(だいせつざんからとかちだけ)
大雪山から十勝岳
(2290m〜2077m)


初の北海道ツアーは何と山となってしまいました。
大雪山とは大雪国立公園の2000m級の山々の総称で最高峰は旭岳です。広大な高原台地に黒岳、北鎮岳、中岳、旭岳などがあり、広々とした山域の中に壮大な山岳とお花畑を望むことができます。黒岳七合目まではロープウェーとリフトを使って登れる手軽な山です。
十勝岳はコニーデ式の活火山で、風向きによって噴煙がコース上にかかる恐れもあり、火山情報を丹念に入手しておく心構えが必要です。大正15年の新噴火口の爆発で144名の死者を出したという記録があり、現在の白金温泉から望岳台までのバス道路はその悲劇の場の上に作られたようです。


平成8年7月下旬、毎日新聞旅行ツアーで参加しました。関空で添乗員のお出迎えを受けて旭川まで。そこからバスで1日目のの宿泊先、層雲峡温泉へ向いました。途中、車中から見える景色は広々とした農園がたくさんあり、さすがに北海道に来たという感じ。本州ではあまり見られない風景でした。層雲峡温泉のホテルで食事と温泉を済ませて、翌日からの登山に備えました。

翌朝は大雨の中を層雲峡ロープウェイに乗り込んで黒岳駅まで、そこから雨の中を黒岳に登頂、その後は雨のためコース変更して旭岳には行かず、中岳、姿見ノ池へと進みました。途中、何の囲いもない天然の露天風呂があり、よその登山客のおじさんが素っ裸で入っていました。うらやましぃー。その日は旭岳温泉に下山、ホテルに宿泊しました。

翌日は十勝岳へ向って出発。怪しい雲行きを眺めながら、バスで十勝岳スキー場のある望岳台まで行きました。リフトを横目にスキー場の斜面を歩きながら進んで行くと、天候がさらに悪化。避難小屋から先はより強風となって一苦労しました。火山特有の真っ黒な石ころもゴロゴロと転がっており、足がふらふらともたつく始末。昭和噴火口付近まで来ると、添乗員の判断で今回の十勝岳登頂も断念することになりました。山中でお弁当を食べていると、1匹の汚れたキツネが山の中をたむろしている姿を見つけました。

十勝岳登頂を断念して早く引き上げたご褒美に、午後から上富良野のラベンダー園に連れて行ってもらいました。広大な大地一面にラベンダーが満開!同行者一同、「うわぁー」と悲鳴があがりました。我を忘れて写真を取り出すものが続出。山はダメでしたけど、ラベンダーは見頃だったようです。その日は旭川のホテルに宿泊。夜は旭川ラーメンを食べに行きました。

今回は大雪山、十勝岳ともに登頂は果たせず、また悪天候で展望は全くゼロでしたが北海道の山というものをある程度、知ることは出来ました。本州の山に比べるとやはり広々として落ち着きがある感じがしました。また高山植物は本州とほぼ同じで、ただ花の名前に「エゾ・・・」と書かれてあるだけだったようです。今度は是非、晴天下の北海道の山を登ってみたいものです。ちなみに今回のツアーに同行した人達が本州の梅雨が北上してきたのではないかと愚痴っていました。北海道は梅雨とは無縁ってウソなんですね。


雪渓の残る広々した山中の大雪山


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