(おんたけ)
御岳
(3067m)


北アルプスの最南端に位置する独立峰。コニーデ式火山で、つい最近の1979年に噴火。乗鞍火山帯に属する山で、主峰の乗鞍岳からは御岳が望めます。古くから信仰登山の山で今でも組織や戒律を守り、白装束の人達が行列を作って登っているようです。この山は一個の山として、主峰・剣ヶ峰、継母岳、摩利支天山、継子岳から成り、間に二の池、三の池、賽の河原などもあって、非常に大きなボリュームのある山塊となっています。また遠方から望むとそれらがつの大きな山頂となって、裾に向かって大きな斜線を下ろしている姿は見事です。


平成5年8月末、8月中旬まで続いた異常気象(2ヶ月に及ぶ梅雨)に別れを告げて、単身、大阪から夜行列車に飛び乗りました。JR中央本線木曽福島駅で下車、バスで1時間40分程で田ノ原に到着。田ノ原の観光センターから望んだ朝焼けの御岳の全容は実に見事で、大きな山頂から裾に向かって雄大な斜線を下ろしている姿には感動してしまいました。

今回は王滝道のコースを選択して田の原自然園から入山、主峰・剣ヶ峰を目指してマイペースで上昇すると、七合目手前から急登になり森林限界を抜けました。そこからは黒い溶岩が露出したゴツゴツの岩道を歩き、八合目、九合目と王滝頂上に近づくにつれて背後の眼下に雲海が広がっていきました。また頂上手前になると硫黄の臭いが充満し、所々から噴煙が上がっていました。王滝頂上からは正面に主峰・剣ヶ峰が見え、左手の地獄谷の噴煙を見ながら剣ヶ峰に登頂。山頂には頂上小屋がありました。時計を見ると時間はまだ9時半。この日の宿泊はやめにして、さらにコバルトブルーの二の池、三の池、賽の河原を目指して広々とした山頂の台地を歩き続けました。五の池小屋からは濁河温泉に向かって下山を開始。3時間程で下山するとそこからバスで1時間半でJR飛騨高山線飛騨小阪駅に到着しました。


御岳縦走路から眺めた五の池


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