◆目 的:初の北アルプス&縦走しかもテント泊、槍穂を眺めながらのパノラマビューコースへガッツで行きましょう。
◆日 程:2002年8月19日〜8月22日
◆参加者:うちだくみこ, たじまりか(2名)
◆費 用:タクシー代(7,120円)、青春18切符(11,500円)他、テント代、水代などなど。
◆行程記録
【1日目:8/19】
10:25八王子駅発−14:00大月発−15:00塩山発−16:10小淵沢着、17:05小淵沢発
18:40穂高着、タクシーにて中房温泉へ。19時半ごろ到着。テント泊
夕食メニューは、鮭のクリームショートパスタ、300gショートパスタ全部ゆでで、二人で食べきりました、すごい食欲。これで次の日の体力ばっちりでしょう。。
いや実はここまでたどり着くのが本当に大変だったのだ。(このレポートで一番長文につき興味ある人どうぞ)
台風21号通過中の真っ只中移動。本当なら15時には中房温泉に到着し、のんびりとするはずだったのだが。。。この日にここまで到着できるとは思わなかった。何しろ8:42の八高線がすでに30分遅れ、中央本線も遅れ挙句の果て大月より1つ先の初狩間で崖崩れにより通行不能となりで上野原の1つ先の山間の駅で足止め。こういう時に役にたつのがオリエンテーリングのプランニング&リロケート。そして大事なのが情報収集。どうやって目的地へつくべくルートを変えて進むか?大月方面の電車はないが、東京方面の電車はすぐにくる。大月-塩山間は不通、その先の下り電車は動いている。
ここでは路線バスは通っていない。タクシーはすごい列、しかもあと2mm降水量が増えれば国道20号は通行止めという事態。そこで私たちが取った行動は、いったん開けた?上野原に戻って上野原ICから高速バスに乗って一気に松本まで行くことだった。そしてちょうど上り電車が来て上野原で降りた。さっそく情報を得るべく市内に向かおうとするが、駅出口で地元のおじさんが言うには…なんと中央高速は通行止め!ここで私たちは今日の移動をあきらめた。台風が今日中に去ってしかも明日はきっといい天気はわかっているだけにくやしいがすでにこの時点で12時を回っており断念。
駅のフォームで地図を広げながらうっちーと明日以降の予定を考える。いやしかし、予期せぬ状況に陥った場合、次のことをあれこれ考えるのはけっこう楽しくて、こんな状況でもワクワクしていた。
せっかくとった夏休みなのでどこへも行かないのはもったいない。八ヶ岳へ行くか、東北もいいね、それともやっぱり表銀座縦走を短縮して行く?などあれこれ考え上り電車を待っていると、な、なんと下りの大月行きの電車がやってきた!一瞬のうちどうするか考える。大月までは行ける、塩山までは大月からタクシーで移動できればいけるんじゃないかと今までの打合せをえい!と覆して、再びうっちーと下り電車に飛び乗った。
大月駅へなんとか到着すると特急あずさが止まっている。タクシーに乗ろうと改札を出たのだが、念のためにと混雑してる中対応に追われている駅員さんに、下りは不通かと確認すると、「あずさが発車するからそれに乗って」、「いや私たち青春18切符なんですけれど。」「いいから乗って!」と言われ、それならと戻ってあずさに乗り込んだ。ラッキー。この台風の影響による不通で、大月-塩山間は普通乗車券であずさに乗ることが可能となったらしい。待つこと40分?あずさが発車したのはすでに14時…混雑したあずさの中から崖崩れ現場を目撃。これは上り電車は当分通れなさそう。道路を見ると20号は大渋滞。いやしかしこんな日に外にはでるな、、ということだったのだろうか。
塩山につくと雨は止んでいる。小淵沢ではすでに16時。ここでまた1時間松本行きの電車待ちとなった。この間に今日中に中房温泉に到着は可能か、それとも松本に宿をとるか、などうっちーと相談。松本から中房温泉行きへの乗り合いバスは実は前日で終了しお得な1500円から一気にタクシーで3500円。しかしタクシーなら何時になっても行くことはできる。問題はタクシー会社はこの天気の中いやがって拒否をするんじゃないか?ということでタクシー会社に電話し確認。 穂高はまだ雨が降っているが中房温泉まで行くのは可能ということなので、私たちはいけるところまでとにかく松本まではいくべし、と言うことになった。松本到着は18時、計算すると中房温泉には20時には着くだろう、大丈夫、ということになった。穂高駅をおりると、私たちのようにザックを背負っている人は1人もいない。小淵沢ではけっこういたんだけどなぁ。
予約したタクシー会社のおじさんとご対面。この穂高駅のタクシー運ちゃんたちの間では、私たちのことが話題となっていたらしい。女性2人が予約タクシー?(だいたい予約をする場合は、中房温泉行きか、常念岳へのアプローチとなる一の沢かどちらからしい)18時半に穂高?で、中房温泉?まさか山へ登る人たちじゃないだろうなあ、キャンプじゃないよなーと言った感じ。ほっとタクシーの中で一息つき運転手さんとお話をしていると、「え、キャンプ?予約はしてあるの?」「していません。」「えぇぇー。あそこは中房温泉の私有地だから早めにいかないとダメだし予約しなきゃだめだ。よし、営業所へ連絡して話を付けてもらおう。。」と無線で連絡。山小屋近くでのキャンプする感覚でいた私たちには意外だったが、なんて親切なんだろう。助かった。そんなこんなで約40分で中房温泉到着。運転手さんはテントサイトからトイレからあれこれ教えてくれて最後まで親切にしてくれた。人のありがたみをとても感じた日だった。雨が降っていた。急いでテントを張り、ご飯を作って寝た。すっかりくたびれて写真など撮るヒマもなく。雨は降り続き、そして今日1日の出来事に興奮したのか、うっちーも私も眠れず、しかし翌日4時起きでいざ燕岳へ出発なのだ。あれこれあったが予定通りに中房温泉へへこれたことがとても不思議というか、でもこれてよかった、目的地へどうやってたどり着くかをただただ考えて行動した結果だろう。もちろん幸運もあるけれど。オリエンテーリングでプランニング、ナビゲートの繰り返しの練習で得たものがこうやって日常生活にも役立てるんだなと改めて認識した1日だった。しかしくたくた。
【2日目:8/20】
4:20中房温泉発−4:50第一ベンチ着 朝食−5:20第一ベンチ発−5:50第二ベンチ−
6:20第三ベンチ−7:00富士見ベンチ−8:45燕山荘(往復)−13:20大天荘着-テント泊
合戦尾根は、北ア三大急登の一つと数えられています。最初っから樹林帯の急登が続くが、ちょうどいい具合に休憩所があってばてることなく登ることができました。
ただはじめ張り切りすぎたせいか、燕岳〜大天井岳への道のりは長かった、、はっきりいってバテマシタ。田島さんにはいろいろとお世話になり、おでこにひえぴたまで貼ってもらいました。(これって、蝶が岳のテントの中でしたっけ?)
マット飛ばされ、登山初心者のお兄ちゃんに「何か飛んでますよ」なんで言われちゃったり、私のガス使えなかったり、いろいろありましたねぇ。テント泊でちち゛みはあまりお薦めできませんね、やはり山ではさっぱりした白米やスープ類がいいです。
途中尾根上で咲いていたコマクサきれいでした、今思い出すと紫の花はチシマギキョウだったようです。
起床3:30、出発4:00を目論んでいたが、片づけなど手間取り20分遅れ。雨は止んでいたが、びしょびしょのテントをたたむのも一苦労。昨日は何しろ余裕がなかったけれど、暗闇の中他のテントは5張りほどあった。中房温泉は「日本秘湯100選」らしく、しかしこんな山奥に温泉があってそれが江戸時代から続いている?なんだかすごい歴史。ここのトイレは水洗トイレで立派。電気もきちんとつくし、鏡もある。でる水が温水というところがいかにも温泉地らしい。かすかに硫黄のにおいがする。
暗い中朝ご飯を作るうっちー
真っ暗闇の中スタート。登り口でようやく初めて写真をとってみる。ヘッドランプをともしながら、ゆっくりと登っていく。今日は晴れるよね、でもこの天気はなんだーいやだなとちょっと思った。先頭を行くうっちーが、蜘蛛の巣をはらっている。、なるほど、本日はまだ誰もこの道を登っていないんだ、私たちが一番乗りね。だいたい昨日の台風の中移動してくる人たちはいないだろうし、他のテント泊の人たちはまだこれからなのかな。30分ほど登って朝食。
ここからは歩きやすい尾根道を登っていく。道の横にはいろいろな花が咲いていてとてもきれい。重い荷物を背負って歩くのもだいぶ疲れてきたけれど、少し心が救われた。あー、早く稜線にたどり着くべしべしべしとひたすら登り続けていると。。。
ふと左横をみると、アポロのチョコみたいな三角の山のてっぺんを発見。うっちーと???何あれ?ひょっとして槍ヶ岳のてっぺん?きゃーと大騒ぎ。こうやってあの槍ヶ岳の頭を発見するとは思わなかった。すごく近くに見えて遠いのだけれどあまりの大きさに唖然とした。
槍ヶ岳のてっぺんが見えてきた
スイスの山荘を思わせるような立派な建物が見えてきた。これがあの燕山荘。フランス料理のフルコースをディナーとしてもてなすらしい。小屋というより本当に別荘というかコテージというか、あまりに立派で驚き。とても2700mに建つ建物じゃないよなぁ、、なんて思った。
道の両側の高山植物たちを目で楽しみながらいよいよ稜線到着!!2710mだー。北アルプスの山々がすぐそこに見える、すごい!燕山荘に立ち寄り、荷物を置いて燕岳へ向かう。軽い!天気はいいものの風がものすごく強いためカッパを着ていった。燕山荘では、アルバイトの女性が下山していくのか、20人ほどでお別れ会?を催していた。たぶん1ヶ月近くこうやって山の上で、山が好きな仲間20人ほどと共同生活するのはいいこともいやなこともあるのかもしれない。泣いている女の子もいれば笑顔で送り出している人もいた。
燕山荘から燕岳までは往復で1時間あまり。
【3日目:8/21】
5:10大天荘−東天井岳−横通岳−7:45常念小屋−9:10常念岳−2512ピーク−
2592ピーク−蝶槍−蝶ヶ岳−瞑想ノ丘−14:20蝶ヶ岳ヒュッテ
テント泊
常念岳への登りは岩の急登続き、でも後ろを振り返ると常念小屋の赤い屋根がだんだん小さくなっていって登ったぞという満足感でいっぱいになりました!
常念岳〜蝶が岳への行程だまされ続け、なきそうになりました。でも今振り返ればいい思い出。
【4日目:8/22】
5:30蝶ヶ岳ヒュッテ−6:15長堀山−8:45徳沢(30分休憩)−10:10明神(散策)−
10:40明神発−11:30ビジターセンター−12:00上高地着(30分お昼休憩)
12:40発のバスにて新島々へ−14:08新島々発−松本へ
15:39発小淵沢行きへ乗車
蝶ヶ岳から見たご来光はすばらしかった。
そういえば、ずーっと西のほうに雲のうえにぽこんと見えていた山、なんだろうねーって言っていたのって、浅間山かな?って思うのですが、どうでしょう。
上高地での新穂高ビール&そば・ラーメンはおいしかったし、松本の駅弁&スーパードライも最高。やっぱり下山後のビールはいいですね。これで温泉でも入っていたら、もう言うことなし。