【2002年10月27日 東日本大会】 

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2002/10/27 東日本大会 福島県二本松市 「あだたら高原」

WE 6400m up2700m 16ctl
上位3人のタイム相対値グラフ 【課題】
・技術面の課題
危機管理を持ったプランニング
アタックからコントロールへの直進、行き方
コントロールからの脱出、正置の動作
地図を幅広く見てルートチョイスする。
現地でも遠くを見る、幅広く見るようにして、位置確認など総合的な判断をする。

・体力面の課題
登りは我慢する
キロ10分はきりたい(技術の課題とのリンク)

・精神面の課題
最後まで手続きに集中すること
他の選手に会っても気にせず自分の手続きを集中する

上位3人のラップ解析 S-1
スタートまでのジョグで体に切れがなく重いと感じる。 アタックは道路のカーブ、沢2つ目。小川2つ目を北西に登っていき、小川の分岐から さらに北西につめていくとコントロール。
道に出てからコース全体を眺めてみると前半3コントロールまでがひたすらのぼりで 後は下りベース。9-10だけ尾根きりと確認、3までは我慢していかなくてはと励まし た。APの2つ目の沢から正置のみで直進、コントロール手前の小川の分岐(沢の分 岐)は絶対にチェックするように意識して、そのままチェックして北西の湧水点へ。

1-2
ほぼ直進、地形を捉え尾根の張り出しよりやや西。 高さと方向を気にしながら。登りすぎるとB藪にぶつかる。 まだこの時点では今日の植生4段階がどういった感じかはつかめていない。
白い部分は思ったより走りずらく、東北特有の低い木々、斜めに生えていたりして きっていくのがつらい。1コントロールから西へ登っていくと道路へ出て、がけの南 の終わりからベアリングしてのぼっていく。前に2分前スタートの小林正子さんの背 中がみえるがなかなか追いつかない。尾根の張り出しを上り、左(西)を意識しなが ら前を見ると、Bやぶが見えてきたのでもうそろそろだと少し方向を変えるとコント ロールが見えた。歩測はしていない。

2-3
アタックは斜面に直角に東西に伸びる小道、北にのびる切通し2本目から。
こういう斜面に対して斜めのアタックは方向と距離がぶれやすい。手前でうろうろしたり通り過ぎたりしそうだから気を付ける。行き過ぎると白い沢が出てくるはず。
他のルートも見えた。もう少し森の中がきれいなら、先にコントロールした(東)にのびる沢にさっさと入り、沢を詰めていく。もう1つは小道を主尾根まで登って南に延びる道にのりコントロールに対し上(西)から降りていってアタック。前者のルートは森がきれいでなく道をたどった方が速そうだと却下。2つ目の主尾根からのルートはプランは簡単だが、アップが増えるのと距離が増える。そらなら手前から確実に地形をとらえ、距離と方向を意識しながら行った方が速いと最初のプラン通りにいった。
2のコントロール脱出でもたもた歩く。登りではなかなか追い込んで先に進めない。正子さんの背中は見えるが逆に離された。遅いな?と思ったが、ラップを見たら本当に遅かった。ここではみっちーから1分も遅い。みっちはアタック手前でかなり不安になってスピードを落としているそうだ。ただの体力面でこれだけ差がでるのだろうか?

3-4
主な登りレッグは終わり、ここからスピードを上げて走っていきたいが全然ペースが上がらない。
アタックは主要道と南に延びる小道の分岐。道を引っ張って安全策。手前から斜面を斜めに切っていくkとを考えたが高さと方向に不安。点状特徴物の”穴”を見つけられるか。また今日は森の中を早く走れない、少し距離が伸びても道路を走った方が速いだろという判断。、地図が正確かわからないのが一番大きかったかもしれない。
プラン通り。道走りの時に後半のレッグをだいたい読んだ。正子さんを抜いたがコントロールまで一緒。トップラップをとったとは思わなかった。

4-5
どこを切っていくかでだいぶタイム差がでそう。 コントロール南の小道を東におりてぐるっと主要道を使う東超迂回ルートもみえるが、これはあまりにも距離があり最後コントロールへ登り返すので却下。それよりも短い距離でうまくヤブを抜けられるようそうな直進ルートを選択。
4コントロールで躊躇したのは西にある斜面の縦ハッチオープン。ここを切ると早いのだが行く手を阻まれると途端に遅くなり、ルート見直しをしなくてはならない。もし通れなければ何かしてオープンと緑のキワを通ればいいわとプランする。
アタックはコントロールの上(西)の斜面、東西にのびる切り通し、緑と白の植生界、沢の手前から。切り通しには絶対のらなければならない。でも乗れなくても地形を見れば近づいてくれば沢におちるから大丈夫。4コントロールの南にある小道を西に進み、岩、小道の方向が変わるところから、ベアリングをしてラフに直進。その先、南にあるオープンの縦ハッチを2つ切って切り通しにでるようにすること。
斜面を下っていくと、縦ハッチのオープンが見えてくる。背の高いススキで足下も悪くなくこのまま進めそう。このとき左(東)の斜面を見ると牧草地が広がっていて、目測で自分のいる位置を確認、だいたい直進のラインにいて大きくずれていない。そのまますすみ2本目の縦ハッチもススキ?ちょっときたない。それを越えて先をみると、緑と明るくなっているところが見える。あれが切り通しかといってみるとその通りで左(東)を見るとちょうどまがりがみえたので、ここにいると位置を確定。そのまま切り通しを西にすすみ、プラン通り植生界の角からアタック。ベアリングと歩測。イメージとして沢を切って尾根の肩にのってその先の沢。思ったより早くにコントロールが見えて一瞬おどろいた。 ここは躊躇なく進んでいき、方向も変わらなかったので、手続きにもたつきはない。正子さんが後ろにいてパック。早く行かなくてはと思っていた。

5-6
こういうヤブの中になんとなくある沢は曖昧に行くと見つけられないし遅い。確実に行くには?とルートを考える。1つは主要道と東にのびる小道の分岐からコンパスを振って直進。もう1つはアタックをコントロール近くまで極力引っ張り、小道を東に降りていき、次のT字分岐から斜面に沿って平行に北へアタック。どちらがいいか考えたが後者は安全かもしれないが距離が伸び、ヤブの中を進む時間が長くなること、前者はアタックからの距離はあるがきちんと方向と距離を意識し、コンタ1本でかかれた沢をイメージすれば大丈夫とそちらを選んだ。このルート選択に普段より1,2秒多くかかり、コントロールで5秒ほど止まっていたかもしれない。
5コントロールからすぐに沢を渡って東側の道に出て主要道にでる。走りながらアタックからコントロールまでコンパスセット。歩測する距離を確認。コントロールを通り過ぎないように上(西)から下っていくようにして沢に入る。また直進して進んでいくと緑との境がわかるだろうから、そこで距離と位置を確認。コントロールを通り過ぎて下りすぎたら沢の方向が変わる、植生は白になるはずだと考えた。
登り調子の主要道を走っていると4分前スタートの高野由紀さんの背中を見た。驚いた。道の分岐はそろそろ、その手前に建物があるはずと右(東)側を意識していたがよく地図を見ると岩、分岐より1本コンタが少ないじゃないか、ここからアタックしていこうと変更。岩を一瞬通り過ぎたが、そこからアタック。由紀さんはいなくなった。後ろから来ていた正子さんともここで離れた。あとはプラン通りに進むとコントロールはでてきた。うまくいってちょっぴり嬉しかった。ここも体が動かなくて良く走れなかったので(全体的に荘だけれど)トップラップは驚き。

6-7
東西にのびる小道と切り通しの分岐からアタック、コンパス直進と歩測。右(西)にオープンを見ながら沢の中にあるあるオープンの湿地の角。
コントロールから南へ脱出し小道に出たとき上(西)の斜面が明るくなっているのを見てアタックから先のオープン、アタックは通り過ぎてしまったかしらと一瞬思う。通り過ぎているとは思わないけれど、そうだとうればさらに道を下っていって、二股になっている分岐から斜面に対し平行にアタックしていけばいいやと考える。ここで止まり、自信を持って先に進めなかったのでスピードも落ちて遅かった。少し進むとやはり切り通しがでてきたので、そこからアタック。見通しはよくなかったが、コンパスを信じて進むと沢のオープンがでてきた。が、それらしいフラッグはみえない。ここらへんだよな、と思ったらなんと埋まっていた。信じられない。
コントロールの脱出方向にたいして少し曖昧かも、雑。

7-8
アタックをどこかするか悩む。給水所から東へ斜面を下ってガケの終わりから緑ののっぺりした尾根を登ってきっていてコントロール。2番目は給水所から南の道を行ってガケの終わりから切り通しを使うルートで、のっぺりしたピークをコンタ1本をのぼり、尾根にある切り通しを使って緑を少し切ってしろいエリアに入るか。3つめは2番目と途中まで一緒で、もう1つの切り通しで遠回りにはなるが尾根のきわぞいを使って、植生が白くなったところからアタック。どれを使っても同じくらいそうなので、安全策を決め込む。1番目は緑の中の直進で方向がずれやすい、距離も狂いやすい。緑の斜面を登っていくのでスピードが落ちる。2番目でもよかったが若干のぼり、アタックがあいまい、歩測だけではこわい。3番目は距離は伸びるが、アタックが確定しやすい、どちらかにずれても緑のヤブの壁が出迎える?のですぐにリロケートできる。
結局3番目を選ぶ。道走りは苦しく遠くに見える山の風景がきれいだな、、と思ってしまったあたり集中力の散漫さを感じる。給水所で水を飲む。そこでちらっと南を見て1番目のルートは?と思うが思ったよりガケもおおきくやっぱりやめてよかったと思った。 切り通しから左(東)の斜面と距離を意識し歩測。植生が白くなってくるところで地図を見直すと穴?が大きく表記されてあった。すぐ横をみるとほんとに穴があった。ここからコンパスをセットし歩測と直進。遠くを見ながらきょろきょろ見ていると目の前に現れた。

8-9
直進ベースでコントロールがある南北にのびる沢へ入り下っていけばコントロール。行きすぎたら沢があいまいになる、東にヤブ、沢をくだりすぎるとオープン。沢が見つけられず南に進んでしまつ尾根にある小道にぶつかる。だいたいの方向と歩測、地形をとらえながらすすむ
8でラフにコンパスを振るが行く手はヤブ。地図をよくんみると白と緑の境沿いにいけるではないかと思った。本当はここは植生界がプロットされるはずだがそれがない。でもそんなおところに8コントロールは置いてあったのだ。地図から受ける印象とことなるため少しとまどう。ヤブ沿いに進み土塁を越えると、そのままのコンパスの針が指す方向というより感覚でそのまま進んでしまった。。ヤブを避けているので方向はかわるはずである。しばらくして沢が出てこなくのっぺりしている斜面で気づき、自分が進む方向とコンパスの方向は違うのだと思い修正。ここでスピードが落ちているので遅い。周りを見回すと左(東はすでに尾根っぽい斜面が続く、右はだらっとしている、、で、方向を維持していると沢らしきものがとらえられた。地図で書いてあるよりもっとのっぺりしている感じ。 しばらく進むとコントロールがでてきた。6分前?のかのやんがじっとしていた。
ここは方向が変わることを意識していない。最初にヤブを避けたときに、どう方向が変わっているかを意識して修正をしなくてはならなかったがそれができず、最初からのプランで行ってしまって途中で気づいた。思った通りラップも遅い。

9-10
アタックはコントロール東の小川の分岐。そこまでラフに直進、尾根を2つきり地形をとらえながら。アタックより東寄りにいく。コントロールから西へ脱出して小道に乗り曲がりからコントロール東の沢へラフにコンパスセット。
脱出して小道に乗ったが、道の曲がりとほこら?地図の表記と現地の対応がうまくできなくて躊躇して立ち止まる。5秒くらい。この時、コントロールでは先に脱出したが加納さんに先行された。曲がりより先の道へ行き方向が変わるからやはりさっきのだと引き返すので15秒くらい。ストレスだった。Bヤブの斜面を下っていき、沢を切って次の尾根をコンパスが指す方向へ下っていくと不明瞭な小川がある沢。だいたいのラインにいると確認。次の尾根は少し南にまきぎみでヤブをさけていると岩石地が見えてきて位置確認。このまま降りて西の沢を詰めて方向を変えていけばいいとした。沢を詰めていると少し先に加納さんがいた。加納さんは直進ルートぎみだったようだ。最初に躊躇して立ち止まった小道ではやはりコントロールの脱出の方向と距離をあまり意識せずなんとなくこっちとしたから、道に乗ったときどれくらいまできているかわからない。こういうところは今回は全体的に手を抜いていて「なんとなく」が多かった。それ以降は地図と現地との対応もスムーズにできて進んでいたが、体力的に斜面を登るのも下るのも踏ん張れず遅れた。遅いなと思ったけれどここでみっちーと1分半も差がついた。こういう見通しの悪い斜面を平行に切っていくのはあっという間に差がつく。

10-11
まっすぐ直進を考えるが、ヤブの中の点状特徴物、地図への不信感があってアタックを引っ張り西の道の迂回ルートを選択して、コントロール北西の道の分岐から直進アタック。アタックからはきっちり直進と歩測。コントロール南は沢になっていて西へずれれば湿地が見えると意識してBヤブの中をつっこんだ。それらしい地形が見えてくるがフラッグが見あたらない。良く見渡すと埋まっていた。ここでレースに集中していないことを象徴する行動を取った。フラッグが埋まっているので引き上げようとしたらユニットが外れてしまった。はめ直すのに20秒ほど。行為自体はけして悪いことではないが、こういうことをやっている自体でレースを捨てているのかも。それともよほどo-cupでえらい目に遭ったのが頭によぎったのか。とにかく残念だった。

11-12
道をつなぐレッグ。アタックは沢の中にある分岐から、次の尾根がはりだし南へ延びていく小川がある沢から。小川の分岐手前にコントロール。アタックからコントロールまではコンパスセット、歩測はせず正置のみ。ただの道走りだが遅く、前半のハイペース?のせいか、体力が切れてきた感じ。

12-13
あいまいに進んでいくと斜面に流されてしまい現地を見失う。しっかりと方向を定めて尾根を切っていくこと。南にのびる尾根を切って、次の沢の次の沢。コントロールより若干南へエイミングオフしてコントロールへ行くこと。 コントロールからコンパスセット、尾根に流されないようまっすぐ行くが行く先が緑で一瞬立ち止まるとレッグ線北に広がる緑のことを地図で確認。あまり意識していなかった。きたない緑の中を下っていったので少しここは時間がかかっているかも。そのままおりていき、岩石地おりてすぐ沢、むこう(南)側の沢までいって上(西)をみるとコントロール。

13-14
南に延びる沢と尾根のきわの傾斜変換を気にしながら直進。コンパスセットはしていない。ただの下りレッグで20秒も差がつくとは思わなかったけれど、沢を降りているとき歩いていた。

14-15
ルートチョイスに少し悩んだ。小川沿いに下って、東のお墓があるほうまでぐるっとまわってコントロール下(南)から登り返すか、そのまま直進気味に行くか。最初のルートは小川と緑の表記の部分が実際どれくらい通れるか?実は遅くなってしまうかもという不安から、直進ルートにした。だいたコンパスをラフにふって直進。すぐ東の小川をきり、尾根の斜面にとりつくがふらふら。そのまま高さを保って、東に進み1つ目の沢をきり上下(北南)をぱぱっと見ると南にはヤブ、北はも沢の終わり近くでだいたいまっすぐ来ている、少し上目かもと思いながらそのまま進むと2番目の大きいゆるやかな沢。ここも上下をぱぱっとみて位置確認、まっすぐきている。最後の尾根をきって次の沢にコントロールはあるが、コントロールより上目にきているだろう、そのはずということから迷わず下(南)を意識して進むとすぐに現れた。

15-16
東にある主要道が通行禁止になっていてなんだそれ〜と思う。主要道に続く斜面に平行した小道に乗るためにコントロールからそのみちへラフへコンパスを振っておく。沢を切る手前で先の尾根を見ると道らしいのが見えるので、それだ、と思いながら進む。道に出てもあんまりはしれず苦しかった。

16-G
前日ジョグした道じゃないかー、のぼりじゃんとかなり苦しい。こんな苦しいゴールも久しぶりのような気がした。 表彰式、優勝した塩田みっちーと

【レースに対する評価】
危機意識を持ったプランニングはほぼできた。
遠くを見る、幅広く現地をみる、地図をみると言う点も意識できたと思う
コントロールからの脱出方向については雑。 体力に余裕がなくなってくると、方向に対する意識が曖昧になってくる、また歩測ができない。例えば後半の12,13などがそう。 ミスは最小限に抑えレースをコントロールできたが全体的に体も頭も切れにないレースとなった。

ラップを見てみると中盤の下りレッグでトップラップが続く。これは下りで楽に走れたこと、後ろから小林正子さんがいてパックとなり、スピードが上がったことがあるかもしれない。後半きれのないラップが続くのは、序盤のハイペースが響いたせいもあるのだろうか。
体調が万全でレースに望める機会というのはそう多いことではない。与えられたコンディションの中でいかに自分のパフォーマンスを発揮できるかだ、全日本も世界選手権も日程やコースは決まっている、与えられた中でできることをするしかない、と村越コーチはいった。その点では、体力の切れのなさをいいわけにせず最後まできちんとやりとげたことは評価したい。反面、集中力の散漫さも感じる。これは疲労からくるものもあるのかもしれない。次回への課題

【次のレースの課題】全日本リレー、翌日併設大会
コントロールでの正置、脱出方向
危機管理を持つプランニング
遠くを見る
クリティカルな直進と歩測の練習
。 リラックスしてオリエンテーリングをすること

oct.31,2002 Rika 岳温泉

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