2003オリエンテーリング世界選手権;個人的な記録

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ミドルディスタンス予選ゴール
1. 2003スイス世界選手権の目標とプロセス

2 レースに対する評価 3 今後に向けて

0 2001フィンランド世界選手権


1 2003スイス世界選手権の目標とプロセス

1.1 目標設定
・2003スイス世界選手権でミドル決勝を走ること
・全日本で優勝すること
・第2中間目標の早稲田大会で結果をだすこと
・中間目標の西日本で優勝すること

1.2 2002.6〜2003.3までのトレーニング内容

2002年6月から7か月ぶりに本格的にトレーニングを再開。2年前のWOCに向けてのトレーニングはとにかく走ることを習慣づけるのがメインで、トレーニングの工夫までは至らなかった。その反省から今回は効率よいトレーニングを工夫しながら進めていくことにした。

まずはトレーニングを日常生活に取り入れていくことから始まった。その前にゴールセッティングとコミットメントをクリアにしておく必要があった。6月の終わりに村越さんに会う機会があり、そこで話をし再びコーチを依頼することになった。期限はWOC本戦まで。ちなみに99年WOC終了後には幸運なことに村越さんのほうからオファーがあったのだが、こちらから依頼するまで1年もかかった。コーチを必要とするほどのオリエンテーリングをしていくこと、世界選手権出場し結果を出すためのコミットメントをクリアにしなければ中途半端にはできない。

日常のおおまかなトレーニング計画としては、

水曜日はトラックで練習(八王子)
土、日は必ずオリエンテーリングか長い時間山を走る

これをポイント練習とし、平日はつなぎのトレーニングにする。サラリーマン生活ゆえこれが最大譲歩。

6月はとにかく生活にトレーニングを取り入れ慣れさせることで終わった。

7月、8月は基礎体力向上の場とし、ゆっくりでいいから長い距離を走る、休日はロードは走らずとにかく山に走りに行く、幸い近所に天覧山、加治丘陵、七国峠といった手ごろなテレインがあるので、そこで走ることにした。不整地でほどよいアップダウンを走ることは筋持久力を高めるにはちょうどいい。暑い時間に走るのはいやだったので、早朝7時頃からだったり、夕方日が落ちる頃に。1.5~2時間ほど走った。水曜のトラック練習は主にペース走。8000m〜10000mをキロ5分ペースで。本格的なトラック練習は初めてだったので、どれくらいのペースでどれくらい走れるか?はとても新鮮でトレーニング方法やタイム設定にしても興味を持って取り組むことができた。一緒に走る仲間がいるのも励みになった。それに加え登山を取り入れて、長時間による低強度の運動で基礎体力を養うことにし た。トレーニングがいやと思う前に気分転換や避暑を兼ねたというのもある。登山はお勧め。

8月のクラブカップ前日の年代別選手権、スプリントレースは1ヶ月ぶりのオリエンテーリングでとても不安だったが、思っていた以上に結果が出て少なからず驚いた。塩田、番場といった若い有力選手がユニバーシアード出場のため欠場していたのは当然あるだろうが、私はその2日前まで3泊4日間、10キロ以上もの荷物を背負って、3000mの北アルプスを縦走していて疲れ切っていた。確実にフィジカル面でアップしてきているという手ごたえを感じることができた。それと同時にゴールセッティングとコミットメントを明確にし、トレーニングを継続して課題に取り組んでいけば、きちんと結果はついてくるのだ、そういう裏付けを身に持って感じ自信になっていった。

9月からはオリエンテーリングの時間を積極的に取り入れた。中間目標の西日本で結果を出すこと、3ヶ月やってきたフィジカルトレーニングを生かすべく、またオリエンテーリングの技術面の課題を具体的に設定し取り組んでいくためで、切り替えてオリエンテーリングに集中し課題をこなしていかないと身に付くものも身につかない。2001年のフィンランド選手権前まではレースへは結果を出そうとするときにしか走らずレース数が少なかったが、今年も同じような姿勢でいるとあまりにもオリエンテーリングをする機会が少なすぎて技術的なブラッシュアップが見込めない。今期は積極的に大会、練習会、合宿に参加し、技術練習をする時間を多く取るようにした。

【技術面の課題】
・基礎の基礎を徹底的にできるようにするには?
・プランニング(ミスを予測する)
・遠くを見る
・コントロールからの脱出、正置の動作
・地図を幅広く見てルートチョイスする
・コントロール周りの情報を多く

1つ1つ課題を設定し、反省と次への課題を設定、フィードバックしていき、その都度村越さんにコメントをもらい、またアナリシスを見てもらった。

走れるようになってきたからか、巡航スピードがあきらかに昨年より上がっているし成績は安定してきた。ミスも1つ大きなミスをするということはなくなってきてミス率も下がり始めた。自分ではあまり自覚がなかったのだが、村越さんからは「体力派、まだまだオリエンテーリングでの課題があり、ミスは減らせるはずだ」と言われた。確かに平地を走るスピードは上がってきている。しかし登りでは極端に遅いく長い時間は追い込んで走れない、ここがフィジカル面での次への課題。プランニングと遠くを見るということができるようになってきているが、ラフになりがちで、細かく地図を見るべきところでミスをしている。こういったところをクリアにしていかないといくら走れているといっても生かせないのだから意味がない。

意識面では今までにはない感情が表れた。勝負への貪欲さだ。オリエンテーリングでは苦手で避けていた のかもしれないが、実は真正面からきちんと向かい合えばきちんとそれなりの結果はでる、トップだってとれるんだ、そんなふうに意識をもてるようになったのは大きな変化だろう。

反面、10月の東日本では自分で思うのと実際の体調とのずれが生じ始めた。走れるつもりでレースに臨んだでも体が動かないというようなことが起こった。これは2001年のWOC代表選考会の時にも同じようなことがあったが、普段のレースでこのようなことになるとは思わず、少なからずショックを受けた。年齢とともに体も年を取り始めている。うまく調整していかなければレースで戦えることは難しくなってきているのだと気づいた。

10月に入てからは涼しくなって走りやすくなってきた。トラック練習は強度をあげ、3000~5000mを走るようにした。基礎体力のベースアップはできていると感じた。平日自宅周辺では距離を伸ばすようにした。もともと体が頑丈にできていないので、距離を伸ばしたりハードなトレを続けることは難しく無理をすればすぐに体調を崩す。もちろん栄養のバランスや質のよい睡眠を取るようにしてなるべくそれに対応できるよう努力はしていたが、元々の体のつくりはどうすることはできない。年寄りはコンディショニングが全てとまではいわないが、焦る気持ちを抑え、質を良くすればいいのだと言い聞かせ体調が悪ければ無理をせず休むようにした。
どうも距離信仰をもったり、走らなければ、トレーニングしなければならないという強迫観念を抱きがちである。体調が悪ければなおさらそう思ってしまう。そういうときは山登りをしたり自転車で遠出をして体を動かすこともトレーニングにつながるのだと思えるようになったのはとても大きい。リフレッシュもできる。

11月に入ると右ハムストリングの痛みが増してきた。故障を起こすとモチベーションは下がり、積極的な思考ができない。それでもケアをしながらだましつつ走った。私はミドル・ショートレースが得意と思われているが、それは今までロングは走りきるだけの走力がなかったからで、クラッシックタイプは好き。中間目標で成績を出そうとした西日本ではは久しぶりに本格的なロングコースの8.5キロでキロ10分を切り最後まで集中できた。今までのフィジカルトレーニングと技術的な課題に取り組んできた成果、そして結果を出そうとするレースで出せたことがスイスに向けて1ステップ超えられたような気がした。

12月以降は故障からトラック練習はとりやめ、ジョグペースのトレーニングが続いた。焦りと不安は当然あった。オリエンテーリングでは1レッグ大きくミスをすることが出始めた。気持ちのどこかで「私は追い込んで走る練習をしていないから速く走らなければならない、、、」。それが頭の中で支配して、ミスをしないようなオリエンテーリングはどうするか?そのことに集中できずにいた。2月からは花粉症の症状が出始めた。症状が出始める前に病院に行き処方箋をもらうように対処したため、そんなにひどくならずにすんだが、それでも体調の不安定さとコンディションのケアに追われ、オリエンテーリングの技術面の課題がおそそかになっていた。

3月の全日本では体調を整えたつもりだったが、体が硬直してまたうまく走れなくなってしまった。過緊張によるものだと思う。心理面での準備がうまくできていなかった。全日本で優勝するというのはスイスへ行くことよりも今シーズンはある意味重点を置いていた。純粋に速くなりたい、もっと強くなりたいんだ、そんな思いでやってきた今期の集大成とするレースだったが、そうはうまくいかないものだと思えたレースだったかもしれない。いい勉強になった。これから先、世界選手権で走るという目標設定がなくなったとしても全日本で勝つというのは大変だが実は手軽で良い目標と成り得ると思う。どうなるかわからないがもう少し夢をみたい。

振り返ると故障をするまでは順調にきていたと思う。ただ故障は今までトレをしてこなかったせいもあり、古傷の左膝をかばって走っていたからなのかもしれない。気をつけてきたつもりだがやはり故障してしまった。それから今までもそうだが冬の時期は寒さに弱くトレをするのが非常につらくなる、また年が明ければ花粉症の症状が出始め、体調が非常に不安定になる。この部分は仕方なくできるだけ対処しようとした。4月のセレクションの頃になれば、症状も終わり、暖かくもなってくるから安定するだろうと励ました。
それからここへきて自分が思う体調と実際の体調とのずれが生じてきて困惑している。これは20代後半の28歳の時も同じようなことがあったが、30代に入り今になってまた現れてきた。今の厳しい状況を乗り越え慣れればそれなりの安定したコンディションに落ち着くのだろうが、ちょうど今が過渡期のようだ。マッサージへも2月後半からはよく通った。

仕事は年が明けた頃から多忙となり、残業に追われる日が続いた。日々慣れたルーティンワークとはいってもトラブルが発生すれば、多大な体力(と頭)を使い、対処に追われ実は疲れがたまる。そういう中寒い夜に走るのはだいぶこたえたが、それでもゴールセッティングとコミットメントがきちんとできていたからこそ続けられたのだと思う。1年前は同じ状況でも何もすることができずただただ仕事に追われる生活をしていたのだから明らかだ。それからコミットメントに対し周囲の理解とそれを求める努力は少なからず必要であ る。例えば、デートの約束をしていても、仕事で時間に追われれば当然それはトレーニングにもしわ寄せが来て優先順位からするとデートする時間は却下となりトレーニングに回す。それを理解する人間がいるのは貴重なことではあるが、理解してもらう 努力をしないと関係は成り立たないかもしれない。ダメならそれはそれで全く構わないと割り切っていたのでたいして精神的なダメージはなかったが。遊ぶことはいつでもいくつになってもできるが、競技者としてできるのは今しかない。周囲に自分のコミットメントを見せて付き合ってきた日々だった。が、いつでもそれでは疲れるので、オフを取るときは取ってリラックスする時間を作っていた。

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1.3 代表選考会第1戦から第2戦まで
途中ですが、WOC2003選考会に向けて準備したことをまとめました。主に第1戦から2戦までの間に、去年7月からコーチをしていただいている村越さんとのやりとりをまとめています。
興味ある方は長いですがどうぞ。

【2003WOC日本代表選考会第1戦】
・予選
予選落ち。1レッグ、ここはきちんと行かなければミスをするというロングレッグで16分近くもミスをしてさまよう。あと4分速ければ予選通過できたよとリンヤコーチに言われたが、こういうミスをしているようではスイスで走ってもどうにもならない と言う。通過できなかったのが悔しいとは思わず、ただただきちんとプランニングしてオリエンテーリングできなかったのが情けなくて悔しかった。

・B決勝
気持ちを切り替えて、予選でできなかったことをきっちり決勝ではやろうと練習の場とした。前半はよかったが中盤、やはりきちんと行かなければミスをするといわんばかりのロングレッグでミスを6分。予選と同じようなミス。

全体を通してすべてのバランス(フィジカル、テクニック、メンタル)が微妙にずれて、うまくいっていない。トップラップを何度かとっているかと思えば、1レッグだけ信じられない大きなミスをしている。ミスへの危険信号が鳴り響かない。しかし抱 える問題は明確で、危機管理を伴ったプランニングができていないことだ。反面、本質的な問題ゆえ、それができていないのはショックだったが、きちんと意識して取り組めばできるはずだと2戦に向けてどのようにレースをするかを考えはじめていた。

【2003WOC日本代表選考会第2戦に向けて】

第1戦では通過できなかったことより、本質的な課題である危機管理を伴ったプランニングができず、大きくミスをしてしまったことがとてもショックで、第2戦にどうやって臨むべきか、もう一度第1戦のレースを分析し、秋からのシーズンを振り返って立て直すようにした。

村越さんからは以下のことをきちんと考えるべきだと言われた。


1 問題は、1戦目の最後に言っていた、「本当に私はスイスを目指したいのだろうか?」。それと関連してなんとなく気持ちだけ先行して具体的な行為が追いついていないという点はないだろうか。特に最近はトレーニングは習慣化されているが、技術的な面でそれがいえるのでは。

2 西日本(11月中旬)は最近のピークパフォーマンスと言えるレースだっただろう。あの頃はかなりいい感じでレースができていたようだが、今はその冴えが感じられない、それはどうしてだろう?

3 悔しくて思い出したくないかもしれないが、1戦目のミスを徹底して振り返り、何ができたか、どうしたらよかったかを考えることも重要なプロセス。

1、2について
年末のNT合宿で、今まででピークパフォーマンスといえるレースは何か?という質問に対し、私は95年の選考会2戦目のレースを上げたが、実はこの西日本のレースはそれと同じくらい、パーフェクトなものに近く、どちらを選ぶか迷っていた。当時、圧倒的なトレーニング量と安定感を持った番場さんに秒差で負けたものの、現時点で自分の理想に近いレースをしていた。このときのレースパフォーマンスとそれ以降のレースとの差は技術面にしても気持ちの面でも常に考えていた。とはいえ西日本のレースをいつでも追い求めているわけではなく、現状でできること、やるべきことを確実にやっていかなければならないと考えていたので固執しているわけではなかった。

スイスで走ることへの目標が適切かどうかは、12月中旬に有志で行った勢子辻トレキャンの100コンピのときに、村越さんにランオブをしてもらい、全然スムーズにできず、うまくいかなかったことから絶望的な気分になり、目標をとりやめようと真剣に考えた。この技術的な課題は、もう一度NT年末合宿で練習してうまくいきクリアになったと思ったので、そのままスイスでミドル予選通過を目標とした。

この絶望的な気分というコメントに対して、村越さんは、「絶望的な気分になれるというのがすごいじゃない、希望がなければ絶望さえない、勝負に対するそれだけの感受性が今の利佳ちゃんにはあるということ」とコメントをしている。ああ、なるほどなあと素直にと納得してしまったのだから私は単純なのか。「お世辞じゃない、どんなに些細なことかもしれないが、事実の裏づけがあると暗黙のうちに選手に納得させてしまうのが指導者の力量だ」と別の機会に村越さんは言っていたが、さすがである。私は皆川さんにそんな気のきいたことをいえているのだろうか、そんなことも考えていた。

早稲田で久しぶりにプランニングのミスをしたときは、自分が今年1年どう考えてどうやってレースに臨んできたか、どうトレーニングをしてきたか、どのような姿勢でいるのかを考え直した。今年1年はトレーニングをして技術面でもブラッシュアップをして、速くなりたい、強くなりたいと思ったのが第1で、その成果が出たのは西日本だった。この後、自分は普通にレースをすすめればできるかもしれない、普通にやれば成績は悪くはないし、速いと思ってしまったのかもしれない。西日本後、右ハムストリング、臀部の故障がひどくなり、どうしても意識は体の方へ行ってしまい、技術面の意識はかすんでしまった。それが露呈したのは森林公園や早 稲田での久しぶりに起こした雑なプランニングからのミス。ここでもう一度オリエンテーリングに向かう姿勢、技術面に関してフィードバックし、全日本へ臨んだはずだった。「自分はオリエンテーリングがヘタクソだから、きちんと手続きをしなくては遅い」

全日本の失敗は体のコンディショニングが上手く調整できなかったせいもあるかもしれないが、ひょっとしたら自分は勝てるかもしれないと思ったときに、どうやってその思いをいい方向に対処していくかを具体的に考えられなかったからもあるかもしれない。今まであまりそういう状況になったことがないから。体がこわばってうまく走れなかったのはそういった心理状況が悪い方向へ働いたのかもしれない、それでもきちんと手続きをしてミスをせずに走れたので、それはそれでいいのだと思っていた。

第1戦について、こわかったのは全日本のときのように(10月末の東日本、2年前の選考会第2戦も同じ)、過緊張に襲われ体が動くなることだったが、久しぶりに切れがあって、よく動いていた。それにたいして頭は全然働いておらず、やるべき事をして いない、基本の手続きができていない。選考会がなんたるかをよくわかっていない、自分はオリエンテーリングがヘタクソで、何をやるにも手続きを意識してレースを進めなければ上手くいかずミスをしてしまう、ヘタクソなのはわかるが、具体的に何をすればいいのかをきちんと考えられていただろうか。それができなかったからミスをしてしまったのではないか?全日本のときのように体が動かなくて遅いかもしれないという意識をひきづっていて、早く行かなければならないとプランニングを焦っていた。じっと我慢して止まり考える時間を省略して感覚で進んでしまった、そういったこともある。

本当にスイスに行きたいのか?これについては正直わからない。村越さんが言うように気持ちだけ先走っていたのかもしれないし、本当は気づいていたが、トレーニングをして自分がどこまでできるのか?というチャレンジとその達成感を味わうのが第一 で、国内戦の西日本で達成し、同時に故障が発生したともにもういいやと思ってしまったかもしれない、それから先のスイスでミドル決勝を走るというところまで気持ちがつながらなかったのかもしれない。

このことを村越さんに伝えると、「そう考えると、今はスイスでどうこうということは考えなくてもいいのではないか。ただ選考会1戦でできなかった基本にもう一度チャレンジしてみる。ミスに対する悔しさがあるなら、それで十分だと思います。スイスにいくかいけないかは後からついてくることだし、一つ一つの積み重ねの延長線上にしかないとも言えるしね。」

そうコメントが返って来た。自分でもそう考えていたとおりのコメントだった。第2戦は、1戦でできなかったプランニングをきちんとしてそのとおりにオリエンテーリングをしたい、きちんとやれば絶対できるはずだ、そう信じて日々トレーニングをし準備をしていた。

3について
この作業は1戦目が終わって翌日の朝の通勤電車の中で、村越さんに考えろといわれる前に菜の花台の地図の裏にびっしり、赤ペンでツラツラ書き留めていた。翌週の4/13、入間市OLCのリレー大会に村越さんが現れたので、菜の花台の地図を使ってプランニングの練習をみてもらった。日ごろの机上練習としては、だいたいのスタートとゴールを予想して、予想コースとレッグをたくさん作り、プランニングの練習。村越さんにも全日本のとき2コース作ってもらい、この日もさらに1コース作ってもらった。

******
4/6のレースについての反省と4/20にやること

【技術面】

・正置/コンパスの方向を意識する ->○
・歩測 -> × 手前で同じような特徴物のところへ入ってしまう。正しい特徴物に 行くために保険として必要
・プランニング ->△ レース全体的に焦ってプランしている なぜ?
->同じスタートの加納さんより早く行かなくてはと思ってしまった -> ->選考会がどういうことかわかっていない、早く行かなくてはタイムは遅いのではないか、全日本、インカレの体調から早く走ら なくては、、と思ってしまう
->実際はそんなことはない。
・ミドルレッグはOK
・ロングレッグは×
・プランニングの際、CP、APがあいまい。
-> CP、AP、コントロールまで具体的にどう手続きをして進むかを考える(地形チェッ ク、歩測、コンパスの方向など)。
自分にとって捉えやすい特徴物をCP、APとしていく。
何に向かっているのかを意識する

・CP,APで確定しないまま進んでいる
-> 絶対ここだと思う特徴物をプランに取り入れる。
1つだけでなく複数の情報を取り入れて確定する。->点で位置を確認
おかしい?本当にここ?と思ったら必ず止まって周りを見回し、複数の情報から総合 的に判断する
地図を幅広く読む

・ミスを予測したプランニングができていない
-> 難しそうというレッグでは、そのために何に注意してどういったものを見ていくかを 考える
->地図を幅広く見て、わかりそうな特徴物をプランに入れ、そこまでどうやって行く かを具体的に考えていく。
自分が難しいと思うレッグは他の人も難しいと思うはず

・CP、アタックからの切替ができていない。
コントロール->CP、 AP->コントロールのオリエンテーリングは違う。
CPまでは大まかにでもCPで点で確認すればいい。->見通しがよければ先に見えるもの が何かすぐにわかるはず。
APからはきちんと点で現在地を確定して進む ->周囲の情報から位置の確定。


【体力面】
・登りは苦しいが、選考会なら頑張って登ればなんとかなりそう
->登りきった後の進行方向、周りを見て地形を捉え、地図と確認してから進むこと

・走るのに一生懸命で地図をよく見ていない、どう行くかを考えていない。
->走力は他の選手と変わらない。それなら、頭をもっと使うべき。もっと地図を見 て、どうやっていくかを考えていくこと。


【メンタル面】
・オリエンテーリングがヘタだから、きちんと手続きをしていかなくてはミスをするし遅い。
・誰もが緊張しつらいと思っている。
・危険信号を察知できなかったのはなぜか?
->ミスをしないように行こうという意識が足りなかったのでは?選考会はどういう レースをするべきかわかっていなかった。

【まとめ】
・CP,APまでどうやっていくかを具体的に考えたルートプランニング
・捉えられそうな(これならわかる)特徴物をルートプランに入れる
・アタックからの切替(スピードを落とす、周りをよく見て、本当に正しく進んでいるかをよく地図とみる)
・正置、コンパスの方向
・歩測
・斜面の高さを気にする
・極力ミスをしないようなプランニング。
・走っててつらいなと思うときは他の選手もつらいはず。走ることじゃなく地図読みに集中する
・難しいレッグだーと思うときは他の選手も難しいと思っているはず。だからきちんとプランする


***************
村越さんからは、

・現在地を確定するための重要な情報は何かという視点今後のプランをブラッシュアップする上で欠かせない、「確実にここにいるといえるか?」をプラン時に自問すること

・歩測は傾斜地なだけに高い精度の歩測は期待できない、特徴のない斜面のアタックなどポイントを絞った活用が肝心。

これらの掲げたやるべき課題にたいして、
「全体としてどんなオリエンテーリングがしたいかをイメージし、そのために何が重要かという視点で、技術的な課題を絞るといいですね。」といわれ、

「プランして実際特徴物がでてきて、地図をみて現地をみてよく確認して進んでいく、見通しがいいところでは遠くを見ているから、走りながら、あ、あれがこの緑なのねー、よしよし、方向もあっているし、いいのだと地図と確認して進んでいくそん な感じです。それから不安になったときはきちんと正置をしなおす、コンパスの方向を確かめる、周囲をみてその情報と地図をチェックする、それらをやりながら進んでいるイメージです。」

といい、以下の通りに絞った。

・ミスを予測したプランニング
・正置とコンパスの方向
・地形を捉える、周囲・遠くをよく見る
・斜面の高さを意識する

加えて、
・おや?と思ったら止まって地図を見る、現地をみること。
・プランが決まってから動き出す。
とした。
******
【第2戦レースの感想】

レースは最初から登りでつらくリズムには乗れないが、それは登りレッグだから仕方ないよと言い聞かせた。1つ超ロングレッグを除いて、練習していたコースとは回しは一緒だけれど、こじんまりまとまっているコースだなあ、でもそれはそれ、1つ1つ プランしてやっていくしかない、そう言い聞かせた。ミスをしそうなレッグでもいつもよりプランニングに時間がかかりぎこちない動きをしていても、これでいいのだ、きちんといっているのだからと自らを励ましてレースを進めた。40分を過ぎると体は 動かなくなり志保子も見えなくなってしまったが、それを焦るよりも今体を動かせるだけうごかしてプランをしてやりつづける、それだけに集中した。プランどおりに上手くコントロールが現れても調子に乗らずきちんと次もいかなくてはと考えて、実際 コントロールは思うようにでてきていた。ミスをしたときは、これで選手にはなれないかもしれないと頭によぎったが、最後までそんなのわからないだろうといやな思いを払拭した。そういえばこういったレースコントロールは第1戦は全然できていなかったよなと頭の片隅で気づいていた。第1戦のほうが思い切りよくリズムに乗ってオリエンテーリングをしていていてもレースへのコントロールが全くできていなかった。

とにかくゴールをしたときは、結果はともかくきちんとプランしてやりつづけた、第1戦でできなかったことが今日はきちんとできたのだ、という達成感がまず一番だった。自分の感触として75分では走れると思っていたが結局は80分でしか走れず、トップは73分ぐらいで走ったのではないかと考えていたのでゴールに近づくにつれて、ダメかもしれないという気持ちがありながらも最後までやりつづけた。
そのときのトップのみっちーと5秒差と聞いたときには、思わず「みっちーは大きいミスをしてしまったの?」と聞いてしまった。選手になれるかどうかはもちろん気になっていたが、ロングレッグを他の選手はどういったかに興味があったし、でも宮内やまどかはひょっとしたら75分で走ってしまうかもしれないな、と思いながら彼女らのゴールを待っていた。
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1.4 第1,2戦のアナリシス 作成中

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1.5 国内での準備

【本戦までのトレーニング計画】
5月〜6月中旬 基礎体力の向上
6月中旬〜7月上旬 質を高める練習
7月上旬〜中旬 調整
7月下旬〜トレキャン、テレインに慣れる、レース形式の練習
8/8 ミドル予選&決勝
8/9 リレー
毎週末オリエンテーリングをする機会を作り、課題の練習
疲労を取ることのケア、休養もトレーニングのうち
故障と上手く付き合う
23時台に寝るようにする
朝食の確保、バランスのよい食事

【課題と練習内容のコメント】

4/26(土),27(日) 第1回代表強化合宿 菜の花台/二子

NT合宿とは違う独特な雰囲気が漂う。代表合宿だけある。同レベルが揃うだけあっ て、短時間で密度が濃くハードな練習ができる。
先週行われた選考会第2戦の疲れが全く取れていない。3,4月と負荷の高いレースが続 けてあったのだから疲れがたまっているのは仕方ないかもしれない。とにかく緊張し た日々から開放されて疲れがどっとでてしまったのもあるだろう。 やっとスタートラインに立ったのだが、臨む上で整理ができていなくて、この合宿で は何をどうしてよいのか具体的な課題を立てられないまま臨んでしまった。
ルートチョイストレーニングでは自分が速いと思うルートはもちろん速いが、予想も しないルートが速いことが判明してこれは収穫だった。もちろんテレインにもよるが これはスイスでトレキャン中、同じような練習をして戦略として役立てたい。
技術面の課題としては、見えるものに反応してしまい引き寄せられる。特にアタック から。プランが雑で具体的に何をどうしていくかを考えないまま感覚的に進んでいる こと、コントロールのイメージがきちんとできていない、方向に対する意識が甘いな どが挙げられる。
フィジカル面は疲労を取ることが先決。登りで圧倒的な差がつく。また7割のスピー ドでもミスをしてしまうのだから、短い距離でも集中して技術面の課題に取り組まな ければえるものはない。

・登りの強化
・具体的なルートプランニング
・コントロール周りのイメージ
・進む方向の確認


5/10(土),11(日) NTコア合宿 菅平高原

連休で雲取山登山をしたせいか体調を崩して寝込んだ。前月から相当疲れがたまって おりなかなか回復できない。体調が万全ではないと気持ちもネガティブになりやす く、今のコンディションで本戦を迎えても何の収穫もない、辞退するべきではないか と考えたり精神的に非常によくない週末となってしまった。
技術面の課題としては、1日目のレースで途中まで上手くできているものの、やはり ミスをいかにもしそうなレッグでそれを予測したプランニング、また歩測ができてい ない、コントロール周辺の情報が不足して、目に見える似たような特徴物へ方向も違 うのに向かってしまう。2日目にダウンヒルOで思いっきりスピードを上げた練習で は、コンタ1本を読みきれていない、プランニングがあいまいなまま進む、方向維持 の意識が甘いなどの課題が改めて浮き彫りになった。またぱっと地図を見たときにすぐに情報処理ができていないと感じる。何をどう使っていく、これはいらないなど。スピードを上げてやると何がで きてできないのかよくわかる。この練習でやっと何をしていけばいいのかをつかみ、 もやもやしていた何かが払拭できた。とにかく集中してオリエンテーリングをしてい く時間を作っていかないと間にあわない、秋の安定した状態のオリエンテーリングは どこへ行ったのか?と思わずにはいられないが、これも次へのステップゆえのアンバ ランスとして割り切ることにした。

・登りでの遅さはかなり致命的。どんなトレーニングをして何ができるか
・現地で捉えそうなものを地図から読みとりプランして使う
・コントロール付近の情報をもうすこし頭に入れて丁寧に進む ->村越:このあたりは実際のスイスの森の様子が重要な考慮点
・方向維持をもっと意識する
・コンタ1本、もしくは2本を読む
・プランをさぼらない。プランしてから動く
->村越:実はここが重要。プランをしてという意識と次に目標にする(はっきりとわかる特徴物)を意識するのとどっちがいいのか ->りか:両方したいが難しいのか?->村越:両方すべき。課題がbreak downできているか聞いた


5/17(土) ランニングクリニック 朝霞自衛隊学校

菅平から帰ってきた後、本格的な風邪を引き寝込んでしまった。クリニックへの参加 は最後まで悩むが走れなくても得るものはあるはずだと無理をして参加。3000mトライアルに チャレンジするがやはり体調悪いと走れないもんだなとだんだんとペースが落ちる。ただ、90秒前後/400mで押せそう な感触をもてたことは大きい。塩田みっちーと40秒/キロ走るだけでも差があるとわ かったのは収穫。またフォームチェックや弱点を的確なアドバイスで受けられたこ と、サーキットトレーニングのやりかた(実は中学のテニス部で同じようなこと毎日 やってた)の指導していただいた。


5/18(日) みちの会イベント 日和田山周辺

所属するクラブの30周年記念イベント運営。熱はないが咳がひどい。運営ついでにマ ラニックモードのマウンテンO、日和田山でのオリエンテーリングを参加者と。気分 転換といいトレーニングになった。体調悪くても少しずつ走らなくてはならない。

5/24,25 第2回代表強化合宿 八ヶ岳

やっと芯からの疲労が抜けてきた。先週1週間走れなかったこともあり、この合宿で は技術的な課題はもちろんだが、とにかくくたくたになるまで走り疲れて回復し、基 礎体力の向上に当てることにした。咳はまだでて本調子ではない。少し肺に負担がか かり追い込んで走ることができない。
八ヶ岳のテレインはやぶく足場が悪いが地面は固いので走りやすい。しかしその分ナ ビゲーションをうまくやっていかないと、すぐにロストする可能性がある。プランニ ングとコンタ1,2本を意識して地図と現地を対応させるという課題は上手くできた。 反面、3月から歩測が必要なところでできていない、前回に引き続き、方向に対する 意識が甘い点が上げられる。勢子辻へいって徹底的に直進と歩測の練習をしなおそう と決めた。
サムコンに気泡が1/4入っているのも直進があいまにになる無意識な要素ではないか と思い、この1年で4回目のシルバ6チャンピオンを購入することを決めた(\6000 x 4,どなたかコンパス買ってください。)。このコンパス、コンパクトでいいのだが作 りが甘い。本場シルバのHPでもすでに在庫販売のみで生産はしていないようだ…

・足場悪いところでの走り ->筋力の強化
・クリティカルな直進とラフな直進の使い分け。プランの中に取り入れる
・脱出の方向の精度をあげる->どうやったら精度が上がるか、体の向きを進む方向に向けてから(正置)プランの動作
・スピードアップするための歩測をすることが必要なのでは?
・次に何が見えてくるか?もっとそれを意識して進むこと


6/1(日) 東大大会 小田原市
2003東大OLK大会にてみっちーと 週の半ばに体調不良で寝込み、この時点で日曜の東大大会をどうするか考える。技術練習はすごくしたいのだが走れなければあまり意味がない。村越さんに相談するが同じようなコメント。天気は悪そう、13時の遅いスタートと外的なマイナス要因も働く。煮え切らないまま週末に。土曜は久しぶりのオフでゆっくりするが、昼になって突然頭痛と吐き気に襲われそのまま寝込んでいた。雲取山登山のときと同じ症状のため疲れがたまったいるのかもしれない。朝治まったので大会にでることにした。その理由としては、

・どんなコンディションであってもレースに臨まなければならないこともあるだろうから、そのための練習。集中すること

技術的な課題としては、
・CP、APを明確にし、具体的な処理を考えた上でのプランニング
・次に何が見えてくるかを意識すること
・コントロール周辺の情報を細かく。もっとマクロな視点でみるようにすること。
・コントロールでの正置&脱出方向

スタートしてからテレインに対する課題としては
・見通しの悪いヤブの中での方向維持と進むラインをうまく調整する
・ヤブをよける、切る、ちょっとしたルートでタイムに差が出る。周りを良く見て通れそうなところを通っていくこと。

結果はトップのみっちーから11分差の4位。本戦までの中間指標としてコンディションが悪い中としてもよいところ、悪いところと評価できる。

走るスピードは調子のいいときの6~7割程度。とにかく最初から追い込めない。HRも160前半でしか走れない。
->体調が悪いとその程度。コンディショニングすること

その7割のスピードでも1,2番はミスをしている。両方ともアタックからのミスで、コントロール付近の情報をラフにしか入れていなく良く地図読みができていない。その後は修正し意識して行ったので最後までミスはなし。スピードがないのだから当然。
次に何が見えてくるか?これは意識してやって今回は上手くできた。同時に遠くをみるということも意識していたのでスムーズに処理ができたと思う。なるほどこういうことだったのかと改めて思えた。しかしまだ身にはついていない
コントロールからの脱出にはまだぎこちなく時間がかかる。本当にこのプランでいいのか、この方向でいいのか、きちんといけるのか?自信をもって進めるような練習をもっとしていかなければならない。
それからやはり地図をぱっと見たときの情報の取捨選択がすぐに入ってこない。これは引き続き意識してやっていく。

1ヶ月前の選考会第2戦と距離もタイムもコンディションも似たようなものだったが、プランニング&実行はスムーズにできるようになった。今回実は一番の収穫だったかもしれない。もちろん心理状況の差が多分に影響しているとは思う。何かをつかみかけたような1日で、これからも意識してやっていかなくてはならない。

6/7(土) 勢子辻サマーチャレンジ 100コンピ
微地形地帯を中心としたコンピ&ショートレッグでの練習。

・足場悪いところでの走り方
・直進、方向維持
・歩測
・1,2本のコンタを地図から読み取り、使えるところではプランに取り入れる
・コントロール周辺の情報、イメージ。

年末合宿のミドルレースではうまくフィットできていてパーフェクトに近い状況でのレースだった。あのイメージを持ち、先週も地形を捉えられたし、今日もと練習に臨むがそうはそうは上手くはいかない。勢子辻には幾度も跳ね返される。ここ1,2ヶ月大きな尾根、沢のラインでのオリエンテーリングに慣れてしまったせいなのか、地図読みをサボっているのかミクロな視点でのオリエンテーリングを忘れているようだ。見ようとプランした(特にコントロール周り)地形を捉えようとしてもコンタ1本でかかれているものが見切れていない。きちんと見ようとすれば見れるはずだし、その情報は必要なものだとすればやはり見なければならない。体は珍しく軽く、水曜のトラックでのトレーニングのせいかなとも思う。平地をそれなりのペースで楽に走ることにより、筋肉疲労がとれたのかな?久しぶりの感覚で嬉しかった。
1;4000の地図では現地と地図を対応させることがすごく楽になりスムーズに走れる。問題は同じ視点で1;10000の地図でも同じように走るようにする、そういうオリエンテーリングをすることなのだろう。相変わらず直進はヘタクソ、歩測もあまりできなかった。こういうテレインでの歩測は保険としても重要だと思う。6月中になんとかもう一度練習したい。

6/15(日) 第3回代表強化合宿 渋川
久しぶりに充実したトレーニングができて体調もまあまあ。 当日参加だったので集中してトレーニングをしようとした。しかし前日3.5時間の睡 眠では体は起きておらず当然切れはない。メニュー開始時間は予定より1時間以上遅 く、それならあと1時間家で寝て遅い出発でも間に合った、少しはいい状態でメ ニューに臨めたかもしれないと少し残念に思った。

課題は ・現地で捉えられそうなものをピックアップしてプランニング
・何を目指していくかを意識して進む
・遠くを見る。周りをキョロキョロして良く見ながら進む
・藪の中での直進。必要なら歩測
・コントロール周りの情報をもつ。微地形、コンタをよく読むこと


サーキット1,2本はミスせず。ただ上りレッグでは極端に遅く体が重くて動かない。 また最後のロングサーキットでは明らかに飯ばて。朝食がメロンパン1個ではだめ だ。かといって朝起きてすぐに食欲なく、この点は工夫して食事をとるようにしてい かなければならない。
ピン付シューズが壊れたのでピンなしシューズ。渋川のテレインならこれで十分。久 しぶりにはくシューズはピン付と違って、足首、腰に衝撃が少なく楽。テーピングは 今回しなかった。

巡航スピードが遅くなっているもののこの1ヶ月のオリエンテーリングではHRは一番 上がって170前後。久しぶりに前半は追い込んで走っていたと思う。技術面の課題、 プランニングと何が出てくるかの意識、遠くを見る、周りを良く見ることはできて手 続きがスムーズになってきた。しかし1箇所、地図と明らかに違うコントロールで応 用が利かず、絶対ここだと思うところばかりを見つけ、もう少し広い範囲を見る努力 をしなかった。直進についてはいまいち。さすがにコンパスの気泡が1/3もあると正 しい方向を指しているのかも疑問だし動作にも時間がかかりストレスがかかる。コン パスを変えよう。ルートチョイスについてももう少し検討の余地があり。今回は1 レッグ迷った末選んだルートがかなり遅かった。
久しぶりにトレ中に右臀部に痛みがでたので最後のリレートレーニングはパスをし た。
キレのない走りなものの、だいぶ課題を整理して集中して取り組めるようになった。 7月にはいってからはキレがでるようなトレーニングをしてオリエンテーリングも練 習していきたい。

6/21(土) ES関東C練習会 草花丘陵
体調が良くなってきて体がよく動くようになってきている。HRは160後半から175ぐらいまで上げて追い込んで走ることができた。こういう軽さは選考会第1戦以来2ヶ月ぶりで、やっと数ヶ月の疲れがとれてきたようだ。これからも疲れをためないようにし ていきたい。
今の課題は、プランした後次に現れてくるのは何か?を意識すること、コントロール周辺の細かい地図読みとその先に何があるかを意識すること。コースのコントロール位置は微地形に置いてあったが、マップコンタクトしながらスムーズに処理ができたこと、全体を通しても手続きにぎこちなさがなくなってきていると手ごたえを感じた。が、まだコントロールではプランニング、チョイスに思う以上に時間がかかる。あと3秒くらい早くできるようにしていきたいが、これは長期的な課題になっていくと思う。半分にまで膨れ上がったコンパスの気泡は致命的、さすがに使えない。このためうまく正置できず1番コントロールは5分もミスをしてしまった。翌日 早速2つオーダーしたけれどまだ届かない。次の合宿には間にあいそうにない。

6/22(日) 奥秩父、笠取山(1953m)へみっちーとマラニック
勢子辻へ練習しにいくつもりだったが、コンパスが壊れているのと、ちょっと疲れているので遠出はやめようと、みっちーと急遽話してマラニックへいってきた。13キロ、アップ700m、3時間弱。曇っていて景色はあまりよくなかったがそれでも涼しい風が吹いてて気分がよい。。みっちーがゆっくりペースをあわせてくれたおかげで昨日のダメージなく走り終えることができた。でも登りではやっぱり差がつく。

6/28-29 第4回代表強化合宿 愛知県
愛知は4月の選考会以来で前回のミスをしたところの反省ができるかなと思ったが、 「水別」はクローズ。合宿前日にスウェットショップジャパンから新しいコンパスが 届く。しかも2つ注文して1つ分の値段しか請求されなかった。あまりにも不具合が多 く何度も注文しているせいかおまけしてくれたようだ。

課題
引き続きプランをした後、次に何が現れてくるかを意識すること
ミスを予測したプランニング
コントロール周辺の詳細情報
方向への意識


1本目は1年ぶりに皆川さんのランオブを兼ねてだが、これはインターバルの練習にな るのでよし。 2本目はルートチョイスが何本かあったので、あえて自分がベストと思うルートを外して進むがラップを見るとやはりベストと思われるルートが速い。リレーまでに戻ってこれなかったがサーキットは3本フルで走ることができたが、さすがに3本目は足が重く登りが遅い。

2日目は愛知教育大にてスプリントO。追い込んで4本走る。みんなが周りにいてパックになるとナビゲーションをさぼってしまうので、休憩はあまりせずHRが100まで下がったところですぐにスタート。ほとんど誰ともパックにならず練習することができた。

2日間を通してだいぶ体が動くようになって(登りはまだサボっていると思う)、技術的な課題も最近はできるようになってきて手ごたえ感じている。プランニングと次に何をでてくるか意識する、遠くを見る、アタック周辺の情報など。反面、渋川の時も1コントロールあったが、今回も土、日曜も1箇所、ここだと思うところにコントロールがなかったときの実際の見つけ方、視野の狭さが気になる。地図がおかしい?というのもあるかもしれないが、もう少し首や体をぐる〜っと回して見回す感じなどは動作に入れた方がよい。
村越さんからは
「あとは、常に危機管理の発想を持って、なかったらどうするかを考えつつ詰めていくことじゃないかな。富士でやってみて。ミドルへのいい練習になるはず。」 とコメントを頂いた。

余談だが、1日目は村越さんが木に頭を打って救急車で運ばれる事態になった。特に何事もなく当日中に宿に戻ってくることができてなによりだったが、改めてオリエンテーリングは怪我と常に隣り合わせ、山中だと救急車を呼ぶにも地名も場所も説明できなくては大変、携帯電話の電波がはいるところ、作手てづくり村のすぐ近くででよかったと思う。来年以降海外チームが作手にトレキャンにきたとき、もしものことがあったら自分らで対応できるのか?事前準備は必要になってくるだろう。
幸い今回は救急車出張所は作手村役場にあり、5分で到着(電話しているころから既にサイレンなり始める)。しかし病院は新城まで降りていくので時間がかかり大変かもしれない。生まれて初めて119に電話し、しゅんすけ号で救急車先導をした。ちな みに119番は料金かからず、今回はまず豊橋市につながり、発生場所をつげると新城市管轄とのことで電話を回された。

7/6(日) みちの会クラブカップセレ 日和田山
100人も集まった地元での練習会モードのイベント。運営に徹する。前日に山に入って設置&トレしたのと寝不足のためこの日は走らず。結局1週間、イベント準備等で充実したトレーニングができなかったが、先週の合宿の疲れが大きいのとと右臀部に痛みを感じているのでrestの週と割り切った。
多くの人にWOCを少しでも気にかけてもらえるよう、選手は競技以外でも少なからずアピールする努力も必要なのではないかと思う。今の組織では期待できない。そんなことをも思った1日だった。
みちの会より今回の地図売上分と参加費一部は塩田・田島への賛助金とすることに。それから埼玉県協会からは塩田、皆川、柳下、田島が2005年世界選手権の強化選手指定され、その強化として1万円!もの強化補助費をいただいた。埼玉県はけして財政が豊かなわけではないが、選手に対して組織としての役割とサポートを理解してくださっている。もちろんそうしてもらうための努力をリンヤさん、私らは積極にやっているからこそ(JOAから10円でもいいからもらえると嬉しいんだけどな)。こういった周囲からのサポートは金額ではなく嬉しくて励みになる。サポーターとの一体感。
結果を出したい。

7/12,13 第5回代表強化合宿 富士
国内での最終合宿。テレインは勢子辻、桑崎でミドルに近いタイプのテレインなので、課題の再確認とまとめるレースをするようにした。
自分の場合、プランニングできちんと見るべきものを設定せずあいまいなままでも、進んで行けてしまうのがたち悪く、でもそれでは遅い。
勢子辻では、
・きちんとプランして見ようとするものをみること。途中の特徴物は必要以上みなくていい
・遠くを見る。次に何が出てくるか、向かっているのは何かを考えて進むこと
・コンタ、1,2本をきちんと捉える(捉えようとする特徴物で)
・コントロール周辺の情報を多く、特にコントロールの先の物(スルーしたときのストップのプラン。ミスの予測)
・直進と歩測
・脱出方向を正確に。


コンパスを新調したおかげが、直進に信頼性を持って使えたのでストレスを感じずプランニングに役立てることができた。1,2本ともまあまあのできだが、脱出方向の正確さがなくロスになる。また3,40m先の遠くを見ることはできていてよいのだが、実際走るラインの2,3m先を見ておらず、スムーズに進めずこれもロスにつながる。特徴物のないピンポイントの直進はやはり苦手でどうしても恐くてスピードが落ちてしまう。これは今後の課題でもあって練習をしなくてはならない。

最近は、パーク0のように極端にHRを追い込んで1本レースを走るより、ほどほどのHRで長い距離を走る方が、どちらといえば楽になってしまい、この日はミドル予選&決勝、ダウンを兼ねたコンパスなし練習で12キロ、2.5時間練習した。体力的な問題はあまり感じていないが、体のキレがあるとは思えない、登りもやはり遅い。しかし今さら気にしても仕方ないので、今後は疲れをためないように過ごし、キレを出す練習はしたいと思う。
3本目はジョグペースでしか走れないので、コンパスなしでやってみた。アタックからの正しい方向へ行くこと、コントロールからの脱出にすごく気を遣った。その他は丁寧に地図を読むところは読み、それはコンパスなしでも変わらない。ただコンパスを使えば、もっとスピードを上げて行っているんだろうな、と感じることができた。このトレーニングはコンパスなしでスムーズに進むことが目的ではなく、どこでどうコンパスを有意義に使っているのかがわかること、かつそれに頼らなくても地形をもっと捉えればスムーズに行くことなどがわかっていい。たまにやるといいかも。

2日目のスプリントは後半の登りで疲れて集中力がなくなり、脱出方向を少し間違えただけで大きなロスを生んだ。 以前村越さんが、「今はコントロールからの正確な方向へ脱出するにはどうしたらいいか考えている。杉山さんに”ムラコシは脱出が甘いんだよ”と言われたんだけど、さてりかちゃんならどうする?」 こう言っていたのを思い出した。コンパスなしレースでも、今日のスプリントでも脱出が甘い。

リレーはスタートして2レッグだけトップ集団と走ることができた。下りレッグというのもあったが、こういうハイスピードでのナビゲーションは久しぶりでワクワクしていた。しかし久しぶりのファシュタのせいか(良く思い出したら渋川、作手では練習しなかった)、アタックまでは集団のナビで進んでいくものの、自分のコントロールのことをよく考えていなかったため隣接に行き着く。結局1人になっても、手前のアタックで点で位置を確定しないまま進んだので、コントロール付近で探し回ることになって3,4分ものミスを2箇所もしてしまった。 やはり基本のプランをしっかりして進まなければ自分は遅いのだ。それが改めてわかっただけでよかった。
「あと5歩進めばコントロールがあるはずなのだけれどそれができないのはなぜか、見えないからあれと思ってしまう?フラッグを見つけようとしすぎて、丸の中心の特徴物まで行こうとしていないのではないか?」こんな話をみっちーとしていて、作手や今回、コントロール周辺でうろうろしていることがあったのはひょっとしたらそう思ってしまっているせいかもしれないと気づいた。
2日間を通して1日の追い込んだレースはできるものの、2日続けては厳しい、リレーを走ることを視野に入れいるが実際どうだろうか?そう感じた。

さすがにテーピングなしでおんぼろOシューズだと恐くて前にガシガシ進めない。ただテーピングをしないでオリエンテーリングをすることに慣れ始めているのでスイスではどう使っていくか考えている。
ありさんに右臀部、腰に鍼を打ってもらう。遠征前にどういうものか試しておくべしと吉田さんから言われていた。これが結構効く。軽くなった。

選考会からこの3ヶ月はあっという間だった。
1年前、村越さんから、「りかちゃんは、来年の世界選手権で何ができるのだろうか?」 と言われていたが、今でも考えている。自分は何ができるのだろうか?自分なりの答えを持って本戦に臨みたい。

1.6 直前準備、その他

ノルウェーでの生活 7/19〜7/22

'97世界選手権ショート女子チャンピオン;ルーシー・ベイムも大会直前この別荘で過ごした
この別荘で貸切生活 7/19夜 ノルウェー着、知人宅1泊
7/20 fagarenessに移動 トレイルラン 65min. 8.5km/up100m 強度2
7/21 Jortenhaimenn トレッキング 5hrs 14km/up1000m 強度2
7/22 Gronssenn トレッキング 1.5hrs 8km/up300m 強度2

スイスに入る前に調整とリフレッシュをかねてノルウェーに行き、トレッキングをすることにした。村越さんと合流し、6年の付き合いになるおばあちゃん&おじいちゃんの家に1泊。その後、村越さんのつてでノルウェーオリエンテーリング協会元会長の別荘(山小屋)を借りることができ、そこで3泊貸切生活。とにかくノルウェーではリラックスした気ままな生活。

20日朝、4時間かけてオスロ北西にあるfagarenesへ。そこからさらに30分山を登っていき別荘到着。すでに森林限界となっている。湖岸にある別荘は、いかにもノルウェーっぽい風景で大感激。この日から自炊、水は湖で汲み、太陽発電で電気を供給。ガスで調理をし、冷蔵庫もガスで冷やす。シャワーはお湯を沸かし水と混ぜてポンプで出す。と不便なところもあるがそれ以外は実に快適に過ごすことができた。

この生活の詳細は
2003ノルウェーでの生活&トレッキングにて。

20日は別荘周辺を村越さんと65分途中までトレイルラン、約8.5km、up100m。まだ体が慣れていない。その後ボートに乗って風景を楽しんだ。

7/21 高度差700mある湖を見ながら険しい尾根を下っていく
あいにくの雨模様 21日はトレッキング。ヨーテンハイメン山麓の中心部、Gjendesheimへ。ここでのハイライトは湖が二つ隣り合わせになっているのだが高度差が約700mもあること。しかも高い方から低い湖には水は流れ込んでいない。不思議。歩いている人も多く人気の場所だ。14キロ、up1000m、5時間歩いた。あいにく天気は悪く、途中から雨。ピーク(1700m)につくころは温度も低く手がかじかんで軽装備を後悔した。

22日は体調不良のため基本的にだらだらと家にいるが、午後から車で30分、湖対岸にあるGronssenn(1368m)へ。約8キロ、登り1hr、下りはジョグで走りながらで25分。地元、あるいは別荘に来ている多くの人、家族連れが登っていた。さすがノルウェー人、こんな小さな山でも人が多く本当に山歩きが好きなんだろうね。

結局、強度は高くないものの3日間体を動かし続けた。体のキレはなく、なんとなくだるい。朝は7時半にはおき、夜は22時には寝るという規則正しい生活。雑音もなくこんなに風景が素晴らしいなかでの生活はもう2度とないかもしれない。 貴重な3日間だった。


スイスでの生活;日本チーム合流まで 7/23〜7/27
7/23 ZRHにフライト ZRH湖周辺jog 30min. 5km ウィンドスプリント 50m x 7 強度2
7/24 Chur-Flimsへ移動 午後テレインへ(Uaul Grond Flims) 1hr. 2km 強度3
7/25 Flimsテレインにてトレーニング(Ils Aults) 21min/1.8km, 39min/2.6km, 26min/2.3km) 強度4 サン・モリッツへ移動
7/26 St.Moritz周辺トレッキング(Muottas Muragl) 3hrs/12km up100m, ジョグ14min/2km、強 度2 温泉プール150m 強度1
7/27 St.Moritz Tour O Swiss O-event DA 4.7km/up150m 45min. 強度4

7/23
  夕方、村越さんとチューリッヒ湖沿いにjog。体が重い。明らかに疲れている。ウィンドスプリントをやって少し軽くなった。早生さんと合流し、街中の中華レストランで食事。

7/24宿でお手製のフラッグを作っていざ練習
3人でミドルテレイントレーニング準備 7/24pm
 いよいよオリエンテーリング。ミドルレーステレイン周辺の宿に移動し、そ こから2キロ西のテレインで練習。村越さんがコースを組んでくれた。村越さんが途 中までランオブをしてくれテレインと地図の表記になれ、何が使えるかなどを見よう とする。が、思っていたより地図に描か れていないものが多く何をどう情報として捉えるべきかいまいち把握できない。また 足場も悪い。それから1人で練習を続けていたのだが、雨がひどく寒くなってやめようかなと思うところでちょうど村越さんに 会ったので一緒に戻った。あまり印象よくなく先が思いやられた。連日疲れがた まっているようでぐっすり眠ってしまったが、あまり質のよい睡眠ではないかもしれ ない。


7/25 ミドルテレインにて。まるい君と合流
トレーニング準備 7/25
テレインをIls Aultsに変えて練習。村越さんがコースを作り、簡易フラッグ (プラスチックコップにピンクでマーキングをして底に紐を通してぶら下げる。持ち 運び便利、牛乳パックフラッグよりいい)を設置。円井君と合流。 天気もよく、昨日のテレインよりも走りやすくやぶくもない。登りは疲れているのか すべて歩く。体は軽くない。フラットではそれなりに走ることができる。地図との フィットはよくできていた。見ようと思う特徴物は捉えるようにしできていた。あま り違和感がなく進むことができたが、注意すべき点、課題は以下のとおり。

・斜面の高さを意識すること(これくらい降りると50m、100m)
・それに加え方向も意識する
・ピークを巻くときはどれくらい巻いているのかを考える。
・アタックからはなるべくまっすぐ行く
・歩測をする(同じような特徴物がでてきたときに手前で入らないように)
・コントロール手前(アタック)では明確に点で確認してから進む
・コントロール周辺の情報を入れる。行き過ぎたら何が出てくるか?
・遠くを見る

3本目のコンピ中心のコースでは、トップ村越さんのタイムの140%増。ミスをした レッグは、微地形の岩地帯で高さを意識できず走りやすい方向に流されて1分半近 く。こういうミスはしやすそうで、注意してきちんといけるようにしなくてはならな い。身についていないのだから、きちんと行くために何をしたらいいのか考えること が重要で意識して実践し取り組んでいくこと。
全体的な感想としては、地図と現地の対応に身構えることは全くなく臨むことができ た。勢子辻テレインでのトレーニングはとても有効だったこと、それなりにでも自分 がやってきた過程はけして無駄ではなかったこと、フィンランドからの2年で少しは レベルアップはできたかもしれないと感じることができた。しかしそんな自己満足に 浸っていてはどうしようもなく、もっとミスなくタイムを縮めるようにして少しでも 目標のミドル予選通過に近づけるようにしていかなくてはならない。

7/26 ベルニナアルプスを望みながら念願のスイストレッキング!
シン、サナエ、円井、rikaとっれっきんぐ 7/26
27日のナショナルイベントに参加するため、25日中にサン・モリッツへ移動。私は見なかったが、ここでは陸上の世界選手権女子マラソン代表の野口みずきがキャンプをはっていて走っているのを見たとのこと。標高は約1800mだし、高地トレーニングには最適。宿の目の前には立派なトラックもあり、速そうな選手が練習をしていた。
この日は基本的にオフ。St.Moritz周辺をトレッキング、その後温泉。なるべく登りを減らし 楽に歩けるコースを選び、Muottas Muraglに決定。早生さん、円井君、村越さんと。ケーブル カーで一気に700mのupを登り標高2400mへ。そこからコンタ沿いに対岸のベルニナアル プスをみながら歩く。天気も良く最高の景色!1時間歩き、さなえさんはポントレジーナで降りてベルリナ 鉄道に乗りイタリア(!)へ。円井君、村越さんと3人でさらに1時間ゆるやかに登って歩き、Piz.Albrisの麓の小さな湖、Lej Languardで昼食。 円井君はそこからさらに山を越えてマラニック。村越さんと私は折り返し、ポントレ ジーナへリフトを使って降りた。トータル14キロ、4.5時間(正味3.5時間歩く)。駐車場ま でジョグで2キロ。歩きながら右臀部に違和感を感じていた。
宿に帰る途中、到着したばかりのまどかと合流、お楽しみの温泉へ。しかし土曜休業。隣にある温泉プー ル(と思いたい)でゆっくり泳いだり、つかったり、飛び込み台からジャンプした り。。。リフレッシュしたが、だるい疲れがある。
スイストレッキングレポートは
こちらから-鋭意作成中-

7/27 サン・モリッツのナショナルイベントへ参加。会場へ。
会場(左脇)へ向かう途中 7/27
オリエンテーリングイベント。ツアーOスイスの初日に当たる。テレインは宿のすぐ 東。クラスはDA、4.6km/up150m ctrl 17. トレキャンの前半のまとめとしてレースをし追い込んで走ること。ミドルタイプのテレインに若干似ているところもある。
課題は
・アタックは点で明確にして、整置、コンパスセット、方向を見直すなどしてから進 む
・斜面での高さを意識する
・斜面を下るときの方向
・遠くを見る

白いテレインで、道の分岐がよく捉えられず、オーバーラン、ショートするレッグが あり、それだけで30秒から1分のミス。地面はボコボコして走りづらいのですぐにそ れくらいのタイムになってしまう。 また、アタックでもう1クッションおき、動作を取り入れることが身についていな い。点で位置を確定した後、コンパスを見直す、整置をして方向を確かめるなどする べき。歩測はやるべきところではできているが、保険としてやっておいたほうがいい ところでできていず、ショートして入ってしまうことがあった。
村越さんからは、地形を大きく捉えてその中での位置関係を見ることがあまりできて いない、意識してやっていくこと。また真っ直ぐ行ったら何が見えるのか?そういっ た視点で見ることが必要といわれた。確かにこの2点はへたくそでできていない。1 レッグ地形との相対関係がうまく捉えられず2分ものミスをしてしまった。
体調は悪くはないが切れがない。登りはほとんど歩いてしまった。HRは165-175だっ たのでだいぶ追い込んでいるが、標高が1800-1900mというのもあるかもしれない。

タイムは45'29(15位)、トップはオーストラリア代表のEweis Kathrynで37'49。ミ スを差し引いても41分40秒ぐらい。さなえさんは46'30(19位)、まどかは57'08(40 位)。ちなみに同コースのH60トップは43'15。情けない。男子はM21ALで村越さん12位、遅れること5分でまるいくん。
ゴールから会場、村越&円井のゴール写真を取りに再びゴールへジョグでトータル3 キロ。このイベントには日本人オリエンティアツアーで10名くらい、他、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカのWOCチームが参加してきた。やはり大会参加すると自然に気分は盛り上がってくる。あと1週間もしたら本戦が始まる、ミドルレースももう10日後。いよいよ始まるのだ。
久しぶりに追い込んでレースをして疲れてかなり体は悲鳴を上げていた。夜はチームに合流し、さっそくありさん に腰、臀部に鍼、マッサージをしてもらった。

7/28〜8/1;チーム合流、トレーニングキャンプ1開始
7/28 rest 街へ出かける。卓球 10min.強度1。善徳とルート練習の地図交換
7/29 宿から車で30分の森へ出かけトレイルラン。50min. 7km/up100m 強度2 卓球朝/夕2ゲームづつ 40min.強度1
7/30 ミドルテレイン(La Mutta)にてトレーニング AM:3.4km/up180m 42min.強度4 pm:4.8km/up290m 70min.強度4
7/31 Sennhof-Odenholzにてリレートレーニング 7km/up320m 72min. 強度4
8/1 rest 村越さんとデート 卓球朝5ゲーム! 50min. 強度1

ミドルレースは8/8と10日後とまだ先、24日からの自主トレキャンを含めて前半はそれなりに追い込んで練習、レース1週間前からは調整、軽い練習、休養に切り替えることにしてメニューを2のタームにわけた。レース1週間前にガシガシ走っても本番で疲れてしまってはどうしようもない。テレインに対する技術的な不安は特にない。今持っている技術を普通に使って普通に走ることができる、これが重要なこと。その他、疲れをためないよう過ごすことに注意した。また集団生活の中での気分転換の方法を見つけ、自分のペースを作ることを心がける。毎日暑い日が続くのでこまめに水分補給をするようにした。

7/28
rest
遠征を開始してから1週間、1日も完全休養をしていない、前日のレースで追い込 んで走って疲れているためレストとした。午前中は荷物整理と前日のレースの反省、課題のまと め、トレーニング計画の練り直し。午後は同じくレストの善徳とはな&きみやさんと街へお出かけ。 善徳とはレストの日がよく重なって、彼からルートプランの練習をした地図を交換しましょうとい言われ、交換したりコースを作って練習した。こうやってレストの日もただだらだらするわけでなく、短時間でも適度の緊張を持ってレースに向けての準備を進めているのだと感じた。この日はインフォに行ってラッパーズビル郊外の山地図を購入。明日のトレイルランするルートを検討する。スイスはノルウェーと同じくらいトレイルがよく発達し整備されている。ちょっとした街の裏山にも必ずトレイルパスがある。なんともうらやましい。
嵐によりテレイン変更になってしまった旧リレーテレイン
嵐により変更になってしまった旧リレーテレイン 7/29
この日もオリエンテーリングはせず、軽く森の中を30分ほど走ることにする。同じく レストの村越さんにお付き合いしてもらう。選んだ場所はSheidegg。地図からみて周辺で 一番標高が高い、トレイルのつきかたからして絶対ビューポイントがあるはず〜とにらんで選 んだがそのとおりで大正解。登りの少ないコースを選び、森の中を走る。途中ののぼ りは全て歩く。まだ体は疲れているものの走っているのは気持ちよい。ゴールの高台 からはチューリッヒ湖とラッパーズビル一望。パラグライダーのスタートする場所で もあるみたい。遠くの山々と、局所的な嵐によって被害を被りテレイン変更を余儀な くされたリレーテレインxxまでよく見えた。木が折れているのも見える。スイスのい かにも牧歌的な風景を見ながらランチパックを食べた。
帰りはその旧リレーテレインを見てきた。何十メーターもある木が途中で折れたり、根こそぎ倒れている。なんともひどい状態でこれではレースはできそうにない。長い時間をかけて調査したテレインがたった何分かの嵐で見るも無惨な状態になってしまうなんて、地図調査者はどんな思いだったのだろう。でもきっと泣いている暇なく次の新しいリレーテレインの調査をし直さなければならないのだろう。大会開催までたった3週間前の出来事だった。 卓球は村越さんとの対決が続く。負けない。なんにしろ村越さんに勝つなんてことは滅多にない のでとてもいい気分。相当悔しいらしくこの後ほとんど毎日、朝、夕と卓球対決を続 けるのだった。これも気分転換とほどよい運動になってちょうどいい。

7/30
ミドルテレイン、La Muttaで予選/決勝を意識した練習。女子コースだとタイムを比 べるにしてもどれくらい早くて遅いのか判断がつかない。男子とラップを比べたいの で同じコースを走ることをお願いした。コーチ陣はもちろん臨機応変にこの要望に応えてくれた。他のチームも来ていてグラント(オーストラリア)と2年ぶりに 話をした。「コンディションはどう?」「ちょっと疲れているけどでもいい感じ よ。」思えばグラントとは95年のドイツでコテージの前で「イスのり馬レース」をし たライバル?8年経ってもなんだかんだいいながら選手を続け、会うたびにいろいろ 話をしていたけれど今年もまだ選手でいるんだね、言葉ではいわなかったけどお互い そんな感じで話をしていた。彼ももう今年30になるのかな。早いなあ。
予選コースのフラッグはなくちょっと拍子抜け。7割程度のスピードにして自分の技 術と地図を確認しながら進んでいく。勢子辻よりも地形は捉えやすい。しかし斜面は 急なところは急、足場が悪いところは悪い。
決勝コースは中途半端に休んだ疲れからか30分経って体が動かなくなる。予選コースよりもずいぶんとタフなコースとなる。ミスも分単 位で続いた。これはやめ時だと途中でカットして戻った。宿に帰って志保子と地図と ラップを見て反省しながらおしゃべり。ありさんからは「ちょっと一緒になって後ろ から見ていたんだけど、ああいうテレインでも臆すことなく進んでいるような感じだっ たけどそうなの?」「うーん、身構えることなく普通にやってますね。勢子 辻テレインの存在が大きいんじゃないかな。あそこで練習できたのはとても大きいと 思います。」こう言いながら、改めて勢子辻テレインの正確な地図の出現は大きいと 感じる。調査者に感謝。スカンジナビアタイプのテレインに対応すべく練習と細かい課題を設定して練習ができる。これが10年前、正確な地図として現れていたら今までの日本チーム(特に 女子)はまた少し違っていたのだろうか。そういえばスイスのサンモリッツイベントで はなんだか偉そうなおじさんと話をしたけれど「本戦と同じようなテレインで練習す ることはとっても大事なことだよね。日本にスイスのミドルと同じようなテレインがあるな んて素晴らしいことだ。たくさんそこで練習したんだろう?がんばってね。」。そんな会話をした。
次への課題としては、
・コンタ1,2本を捉える
・直進の精度
・歩測
・途中のチェックポイントの確認->点で確定するとこころはきちんとする
・プランをしてから必ず動く
若者遠征チームも一緒にトレーニング
ガッツ若者チーム 7/31
リレーの練習。本戦を想定して2日続けての練習。ドイツ、ライン川国境沿いのテレ インまで遠征。久しぶりの1:15000の地図、いかにもアルペンテレインでミドルと全 くタイプが違う。地面はとても固く走りやすくスピードが出る。ドイツの森のようで 95年のWOCを思い出した。テレインの対応には全く問題がない。ミドルの課題をずっ とやってきたのだからそれを応用すればいいだけ。注意するとすれば、スピードを上 げた中でのマップコンタクトとルートチョイス。ミドル練習で地図にもテレインにも 頭も疲れてきた頃だったので、すごく良い気分転換になった。途中のロングレッグで 村越さんに追いつかれるものの、数レッグ、村越さんの後姿と羽鳥さん、山田君と パックになって走ったが登りでおいていかれた。60分を超えたところで雨が激しく なってきたのと疲れてきた、それ以上走ってもタイムを出す意味はないとやめること にした。
ミスをしたところは2箇所、脱出の方向が違ってルート距離がのびてしまったこと。 レース後村越さんからは「よく走れているじゃないか」と珍しく誉められる。羽鳥さ んからは「タジマリカ走るの速いじゃん、追いつけなかったよ。でもあんなに速く走 れているのによっぽどバカなんだね。」それもそのとおり。宿に帰って倫也コーチと 面談。「脱出の方向が甘いと思うんです」、「それはプランがきちんとで きていなく最初にどこに行くか?をよく考えてないからこそ脱出する方向が正 確ではないのでは?」と言われた。なるほどそのとおりかもしれない。次は意識してやってみよう。その他体のコ ンディションのことなど話した。
デート出発前。一緒に連れてってと言うトリさんを当然却下する。
村越さんとデート前 8/1
rest。村越さんと公約デートの日。7/6の地域クラブ対抗戦のコースアドバイザーの お礼にランチをご馳走することになっていた。集団生活や、毎日同じサイクルで生活 をしているとマンネリ、ストレスがたまる。ドレスアップしておいしい食事をたまに はして、ショッピングしたりすることはとても大事なこと。気分転換になるし気持ちに張りがでる。村 越さんとはノルウェーから一緒だったけれど、こうやって”デート”という位置付け をするとまたその時間は貴重で違ったものになってくる。湖岸沿いの魚料理を出すレ ストランにて優雅に食事。ビールも飲みながらいろいろとお話する。楽しい時間だっ た。この街も数日後にはスプリントレースが行われる。そして1週間も経てば私たち のレースが行われる。長いようで短い時間。
この日は朝に卓球(21点1ゲーム)を村越さんと5ゲームもやる。すべて村越さんから の申し入れ。今まで2回負けてしまったが、それ以後負けていない。結局この日以降 ボールが壊れてしまいやれなくなったが、9勝2敗と快勝でしめくくった。倫也さんが 「シンは勝てば嬉しいから続けるし、負ければ悔しいから続ける。結局はどっちで も続けるんだよな。」村越さんの性格について的を得た発言。ああ、この人はこうやって22年間も競 技生活を続けてきたんだなと卓球1ゲームにしても彼の競技人生を垣間見てしまった ような気がした。
そうそう夜は21時頃からあちこちで打ち上げ花火が揚げられていた。そういえば今日はスイスの建国記念日だった。だからデートに行っても店が全然開いていなくてショッピングできなかったのだ(boaring timeにならずにすんだと村越さんは言ってたけれど)。ちょっと日本では考えられないほどの打ち上げ花火の規模で、こんなの一般家庭でやっていいの?というくらい。深夜まで続いていた。
スイス卓球記の詳細はWOC'03雑記(鋭意作成中)にて。

8/2〜8/7;トレーニングキャンプ2,最後の調整
8/2 La Muttaにて女子決勝コース 17min/1.5km、強度4村越さんとランオブ 20min/2km 強度2
 自主練 20min/1.5km 強度3 温泉でつかる 早起き開始
8/3 rest 宮内さんとハイキング 40min/1.5km
8/4 rest&クラッシック予選観戦 2hrs
8/5 リレートレーニング
8/6 午前:ミドルのモデルイベント 午後:rest
8/7 rest 朝散歩

8/2
トレキャン中の食事の時間は8時からで朝ものんびりしていたが、ミドル予選は9時から予選が始まる、6時半には宿を出発する、そろそろ早起きに慣れなくては、、と朝6;30には起きて散歩をすることにした。村越さんも一緒。実は2人とも朝は苦手である。こういうのもレースに対する準備の1つなのだろう。朝はまだ涼しくて寒いくらい、でも気分がいい。湖畔を30分くらいおしゃべりをしながら歩く。
今日はミドルテレインで技術課題の再確認。村越さん、まどかと3人で現地に向かう。
脱出の方向、プランはOK。クリティカルな直進と歩測はX。スタートして体全体が重く、すでにくたくた。右臀部に痛みがある。疲れがたまっているかもしれない。相変わらずの暑さはうんざり。 それぞれの練習をした後、村越さんに途中で合流し、先日のコースでミスをしたところをもう一度おさらいしながら見てもらう。これでずいぶん気が楽になった。どうしてできなかったのか、やろうとすればできる、今でもできないことはたぶんレースでもできない、そういったことを再確認できた。
練習後はカナダのサンディーが近づいてきて「ねえ、シン、地図貸してくれる?私宿に置いて来ちゃったの…」という。お、カナダの忘れ物大王!気軽に話しかけ、はいどうぞとできる関係がいいですな。まーオリエンティアは基本的に親切だ。
帰り道の町で温泉センターによってつかってくる。ここでは当然だが水着着用。昼間からくつろいでいるのは年寄りしかいない。若者は、、とみると1組のカップルがベタベタと。こっちでは温泉は治療の一環みたい。のんびりとつかったり泳いだりジェットバブルに身を任せたりリラックスできた。

8/3
夜中に目が覚めて1時間ぐらい寝られない。緊張しているのかストレスなのかよくわからない。
昼間はrestで先日いったScheideggへハイキング。トレイルランはよしのり、みっちー、ふじいさん、りんやさん。さなえさんは展望をみながらのんびり。宮内と私はピークをつないでそこらを40分ほど歩く。森の中を歩くのはとても気分がいい。宮内はやっぱりおもしろくていろいろなことを話せてすごく印象的だった。この日はお昼寝をとうとうたっぷりしてしまう。15分と言われてたのに。。

8/4
いよいよロング予選。restで観戦。35度を超える暑さには立っているだけでも疲れる。なるべく日陰にいようとした。残念ながら日本チームからは決勝進出者はゼロ。あと少し、惜しい結果がいくつもあったが、通らなくてはどうしようもない。今度こそbreak throughできると思っていたけれどダメだった。走った選手も当然ショックだったろうが、自分もショックでため息がでた。かと言って自分がミドルで通過できる保証なんてどこにもない。今ある自分で闘うしかないのだけれど。
暑さで疲れると困るので2時間ほどですぐに会場から帰ってきた。

8/5
リレーテレインについてディスカッションする3人 午前中はムラコシ、かっしー、ぜんとくとリレーテレインへ。急遽変更されたテレインでトレーニング。リレーを走るかどうかはまだ決まっていないが少しは雰囲気をつかんでおこうと思った。ロング・リレーテレインの練習は1度だけだし。テレインの地面は堅く腰に響く、斜面は急、、とテレインの様子をみながら軽く30分走る。
午後は開会式とスプリント観戦。スタジアムの中が45度近くあるんじゃないか、、といった感じで耐えられなくて途中で外にでる。あとは村越さんとマニアなコントロールで観戦、移動していった。みっちーもだいすけもがんばって走っていた。街の中、あんな大人数の中走るなんてほんとすごいな。 疲れては行けないので熱気のこもったスタジアムにはもう2度と入る気なんておこらず、表彰式は見ずに帰った。

8/6
午前中はミドルのモデルコースに入る。地図が良くなったIlts Aultsだった。行く途中、しほこが「あっ、地図忘れた〜」と叫ぶ。ああ、ここにも1人忘れ物大魔王。「きっとテレインに行けばどっかのチームがいるから、終わった後借りれるよー」などと言う。予想せぬことが起こった時、さあどうするか?はオリエンテーリングのリロケートと一緒。
練習は7割程度のスピードで。練習直後右臀部に痛みを感じる。コンディション的には体が重くなく軽くまあまあ。登りが遅いのは仕方がない。あとの部分でどうきちんとやるかだ。
午後はロングの決勝を見に行かず宿でのんびり過ごす。あの暑さの中にいるだけで体力を消耗するだろう。チャンピオンが生まれる瞬間を見たかったのはあるが、それよりミドルレースに向けての準備を優先する。疲れたくない。 IOF理事会から帰ってきた村越さんと街に出てインターネットカフェでロングの成績をチェック。女子優勝はやっぱりシモーネ、それは予想の範囲だけれど男子は同じくスイスのトーマス・ビューラー!彼は今回を最後に引退を宣言している。93年からWOCメンバーとしてやってきたけれどこうやって35歳を過ぎて世界チャンピオンになって有終の美を飾る。なんて素晴らしいのだろうと思った。それにしても男女ともウィニングタイムから20分も離れているってどういうこと?この暑さだけのせいじゃないんじゃないかな。
夜はバンケット。日程の関係でいつも最終日に行われるお祭りバンケットは中間日に持ってこられた。赤ワインは飲み放題。 メインはロングトップ3の選手がルートチョイスをどうしたかを本人が解説。とても興味深かった。
本来ならもうなんでもいいー、WOC終わったーとぱーっと勢いに乗って遊び踊るバンケットは、あと2日後にレースを迎える身としては抑え気味。それでもドレスアップしたりお化粧をしたり女の子できゃーきゃー騒いで楽しかった。いい気分転換ができたと思う。

8/7
モデルには入らずrest。朝はいつもどおり6;30に起きて散歩をし、昼間に20分ほど昼寝。いよいよ明日。緊張はしているけれどでもなんだろう、ずいぶん落ち着いているような気もする。決勝を走れるかどうかはやってみなければわからない、ただやるだけなのだ。

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2 レースに対する評価
2.1 ミドルディスタンス 8/8

レース評価の詳細については技術報告書を参照されたい。
 ->技術報告書へ(冊子発行後、webにupします)

スタートは3枠目で比較的ゆっくり宿を出発。車の運転を村越さんと交代しながら善徳と3人で。この2週間通い続け練習したミドルテレインのすぐ近く、Trinのテレイン。テント村から軍のバスでスタートエリアまで運ばれる。この時シモーネも同じバスに乗っていて、ヘザー・モンロー(イギリス)と楽しそうに話をして笑っている。「余裕がある人はいいねえ」と横に座っていた村越さんが言っていた。
スタートエリアではモデルの地図が配られてそこで少しトレーニングができる。地図の対応とアップを兼ねて20分ほど入っていた。ペローラもイーキス(デンマークヘッドーコーチ)も「勢子辻と変わらない、むしろ勢子辻のほうが難しいくらいだ」と、善徳や私たちを励ましていた。
スタートしてから途中までは順調、特にミスをせずに進む。2へのアタックの途中で同時スタートのロシアの選手を見て、まだまだ出遅れていない、大丈夫だとおもった。が思うより積極的なルートがとれない。また思ったより簡単なコース設定で、微地形地帯を使うレッグはそうはなくかなり消極的になってしまった。それでもまだまだこれから、大丈夫と励ましながら進んでいた。微地形地帯を無難にクリアした中盤、またもや同時スタートのロシアの選手を見て、自分はいいレースができているかもしれない、そう思った。そう思うのはいいがここから落ち着きがなくなったように思う。ちょっとした脱出のミスが傷口を広げていく。予選通過を意識したせいなのかか、基本動作に安定感がなく小さなミスを重ねていった。たぶんこういうシチュエーションは初めてでどうしていいかわからなかったのかもしれない。
結局ボーダーからは3分も離れて22位に終わり決勝進出はならなかった。
ショックだったのはレースの手応えを感じた以上に実際のボーダーラインは厳しかったこと。
3分を縮めることはそうは簡単なことではないが、全く歯が立たないというわけではけしてない。 フィジカル面のベースを挙げてレースを進めていかないと厳しい。また無難にこなしたと思われる微地形地帯のショートレッグのラップは同コーストップのハンネ(ノルウェー、ミドル準優勝)と比べて20秒近く遅く、技術面でのブラッシュアップはまだ必要。ただ準備した分の実力はそのまま出ているように思う。
結局、男女ともミドルは決勝進出者なし、ロング、ミドルともファイナリストが出ないとても残念な結果になった。

帰りは前に行った温泉センターへ、村越、善徳、宮内と行く。本当は決勝を走った後にゆっくり体を癒すためにつかりたかったな。今頃決勝を走っているのに私たちは温泉、、、なんだかとても悔しかった。

2.2 リレー 8/9

リレーは木植-塩田-田島の走順。ロング予選の各国の結果を見てみると頑張れば20位を狙えるのでは、、、そんな話をしていた。 が、急遽変更されたテレインでのコースパタンは簡単となりフィジカル面の差がさらに顕著となり、日本は苦しい位置で闘っていた。
相変わらずの暑さの中、ウムスタートを直前に回避し中盤までは取りこぼしなくレースを進めていくが、いったん会場に戻ってきたビジュアル後、テレインのタイプが変わり急斜面で険しく走りが多くなるレッグで一気に差が開いた。 このレースでもショックだったのはそんなに大きなミスをしていず、それなりに走ったと思ったのにずいぶんと他国の選手と差がついてしまったこと。ミドルもリレーも自分が思う以上に差があるのだ。 これは私にとってはテレインを考えると技術面以上にフィジカル面の差がありすぎるとしか思えない。
これなら宮内が走ってもよかったのではないか、いろいろな思いがよぎりながらくたくたになって宿に帰った。

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3 今後に向けて  これも詳細は技術報告書をみていただきたい

まずは決勝進出に向けては今のままでは満足には闘えない。2年前のフィンランドの時にも同じようなことを言ったが、それと同じレベルではなくレベルアップはしている。ただそれはテレインの特性によるかもしれない。フィジカルや技術面の向上はもちろんだが、メンタルの部分での練習が必要に思える。

世界選手権は2年に一度(来年から年1度)の世界チャンピオンを決める大会だから当然選手はピークを合わせてやってくる。そういった雰囲気の中臆せずいつも通りのレースをする、決勝を走る。それはとても大変なことかもしれないが、ひょっとしたら誰かが予選を通過してしまえば、そんなに実はたいしたことない(いやたいしたことあるけど)、精神的な部分での壁を低くできるような気がする。
そのためには 大舞台の前にWCやワールドランキングイベント(WRE)に参加したり、地方の大会にそれ相当のレベルのクラスに参加することによって、いろいろなことをチャレンジしながら走りそれなりの結果でも出せれば自信がつくようにも思う。実際、サン・モリッツで参加したスイスのナショナルイベントではW21Aを走ったが、彼らのレベルはどうだかはわからないが、自分が普通にレースを進めていけばそれなりの結果がでるじゃないか、別に遅いわけじゃないんだ、そんな風に思うことができた。実は世界選手権も一緒で、なんだかすごい大会、私なんて走って大丈夫なのかしら?そんな気持ちが無意識のうちに心の片隅にあったりはしないだろうか?
来年、2年後のWOCに出る前に、私は例えばO-RINGENでいいからW21Aにエントリして、いろいろ試しながらオリエンテーリングをしてみる、その結果はどうか?そんなことにチャレンジしてみたい。それかWREに出たり2週間ぐらい遠征をして成績をおそれず技術、フィジカル面でいろいろな側面からチャレンジできるような大会に出ようと考えている。

フィジカル面のupとしては今のレベルの最低2倍は必要。今回の準備は工夫はしたが、やはり絶対量、時間が足りなかった。少しずつでよいからトレーニング時間をのばし、またトレーニングの工夫をしていくこと。少なくても私自身ははみっちーレベルで最低限走れるようにならないと闘えないと考えている。今後世界選手権出場を夢見る人は、最低今までの私以上のトレーニングをしていかないときっと世界では闘えないだろう(だから今までのトレーニングをwebにupしてきたのもある)。厳しいかもしれないがそういうレベルに女子もやっときている。周りが甘やかしておだてながら走らせる、そういう時期が過去長く続いてきたように思うがそれではやはり強くなれない。今回は女子の競技者としての意識の高さを感じた。前回以上に女子もやっと競技者らしくなってきたのだ。
技術面の向上としては、徹底的に基本動作をできるようにすることとその応用。練習するべきテレインをきちんと選んでやること。スウェーデンを考えるならやはり勢子辻だろうし、愛知を考えるならやはり愛知で練習。内容も工夫するべし。

「自分は何ができるのか?世界選手権で何ができるのか?」
結局この問いには答えを出したものの収穫は少ないものになってしまった。
次があるとすれば、
「なぜ世界選手権に出ようと思うのか」
「どうして決勝を走りたいのか」
「具体的な目標順位に対してどういった準備ができるのか」
これらををクリアにしなければ「世界選手権で決勝を走る」という目標はただ絵に描いた餅にしかすぎない。オリエンティアとして原点に戻り、クリアにすることができるのならまたもう一度挑戦したい。

ご意見は
rskogs7@hotmail.comまで

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