西暦弐千年
一月十七日(月曜日)一月ニ十三日(日曜日)まで


「歌」と内容は必ずしも関連していません(笑)


1月17日
ぬくもりを 確かめたるや 北風の
一夜の宿や 共に行く旅


仕事から戻って来ると
お家の玄関の脇に見知らぬ猫が二匹いる。

体を寄せ合ってちょうど風の当たらない窪みに
ぴたりと寄り添っている。

昼間降っていた雪は
細かい雨に変っているのだけれど
風はまた肌を刺すようになってきている。

私が目線の高さを揃えるために
しゃがみこんで少しづつ近づくと
少し背中の毛を逆立ててはいるのだけれど
逃げようとはしない。

二匹ともすこしくたびれ御揃いの首輪をしていて
小さな迷子札がついているようだ。

私はお家に入って
二匹分のカラカラまんまを外猫さん用のお皿に盛って
古くなったバスタオルを一枚掴んで
もう一度外に出る。

毛並みは少し艶が無く痩せている。

夢中で食べている首輪の迷子札は
一匹の方はかすんでしまって読めなかった。
そしてもう一匹の方の迷子札は読めたのだけれどこう書いてあった。

「躾済みです。ご覧の通り可愛い小猫なので可愛がって下さい」

二匹はもう小猫ではなかった。
私はそっと首輪の留め金の穴を2個づつ動かして
すこし頭を撫でてみた。

喉を鳴らし、もう落ち着いている猫達は
私に少し甘えてみる。

ごめん
私はきみたちの世話をずっとは出来ないんだよ。
一夜の宿は貸せるけど、それ以上出来る事はないんだよ。

私はバスタオルをほっこり二つに折って
猫のいた場所に置いてドアを締めた。

小さく開けて覗いた窓からは
寄り添って眠りにつく二匹が見えていた。

食事が終わって片づけや用を済ませてからもう一度覗いてみると
もう二匹はいなかった。
ほんとに躾はしっかり残っているみたいで
汚した跡は少しもない。

元気でいるんだよ。

まだ少しぬくもりが残っているような気がする
タオルを片づけながらまだ少しぬくもりが残っているような気がする
タオルを片づけながら
雨の上がった街に向って少し祈る。

それだけが私に出来る事だった。



1月19日
襟元を くつろげたるも 堅き頬
鞄に入れし 夢や叶えと


ラッシュから少し遅れたホームに並ぶ。

携帯電話の呼び出し音に
前に並んでいた若い男の子が
慌てて鞄から取り出す。

「はい。**です。あっ!
うん、センターどうだった?
うんうん。えっ?すぐ行くから待ってて!」

振り向いて列から離れる彼の顔には
ぱぁっと笑顔が広がる。
電話の向こうにはきっと近しい女の子がいる。

今から逢うんだねぇ・・・・・。いいなぁ・・・。

受験の季節の私は
したいことがあっても、我慢ばかりしていた。
でも我慢している事で、そんな自分に満足していたりもした。

自分に与えられた時間の全部を
受験の為に使っていた訳では勿論ありはしない。
でも何か自分に言い訳するために部屋に閉じこもり
そして、就職に有利な学科を選んで受験をした。

幸運にも志望校には入学出来てそれは嬉しい事だった。
でも、憶える事は出来たけど
あまり学ばないまま、卒表してしまった気がする。

電車の座席に運良く座れて
ふと、見上げると先ほどの男の子が吊革に掴まっている。

どっちかが、我慢したのかなぁ・・

男の子は少し顔が赤くて
電車が動き出すと激しく咳き込み出してしまった。

私は男の子の膝小僧を指でとんとんと叩いて
目を合わせてから席を譲る。
ちょこんとお辞儀をして座ってから、咳が少しおさまると
名残惜しそうに携帯の呼び出し音を切り
鞄から参考書を取り出して目を落とす。

衿のボタンは外しているのだけれど
表情は風邪の為だけではなく硬く見えた。

きみが見ているいろんな夢が
叶いますように。



1月20日
今日は歌はお休みです


珍しく私のゲストブックにサイトの宣伝の書込みを頂いた。

「カリスマ判定」

私がお邪魔しているサイトでもなんどか判定結果を拝見していたのだけれど、
「カリスマ」ってのは、私にはまったく縁もゆかりもない言葉なので
結果の引用を読んで、ふむふむと思っているだけで、
サイトへはお邪魔していなかった。

私事でばたばたしているので
メールやゲストブックのお返事が
間に合っていなくて心苦しいのだけれど
私は基本的に書込みを頂いた方のサイトは拝見する。

ネット屋さんから繋いでみると
なんか面白そうなのでやってみた。

「めぐみ」さんのカリスマ性は   39.6   ポイント

「いまいちカリスマ」です。

良くも悪くもすこぶる平凡。ごく普通のノーマル人生。このままでは貴方の人生何もない。10把ひとからげの人生だ。最後のチャンスは今しかない。もう少し頑張んなきゃアカンでしょう。

貴方の適職
銀行員、工員、公務員、サラリーマン、店員、教師
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「めぐみ」さんの満足度は   60   パーセント

貴方は、まずまず、今の自分のカリスマ性に満足してます。
世の中、カリスマ時代。自分のカリスマ点数を見つつ、精進してちょ。
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「めぐみ」さんの順位は、直近1000人中  627   番目です。

ちなみに、これまでの平均は43.7ポイント。 残念、平均より下だっち。周りを見つつ、精進してね。。
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「めぐみ」さんの親友は   子連狼   さんです。 超真面目人間だよ。
風呂場  で待ってますので、すぐ行ってやってください。

子連狼さんの心の声。   「パンツにパンダの図柄入ってるんだ」

(注) ここだけはジョークです。親友名、特徴、待つ場所は毎回変わります。

ここをクリックするとこの欄のみ何度でも遊べるようになります。ひと時の冗談をお楽しみください。

案外当たってるかも知れないなぁなんて思って読んでいると
「これは、すごく当たるのかも!」
ってびっくりしてしまった。

それは判定の内容ではなくて
「パンツにパンダの図柄入ってるんだ」
と言えば日記猿人様でいつも拝見している尊敬する日記書き様
ちうかにっき様12月9日付け「勝負パンツ」
以外に見たことがない。(ぱんつの画像もあります)
HNなんていくらでも持てるし。

先方が私の事を親友だと思っていらっしゃる事はないだろうし
ご存知かどうかも定かではないが
私の方からはほぼ毎日拝見させて頂いている。

残念ながら(^^;;この日記もネット屋さんからアップしているので
風呂場にはすぐ行けないのだけれど<=おい!
これまた偶然に今日の日記の御題は「キングオブ○ンコラー」で、ご近所みたいなもんだ。

あんまり偶然が重なったので
思わずこんな日記までアップしてしまった。

「カリスマ判定」様は、ひょっとするとカリスマになるかも知れない@私見

(無断リンクご容赦下さい)
+

1月22日
サクサクと 別れの唄や 霜柱
消ゆるさだめに 消さるもさだめや


今日は口開けに
初めてのお客様に一人だけお会いする。
そしてあとは時間内全指名を頂く。
ありがとうございました。

昨日の北風に、外に出していた
ポリバケツのごみ箱が動いてしまっていた。

休日の朝なのでまだ誰も歩いて居なくて
横にあるお家を取り壊した跡の仮設駐車場の場所ふさぎになっている。

あらら・・・

私は持ち手を持ってひょいと動かそうとして少しつんのめった。

すげー重いなぁ・・・何が入ってるんだ。

ちょっと覚悟して鼻を押さえながら蓋を開けてみると空っぽだ。

ん?

私は狐につままれたような気がして
もう一度ゆっくり持ち上げてみる。

ひゃぁ、動かないよ。なんで?

「サクサク」
歩き回るたびに音がしている。

そうか!

やっと私は気が付いた。
ごみ箱は一昨日の雨を沢山吸っていた駐車場の地面に
凍り付いていたりした。

昨日の夜は大寒の暦通りに冷え込んでいて
空には今年初めてのすこし蒼い満月が、ピンと張りつめた冬の空に
でっかく浮かんでいた。

ちっちゃかった頃
舗装されてしまった横丁には霜柱は立たなくて、
本通の街路樹の根元や公園まで踏みに行った事を思い出す。

ビニールの底の薄い靴で踏む霜柱は
少し足の裏にも感触が残って
そして柔らかい冬の朝日があたると
みるみる溶けてゆくのを飽きずに眺めていたりもした。

今日の私は、底のガッチリしたブーツを履いていて
そして、霜柱の事もすっかり忘れていた。

軽くブーツでけっとばすと
ごみ箱は「べりッ!」って感じで地面から離れ
乾いた音と一緒に霜柱をなぎ倒す。

駅に向う道はどこも舗装されていて
霜柱は見つらなかった。



1月23日
ゆびさきを わずかにからめ みつめしや
合わせ鏡の 我と君の目


冷たい雨が降る。

昨日の帰りにお気に入りのお店の最終バーゲンへちょっと寄って
ハンドウォーマー付きのセーターと
異形断面糸を使った面白い光り方をするニットと
ウエストを思い切り絞った
アンカットコールのコートを買って来た。

定価の合計は48.000円。
そして私が払って来たのは6.900円だ。

お店にはもう春の商品が並んでいて
隅っこのハンガーに並んでいた商品は
サイズが残っていなかったり、ちょっと特殊なデザインだったり
ディスプレイに使って傷がついていたりする。

コートは裏地が5cm程、縫い目の処で裂けていた。
そのおかげで9割5分引き端数切り捨て。

ウィンドウに飾ってある時から気になっていたので
大喜びで買って来た。

お裁縫箱と端切れの箱を取り出して
裂けているところを一針づつかがる。
裏に布をあてて待ち針で止めて
つらないように小さな運針で一針ずつ縫い合わせて
軽くアイロンをあてるとほんとんど判らなくなった。

袖を通して鏡の前でちょっとポーズを取ってみる。

なんとなくご機嫌な私の足元に
猫がじゃれついてきて、ひょいと抱きあげ
一緒に鏡を覗いてみる。

猫はきっと抱かれたのが嬉しくて
ゴロゴロ喉を鳴らして目を細める。
私は私が嬉しいときに
一緒に喜んでくれたような気がして
笑顔になる。

コートにはいっぱい猫の毛がついてしまっていたけど
それを外すのも楽しいような気がした。

今度雨じゃない日に、このコートを着て出掛ける。
ウインドウ越しに見ていたコートは、私と一緒に街を歩く。

冬は半分くらい終わってしまってはいるのだけれど。



いんでっくす



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