千文字世界投稿作品28
速度制限
ハヤブサは自由になりたくて、くだらない世の中から気まぐれな神の手からみすぼらしい自分の身体から解放されたくて、何者も追いつけない速さを求め、音速光速を目指しただ飛ぶことだけに集中してもっと速くもっと速くもっと速く速く速く速く速く速く速く速速速速速速速速速速ははははははははははははははhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh// その瞬間ガラスの板に衝突したかのようにハヤブサの身体は折れ曲がり、鈍い音とともに骨が砕け、灼熱の炎がふきだし羽は燃え皮膚は焦げ、足はもげ、血が噴出し、くちばしはひび割れ、叫ぶ声は声にならず、それでも速さを速さを速さを速さを速さを! しかし身体は言うことを聞かず、知らずうちに速度は落ち、ついに浮力を失い地面へ落ちてゆくハヤブサの悔しさのあまり流す涙もすぐさま蒸発、最後の力を振り絞った「ひょーれいひー」もあまりのかぼそさに目の前でかき消え、現実を呪いながら地面に叩きつけられたままうち捨てられた古着のようにぴくりとも動かないハヤブサの速度はゼロ。 |
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