原田泰治の絵画


2002年9月、原田泰治さんの絵画展が地元の砺波市美術館で行われました。
原田さんは長野県諏訪市出身の田舎の風景画を描いている有名な画家&グラフィックデザイナーです。
谷内六郎さんの絵によく似た感じの見る人の気持ちを童心に返らせる実にほのぼのとした絵で、日本人の心の故郷とも言われています。

昭和15年長野県諏訪市に生まれた原田さんは4歳から12歳にかけての8年間、父親の農業への転身のため、長野県下伊那郡伊賀良村(現在の飯田市)に移り住みました。その時の原風景の体験を元に、1971年頃から信州を題材にした絵画作品の制作を始めました。

満1歳の時、小児麻痺にかかり足が不自由になった原田さんは、戦中戦後の昭和の激動期を家族とどのように過ごしたのでしょうか?そして何が原田さんにあのような絵を描かせてくれたのでしょうか?ご興味を持たれた方は一度、「泰治が歩く」(講談社文庫)、「とうちゃんのトンネル」(ポプラ社)を読んでみて下さい。日本が貧しかった時代の懐かしいドキュメンタリーです。

砺波市美術館で行われた「原田泰治の世界展」では砺波市を取材地にした「黄金色の里」や「苗床」の絵も展示されていました。となみ野をはじめ日本全国を歩き続けて、ふるさとの暮らしや去り行く風景を描き続ける原田さんは今も元気に活動しています。

平成10年、長野県諏訪市の諏訪湖畔に「諏訪市原田泰治美術館」が開館されました。
名誉館長は親友のさだまさしさんです。        


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