生物の体は、細胞からできています。細胞は小さな部屋で、まわりは薄い膜が覆っています。この細胞を包む膜には特別な性質があります。薄い水から濃い水のほうにだけ、水を通すという浸透圧の法則です。細胞の中の水が周りの水より薄ければ、細胞から外へ水はどんどんでてきます。キャベツを塩でもむと、水がでて柔らかくなります。ナメクジに塩をかけると、やはり水がでて小さくなってしまいますね。これがひとつのれいです。反対に細胞の中の水のほうが濃いときは、まわりから、どんどん水が入ってきます。魚は体全体が、この細胞を包む膜のようなもので覆われていると考えてよいのです。だから、真水にすむ魚は、まわりの水がどんどん体の中に入ってくることになります。海にすむ魚は、周りの海水を薄めるように、体の水がどんどん出ていきます。このままではたいへんです。体の中の水の濃さも、いつも同じにしておかなければなりません。そこで、いよいよ「うろこ」が働くのです。魚のうろこは、皮膚の一部がうろこにかわったものです。うろこは水の出入りを制限するのです。真水にすむ魚はうろこのない、えらや口の中から、水が体の中に入ります。余分な水はうろこに邪魔されて入れません。また、入りすぎた水は、体の水を薄めてしまうので、腎臓から外にすてられています。真水の魚は水を飲む必要がありません。海水の魚はいつも、周りの海水に体の中の水が引き出されようとしています。そうさせないように、しっかり守っているのがうろこです。だが、うろこのない部分から水が出てきます。そこでさかんに海水を飲み、腎臓で塩分だけをこして外にだします。以上が簡単ではありますが、うろこのおはなしです。
これからも、どしどし魚のおもしろ話をお伝えしたいとおもいます。また、ハーバークラブでは膨大な量の魚関連の図書を所有しています。わからないようなことがありましたらメールにてご質問下さい。できる限りお答えしたいとおもいます。
うろこの働き
VOL . 1