【2002年11月4日 インカレショート】 

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2002/11/4 インカレショートディスタンス女子決勝 前走 「菅平牧場」

WE-FA 2700m? up90m 11ctl
上位3人のタイム相対値グラフ

hanako MLへの投稿より 2002/11/5

併設大会は中止、予選レースの「羊飼い」の要請もあまりに寒くて断り完全な観戦 モードだったのですが、予選後の急変した悪天候から、決勝コースのユニット確認 (降り積もった雪を振り払ってくるべし)、と足跡を作っておくれと役員様からおお せつかり、渡辺円香と急遽女子決勝コースの前走を行うことになりました。何しろ時 間がなかったので、テーピングせず、あ、トイレにも行かねば、あ、宮内いる、ピン シューズのインソールを入れ忘れて出走とあせっておりました。

まどかがジャンケン負けて先スタート、2分後私スタートで12時50分ごろスタート。 4コントロールから牧場オープンに出たときは一面真っ白でガスっており、さすがに 一瞬びびりました。
ラップは以下のとおり。ラストコントロールまで。3でまどかに追いつき、4で先に私 がパンチしてからずっと離れずパックでした。決勝のラップがでたら、ラストコント ロールからゴールまでのタイムを推測して(前日のリレーのラップが出たらそれを代 用しようかな)、一緒に分析をしてちゃちゃ丸HPに載せます、そのうち。
<略>

宮内から聞いたルートプラン&チョイス(違うルートを通ったところのみ)と私ルー トを書いておきます。

本スタートまでの走りでコース全体を見て、前半の3までが勝負だ、難しいから慎重 にクリアする、後はビジブル後の下りレッグをクリアすれば大丈夫、前半を確実に取 ることと言い聞かす。

上位3人のラップ解析 S-1
直進をまっすぐ、下(西)にずれると大変だと上めを意識しながら直進と歩測、途 中斜面の西方向に延びる道と斜面に平行な東西の道を切ってそこから歩測をもう 一度。コントロール周りはオープンと林のあいまの岩。

スタートフラッグから直進を始めるがあまり植生がきれいではないのと雪が予想以上 にあって下に流された。そのままあいまいにアタックしたらひょっとしたら1分くら いミスをするかもしれないと思いそれなら40秒の投資で確実に行こうと、斜面と平 行の道に出たときにいったんその道を 東に登って岩まで進み(50m)くらい、そこからアタックに変更、まっすぐに降りて いった。距離と登りが増えた。確実にコントロールをとったおかげでその後リズム良 くレースを展開できた。まどかは直進したが下にずれ、うろうろしたというが、それ よりもさらに20秒遅い。いまいちテレインになれておらず安全策をとったが最短距離 でまっすぐいく勢いさがあってもよかった。がこれは自分が選手だったら予選のテレ インの状況とテレインからの情報、また予選の出来ばえや決勝での戦略、目標等から 総合的に判断してルートチョイスを変えると思う。

宮内は迷わず南にすすみ東西にのびる道を西へ下って、さらに南に延びる道を下り、 コントロール南西にある小道の分岐からアタックをして登りなおすルートを取った。 この方が彼女にとってはなによりも安全策で、登りには自信があるということからの 判断。私もそのルートは見えたけれど、いったん降りて登り返すのは距離が伸びるし 登りは遅い。それよりは慎重にいっても最短距離の方が速いという判断から却下。逆 に宮内は私が取ったルートは見えておらず、「こっちのルートの方が良い、これで行 きたかった。こういうのがまだ見えない」と言っていた。

1-2
だいたいの直進ルート。コントロール南西のBやぶはいやだけどにここを頑張って乗 り越えていくと沢手前にオープンが見えてくるだろう。そこで沢を切って、斜面を西 に下っていき、斜面に平行の南北にのびる小道にでる。尾根が張り出した白とオープ ンの境からコンパスを振って方向と歩測し西へ下る。右(北)側にある沢を意識し、 コントロールは尾根の肩にあるとイメージ。

コントロールからの脱出、Bやぶの笹は結構ひどくてこれは遅いかもと一瞬ルート チョイスに後悔するがそうも言っていられないのでガシガシ進むのみ。沢手前でオー プンに出ると道っぽいのがあり地図で確認して、ああここだと位置確認。じゃあここ を切っていこうと沢の向こう側を見ると明るいのであれは南にあるオープンだとそこ を切るべ しと進んで斜面を下っていった。
アタックでは白とオープンの境が良くわからず、5秒くらい躊躇したが、先(南)に森 が見える、沢を意識しながら行って尾根の肩に行けばいいし、歩測をすれば距離もわ かるしと大体の方向へアタック。思ったより早くコントロールが見えてきて、え?っ と思うがたぶんこれしかない。前をみると尾根がすとんと落ちていたし左後ろ(南) をみると白いもりがあったし。私たちはディスクリプションがない地図だったので番 号確認できず(さらに地図ビニはなくて気を使った)。

まどかはBやぶを避けて西に流れ、南西に延びる道まで達してしまう。ここで2分近く ロスをしてしまい、3のアタックで追いついた。宮内は同じようにBやぶを切って沢手 前のオープンに出る。沢と並行沿いに不明瞭な道があって、それは予選でも通った道 らしく、それを使って沢を西に降りていき斜面と平行な小道にでる。アタックはコン トロール南東にある白い森の植生界の角まで引っ張った。私はそのルートチョイスは 全然見えなかったし、見えたとしてもいまいち雪と森とオープンの境の判断になれて いないのかそこまでを求めていないのもあって使わないかなと思うが(リロケートに は使った)、宮内にとってはそれを区別できるしアタックをそこまで引っ張って確実 にコントロールに行く方が速いという判断なのでしょう。

2-3
西の沢を超えて、尾根上の道に上がって南下。アタックは道の曲がり、オープンが あって岩がある。尾根の方向が変わる。そこからコンパスをふるしっかり直進。歩測 もすること。ずれれば両側に沢が見える、降りすぎれば道がでてくるとプラ ン。
アタックをするところで2分前のまどかを見つけた。アタックをしていくが斜面が いったん緩やかになり平らになるようなところでここだと思うがにコントロールがな い。周りを見回してもない。地図を見直すと若干等高線が広がっている。あれ?じゃ あもう少し先?と我慢してそのまままっすぐ下っていくとコンタ1本下に岩がありコ ントロール発見。まどかもいた。まどかは少し北にずれた。宮内も同じルート。ア タックからミスをしても道が出てくるからやり直せばいいとプランに取り入れていた そうだ。

4-5
急斜面を登ってオープン、斜面の形と岩、独立樹などから位置を確定し、コンパスを ふって歩測とまっすぐ。
オープンに出たときは唖然。真っ白、ガスっている。これがホワイトアウトか、学生 さん大変だなとややのんきに思うが本レースははれて良かったですね。策をこえたと ころでもう一度横(南)に岩石地をみてここだと位置確認してそこからコンパスを振 ることに変更。少し行 くと斜面が見え、左(西)を見ると道が延びている、さらには独立樹が見えるのでそ のま まラインに来ていると上りきり平地へ。右(北)には溝が延びていてきっちり自分の位 置を確認しそこからコンパスをもう一度振りなおし歩測。前を見てもなかなか見えて こないためかなり慎重でスピードが落ちる。まどかとへいそう。もうそろそろコント ロールと言うところで右(西)に水槽らしきものが見えてくる。そのした(東)だ、 と見るとうっすらオレン ジ色が。まどかはコントロールの情報を詳細に取り入れていなかったのか、迷わず水 槽へ行ってしまった。(ロス5秒くらい)

8-9
ビジブルを通り過ぎてゲートからアタック。ここも辺り一面真っ白でいや。クリティ カルなコンパス直進と歩測を頼りにする。右にずれるとすぐに沢が見える。スルーす ると道にでてしまう、など。
土塁を越えて距離はここまできたなと確認。さらに進んでここらへんというところで とまり左右を見渡すとうっすら右(北)にコントロール発見。20mぐらい左(南)にず れていた。

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0マガジンにも記事が載ると思いますがは宮内と話したことから。
「とにかく予選はペナをすることがこわくて、何度も何度も番号を見直してチェック した。きちんとまわっているかどうかが不安で怖かった」と話していました。 最近のトレーニングのことを聞くと、月間300キロ走っている。大学近くの吉田山周 辺?
故障をするのがこわいのでオフロードのみ走っている。(ユニバ遠征前故障をして十 分にトレーニングができなかった)
月に2,3回は25キロくらい走る。ゆっくりでも走り出すとこれくらいは走れる。昼 間に山の中を走っていて気づくと真っ暗になって帰ってくるそうだ。また許田君に ゆっくりオリエンテーリングをしてもらってその後をついて走る。「障害物を手前で ジャンプしてうまくよけたり、するすると進んでいくのを観察してなるほどと思うん ですよー」などと言っていた。なるほど長年オリエンテーリングをやり経験を積むと ?無意識にそういった森の中をうまく走るべく術を身につけてしまうかもしれない が、(例えば村越さんはすごくそういうのがうまい、自称私もそのつもり)オリエン テーリングを始めて2年?の宮内はそこまでまだできないしわからない。人がやって いるのを観察することによって意識的に動作や手続きを取り入れようとしているのだ と思いました。
「番場さんは私のランオブを断り続けていまだにやってもらえないんです。どこいく かわからないからかなあ」と決勝前トイレに並びながらこう言って笑っていました。

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