情報活用に役立つ本

(敬称を省略しています)

『販売の科学』
唐津一(PHP文庫)

当初の知識の枠だけで考えるなら、分析など
しない方が良い。人にも聞かない方が良い。
既成概念や固定観念は捨ててかからなければ
前に進めない。好奇心と追い詰められた環境
が知恵を生む。他に『かけひきの科学』など
本当に企業で使える情報の取り出し方の本。

『流通マンのための情報駆使術』
小林隆一(ビジネス社)

マーケティング調査の概要を説明している。
調査の目的は実用性にある。理論や精度では
ない。ある程度調査に慣れてくると、忘れ易
い部分だ。理論が高度になってくると、目的
と手段を取り違え易い。この本は分かり易く
幅広いので入門書としてはお勧め。

『知的生産の技術』
梅棹忠夫(岩波新書)

メモやカードの活用法・読書・整理法など。
情報活用の生産性についての先駆者である。
古典として読んでいただきたい。その考え方
は現在でも通用する。
『超整理法』(野口悠紀夫)
『超メモ術』(野口靖夫)
などと比較すると面白い。

『危機管理のノウハウpart1』
佐々淳行(PHP文庫)

●最悪に備えた準備をする
●情報伝達の方法を確立しておく
●戦闘に負けても戦争に勝たねばならない
情報に関して実際に使えるノウハウが満載。
悲観的に準備し、楽観的に実施せよ。という
言葉はマーケティングにも当てはまる。
『八甲田山死の彷徨』(新田次郎)は事例と
してお勧め。

『データベース・マーケティング
野口恒(日本経済新聞社)

日本のデータベースマーケティングについて
書かれた本。1988年初版だが、現在でも
参考になる部分が多い。丸井・ヨーカ堂・
花王など身近なので分かり易い。私も応用さ
せていただいた部分がある。
なおデータベースの正規化などコンピュータ
技術については、佐藤正美氏の著書が良い
と思う。

『データベース・マーケティング』
江尻弘(中央経済社)

データベースマーケティングの理論と事例
(ただし米国のもの)をあげた本。
LTV(ライフタイムバリュー)や
失敗事例などの解説もあって勉強になる。
他にも『ダイレクトマーケティング』などの
著書がある。荒川圭基氏も同じように
『データベースマーケティング』や
『ダイレクトマーケティング』の著書が
ある。

『考え方の論理』
沢田允茂(講談社学術文庫)

論理学は正しく考えるための学問。いまさら
正しく考えると言っても、堅苦しい感じがす
るだけである。しかし複雑なものごとを考え
ようとする時にこそ、基本的な考え方が生き
る。日本では論理学はあまり活発とは言えな
いが、世界で見れば記号論理学やディベート
など一般的な分野だと思う。これから論理学
も必須になって来るのではないだろうか。
『思考の整理学』(外山滋比古)
『論文の書き方』(清水幾太郎)
『ディベートの技術』(北岡俊明)
などと併せて読まれると面白い。

『CIA流戦略情報読本』
H・E・マイヤー(ダイヤモンド社)

知りたいことと知らねばならないことを区別
することから始める。情報加工者と意思決定
者を区別すること。有用な情報は常に時間軸
を持つ。情報をインテリジェンスにするため
の考え方を述べている。マーケティングに関
してならば、
『マーケティング情報システム』(陸正)
などがお勧め。

『統計的データ解析とソフトウェア』
大隈昇(放送大学教材)

統計解析の教科書用として作られているの
で、内容も説明の順番もしっかりしている。
ただしある程度予備知識が必要。入門用と
しては、『多変量解析の実践』『分散分析の
はなし』『すぐわかる統計処理』などが
お勧め。

『初等ORテキスト』
OR演習部会編(日科技連)

オペレーションズ・リサーチの入門書。
線形計画法・スケジューリング・待ち行列・
シミュレーションなど一通りの事例が分か
る。一通り分かるのは嬉しいが最初はとっつ
きにくいかも知れない。同じ日科技連の
『QC七つ道具』などQC関係から入った
方が分かり易いかも知れない。







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