名前
セル
作品
「ドラゴンボール」
タイプ大悪党
悪人度
かっこよさ度
強さ
存在感
作品貢献度
「あえて言えば楽しむことが目的かな? いちばんの目的はもちろん・・恐怖におびえひきつった人間どもの顔をみることだ!」




 レッドリボン軍の狂科学者・ドクターゲロが、孫悟空を倒すためにコンピューターに
作らせた人造人間の最終兵器。あらゆる格闘家の細胞を集めて素材としており、孫悟空、
ベジータ、フリーザ、フリーザの父親、ピッコロの細胞も使われている。人造人間17
号、18号を吸収することで完全体となるのだが、セルが生まれた24年後の未来には
17号と18号が消え去っていた(トランクスに倒されていた?)ので、現世の17号、
18号を吸収しようと、タイムマシンに乗って未来からやってきたのである。

 人間の生態エネルギーを吸収して力を蓄えると、セルの完全体化を阻止しようとする
ピッコロを倒し、17号を吸収。ベジータに敗れた後、18号をも吸収して完全体とな
ることに成功する。

 完全体となったセルは、自分の力を試してみようと、「セルゲーム」を開催して孫悟
空一派と戦うことにした。孫悟空は破ったが、二番手として出てきた孫悟飯の力を覚醒
させてしまう(悟飯をプッツンさせてしまう)と、一転劣勢に。やむを得ず、自爆して
その場の全員を道づれにしようとしたが、孫悟空の瞬間移動により阻止される(この時、
悟空は死亡)。

 しかし、奇跡的に一命をとりとめると、セルはよりパワーアップして悟飯の前に立ち
はだかった。セルの完勝かと思われたが、地球の命運をかけた悟飯との「かめはめ波合
戦」にセルは敗北し(ベジータに邪魔をされた)、完全に消滅してしまった。


 個人的な意見を言わせてもらえば、筆者はどうもこのセルが登場する「人造人間編」
があまり好きではない。現在、未来という時空を越えた展開がややこしくて理解しにく
かったからである。さらに言わせてもらえば、セルという悪役もいまいちであると感じ
る。なぜかというと、「セルはなぜ悪なのか?」「セルはなぜ孫悟空と戦うのか?」と
いった悪役としての必然性というものが、明確でないからだ。

 「ドラゴンボール」に登場するそれまでの悪役は、世界制服を狙っていたり、ドラゴ
ンボールを悪用しようとした。それを阻止するために悟空らが戦うのであった。はっき
りとした善悪の因果関係が存在していたのである。

 ところが、このセルは、世界制服というような世俗的な野望に興味を持っていないと
言っている。ただ「孫悟空を倒すために作られたから」、孫悟空と戦うのである。完全
体となった後に、トランクスに「お前の目的は何なんだ?」と聞かれたとき、「恐怖に
おびえ、ひきつった人間どもの顔を見ること。」とサディスティックな所信表明をした
ことで、ようやく「地球を守るために戦う」という大義名分が生まれるのだが、どうも
無理やりこじつけたような印象はぬぐえない。

 セルは孫悟空やベジータの細胞を持つため、「ただひたすら強くなりたい。強いやつ
と戦いたい。」というサイヤ人気質があり、結局は、戦うことそれ自体が目的なのであ
る。そうなると、どうも善悪どうのという問題では整理しにくくなるのであろう。悪役
としてとらえにくい一因である。

 セルは、もちろんフリーザやコルド大王の細胞も持っていたため、十分に邪悪であり、
サイヤ人気質がマイナスのベクトルに働くという点で、なんとか悪役となり得たという
ところであろうか。

 余談だが、アニメ版でセルを担当する声優「若本規夫」氏はかなりの適任であろう。
筆者は、「銀河英雄伝説」のロイエンタールを演じているのを聞いて若本氏のファンに
なったが、このセル役でも、ナルシストかつどことなくシニカルなお声を存分に発揮し
ている。


「喜べ兄弟よ!わたしの体の一部となることで、どんな力にも勝るパーフェクトな超人
が誕生することになる。」
17、18号にむかって。

「あえて言えば楽しむことが目的かな? いちばんの目的はもちろん・・恐怖におびえ
ひきつった人間どもの顔をみることだ!」
トランクスに「お前の目的はなんだ?」と問われて。

「闘いは、こうやってある程度実力が近くなくては面白くない。」
孫悟空に対して、余裕しゃくしゃくのセル。このあたりにもサイヤ人気質が見える。

戻る