能なサイズとなっている。  更に物理法則を無視した各種増減反応や、無機物に生命(熱交換)を与える、粒子配列を瞬時に変更する、電荷の正負を入れ替える、といったオカルト的現象も応用的に行える、文字通りの万能物質。  現代世界、学生の加納が出会う少女ニケ(後述)がこのエーテルを所持しており、故に物騒な組織に付け狙われている。  ネーミングは古代物理学の理論上にあって消えた、自然界には存在しない空想上の元素のそれだが、前述した特異な性質の物質がエーテルと命名され、現存するエーテルとは無関係。  起源は不明だが、その性質が物理法則を崩すという点から、物理法則の異なる別次元からの産物であるというのが定説。かつ、並行世界(多元宇宙)間の移動、通称バルクジャンプ(後述)を行うための道具・動力源、という説があり、ニケの出現がこれを一部裏付けた。  現地上にも僅かに存在し、神話中の賢者の石、ホープダイヤモンドなどがエーテル。  加納らの特異能力は便宜上ESPと呼称されているが、これは文字通りの超能力、現代科学では解明できない能力の意味で、実際はエーテルを消費することで発現している。  先天的にエーテルを持つ者がESP能力者と同義だが、エーテルの存在がほぼ知られていないのでこの関係性を知る者も少ない。  が、ESP能力者と呼ばれる人間が世界で複数確認された際、それを定義するために新たに誕生したのがエーテル科学という学問。物理法則に属さない特異な反応をする物質があることを前提にすれば各種能力を説明可能で、その、まだ存在が確認されていない物質がエーテルと名付けられ、以降はエーテルがあるものと仮定して研究が進んだ。  この理論上の物質であったエーテルが、ニケという少女と共に出現し、研究の最先端にあった企業体オムニスはその確保・保護に出る。目的はパラダイムシフト。それはエネルギー問題の完全解決であったり、環境改造であったりと様々を内包する技術革命。  同時にオムニスは、大量のエーテルを間違えて活性化させると、惑星規模の重力崩壊に相当する反応と共に次元の大崩壊が発生し、平たく言えば宇宙が一つ壊れてなくなるくらいのことが起きる、なのでニケと彼女のエーテルを的確に保護すると加納に説明する。  といった大義名分がありつつ、手段は力技なのでバトル発生となり、敗北すると改心する。  尚、組織全体や上層部は続編から登場。  人為的に作られた擬似エーテルのようなものも候補に。 ・ニケ(NIKE)  エーテル(ペンダント)を持つ女性。容姿は15歳程度。プラチナブロンドのロングヘア。  記憶が欠落していて、出現時に目の前にあったスニーカのロゴからニケを名乗った。プーマだったりアキレスだった可能性もあった?(知らない)  本名、出生、その他もろもろは不明。現代世界とは違う次元(マルチバース、多元宇宙の一つ)からやってきたと語るが、エーテル発動まではそれを証明するものは一切ない。  憂いを帯びた風貌と達観したような言動、どこか捨て鉢……という体裁だが実際は好奇心の塊かつ適応性に優れ、記憶欠落を悲観している様子はない。根っからの楽天家で緊張感に欠け、自分やエーテルの重要性に関しても危機感が薄い。  見た目よりも幼い印象だがリーダビリティ(=他人を引っ張りまわす)に長けて、かつタフネスなので実は一人でもどうにかなる。  何者か(後述)にエーテルを狙われて逃げていた、という記憶のみで加納と出会い、彼を巻き添えにする。本人はエーテルの特性をある程度理解しているが、その能力を直接は使えず、また自身が所持している理由や経緯も覚えていない。  記憶障害はニケのいた世界、一種の並行世界(マルチバース、パラレルワールドと同義)から加納の世界へとバルクジャンプ(バルクは空間、多次元宇宙間の移動で、ワープのようなイメージ)した際の弊害(?)。元の世界のことやニケ個人の経緯、エーテルの詳細などが記憶から欠落している。  ESP的能力は持たないがエーテルを活性化することが出来、これにより加納のパイロ能力を跳ね上げてオムニスの刺客を追い払ったり、強敵に対してエーテル生命体ファンダラ(後述)を誕生させ加納に託したりする(あくまで加納の能力として発現)。  ニケ当人に具体行使できる能力は全くなく、高校生の加納を巻き込んでいるが、エーテルの恩恵を与えたのだから協力しろ、と主張し、何故か上から目線で生活の面倒まで見させる。要するに打算的で面倒が嫌いなだけ。  刺客との戦いでエーテルのネックレスが破壊される。そこでネックレスはエーテルではなく、ニケ本人がエーテルの塊、意志を持ったエネルギー凝縮体(後述ファンダラと同じ)だと判明した際は若干シリアスになるが、すぐに元に戻る。  加納らの世界の次元大崩壊の可能性の回避(オムニスによる推測)と、エーテル(自分)の本来の役割らしきバルクジャンプの道具として存在すべきか、と選択を迫られ、判断を加納に委ねる。  自我を持つ道具を生命・人格と認識するのか否か、また、魔法の如き宝石をその能力で見るのか存在で見るのか、という命題(レゾンデートル)に高校生である加納は、何かテキトーなことを語って、なし崩しでニケ生存フラグ成立からハッピーエンドになる(ごめんなさい)。 ※薄幸のヒロインタイプなのに性格がポジティブなのは、科白、会話が増えて、そこからしか人物像を読み取れない人、説明ナシを想像で補えない読者対策。ツンデレ無口系は続編から起用で、イラスト、コミックありき、らしい。 ・バルクジャンプ、単にジャンプとも  次元間の移動のこと。バルクは空間の意。  並行世界・パラレルな世界間を渡る行為、技術で、エーテル利用の産物。或いはエーテルの本来の使い方。前提として多次元宇宙(マルチバース)、或いはパラレルワールドが立証されている(エーテル科学なる分野から)。  バルクジャンプには時間移動も含むが、一方通行なので、いわゆるパラドックス(矛盾)は発生しても観測できず、またジャンプした回数、新たな次元が誕生する多次元宇宙なのでパラドックスが発生しても問題ない。 ※バルクジャンプに際する記憶欠落は「必ず発生する現象」で、ある世界の情報の性質と量の上限が別の世界に影響を与えることを防ぐ自然現象。この均衡が崩れると理論上はジャンプ先の次元が崩壊するとされている。(不採用?)  バルクジャンプには膨大なエーテルが必要らしく、そもそもが希少・幻に近いエーテルを使用してジャンプする者はごくごく僅かだが、これが自然発生した結果が現代にいるESP能力者(エーテルを有する者)という説がある。  ただしエーテルは世代で引き継ぐので能力者=ジャンプした者、ではなく、血縁がそれだった場合が殆ど。その時間軸は数千年単位と推測されている。  対して、意図的にエーテルを使用してジャンプした文明が過去にあり、現在の次元の広がり(マルチバース的パラレル世界)はそれにゆえんするという説もある(それらがあると立証されている)。種の広がりが次元を超えるほどの文明の名残りで、ここからエーテル文明なる言葉もある。ニケが元いた世界がこれ、という推測も。  しかしニケが持つ情報(記憶)から、万能物質エーテルで支えられた究極の文明があったが、万人が全能で平等であるが故のパラドックス(家臣のいない王様だけの国では、王が雑務を行うのか?)により、その文明は閉塞する。そこからの逃避・脱却手段がバルクジャンプで、エーテルはその道具であり、ジャンプは単なる移動手段というよりも世界のリセットもしくは破棄と同義だと解る。かつ、その行為は膨大な回数、行われているとも。  エーテルによるパラダイムシフトの果てには閉塞があり、そこからの逃避、バルクジャンプがエーテルのそもそもの使い方・目的であると知ったオムニス刺客は一旦霧散する。が、あくまでいちエネルギーとして狙い続ける者も出る(続編)。  加納ら能力者の先祖が意図的なジャンプなのか自然発生なのかは不明だが、そこに再度のバルクジャンプが可能な量のエーテルがなかったことから、ジャンプした先で同じパラドックスとパラダイムシフト繰り返しでが発生したので、バルクジャンプによる世界のリセットという手段をエーテル共々捨てた先人がいた、とも推測される。  ちなみにこの先人らによっていわゆるミッシングリンクを埋め、オーパーツと呼ばれるものを説明することも可能。 。  それら人々がその後どうなったのかは不明で、現人類が行き着く果てがそこなのかどうかも不明だが、エーテル、ジャンプを捨てて後に成立する世界にいる加納から見れば、元々道具として誕生したエーテルであるニケから、道具としての要素を除き、そこに人格を見出すことはそれほど難しくは無い。が、高校生にこういった解釈が可能か、それを支える思考が可能かは不明。なので終わり方は未確定。  雰囲気なハッピーエンドにして明確な結論を出さない、という常套手段が候補。 ※マルチバースのパラレル宇宙観なのは、破綻した世界がある、これの裏付けのためだけ。遠い銀河にそんな世界がある、だと、説明するのに宇宙旅行な知識が必要で面倒なので。 ・加納勇介、エーテル能力者(呼称はESP能力者)。  16歳高2でロックバンド「ラプターズ」のリードギター。バイク乗り。  両親の単身赴任から学生寮で一人暮らし。音楽以外で目立つことを嫌い、バンド活動外での人脈は薄いながら、見栄えと人当たりからクラスメイトや教師からの評判は悪くない。年齢よりも大人びた言動は、憧れるギタリスト(ジミー・ペイジ以降の世代)をリスペクトした結果らしい。  外見にこれといった特徴はないが、何か口癖みたいなものがある(何か?)。ギターを持つと強気で、ないと弱気。押しが弱く押しにも弱い。ロックンロール的信念を持つが、それを貫き通せるのはギター有りの時のみ。この二面性を指摘されるとぐうの音も出ない。  気休めで普段からピックを持ち歩いている。ヘビースモーカー・露草のライター代わりにされることが多い。  ESP能力としてパイロキネシスの一種、発火を使う。体内に持つエーテル(オーラ、チャクラと同じ感覚)を熱エネルギーに変換するものなので、厳密には発火ではなく熱交換。但し本人にエーテルの実感はないので、ニケと関わるまでは文字通りの超能力、気合でどうこうなるもの。  能力発現初期(〜中三頃)はライターの炎を指から出す程度だったが、ニケと出会い、能力上限が「エーテルとファンダラ(後述)」により爆発的に上昇する。加納のエーテル総量が増えたのか、ニケのそれを拝借しているのかは未定。どうでもいい。  扱う熱量と性質の違いによる攻撃バリエーションとして、太陽風(10の六乗キロジュールで電離したプラズマ)、コロナ(約200万度)、紅炎(こうえん=プロミネンス)、サーマルショックなどがあり、(理論上)最大で太陽と同じエネルギー量を自在に操る。ネーミングはそれぞれ太陽現象から。  物体・空間を高熱で爆発、融解させることで攻撃と防御を兼用。また、最大1億度の炎は空間を歪め、重力干渉系の効果も操る(理論上)。  ニケの持つエーテルにより出現した白獅子ファンダラは(本人曰く)炎の精霊で、熱により構成されたある種のエーテル生命体。アストラル体と同義。加納のパイロ能力を高め、戦闘にも参加し、人語を解して教師・露草になつく。  加納はニケとオムニスのエーテル強奪戦に巻き込まれ、半ば無理矢理能力を跳ね上げられ戦うに至るが、音楽以外ではラブ&ピース、無益な殺生はしたくないし、する度胸もない。  が、最大で太陽と同じエネルギー量という能力なので、弾道ミサイルなどを撃ち込まれても無傷で、その数百倍の熱エネルギー攻撃を行えるなど、戦闘力は非常に高く、真正面から戦える存在は皆無。そうだと理解して自覚すれば無敵だが、二次的被害が甚大なので(自分が爆心地の核融合状態になる)露草があえて教えていない。 ※パイロは熱エネルギーの操作なので、応用で対象物を凍らせることも可能だが、その原理を理解していない段階では使えない。生物に対して行使すれば、細胞がエネルギーを失って急速老化し、金属などを酸化させたりなども出来て、この辺りが発火と違う要因。  などという設定はおつかれさま、本編には殆ど出ない。  主役がギタリストなのは、休日、長期休暇で楽器屋やライブハウスなどに出歩き、かつ一人行動でもOKだから。運動系ではないので学生なのにクラスメイトが一人として登場せず、学校内の無駄な描写もほぼ省ける夏休み。  だったら高校生じゃなくていいじゃないか、と思ったら負け。主役が高校生なのは規約。世界規模の有名人なジミー・ペイジと書いても通じない前提なので、ギター・ギタリスト談議などもNG。結果、ギタリストなのに演奏シーンが不要になる。もはや三味線で成立する。  別作品からのキャスティングで概要はそのまま。 ・露草葵  加納の学校の教師。26歳独身のお色気担当で、京都訛りの関西弁。カフェイン中毒でヘビースモーカーな理系の医師。  デフォルトがふざけた態度で、真面目に振舞えないので目上からの評判が悪い。適当で大雑把で男っぽい性格とエロっぽい見た目が同居している。医学をベースにあれこれ博学で、ESPやエーテル、バルクジャンプに関してあれこれ解説するアドバイザー(あくまで現代科学のスタンス)。  ただしその見解はオムニスとは若干異なる。エーテルを反物質に置き換えて説明し、パラレルワールドは量子論的パラドックスの独自解釈、といった具合。  強奪戦に直接参加はしないが、前述、加納の新たな攻撃的能力は露草のアドバイス、解説から使えるようになる。  子供と同性にもてて何故かファンダラがなつくが、当人は年上好みで動物? に興味はあまりない。  エーテル文明の顛末やバルクジャンプの本来の目的、パラダイムシフトの顛末なども説明する。  何かの能力者だとは続編で判明。 ※助力してくれる大人は女性教師と決まっているので、別作品からのゲスト参戦。解説とムードメイクがメインなので新たに作る必要なし。 ・オムニス(Omnipotents) 「オムニポテントス(万能者たち)・コープ」の略称、企業名。オムニス社。  加納側の世界にいるESP能力者・研究集団で、エーテルの概要を知り、ニケの存在も知る集団。エーテル(=万能物質、神の物質)崇拝の宗教団体色が強い企業体。物流関連の多国籍企業という表の顔を持ち、一部タカ派は軍需にも。  ただし全体としてはエーテルやESP能力の悪用ではなく、現世界に膨大なエーテル(=ニケ)が来たことによる次元規模の大崩壊(あくまで推測の一つ)を回避するため、エーテルを再ジャンプで送り返そうとニケを付けねらっている、と刺客は説明する。過去に似たような事故があったらしい(神話解釈から)。  私利私欲で能力を使うことはほぼなく、こちらの世界でエーテルを研究している唯一の組織。エーテル文明やそこで行われたバルクジャンプによる超次元移動、ESP能力としての利用、更にはエーテル生命体であるアストラルなどを定義し、一部は実証もした。  独自の研究で宇宙のどこかにエーテル文明があり、繁栄していると推論し(実際は崩壊、閉塞した)、パラダイムシフトという行動原理はここから。ニケを除き、世界で最大量のエーテルを有するが、ジャンプするには全く足りない。  ニケの持つエーテルを狙う理由として、それを使って現代世界に「パラダイムシフト=劇的科学革命(進歩に近いニュアンス)」を起こそうとする一派(タカ)が主流。他に、バルクジャンプによる箱舟的な脱出で大崩壊(可能性)を回避しようとする者(保守)、ニケとエーテルを再ジャンプさせよう(送り戻す)と画策する者(穏健)とで思惑が入り乱れる。  最終的にどれを解決とするか、選択を迫られるのは加納。どれを選んでもニケと決別となる、ように見える。  組織内に強力な能力者を有し、ニケとエーテルを強奪すべく刺客を送り込むが(保護という名目)、一部は加納らと和解する。基本的に少数精鋭で、前述した派閥によって穏便な者、過激な者といろいろ。 ※(以下は続編用)  オムニスは企業としてエーテル利用によるパラダイムシフト(技術革新と同義)を掲げ、しかしその影で軍事的政治転覆を画策する過激一派も存在する。私設軍隊もある。  ガチの悪役だと話がシリアスになるので、いかにも中途半端な立ち位置の、とある企業を敵役に配置。組織そのものを潰す必要がなく、誰か数人をボコれば成立。 「能力一覧、一般的な超能力が殆ど」 ・テレポート(空間転移)、パーティクル・インターフェレンス(粒子干渉)、パイロキネシス(発火)、リジェネレート(再生)、ヴェロシティ(加速)、テレパス(遠方精神感応) 「追伸」  ……さて、以上、十時間ほどでプロットを組んでみた結果、破綻のないお話は出来上がった。想定レーベルで求められる要素だけで組み上げてから、科学(SF)でアレンジしていって、後付けでテーマまで据えた。  が、これのどこが見せ場なのか、どこで盛り上がるのか、どこで笑ってどこで感動するのかが全く想像出来ない。映像として場面は浮かび、それが冒頭から終盤まで続くが、それらが面白くない。見せたい場面や語りたいことが特に無い。なので書く必然が見えない(笑)。  構成と構造、要素はレーベルが求めているもの、受賞しているもの、或いは人気があるとされるものを模倣しているだけで、それに話を転がす最低源の肉付けを行った上に、世界観のまとめとしてSFでアレンジをした。これ以上手を入れると、今までと同じ角度、深度の作業になり、同じ評価しか得られないだろうから、と想定して。  読めば明白、某インデックス&レールガンの骨組みを丸ごと拝借して規模を小さくし、そうだと気付かれないようにSFっぽい単語でアレンジしまくった結果というか顛末の劣化コピー。  これで300枚弱のお話を書くと、面白いと思われるのか? その補強手段は、キャラ造詣の掘り下げ? 上に並ぶメインキャラをどれだけ個性的にしても、話は当然変わらないので退屈だと思うが、髪型や語尾が変わると評価が変わる、という世界に行きなさいということだろうか。かつ、この程度の濃度、速読で2時間以内を数日に分けて読むらしい。流して読んでも見せ場がないものを分けるとどうなるのか。  と、プロット段階で愚痴的感想が出る程度に書き上げた感があり、既にお話が完成・完結しているのかと思うと、なんとも薄っぺらい、ますます書く必然が薄れていく。  ……以上! 2013年06月14日20:46:28 ******************** ******************** 2013年06月14日9:36:11 ・長編小説プロット2 テンプレートをSF系FTで味付け編 『**』破綻したので不採用  以下は、既存作品が用いるプロットの文法・構造を再現してみた経緯。分析か何かになっていてプロットではないが、プロット作成としてスタートしている。  得た結論は、前回のプロット1にキャラクターを追加していけばいいだけ。話がスカスカなのでキャラ先行にスライドさせれば、まだマシかも。 「概要」  今回はキャラクター小説のプロット。まずキャラクターを作り、それを配置してから何か出来事が発生するパターン。キャラクターがウリなので事件規模は小さくていい。  10代高校生くらいがゲーム的内容な異能力で戦うのが基本。事件は小さくてもバトルは大規模。相手も同系統の能力。能力に関しては後述するが、ネーミングは漢字造語でカタカナルビ、語源は英語圏。  手持ちキャラをキャスティングする予定だったが、名前の響きがアピールポイントになるので、修正して起用する。名前+能力名=キャラ、といった図式で、人間性は後回し。  能力に超能力、魔法といった用語は使えないので後ほど造語を作成する。ベースを科学、SFとするか、非科学なファンタジーとするかは未定。既出とカブらないようにだけ注意。  ちなみに舞台が仮想空間ならばMMORPGテイストのテンプレ、マクロによる技などが使用可能だが、いちおうリアル世界とする。なので剣や槍といったアナクロ武器は登場しない。  時代設定は近い将来。近未来よりも近く、10年後くらいの感覚。これは能力以外の文明レベルを現代と同じにして、日常描写をSFにせず、余計な描写を省き、かつ読み手に予備知識を一切求めない処理。せいぜいがモバイル端末が進化している程度。ガソリンエンジンの自動車とコンビニがある世界、なのに異能力があるという不安定な文化圏。  登場人物は全員、日本人。なので場所は日本、言語は日本語となる。外国人を配置する場合はキーパーソン、悪役やヒロインなどに自動配置。カタカナが多いと読みづらい、とかへの処置。何人だろうが喋るのは日本語で固定。  ゆえに法律や規範、常識や習慣は日本のそれを踏襲。結果、物騒な武器を持ち歩く人、凶悪な殺人鬼、暗躍する秘密組織などは荒唐無稽なので排除し、警察や自治体を機能させておく。武装した警察官などは登場しない。が、大富豪の娘やらマニアックな天才くんなどマンガ的常套日本人はあってもいい。  この上で明確な悪役を配置する手段として、所属を上記組織にしてもいい。ただし、何かしらの陰謀だとすると利害関係の設定と説明が面倒、かつそこに主役個人・子供が関わることがありえないので、離反して暴走している悪役単体などで、あくまで個人レベルの私利私欲を行動原理とする。大義名分だけはあってもOK。  主役は高校生男子、16歳2年生、学校行事や部活には参加していないで固定。一人称にして不明設定を無視、スルーし、会話とバトル(と擬音)で話を進める。なので詳細な世界設定は不要。無駄な風景描写を省くため、主役の生活範囲は狭いのが原則。  街サイズの舞台の更に一区画、建物の中とその周囲程度の範囲がバトルステージで、対戦相手が変わると場所移動だが、地図はなく時間軸移動で処理。徒歩とバス移動のみだが、そういう描写もしない。どのような街なのかも省き、名前もいらない。  能力バトルアクションが成立すれば粗筋やテーマなどは不要で、全編を通してのラスボスなども不要となる。今までで一番手強かった=ラスボスでいい。対戦相手が変わる短篇集形式で、時間軸を並べて短篇だと見えないように処理。相手は殺さない、理由は殺人罪になるから。  テーマ、粗筋の変わりに全体を支える、能力にまつわる舞台設定=戦う動機を置く。ただしそれはテイストとして利己的な、あるいは悲劇的ものになるので、主役サイドはそれに反発姿勢で、これで見た目として正義な配置になる。  スカスカな内容なのでヒロインの役回りが難しい。  常套は秘密を抱いていたり、それで狙われたりだが、そうすると悪役の作り込みが大変な上、ありきたり。戦闘要員にしたいが、そうすると女性っぽさが薄れて悪評につながり、バランスをとると中途半端なスペックに感じる。  前述した日本的価値観から、女性が戦うことそのものが異例扱いになる。なのでサポート系能力にする、とは安直だが、面倒なのでこれで仮決定。主役とはクラスメイトとか。  やや重要。能力は一人に一つ。ゲームなどでは複数可能が基本で、現実でも複数の技能を併せ持つのは普通だが、このジャンルでは何故か一つ、もしくは基本からの派生バリエーション限定。これを採用しても、その理由は言及しない(できないので)。  以上が骨格。ゲームでいうところの基本システム周りだが、テンプレートなのでわざわざ書く必然もない、あくまで覚書。 「能力考証」  ESP、サイキック、超能力という言葉は、科学で解明できない不可思議な力、という意味なので、これを持つ人間が複数となると、それを研究する人間がいないという意味になり、いきなり破綻する。  能力の行使結果は物体を破壊したり熱や電気を操るといった現象がテンプレ。この起源はRPGゲームの魔法からで、同じ現象を科学風に呼ぶと超能力となるが、現実の超能力の定義とは異なる。  ただしこれはあくまで日本の感覚。アメコミなどでは超能力、で通している作品が多く、その内容も単純。怪力や透視、飛行など。かつ、ヒーローのみが超能力を持ち、悪役は銃火器で武装ということが多い。この場合は超能力、ではなく名称が付く。  XメンやF4、ヒーローズのような複数だと、超能力、で固定。能力バリエーションは直感的なものが殆どで、説明せず行使するだけで理解可能。ゆえにウンチクは存在しない。  能力を得る経緯も比較的固定で、単体ヒーローは事故などから。遺伝子がどうこうなども多いが、ゆえにパロディとして、超能力を得るために事故にあえ、といった科白もある。  こういった前提はしかし、アメコミ系作品を多く知っているのが前提なので、これをそのまま採用して日本人が使っていると、恐らく滑稽に映る。もっとクールな、シャレたものにしろ、という感覚で、その比較対象はゲーム全般。  脱線するが、魔法、術という言葉が使えないのは、それらが儀式だから、ではなく、それを行使する人はある団体に所属するから、というリアルから。単独行動している魔法使いはゲームでは存在するが、団体が崇拝する神なり悪魔なりの力を個人が使えるというのは、かなりあやうい。  契約、という言葉も良く聞くが、ある個人と契約した見返りは相手が個人ならさぞ少なく、それが悪魔だったりするととてもフレンドリーで、宗教として成立しなくなる。整合性を取って使い魔や悪魔憑き、やや強引に召喚という処理も多い。  戻って、能力として見栄えがいいのは破壊。殴ったり蹴ったりでは地味で、これ以外でどうやって破壊するか。SAOなどを参考に考え……考えるのが面倒になったので、殴ったり蹴ったりにする。  決定!  主要キャラは全員、武術家。それぞれの武術の技の中に、常識外の現象、破壊力のものがある。源は気合(笑)。中国拳法でいう気。  これだと単なる格闘アクション、武術大会の鉄拳になるので、まず、教育課程に武術を組み込む。文武両道とかナントカ。既存の武術を扱う場合はリアルなほうがいいので、ハチャメチャな技を使える新たな武術を作り、異種格闘技。丸腰である必要はないので、ここで剣や槍、銃火器が登場しても、そういう武術だと言い切る。  戦う理由は流派の再建だとか、強さの証明だとかの格闘モノのテッパンを置いて、ここでギャグにシフト。胡散臭い武術なのに強いのが主役かヒロイン。敵はまともな武術を使う。最後の最後だけシリアスに戦って、それまではインチキ臭い勝利の連続。あくまでギャグだと解りやすくしておく。  武術大会にならないため、冒頭はチンピラとでも戦う。ここでイロモノ武術を披露。  義務教育に入れるのはやめて学校とも無縁にして、刺客が武術使い。狙われるのは主役ではなくヒロイン? テンプレすぎるがいったん採用しつつ、ヒロインもバカ強い。  狙ってくる理由、組織の設定が必要になった。アイテム争奪戦、私怨、要人、支配欲は薄いので不可。大会がダメでもないが、あるのならもっと面白い動機付けが欲しい。無ければ鉄拳トーナメントと同じにする。参加者の思惑はそれぞれで、その舞台が大会。これならギャグにもシリアスにも出来る。  鉄拳式でシリアスの参考として、CG映画。平八の野望VS各人、と、三島の血がナントカカントカ。その外にいる連中が面白さなので参考にならない。  モータルコンバットの概要も武術大会。魔界がどうこうとあるが、賞金と入れ替えても差し支えない。登場人物がイロモノという点がモータルの良さなので。キャラクター小説なのでこの路線でもいいが、異能力バトルではなくガチバトルになってるな、と気付いた。  キャラと技をイロモノにした程度では体裁がガチバトルに見えそう……破綻した(涙)。  こういうアプローチでもしも小説が出来上がるとして、書けない以前に読めない気がする。やる気、気力が削られて執筆意欲が薄れるシビアな世界。つまり、プロット1を含めたこれらが書きたくないこと、なのだと判明。  リアリティと迫力のあるアクションと、それをクールにこなす主役、これが好き。  以上! 2013年06月15日13:05:16 ********************