キャラクター設定
工藤優作
主人公の父。世界的な推理小説家で妻と共にロサンゼルス在住。息子の言によれば世界各国を飛び回っているらしい。それが取材のためなのか、各港の女の機嫌を取るためなのか、はたまたいきなり電話をかけてくるモサドの友人に会うためなのかは謎である。単なる放浪癖なのかも知れないし(一ヶ所に3ヶ月以上住むと発作起こして暴れるとかね)。
今日びのご時世に“ミステリー作家”ではなく“推理小説家”と言うあたりただ者ではない感じがする。まさかと思うが怪奇小説まがいの奇猟殺人とか、密室トリックとか書いているんだろうか。走っている電車の窓から釣り糸で死体をつるすなんてトリックを大まじめに書くあたり、どこが世界的な作家なんだろうという気もしなくはない。
代表作“ナイトバロン”シリーズは、怪盗ルパンあたりを意識した作品ではないかと思う。息子がホームズを気取るなら、親父はルパンという訳だ。コカイン中毒のホモと情緒不安定の色情狂の勝負は、今のところ色情狂の全勝。コミックス27巻中3回登場して3回とも主人公に圧勝している。
若い頃は私立探偵をやっていたらしい。その頃の面構えははっきり言ってヤクザのチンピラ。ボルサリーノに細身のスーツはイタリアヤクザ風である。おまけに電波入っているとしか思えない行動で、伝説まで作ってしまったようだ。このあたりの性格が、息子を誘拐して縛り上げ、雪の日の廃屋のキッチンに一晩転がしておくなどというサディスティックな行動に結びついているらしい。受けを取るためなら自分の不幸も身内の不幸もネタにする、エンターティナーにありがちな壊れた人格の人物。
工藤有希子
主人公の母。工藤優作の妻。旧姓藤峰有希子。元女優の37歳。
本人の言によれば“世界的な女優”だったらしいが、“あぶない婦警物語”などというどう考えてもバラエティドラマとしか思えない番組に出演しているあたり、あまり信用しない方がいいかも知れない。まあハリウッド映画に1回出たぐらいのセクシー系女優だったという所か。案外デビューはAVだったのかも知れない。
名前の由来は峰不二子だそうな。たぶん青ルパンの方の不二子だろう。
振りちぎれた夫の性格に動じず、あまつさえ付き合いきってしまうあたり、ただ者でない事は確かなようだ(ふつー実の息子にクロロホルム嗅がせるか?)。しょっちゅう夫婦ゲンカしているらしいが、そのたびに元のサヤに納まるのは夫の方の人徳だろう。どう考えてもこのおかーさんが自分から折れる事はなさそうだ。きっと怒らせると厄介だから“触らぬ神に祟りなし”とばかりに周囲が折れてくれるのだろう。えてして美人というのは得だ。
ほわわ〜ん、としたしゃべり方のせいか、イメージとしては“永遠の少女”。大草原でバズーカ砲ぶっぱなして遊ぶぐらいはやりかねない少女(笑)。上流階級のご婦人方の間をちゃんと泳ぎ渡れる少女。男の純情踏みにじっても許されてしまうだろう少女。――こういう女のために男は身を持ち崩すんだろうなあ。
物語上の最終兵器ではないかと思われる。
工藤新一
主人公。高校2年生にして数々の事件を解決し、新聞に3段抜きで写真が出ていた(きっと東スポだ)。日本警察の救世主。高校生探偵。幼なじみの毛利蘭とプラトニックなお付き合いを更新中(いや、案外もう済ませてるかもしれない。コトを起こす手際は良さそうだし)。
尋常でない性格の両親の間に生まれた変わり者のサラブレッド。普通とは言えない生まれの上、そこそこの能力があるとなれば、同世代の中で浮くのは間違いない。しかも探偵志望ときたもんだ。幼くは野島伸司脚本まがいのイジメのターゲット、長じては“あいつにだけは関わりたくない”と思わせる極めつけの変人として、周囲から後ろ指をさされていたんではあるまいか。礼儀正しく大人の受けを取ることは得意そうだが、同年の機嫌を取るのは思いきり下手そう。きっと強烈なマイペースで、はた迷惑の極地的な人物に違いない。
英会話は堪能で歌は音痴。原作中に成績が明記された事はないが、ホームズと同じく関心分野以外に一切注意を払わないだろうから、成績表には1から5までが揃っているはずだ。教師にしてみりゃ一番厄介なタイプ。苦手科目の教師は泣いてるだろうなぁ。
幼なじみの毛利蘭曰く『自信満々でキザで意地悪』。日本全国に女性ファンがいて、ファンレターをもらっているらしい。まあ外面だけ見ればそういう事もあり得るだろうというハナシだ。高校サッカーではかなりの腕(いや足?)だったそうな。
私情だが――私立探偵というとMASTERキートンを思い出す私としては、こいつが探偵として大成するのは難しいと踏んでいる。いかにも汚い仕事がやれないタイプ。ついでに言えばコロンボのような粘着体質でもない。暖炉の前で編み物しながら事件を解くならともかくとして、アウトドア探偵として犯人とやり合うにはかなりの所頼りない気がする。人を裁くという観点からしても、どうも人格が浅いように思えるし…。十代後半から二十代はおのれの一生の価値観を選び取る大事な期間だと思うんだが、その時期に大人のマネをするのは後々に禍根を残さないのだろうか。
極言しちゃえば単に頭がいいだけの子供だと思うのだが、年頃のお嬢さんたちにとっては彼のようなキャラクターがたまらなくカッコよく見えるらしい。…女心って判らない。
将来的には国家権力バックに背負って警察務めするのが一番無難なんだろうが、こいつの協調性のなさを思うとそれも難しい。毛利蘭と結婚して小五郎と組んで探偵やるのがベストの選択かも知れないが、往年のシティハンターコンビの優作を差し置くのは難しいだろうなあ(田中秀幸はいい声優だ)。
本人にその自覚があるかどうかは別にして、かなりのファザコンではないかと思われる。
江戸川コナン
工藤新一の稚魚(幼体バージョン)。成長すると名前が変わる。悪の組織に赤いキャンデーを飲まされた工藤新一が変身している(ちなみに大ウソなので本気にしないように!)。青いキャンデーを探すため、組織の情報を求めて毛利探偵事務所に居候中。
アニメのこいつは完全球体の頭部に申し訳で胴体がついている三頭身。その頭でっかちぶりは作画によっては頭部容積≧頭部以外の容積ではないかと疑わせるほどだ。おかげで爆発事故関連ではごろんごろんよく転がっている。脳味噌に水溜まってんじゃないかと余計な心配をしてしまうほどだ。そう言えばサッカーの起源って、捕虜の首ちょんぎってそれを蹴り倒して遊んだことに始まったんじゃなかったっけ。
見かけはコドモ、頭脳はオトナ。高校生探偵の脳味噌そのまま小学一年生に逆戻りしたため、小学校で1+1を教わる毎日である。絶対大学受験は失敗するだろーし、それ以前に高校留年確定。青年老いやすく学成りがたし。先行きに大きな不安を感じている事だろう。
片思い(両思い)の毛利蘭と同居生活をしながらも、そうと言えないどころか、正体を知られちゃならないデビルマン生活(言った所で信じちゃもらえねーだろーが)。小学生じゃさすがに酒も煙草も女もダメだから、ウサを晴らす方法もなかろうに。…まあ本人楽しんでるみたいだからいいけど。
毛利小五郎
元刑事の私立探偵。37歳。妻の英理とは別居中。一人娘の蘭と居候のコナンの三人暮らしである。
本当はヘボ探偵だが、麻酔針を打ち込まれ、コナンの推理ショーのアテレコに利用されるようになって“眠りの小五郎”と呼ばれる名探偵に変身。眠ってる間に事件が解決してて、不思議に思わないんだろーか。病気で手術する時、麻酔がきかなくて大変そうである。
「ダメな大人の見本」とけなされつつも、柔道も強いし射撃の腕はピカ一。細かい事に気が付かず、思いこんだら一直線的な行動をしでかす性格からしても、はっきり言って探偵よりは刑事向きだろう。男は黙って…を地でいく古典派、と言えなくもない。おかげで相思相愛にもかかわらず、妻の英理とのヨリは戻りそうにない。もっとも別居の原因は、英理の性格の方が大きいと思えるが。
家族がからむとがぜんカッコよくなる。英理の事があるせいか“女性を守る”という事に関して並々ならぬ情熱を傾ける。単にスケベオヤジの下心と言ってしまえばそれまでだが、男ってなぁそういう物だ。アイドル・沖野ヨーコのミーハーファン。高所恐怖症。掃除はできないが料理はできるらしい。ワインのテイスティングまでしてたから、味覚は並以上だろう。
情けなくて、それでいていい男である。
妃英理
毛利小五郎の妻。やり手の弁護士。37歳。小五郎とは学生結婚で20歳で蘭を出産。育児しながら大学通って弁護士資格を取ったようだ。えらいおかーさんである。
美人で意地っ張りの毒舌家。もーちょっと物言いが優しけりゃ、小五郎ともめる事もなかったろうに。気が利く方じゃない上に料理は下手(味オンチだという説もあり)。あんまりヨメさんにしたくないタイプだ。
やり手の弁護士らしく、頭の回転は新一と同じくらい早い(おかげで新一はこの女が苦手…って事は新一は格下の奴とつるむのが得意ってコトか)。蘭に「お腹を冷やすから短いスカートをはくな」と言うクセに、自分はそれ以上に若い格好をしたりする。
決め技は小五郎仕込みの一本背負い。
毛利蘭
新一の幼なじみの高校2年生。少年マンガの定番、主人公と近からず遠からずの女友達である。空手部女主将。都大会優勝経験あり。気が強くってしっかり者で姉御肌。優しくて涙もろくて料理上手。ついでに言えば引き締まったナイスバディ。ぜひとも嫁さんにしたいタイプである。
キザでナマイキで推理オタクな新一をそれでも好きだと言い切るあたり、かなりな物好きと言えるだろう。顔だの家柄だので憧れる女は多そうだが、あの性格の悪さ、デリカシーのなさに付き合える女はザラにはいるまい。今日びデートしながらホームズの話を振る男というのは、ある意味エロゲーの話題を振る男より危険かも知れない(イメクラでホームズのコスプレして女の子をネチネチいじめそうだ)。いくら幼なじみとは言え…男の趣味は最悪と考えてもいいだろう。
新一=コナンである事を疑っているが、確証をつかめずにいる。
個人的に蘭は大好きなので、先行き不安な探偵志望男なんかとはさっさと手を切って金持ちの息子や医者・弁護士の息子とくっついて欲しいと切に願っている。だってさ、苦労するの目に見えてるじゃん。あのドンカン男、絶対ワリ食わせた事さえ気がつかずに自分はとっとと走っていってしまうに違いないんだから。
初対面の見も知らぬ男の子をその場で預かってしまうあたり、いい度胸である。有希子に養育費を渡されるまで、どうやってコナンの必要経費を出していたのだろう。洋服とか下着とか、蘭が買いに行ってるんだろうか? 小五郎の扶養家族として役所に届けて節税してるんだろうか? ――このあたりはかなり謎が多い。
鈴木園子
蘭の友人。鈴木財閥の末娘。金持ちの娘とは思えないほど庶民な性格である。
男あさりに命をかける乙女。そこそこ美人の女の中に、たまにこういう奴がいる。大体においてプライドが高くて、そこらの男じゃ満足できない。1人キープしてももっといい男はいないかと探しまくる。そのガツガツした感じが男を敬遠させる元だというのが判らないらしい。
とりあえずキープに京極真という空手の達人をGETしている。
鈴木財閥会長の父と向こうっ気の強い母、おとなしい姉の四人家族。姉は富沢財閥の三男と婚約中。
阿笠博士
名前は“ひろし”と読む。通称ハカセ。工藤家のお隣さん。新一に言わせると「役に立たないガラクタ」を作っている自称発明家。
出腹でハゲでヒゲという、ちょっと女にモテそうにない外見であるが、ひょっとしてひょっとするかも知れない。何たって黄色のビートルでコナンの同級生の小学生を遊びに連れ回す(お遊びのアシ代わりに使われている)ぐらい面倒見がいいのだ。若い頃はけっこう派手に女遊びをしてたんじゃなかろうか。妾宅に超美人のねーちゃんを囲っている可能性は…ないか。
叔父の阿笠栗介が大金持ちだったらしいが、それにしてもあのでかい家を建てるのは半端な財力じゃなかったはずだ。おまけにガラクタを作っていて生活できているんである。よほどの金ヅルかパトロンでもいるとみえる(バンダイの社長と抜き差しならぬ関係とか)。――冗談はともかく、ゲームを作っているらしいので、たぶん任天堂あたりと契約して金をもらっているのだろう。ドラクエの堀井雄二みたいなものか。
江戸川コナンが工藤新一だと知る数少ない人間の一人。彼の存在がなければコナンは路頭に迷っていた。ガラクタと紙一重の秘密メカを作りコナンの活躍を助ける影の功労者。その割には扱いが三枚目である。
いつかかっこいい阿笠博士の活躍する話を読みたいものだ。きっとそんな事考えてるのは私だけだろうけど。
灰原哀
新一をコナンに変身させた赤いキャンデーの製造元。元悪の組織のメンバーでコードネームはシェリー。本名・宮野志保。組織を抜け出す時に赤いキャンデーを飲んで小学生になり、コナンの前に現れた。現在阿笠博士の家に居候中。茶髪の小学一年生。
両親を事故で亡くし、一人残った肉親の姉も組織に始末されたため、けっこうヤサグレていたりする。青いキャンデーの開発のため、コナンをモルモットに使うコワい性格。かと思うとちゃんと小学一年生とタメで付き合ってたりするんで掴めないヤツである。一体あの阿笠博士とどういう同居生活を送っているんだろう。マッドサイエンティスト同士、気が合っているんだろうか。
“組織に必要な人間”と言われているあたり、組織内でも重要な位置にいたと思われる。あんなキテレツな薬を作っちゃうんだからさもありなん。武闘派のジンとは一悶着あったようだ。痴情のもつれだったら面白いのに。
コナンこと工藤新一に思いを寄せているフシもあるが、「そういう対象として見ていない」そうだ。興味の尽きないモルモットとしての愛情を感じていたりしたらやっかいである。世の中にはムチで叩き合ってお互いの愛を確認するカップルもいるが、愛の行為が解剖というのはちょっとハードすぎる。
小嶋元太・円谷光彦・吉田歩美
コナンの同級生で好奇心旺盛な小学一年生。コナンと哀を巻き込んで、少年探偵団を結成。他人サマの家に不法侵入したり、公務執行妨害したりと騒ぎを巻き起こす。
ガキ大将タイプの元太、クールな現実派の光彦、おしゃまな歩美とステレオタイプのキャラ揃い。ドラえもんで言う所のジャイアン・スネオ・シズカあたりの役所。ちなみに歩美は本人の言によると、コナンと結ばれる運命らしい。小6あたりで処女なくす女というのは、こういうタイプなのかも知れない。
目暮十三
警視庁捜査一課警部。出腹でヒゲ。ハゲかどうか知らないが、いつも帽子を手放さないので(入院した時まで被っていた)頭部は神秘のベールに包まれている。毛利小五郎の元上司。工藤優作と古くから付き合いがあり、そのおかげで工藤新一の探偵ゴッコのお先棒を担がされている。
警察のような身内意識の強い場所で部外者の協力を要請できるあたり、かなりな権力を持っていると思われる。それも表沙汰にできない類の権力だ。総監の弱みでも握っているのか。いや、警視庁そのものを転覆させるぐらいのネタがなけりゃ、公務員組織に部外者を招き入れる事は不可能だ。間の抜けた顔をして、けっこう侮れない人物である。
高校生探偵を出現させたキーパースンと言える。その割に扱いが三枚目なのは阿笠博士におなじ。一度でいいからかっこいい目暮警部の話が読みたいのも同じ。きっと私以外に読みたがってないのも同じ。
ジン・ウオッカ
悪の組織の武闘派工作員。ヤクザでもそうだが、末端のヤツほど派手な動きをしてパクられる物だ。たぶん組織の三下。なんかやらかした暁には、全ての罪をひっかぶって自首するというお決まりのパターンを踏むと思われる。
本名不明。酒の名前を組織のコードネームとして使用しているらしいが、人前でお互いを「ジン」だ「ウオッカ」だと呼び合っていて恥ずかしくないんだろうか。「スーパードライ」とか「一番絞り」がいたら面白いが、商標登録されてるだろうから使用料払わなきゃなんないか。
組織の色は黒だそうで、夏でも冬でも黒い服を着ている。黒のスーツのウオッカはともかく、ジンなんか黒のロングコートだ。きっと夏場はあのコートの下はフリチンに違いない。夜中に通りすがりの女の前でコートを脱いで見せる趣味でもあるのか。だとしたらさっさと捕まって欲しい物である。
服部平次
ボケさせたら日本一のネイティブ大阪人。工藤新一を“東の名探偵”とするなら“西の名探偵”がこいつ(二人で相撲でも取っててくれ)。自分で言ってるほど有名じゃないのは工藤有希子に同じ。大阪パフォーマンスドールみたく、大阪限定の有名人探偵らしい。新一と同じく高校二年生。色黒。ドレッドにして渋谷あたりを歩かせてみたい。
父親が大阪府警本部長という家庭環境のおかげて、幼い頃から現場をウロウロしていたらしい。非常識な親子だ。筋モンと一般人が混在する大阪ならではの事だろう。
新一=コナンを知る数少ない中の一人。ライバルとして工藤新一に並々ならぬ関心を持っているが、それが新一に対する物か、コナンに対する物なのかは意見の分かれる所である。ただ単に丸い物を見るとつい構いたくなるだけかも知れないし。
二人してなつき合ってあーだこーだ推理している所は、いい漫才コンビである。どっちかってえとこいつはボケ役。
幼なじみの和葉と、こちらもプラトニックなお付き合いを更新中。ただこっちは平次の性格からして「なあ、一発やれへんか?」の一言で一気に解決する可能性大。
遠山和葉
平次の幼なじみ。同い年。ボケさせたら日本一の大阪人その2。
平次が「工藤、工藤」というのを聞いて、工藤新一を女だと思いこんでいた。つまりそれまで服部が口にした名前が全て女だったという事で…恐らく和葉が平次が手をつけた女の後始末を請け負ってきた物と思われる。ちなみに父は平次の父の部下。何となくイヤな想像をかき立てる話である。
そのせいかどうかは知らないが平次への独占欲は強く(ただ単にトラブル起こされちゃたまんね〜、ってだけかも知れないが)、平次が母親の代わりに出席する結婚式にもくっついて来ていた。他の女が平次と同じ柄のシャツを着てるだけで許せない性格は、平次の性格以上にトラブルを招いているんではあるまいか。
同病相哀れむ。毛利蘭とすっかりお友達になっている。
怪盗KID
国際指名手配犯1412号。“平成のルパン”“月下の奇術師”などと呼ばれているらしい。奇術師というより奇行師って気がしなくもない。ノストラダムスの予言張りの意味深な予告状を出し、捜査陣を惑わした上で犯行を犯す愉快犯。
白のスーツに白のシルクハット、白のマントに片眼鏡と、まるでどっかのイメクラかコスチュームショーから走ってきましたと言わんばかりの格好で出没する服装倒錯者。タキシード仮面といいコイツといい、どうしてこのテの変態はこういう格好で高い所から登場したがるのだろう。昔松本零士が「マントはカッコいいからつけてるんじゃなくて、イザという時これで夜露をしのぐという覚悟の現れだ」と言っていたが、こいつの場合それはなさそうだし。マントの下ハダカになって夜な夜な道行く女を驚かしているんだろうか。
元々は“まじっく快斗”という作品の主役のため、コナンに出てくる時は主人公が二人状態でとっても納まりが悪い。映画“世紀末の魔術師”では特にそうだった。何しろ新一と顔も性格の悪さも同じ(おまけに付き合ってる女の顔まで同じ)で、違うのは方向性だけというものすごさだ。とりあえずコナンの中ではKIDの方が0.5枚上手ぐらいの設定らしいが、キャラ被りの観はいなめない。
変装の名人との事で、誰かまわず変装してしまうらしい。安永航一郎のマンガよろしく、己の筋肉を移動させる技を体得しているのかも知れない。