どろんこ村のある渥美半島は、冬には冷たい季節風が吹くものの、温暖で一年中を通じ作物が育つ農業地帯です。電照菊やトマトやメロンなどの施設園芸・キャベツなどの小品目・大量生産の農家がほとんどです。この渥美半島で、仲間4人といっしょに農業体験施設『渥美どろんこ村』をスタートさせたのは10年前の夏でした。都会の人たちに農業にふれてもらおう、自分たちも夢をもって楽しく農業を続けていこう、そしてそのことを通じて地域を変えていく力になろうというのが共通の思いであり、夢です。現実には、我が家の農業経営=どろんこ村といった状態ですすんでいます。

 我が家は、私たち夫婦と母との三人で、3ヘクタールの畑に農薬や化学肥料をほとんど使わない露地野菜、60アールの田んぼに米(赤米・黒米も)、1000羽の鶏を平飼いするといった、渥美半島にはめずらしい昔ながらの農家です。

 ファーム・ステイでは、この家族で営む農家の生活の場に子どもたちを受け入れます。参加する子どもたちには、自然とともに生きる農家の暮らしを、どろんこ村の畑や食卓から感じてもらえたら−−−。ファーム・ステイ中子どもたちが体験することは、堆肥まきや種蒔きなどの農作業の他にタマゴひろいやヤギの乳搾り、そのタマゴやミルクを使ったケーキづくり、自分たちでつぶした鶏の肉でのハンバーグづくりなど盛りだくさんです。土や草にふれ、自分たちも自然の一部分であることを、自分たちで収穫した野菜やタマゴ、肉などを料理して食べることで、動物や植物のいのちをもらって生きていることを、感じてほしいと思っています。
 子どもたちの体験をサポートするのは、どろんこ村の若いスタッフと、大学生のボランティア・スタッフたちです。彼らの多くは、大学のゼミのとりくみで初めて、どろんこ村を訪れた若者たちです。どろんこ村で農業体験をしたことで感じた農業のきびしさ、楽しさ、食べ物の本当のおいしさなどを、こんどは子どもたちに伝えたい−−−この若者たちの思いは私たちがどろんこ村を通じて多くの人たちに伝えたいことでもあります。何より農業にはまったく関心のなかった若者たちが、どろんこ村での体験を通じて変わっていく様子を見るのは大きな喜びです。

 若者たちと、農家の私たちが同じ思いで取り組む、子どもたちのためのファーム・ステイ−−−これこそ、農業の可能性を追求する一つのとりくみではないかと、私たちは考えています。

どろんこ村
代表:小笠原弘




渥美どろんこ村
代 表:小笠原弘
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